自作PCのパーツ構成を検討する際に、まず決めるべきなのが「CPU」のスペック。PCの性能やコストに影響するため、BTOパソコンの購入を考えている方にとっても重要なポイントです。ただし、さまざまな製品が販売されているため、どれを選択すべきか悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、CPUの選び方について詳しく解説します。おすすめのモデルもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

CPUとは?

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CPU(Central Processing Unit)は中央演算処理装置などとも呼ばれており、人間に例えると「頭脳」に相当する重要なパーツです。Officeやゲームアプリを動作させたり、キーボードで入力した文字をモニターに表示したりと、さまざまな処理を実行する役割を担っています。

パソコン全体の処理能力にはCPUの性能が重要です。ただし、闇雲に高性能なプロセッサを求めると、オーバースペックになるばかりか非常に高額な買い物にもなるため注意が必要。目的や用途に応じた、適したスペックのCPUを選択することが大切です。

CPUのスペックの見方や意味

型番の見方

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CPUの型番は複数の数字とアルファベットで構成されています。Intelのプロセッサ「Core i5 11600K」を例にとると、最初の「Core」はブランド名。Core i3・5・7・9といった具合に、後ろの数字が大きいほど高性能になります。また、続く「11」は第11世代のプロセッサであることを表しており、製造時のプロセスルールや設計思想などアーキテクチャが大きく変化する際に更新されるのが特徴です。

末尾のアルファベットはプロセッサの特性を表した記号。「K」はデスクトップPC向けのオーバークロック可能モデルを意味しています。同じCore i5シリーズのプロセッサでも世代や末尾のアルファベットにより特性が異なるので、よく確認したうえで購入しましょう。

コア数とは?

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コアはCPUの内部で演算処理を実行する部分です。コア数が多いほど、一定時間に処理できる仕事量は増加。ゲームや動画編集といった負荷のかかる用途には、コア数の多いCPUがおすすめです。一度に多くの処理がこなせるため、マルチタスク環境などでも快適に使用できます。

現在市販されているほとんどのCPUは、マルチコアを搭載しているのが特徴。コア数が2つのモノをデュアルコアと呼びます。また、4つがクアッドコアで6つならヘキサコア、8つの製品はオクタコアと呼ぶので覚えておくと便利です。

クロック周波数とは

CPUが1秒間に計算できる回数がクロック周波数です。標準動作周波数とも呼ばれており、GHz(ギガヘルツ)という単位で表されます。数字が大きくなるほどCPUの処理速度は向上するのが特徴です。

ただし、クロック周波数が高いと、CPUの消費電力が大きくなり発熱量も増加するため注意が必要。高性能なCPUクーラーを採用したり冷却ファンの個数を増やしたりするなど、しっかりとした熱対策を忘れないようにしましょう。

また、最近のCPUに多く採用されているブースト機能にも注目です。CPUの稼働状況に応じてクロック周波数を一時的にアップさせるので、負荷のかかる処理に対応しやすいのが特徴。ウェブサイトの閲覧からゲームや動画編集といった使い方まで、快適に操作できるのが魅力です。

スレッド数とは?

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スレッドとは、1つのコアが同時に処理できる作業の数を表した数字のことです。コア数を作業者の人数に例えるなら、スレッド数は各作業者に割り当てられた作業台の数のようなモノ。作業台の数が多いと1つの仕事を実行している途中でも、ほかの作業台で別の仕事がこなせるため作業が効率的に進められます。処理スピードの速さを求める方にはスレッド数の多いCPUがおすすめです。

また、同じシリーズのCPUでも、世代によってスレッド数が異なるのもポイント。IntelのCore i5プロセッサを例にとると、第9世代が6スレッドに対し第10世代は12スレッド、第12世代ではさらに増えて16スレッドにアップしています。CPUを購入する際には、各世代によるスレッド数の違いにも注目して選択してみてください。

CPUの選び方

IntelとAMDそれぞれの特徴

Intel

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Intelは1968年に設立された、アメリカに本社をもつ半導体メーカーです。主にCPUやチップセット、メモリ関連製品の開発・販売をおこなっています。CPUでは世界中で幅広いシェアを実現しており、多くのパソコンメーカーが同社のプロセッサを採用。パソコン向けやワークステーション用途など、豊富なラインナップの製品を展開しています。

CPUはエントリーレベルのPCに適したCeleronや、幅広い用途に対応できるCoreといった具合に、目的や用途に合わせてブランド分けしているのが特徴です。なかでも、さまざまなユーザー要求にマッチするモデルが選びやすい、Core iシリーズが人気。プライベートユースをはじめビジネスやゲーミングなど、それぞれの用途に適した性能のモデルがラインナップされています。

初めて自作PCに挑戦する方をはじめ、BTOパソコンの購入を検討している方にもおすすめのCPUブランドです。

AMD

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CPUでIntelに次ぐシェアを持つメーカーがAMD(Advanced Micro Devices)です。アメリカのカルフォルニアに本社を構えており設立は1969年。CPUをはじめ、グラフィックボードやCPUとGPUの機能を統合したAPUなども手掛けています。AMDが販売するCPUはコスパのよさと、高いグラフィック性能が特徴です。

動画編集や3Dレンダリング用途のパソコンなど、グラフィック性能を重視する方におすすめのプロセッサ。なかでも、Ryzenシリーズは多様なニーズに対応できる充実したラインナップが人気です。IntelのCore iシリーズ同様に、Ryzen 3・5・7・9とエントリーモデルからハイエンドモデルまで目的に応じた性能のCPUが選べます。

そのほか、グラフィック機能を搭載したAthlonシリーズなどもあり、気軽に楽しめるゲーミングPCを自作したい方におすすめです。

用途に合わせたモデルを選ぼう

最新のゲームを快適にプレイしたい

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最新ゲームを快適にプレイするには高性能なCPUが必要です。IntelならCore i7、AMDの場合はRyzen 7クラスのプロセッサがおすすめ。3Dグラフィックを駆使した美しい映像が高速で楽しめます。予算に余裕があるなら、Core i9やRyzen 9の購入を検討してみてください。今後発売される最新ゲームにも対応しやすいなど、長期間快適に使い続けることが可能です。

また、CPUとグラフィックボードの性能バランスにも注意が必要。どれだけ高性能なCPUをチョイスしてもグラフィック性能が低いと、美しいゲーム映像がスムーズに表示できません。ゲーミングPCの自作を考えている方は、その点も考慮してパーツ選定を実施しましょう。

コスパを重視したい

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コスパを重視する方におすすめのCPUが、IntelのCeleronやPentiumシリーズ。あまり負荷のかからない用途であれば軽快に動作するうえ、予算を抑えて自作PCを組むことが可能です。そのほか、AMDのCPUを検討している方であれば、Athlonシリーズなどが適しています。

Core iやRyzenシリーズと比較して、価格が安いだけでなく発熱量が少ないのも特徴。小型の筐体に組み込んでも放熱処理がしやすいため、コンパクトな自作PCを作りたい方にも向いています。さらに、熱対策として高性能なCPUクーラーや、多くのファンを搭載する必要がないのもおすすめのポイントです。

ネットサーフィンやサブPCを作りたい

ネットサーフィンがメインの用途であれば、ハイスペックなCPUはあまり必要ありません。IntelのCeleronやAMDのAthlonなどの性能を備えたモデルがおすすめです。ウェブサイトの閲覧や動画の視聴といった使い方なら、スムーズに操作できます。

ただし、より快適な使い心地を求める場合は、Core i3やRyzen 3といったワンランク上のCPUを選んでみましょう。8GB前後のメモリと組み合わせれば、文書の作成やスプレットシートの編集といった簡単なビジネス用途にも対応が可能。ほかにも、長く愛用できるサブPCを作りたい方などにおすすめのCPUです。

プレイしたいゲームや使いたいソフトがあるなら推奨スペックをチェック

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プレイしたいゲームタイトルや利用したいソフトがある場合は、各アプリで推奨されているスペックをしっかりとチェックしましょう。ゲーム発売元の公式サイトに「推奨動作環境」などと記載されています。例えば『ファイナルファンタジーXIV』なら、CPUはIntelのCore i7以上が快適に遊ぶための推奨スペックです。

ほかにも、メモリやストレージの空き容量、グラフィックボードのグレードなどについても確認してみてください。

マザーボードのソケットに注意

CPUを装着するためのソケット形状も重要なチェックポイントです。IntelのCPUはLGA1200やLGA1700といったソケットが主流。また、AMDの場合は、多くのプロセッサがAM4形状のソケットに対応しています。CPUに合ったソケット付きのマザーボードが必要なので、覚えておくと便利です。

逆に、現在使用しているマザーボードを利用する際は、対応しているソケットを選ばなければいけません。自作PCのアップグレードを計画している方は、あらかじめ留意しておきましょう。そのほか、同じシリーズのCPUでも世代によって対応するソケット形状の異なるケースがあるので、各プロセッサのスペックをよく確認したうえで購入することが大切です。

CPUのおすすめモデル|Intel

インテル(Intel) Core i9-12900K

インテルが販売する第12世代Core iシリーズのハイエンドモデルです。16コア24スレッドを備えた高性能なプロセッサ。高度な3Dグラフィックの製作やレンダリングといった用途におすすめのCPUです。

通常時のクロック周波数は3.2GHzですが、ターボブースト利用時には最大5.2GHzまで引き上げられるため、負荷のかかる場面でももたつくことなく作業が実行できます。

30MBの大容量キャッシュメモリを内蔵しているのも、高速処理を実現するポイントのひとつです。ただし、優れた処理能力を搭載している分「Maximum Turbo Power(ターボブースト時の最大消費電力)」も241Wと比較的高めなので、熱を発しやすい点には留意しておきましょう。

インテル(Intel) Corei7-11700K

人気のFPSゲームを思う存分楽しみたい、ゲーム好きの方におすすめのCPUです。3.6GHzで駆動するオクタコア搭載のCore i7プロセッサ。最大5.0GHzのターボブースト機能を備えているため、スムーズに動作します。

ソケットはLGA1200形状に装着が可能です。第11世代のプロセッサを採用しており、高性能ながら比較的手頃な価格で入手できるのも嬉しいポイント。ビジネスシーンでのマルチタスクをおこなう際にもおすすめのモデルです。

インテル(Intel) Corei5-12600K

10コア16スレッドを搭載した第12世代のCore i5プロセッサ。ビジネス用途のパソコン製作を検討している方におすすめのCPUです。Intel UHD Graphics 770を内蔵しているため、仕事の合間にゲームを楽しむといった使い方にもしっかりと対応できます。

対応するソケット形状はLGA1700。同じCore i5シリーズでも第11世代用のLGA1200とは互換性がないので、現在使用しているパソコンのCPUアップグレードを考えている方は注意が必要です。

インテル(Intel) Core i3-10300

3.7GHzで駆動するクアッドコア搭載モデルです。動作状況に応じて最大4.4GHzまで可変する、ターボブースト機能を備えています。プライペートはもちろん、軽い作業であればビジネスシーンでも活躍するおすすめのCPU。ウェブサイトでの調べ物やプレゼン資料の作成など、幅広い用途で重宝します。

快適に操作できるサブPCを作りたい方などにもピッタリのモデルです。

インテル(Intel) Celeron G5900

2コア2スレッドのシンプルなCPUです。普段使いのパソコンにおすすめのプロセッサ。ネットサーフィンや動画の視聴といった負荷のかからない用途であれば、快適に使用できます。TDP(熱設計電力)が58Wと省電力仕様なのが特徴。大容量の電源ユニットや高性能なCPUクーラーを用意せずに使えます。

価格が安いので、予算を抑えつつ自作PCを作ることが可能。コスパを重視する方におすすめのCPUです。発熱が少なく小型の筐体に組み込みやすいため、コンパクトなパソコンが欲しい方にも向いています。

インテル(Intel) Pentium Gold G6405

4.1GHzのクロック周波数で駆動する、デスクトップPC向けのPentiumプロセッサです。ターボブースト機能は非搭載なものの、2コア4スレッドを搭載しており処理性能は良好。コストを抑えつつ、Celeronより快適な操作性を求める方におすすめのCPUです。

インテルのプロセッサが多く対応しているLGA1200形状のソケットが利用できます。スリム・ミニタワー・タワーなど、多様なサイズの筐体に組み込みやすいのも本モデルの魅力です。

CPUのおすすめモデル|AMD

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) Ryzen 9 5950X

16コア32スレッドを搭載した、第4世代の高性能CPUです。レンダリング速度を求めるなど、プロのクリエイターにおすすめのプロセッサ。最大4.9GHzまで引き上げられるブーストクロックに対応しているため、負荷のかかる作業でも快適な動作を実現しています。

また「Zen 3」アーキテクチャーを採用しており、パフォーマンスを向上させつつ電力効率が高いのも嬉しいポイントです。ハイスペックなゲーミングPCを作りたい方にもピッタリのCPU。コストより性能を重視するゲーマーの方は、ぜひチェックしてみてください。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) Ryzen 7 5800X

ゲーミング用途におすすめのオクタコア搭載モデルです。16スレッドの処理性能を備えており、さまざまな作業をハイスピードで実行。3Dグラフィックを駆使した実写のようなゲーム映像も、スムーズに表示することが可能です。ただし、CPU性能に見合ったグラフィックボードとの組み合わせは不可欠なので、あらかじめ留意しておきましょう。

クロック周波数は3.8GHzですが、負荷のかかるシーンでは最大4.7GHzまでアップするため、動作に不満を感じることはほとんどありません。AMDのプロセッサで主流のAM4ソケットに対応しています。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) Ryzen 5 5600G

RyzenシリーズのなかではミドルレンジにあたるCPUです。6コア12スレッドを搭載。ビジネス現場でバリバリ使用したい方におすすめのプロセッサです。

Officeアプリがサクサク動くのはもちろん、簡単な動画編集作業などにも対応できます。「Radeon Graphics」を内蔵しているため、グラフィック性能も良好です。

高い静音性と冷却性能を備えた「Wraith Stealth Cooler」が付属。別途でCPUクーラーを購入する面倒がなく、しっかりとした熱対策が実施できます。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) Ryzen 3 3100

3.6GHzで駆動する4コア8スレッドを搭載したプロセッサ。普段使いで活躍する、自作PCを作りたい方におすすめのCPUです。ウェブサイトの閲覧や動画視聴といった用途であれば快適に使用できます。

「Wraith Stealth Cooler」が同梱されており、別途クーラーを準備する必要がないのも便利。ただし、GPUを内蔵していないため、外付けのグラフィックボードが必要です。パーツ選定をおこなう際は、注意しましょう。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) Athlon 200GE

コスパのよいAMDのCPUを探している方におすすめのモデルです。ネットサーフィンを楽しむなど、ホームユースにおすすめのプロセッサ。価格が安く気軽に購入しやすいのも嬉しいポイントです。クロック周波数のブースト機能は搭載していませんが、負荷のかからない用途なら軽快に動作します。

「Radeon Vega Graphics」を内蔵。簡単な写真の編集や動画のストリーミング再生などにも対応することが可能です。Ryzenシリーズと同じAM4形状のソケットに装着できます。

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