出張や旅行の際にあると便利なスーツケース。LCCの機内に持ち込めるコンパクトなモノから、長期の海外旅行で使える大きなモノまで、サイズはさまざまです。正しい選び方を知っておかなければ、どのスーツケースを選べばよいかわかりません。
そこで今回は、国内旅行・海外旅行におすすめのスーツケースをサイズ別にご紹介。選び方や便利な機能を徹底解説します。
スーツケースの選び方
宿泊数におけるサイズで選ぶ

1~2泊
1~2泊程度であれば、25Lほどの小型スーツケースで十分でしょう。スーツケース自体も軽いモノが多いので、気軽に持ち運べます。サイズでの選び方はSS〜Sがおすすめです。
2~4泊
2~4泊ほどなら、30~60L程度がおすすめ。選び方としては、旅慣れていて荷物を少なくまとめられる方であれば30LでもOK。一般的には、4泊ほどの旅行であれば60Lくらいの容量があると安心です。サイズ表記がS~Mのモノを探しましょう。
4~7泊
60~90Lほどのスーツケースは、4~7泊の旅行に役立ちます。選び方としては、60L前後であれば、もっと日数が少ない旅行にも使えて便利です。90L程度になると、見た目もかなり大きく感じます。
1週間程度の長期旅行や海外旅行に使うスーツケースが欲しい方は、大きめのモノを選びましょう。サイズ表記はMやLが一般的です。
7泊~長期滞在
1週間を超える旅行や留学、出張などで長期滞在するときには、90〜120Lの大容量スーツケースがあれば安心です。家族旅行で全員の荷物を1つにまとめるときにも活躍します。サイズによる選び方では、L以上のモノを探しましょう。
素材で選ぶ
ソフトタイプ

ボディに布や混合樹脂の「EVA」などの柔らかい素材を採用しているスーツケースがソフトタイプに分類されます。布でできたスーツケースは、雨や汚れに弱いですが、重量が軽く持ち運びやすいので、荷物の少ない短期間の旅行におすすめ。
EVAは、サンダルの底などに使用されるやや衝撃に強い素材で、なかには撥水加工を施しているモノもあります。そこまで雨に強いわけではありませんが、型崩れしにくいのが魅力です。
ハードタイプ

ハードタイプは、スーツケースの表面がツルツルして固いのが特徴です。ボディには「ABS」や「ポリカーボネート」などのプラスチック樹脂を採用されており、最近ではより衝撃に強いポリカーボネートを使用したスーツケースが多く販売されています。
また、ポリカーボネートは頑丈なので、よりボディが薄く軽量。選び方としては、より軽いスーツケースを求めるならポリカーボネート製、価格を抑えたいならABSを組み合わせたモノがおすすめです。
開閉方法で選ぶ
フレームタイプ

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フレームタイプは、耐久性が高く、なかの荷物に衝撃を与えにくいのが魅力。割れ物や精密機械などもしっかり守ってくれるため、丈夫さを重視した選び方をしたいのであればフレームタイプがおすすめです。
ただし、フレームには金属が使われているため、やや重くなるのが難点。また、スーツケースの容量を超えて無理矢理荷物を詰めようとしても、フレームが正しく閉まらないので計画的に中身をまとめる必要があります。
ファスナータイプ

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ファスナータイプは開閉部分が布でできているので軽いですが、フレームほどの耐久性はなく、衝撃が中身に伝わりやすいです。
しかし、荷物が増えてしまったときも若干ファスナーを開けて無理矢理スーツケース内に押し込めば、なんとか閉められます。また、フレームより軽いのでスーツケースの重量をできるだけ軽くしたい方におすすめです。
その他スーツケースの機能にも注意

ほかに注意すべき選び方として、タイヤの数が挙げられます。前方に2つ付いている2輪か、前後に2つずつ付いている4輪が一般的です。デコボコの多い道は、2輪のスーツケースが便利。安定して引っ張れるので、長距離の移動もラクです。
4輪であればスーツケースの前後にタイヤが付いているので、平らな道では両手で押して動かすこともできます。片手だけでスーツケースを引くと疲れてしまうので、傾けず真っ直ぐ押せるのがメリットです。
また、セキュリティも選び方の重要なポイント。アメリカ合衆国国土安全保障省の運輸保安庁から認定を受けた「TSAロック」や、数字を設定する「ナンバーロック」付属の鍵を使って開閉するモノなど、タイプはさまざまです。主に海外旅行時に使用するスーツケースを探している方は、TSAロックなど安全なタイプを選びましょう。
スーツケースのおすすめメーカー
リモワ(RIMOWA)

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約120年以上もの伝統を誇るドイツのスーツケースメーカー「リモア」。独自のリブ加工によって、優れた耐久性をもち、長期間使えるおしゃれなスーツケースとしても人気です。
また、15階のビルから落下してもなかに収納したモノを保護すると言われるモデルもあります。スーツケースのなかでも、大定番ロングセラーモデルが「トパーズ」。初代登場して以来の人気もモデルで、ヴィンテージ感あふれるデザインが魅力です。
プロテカ(PROTECA)

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日本製のスーツケースを展開する「プロテカ」。機能性はもちろん、軽さやデザインなど使う人のニーズに合う豊富な製品ラインナップが特徴です。
また、各シリーズには明確な特徴があるため、製品選びがラクなところも魅力。デザインはシンプルなモノが多く、ビジネスシーンでも活躍するおすすめのブランドです。
国内旅行にイチオシのスーツケース
1~2泊
イーストパック(EASTPAK) Tranverz XS

2輪タイプのスーツケースで、長距離の移動やデコボコ道も安定して引っ張れます。サイズは48×32×20cmです。100席以上の機内やPeach、Vanilla Air、Jetstarなど多くのLCC機内に持ち込めます。
コンパクトで容量は28.5Lと、1~2泊にピッタリな大きさのスーツケースです。国内の出張や旅行におすすめ。フロントポケット付きのため、航空券などのアイテムをサッと取り出せます。シンプルながらビジネスマンに嬉しい設計が魅力です。
リモワ(RIMOWA) リンボ 37L

シンプルな構造が特徴のリモワのスーツケース。容量は37Lで1~3泊程度におすすめです。本体は約高さ55×幅40×奥行23cm、重量は約4.4kg。素材には透明性や耐衝撃性に優れた「ポリカーボネート」を採用。デザインと耐久性の高さを両立しています。
シンプルで使いやすいデザインも魅力。プライベートやビジネスシーンで活躍するおすすめのスーツケースです。
2~4泊
プロテカ(PROTECA) MAXPASS H2s 40L 02762

「サイレントキャスター」を搭載したスーツケース。引っ張るときのガラガラという音を軽減し、より快適に持ち運べます。フロントにはオープンポケットが付いているため、PCや書類を収納可能。
サイズは51×39×25cmで、100席以上の国内線や国際線、Vanilla Airの機内に持ち込めます。40Lという容量は、数日間日本国内を旅行する際に便利です。隅々まで荷物を入れられるよう、内部の無駄を省いているのが特徴。角が丸めのデザインは、男性だけでなく女性にも人気です。
4~7泊
レジェンドウォーカー(legend walker) 背面収納付スーツケース 6302

背面に収納スペースが付いたスーツケース。ペットボトルや折り畳み傘など、頻繁に取り出したいアイテムを収納できます。ダブルキャスターを採用し、合計8輪ものキャスターが付いているのが特徴。
サイズは69×47×29cm、容量は67Lです。1週間未満の国内旅行におすすめ。ボディの表面には「オリジナルシボ加工」を施しているので、傷が付きにくく、キレイな状態を長く保てます。ダイヤル式TSAロック採用で、アメリカやカナダなどの海外旅行にも安心です。
7泊~長期滞在
プロテカ(PROTECA) 360s 85L 02714

方向を問わず、縦にも横にも開けられる「360°オープンシステム」が特徴のスーツケース。片面だけに荷物を入れる構造のため、無駄なスペースなく、隅々にまで荷物を収納できます。
サイズは76×54×27cmで、1週間以上の長期滞在に便利な85Lの大容量設計です。騒音の少ないサイレントキャスターを採用しているため、音の少ないスーツケースを探している方にもおすすめ。滑らかに動く「ベアロンホイール」搭載で、動かしやすいのも魅力です。
海外旅行にイチオシのスーツケース
1~2泊
オロビアンコ(Orobianco) ARZILLO 縦型 4輪 スーツケース 09712

ファスナータイプのコンパクトスーツケース。サイズは51×39×25cmで、100席以上の国内線および国際線やVanilla Airの機内に持ち込めます。容量は35Lと1~2泊の海外出張や旅行におすすめです。
フロントにPCや書類を入れられるポケットが付いているため、搭乗ギリギリまで仕事をしたい熱心なビジネスマンにもおすすめ。TSAダイヤルロックを搭載し、北米の荷物検査も安心です。
2~4泊
プロテカ(PROTECA) フリーウォーカーD 59L

容量59Lで3~5日程度の旅行に使えるスーツケースです。石畳などの段差の上でも軽やかに走行できる70mmの大型ホイールを採用。道が整備されていない海外旅行の移動をサポートします。
ストッパーには、手元のスイッチで簡単に操作できるため、滑りやすいロビーや電車の中でも安心です。また、さまざまな走行スタイルに合わせた特殊設計のハンドルもポイント。ストレスの少ない走行を実現します。
他の製品と比べて目立つ、特徴的なボディも魅力。人と被りにくいスーツケースを探している方におすすめの製品です。
4~7泊
リモワ(RIMOWA) TOPAS マルチホイール 82L

昔ながらのアルミニウム合金スーツケース。頑丈で壊れにくく、なかの荷物をしっかり保護してくれるので、割れ物やPCなど衝撃にデリケートなモノも安心して収納できるのが魅力です。
TSAロックを搭載しているので、米国の手荷物検査も安心です。サイズは75×50×28cmで、車輪がスムーズに動く「マルチホイールシステム」を搭載しているため、坂道やデコボコ道の多い海外にもおすすめです。
7泊~長期滞在
プロテカ(PROTECA) ストラタム サイレントキャスター 80L

手の負担が少なく、長時間使用しても疲れにくいハンドルが搭載されたスーツケース。水平リブや特殊な加工が施されていることによって、傷が目立ちにくいのが特徴です。素材には、耐衝撃性と耐摩耗性の高い「ポリカーボネートハイブリッド樹脂」を採用。
ケースの内側には、メッシュポケットや立体ハンガーなどが搭載されています。収納性にも優れたおすすめのスーツケースです。
番外編:スーツケースの飛行機持ち込みについて
機内持ち込みにおけるサイズ

機内に持ち込み可能なスーツケースのサイズや重量は、航空会社ごとに規定があるので、注意する必要があります。
国内線・国際線
JALとANAでは、機内に持ち込める手荷物は100席以上の機内の場合、3辺の合計が115cm以内かつ55×40×25cm以内で、重さは10kg以内。100席未満の機内では、3辺の合計が100cm以内かつ45×35×20cm以内、重さは10kg以内という規定があります。
LCC
最近注目を集めているJetstarやAIRDOなどの格安航空会社(LCC)は、それぞれ機内に持ち込める手荷物のサイズが異なるので、事前に利用する航空会社のホームページやパンフレットなどで確認しておきましょう。
飛行機に預ける場合のサイズ

スーツケースが機内への持ち込み可能なサイズをオーバーしてしまう際は、航空会社に預ける方法もあります。機内持ち込みと同様に、預けられるサイズは航空会社ごとに規定があるのでよく確認しておきましょう。
また、同じ航空会社でも国内線と国際線では預けられる荷物のサイズが異なる場合も多く、預ける個数やサイズ、重量によっては追加料金が発生する可能性があるので要注意です。
国内線・国際線
一例として、JALの国内線では、3辺がそれぞれ50×60×120cm以内、重量はファーストクラスで45kgまで、その他は20kgまで無料で預けることができます。
一方、国際線の場合、3辺の和が203cm以内、エコノミークラスおよびプレミアムエコノミークラスは、23kgの荷物2つまで無料です。ビジネスクラスおよびファーストクラスは、32kgの荷物3つまで無料で預けられます。
LCC
Jetstarのエコノミークラスでは、1個あたり32kgまでの荷物を40kgまで預けられます。個数に制限がないので、32kgを超えても荷物を分ければ預けることが可能。
ビジネスクラスには、手荷物30kg分の料金が含まれているので、30kg以内であれば無料で預けられます。
ビジネスマンや旅行者に必要なアイテムである、スーツケース。選び方に気をつければ、利用目的に合ったスーツケースを選べます。今回紹介した選び方を確認して、利用する航空会社の手荷物ルールに合ったスーツケースを選びましょう。