日本を代表するゲームクリエイター・小島秀夫監督が生んだ「メタルギア」シリーズ。2019年時点で、全世界のシリーズ累計販売本数が5500万本を超える人気ゲームソフトです。スピンオフ作品も含めると数多くの作品がリリースされており、何からプレイすればよいのか迷ってしまう方も少なくありません。
そこで、今回はおすすめのメタルギア作品をご紹介します。シリーズの魅力はもちろん、プレイすべきタイトルの選び方についても解説しているので、併せてチェックしてみてください。
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「メタルギア」シリーズとは、コナミデジタルエンタテインメントのゲームソフト『メタルギア』を始めとする作品群。著名なゲームクリエイター・小島秀夫監督が生み出したタイトルで、日本国内はもちろん、海外のゲームファンからも高い人気があります。
初出は、1987年にMSX2で発売されたアクションゲーム『メタルギア』。ナンバリングタイトルやリメイク版、スピンオフ作品などを含めると、20タイトル以上もリリースされています。全世界でのシリーズ累計販売本数は5500万本以上。日本を代表する人気ゲームソフトのひとつといっても過言ではありません。
メタルギアシリーズの魅力
“隠れる”スリルが味わえるステルスゲーム
メタルギアシリーズは、ステルス要素を取り入れているのが特徴。本シリーズが発売される以前にも”隠れる”要素を取り入れたゲームソフトはありましたが、「ステルスゲーム」というジャンルを確立した作品として知られています。
主人公は特殊工作員のスネーク。敵の監視をかい潜りつつ、極秘ミッションの達成を目指します。どのように敵をやり過ごすのかといった「戦略性」が問われる一方で、さまざまな重火器で敵を殲滅できる「爽快感」も同時に持ち合わせているのがポイント。FPSやTPSが好きな方にもおすすめです。
プレイできる映画
「メタルギア」シリーズは、映画さながらの重厚なストーリーが展開されることから”シネマティックゲーム”と呼ばれています。ノンフィクションな世界観のなかに、絶妙なバランスでフィクションを取り入れているのが特徴。まるで実話のような、リアルな物語が楽しめます。
また、シリーズの生みの親である小島秀夫監督が大の映画好きを自称しているように、演出も映画的です。PS3やPS4でリリースされたタイトルはグラフィックも美しく、映画の登場人物を自分で操作しているかのような体験ができます。
クスッと笑える小ネタが満載
「メタルギア」シリーズは、ところどころにクスッと笑えるようなお遊び要素が用意されているのも魅力。パッケージの裏にヒントが書いてあったり、兵士の股間にアイテムを投げると気絶したり、ステージに隠されている人形をすべて見つけるとチート武器が手に入ったりと、小ネタがたくさん用意されています。プレイするたびに新しい発見があるので、やり込みゲーが好きな方にもおすすめです。
メタルギアシリーズの選び方
シリーズで選ぶ
小島秀夫監督作品
メタルギアを生み出した小島秀夫監督が開発に関わった作品です。元祖『メタルギア』から、『メタルギアソリッドV ファントムペイン』までのナンバリングタイトルのほか、携帯ゲーム機で発売された『メタルギアソリッド ピースウォーカー』を加えた一連の作品群を指し、ファンの間では”正史”とも呼ばれています。
1960年代から2010年代を舞台にした「メタルギア」シリーズの壮大な物語、いわゆる”メタルギア・サーガ”を描いているのが特徴。小島秀夫監督作品さえすべてプレイすれば、メタルギア作品をコンプリートしたと言っても過言ではありません。これからプレイする方は必ず抑えておきたいゲームソフトです。
完全版
完全版とは、発売されたゲームソフトにプラスアルファの要素を加えたゲームソフトです。『メタルギアソリッド インテグラル』や『メタルギアソリッド2 サブスタンス』など、海外版の要素を取り入れているのが特徴。オリジナル版と比べて遊びやすく改良されていたり、ミニゲームが追加されていたりします。ただし、完全版には日本語音声が収録されていない場合もあるので注意しましょう。
リメイク版
リメイク版とは、オリジナル版の要素をそのままにグラフィックや演出を強化したゲームソフトです。『メタルギア ソリッド HD エディション』や『メタルギアソリッド スネークイーター 3D』などが該当します。基本的なゲームシステムは変わっていないので、これからプレイする場合はリメイク版がおすすめです。
スピンオフ
スピンオフ作品とは、「メタルギア」シリーズのうち、小島秀夫監督が関わっていないゲームソフトのことです。外伝的作品の『メタルギア ゴーストバベル』、カードゲームの『メタルギア アシッド』などがあり、メインストーリーとは展開が異なるため、いわゆるパラレルワールド扱いとなっています。よりメタルギアの世界に触れたい方におすすめです。
プレイスタイルで選ぶ
ゲームとして楽しみたいなら「ナンバリング順」
「メタルギア」シリーズを普通にゲームとして遊びたいのならば、『メタルギアソリッド』からスタートして、ナンバリング順にプレイするのがおすすめ。シリーズ後半になるにつれてゲームハードの性能が上がり、グラフィックやゲーム性がより洗練されていきます。やれることも増えていくので、シリーズがどのように進化していったのかを感じられるのも魅力です。
ストーリーだけを追いたいなら「時系列順」
「メタルギア」シリーズは、作品によって舞台となる年代が異なります。ストーリーだけを知りたい方は時系列順にプレイするのがおすすめです。作中の時代が古い順に並び替えると、以下のようになります。
・メタルギアソリッド3 スネークイーター
・メタルギアソリッド ピースウォーカー
・メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ
・メタルギアソリッド5 ファントムペイン
・メタルギア
・メタルギア2 ソリッドスネーク
・メタルギアソリッド
・メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ
・メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット
ただし、ストーリーは分かりやすい一方、ナンバリングが前後することで真相が先に分かってしまうなど、公式ネタバレの恐れがあるので要注意。純粋にストーリーを楽しみたい場合、感動が損なわれる可能性があるので注意しましょう。
メタルギアシリーズのおすすめランキング
第1位 METAL GEAR SOLID【PS,PSP/PS3(ゲームアーカイブス)】
20世紀最高のストーリー
『METAL GEAR SOLID』は、1998年に初代プレイステーションで発売されたゲームソフトで、メタルギアの正史3作目にあたります。ゲームハードのスペックが上がったことによって、シリーズ初のフル3D化を実現。世界的な大ヒットを記録し、一躍メジャータイトルとなった記念すべき作品です。
21世紀初頭。アラスカ・シャドーモセス島にある核兵器廃棄所で、特殊部隊FOXHOUNDが突如として蜂起。プレイヤーは元FOXHOUND隊員のソリッド・スネークとなって独立潜入。テロリストの排除を目指します。
ストーリーが作り込まれており、米「フォーチュン」誌からは、”20世紀最高のストーリー”と称されるほど。クリア後には大作映画を見終わったかのような達成感を味わえます。遊べるハードが生産停止しているのが難点ですが、これからシリーズをプレイするなら是非遊んでおきたいおすすめのタイトルです。
第2位 メタルギアソリッド3 スネークイーター【PS2,PS3,Vita,3DS,Xbox 360】
メタルギアサーガの起点。英雄”ビッグ・ボス”の物語
『METAL GEAR SOLID 3: SNAKE EATER』は、2004年にプレイステーション2用ゲームソフトとしてリリースされた正史5作目。シリーズでは時代背景が最も古いのが特徴で、メタルギアサーガの中心人物である”ビッグ・ボス”の誕生をめぐる物語が展開されます。
舞台は、冷戦の時代。ソ連に亡命した女性兵士”ザ・ボス”を抹殺するため、特殊部隊FOX隊員のネイキッド・スネークが敵地へと潜入します。服の柄によって、敵からの見つかりやすさが変わる「カムフラージュ」システムを採用。また、近接格闘「CQC」の導入によって、アクションがスタイリッシュになっているのも特徴です。
シリーズでも特に人気の作品で、多くのハードに移植されているのも魅力。グラフィック重視なら『MGS2』とセットになったPS3版『メタルギアソリッドHDエディション』、立体視で遊びたいなら3DS版の『メタルギアソリッド スネークイーター 3D』がおすすめです。
・PS3版『メタルギアソリッドHDエディション』
・3DS版『メタルギアソリッド スネークイーター 3D』
第3位 メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ【PS3,PS4, Xbox 360 ,Xbox One, PC】
平和が終わる。復讐が始まる。
正史のナンバリングタイトル『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』。本編のファントムペインに先駆けて、2014年にリリースされたタイトルです。壮大な復讐譚であるメタルギアソリッド5本編へのプロローグ編となっています。
捕らえられた仲間を救うため、単身でキューバ米軍基地に潜入するビッグ・ボス。本作からオープンワードを採用しており、ルート制限が撤廃されているのが特徴です。自分自身で潜入方法を構築する楽しみが増えました。
『グラウンド・ゼロズ』は、あくまでプロローグ。初見でもプレイ時間とムービーを合わせて1~2時間程度でクリア可能です。しかし、クリア後もやり込み要素が豊富なため、値段以上は遊ぶことができます。これからプレイする場合は、本編の『ファントムペイン』とセットになったゲームソフトがおすすめです。
・PS4『メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ』
・PS4『メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ + ファントムペイン』
第4位 メタルギアソリッド5 ファントムペイン【PS3,PS4, Xbox 360 ,Xbox One, PC】
そして、メタルギアへ。
『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』は、2015年にリリースされたナンバリングタイトル5作目。プロローグを描いた『グラウンド・ゼロズ』の続きで、本編を収録したのが『ファントムペイン』です。
英軍病院で目を覚ましたスネーク。卑劣な罠によって「国境なき軍隊」を壊滅させた組織、サイファーへの復讐を描いたストーリーとなっています。本作はミッション形式で、さまざまな依頼をクリアしつつ、メインストーリーを進めるといったシステムを採用。シリーズでも長編の部類で、やり込み要素も豊富に用意されています。
また、本作にはオンラインマルチモードの『メタルギアオンライン』を収録。一人の兵士となって、最大16人での銃撃戦を楽しむことができます。対人戦が好きな方にもおすすめのゲームソフトです。
・PS4『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』
・PS4『メタルギアソリッド5 グラウンド・ゼロズ + ファントムペイン』
第5位 メタルギアソリッド ピースウォーカー【PSP,PS3, Xbox 360】
偽りの平和が終わる時
2010年にPSP用ゲームソフトとしてリリースされた『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』。ナンバリングタイトルではありませんが、メタルギアサーガの正史です。時間軸は『MGS3』の次にあたります。
舞台は、『MGS3』のエンディングから10年後。かつての恩師が生きているかもしれないという情報を元に、ビッグ・ボスは南米コスタリカへと赴きます。本作はシリーズで初めて協力プレイが可能になった作品。最大6人での対戦プレイもできるなど、マルチプレイに特化しているのが特徴です。
友人たちとワイワイしてプレイするなら携帯性に優れたPSP版、グラフィックを重視する方はPS3とXbox 360でリリースされた『メタルギアソリッド ピースウォーカー HD エディション』がおすすめです。
・PSP版『メタルギアソリッド ピースウォーカー』
・PS3版『メタルギアソリッド ピースウォーカー』
第6位 メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ【PS2,PS3,Vita, Xbox 360】
2人の主人公が暴く、アメリカの闇
『METAL GEAR SOLID 2: SONS OF LIBERTY』は、2001年にプレイステーション2用ゲームソフトとしてリリースされた正史4作目です。出荷本数は700万本以上で、メタルギアシリーズでは最も売れたタイトルのひとつとなっています。
本作は、テロリスト集団”サンズ・オブ・リバティ”との戦いを描いたタイトル。ソリッド・スネークの活躍を描く「タンカー編」と、FOXHOUND隊員の雷電が洋上プラントに潜入する「プラント編」の2部構成を採用しています。
媒体がDVD-ROMになったことで、グラフィックやゲーム性が大幅に向上しており、FPS視点での銃撃をはじめ、手すりへのぶら下がり、倒れた敵を引きずって移動させたりと、より潜入らしいアクションができるようになりました。これからプレイする場合は、本作と続編の『MGS3』がセットになった『メタルギアソリッドHDエディション』がおすすめです。
・PS3版『メタルギアソリッドHDエディション』
・Vita版『メタルギアソリッドHDエディション』
第7位 メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット【PS3】
ソリッド・スネーク、最後の物語。
『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』は、2008年にPS3でリリースされたゲームソフトです。本作は、メタルギアシリーズの正史6作目。主人公の一人であるソリッド・スネークの最後を描いた作品となっています。
民間軍事請負企業の出現によって、戦争がビジネスへと変貌した時代。クーデターを目論むリキッド・オセロットの暗殺を依頼されたスネークは、単身で中東へと赴きます。自動的に背景と同化する迷彩技術「オクトカム」、周囲の情報を視覚化する「ソリッドアイ」など、最新機器を使った近未来的なスニーキングミッションに挑みましょう。
ソリッド・スネークの完結編であるのと同時に、世界を陰で支配する謎の組織〈愛国者達〉の謎が明らかになるのがポイント。まさにシリーズ集大成のソフトといっても過言ではありません。ゲーム史に残る、おすすめの名作ゲームソフトです。
第8位 メタルギア【MSX2】
記念すべきシリーズ1作目。メタルギアを破壊せよ!
1987年にMSX2というハードで発売された『METAL GEAR』。シリーズ第一作であり、小島監督が初めて手掛けたゲームソフトです。当時は敵を倒す戦争ゲームが多かったなか、「敵に見つからないようにミッションを遂行する」といったステルス要素を取り入れたことで、大きな話題を呼びました。
舞台は1995年。プレイヤーは特殊部隊FOXHOUNDの隊員であるソリッド・スネークとなって、武装要塞国家アウターヘブンへと潜入。核搭載二足歩行戦車〈メタルギア〉の破壊を目指します。ファミリーコンピュータでも同タイトルで発売されていますが、こちらは小島監督が関わっておらず、ゲーム内容も大きく異なるので注意しましょう。
MSX2版をベースにしたリメイク作品を『METAL GEAR SOLID HD EDITION』でプレイ可能。シリーズの第一作目ではありますが、古いゲームのため、無理にクリアする必要はありません。『MSG5』を遊んだ後にプレイするのが色々な意味でおすすめです。
・PS3版『メタルギアソリッドHDエディション』
・Vita版『メタルギアソリッドHDエディション』
第9位 メタルギア2 ソリッドスネーク【MSX2, Wii(バーチャルコンソール)】
シリーズ2作目にして、完成形
1990年、MSX2用ゲームソフトとして発売された『METAL GEAR 2: SOLID SNAKE』。ホフク移動、敵の行動を把握するレーダー、音によっておびき寄せるなど、シリーズおなじみのシステムを搭載。シリーズの正史2作目にして、スニーキングゲームの基礎を築いた作品となっています。
1999年、石油を生む微生物「OILIX」を開発したキオ・マルフ博士の拉致事件が発生。元・FOXHOUND隊員のソリッド・スネークは博士の奪還を目指して、中東の小国ザンジバーランドへと極秘潜入を試みます。前作と比べてストーリー性が強くなっているのも特徴です。
本作は、PS3/Vita/Xbox 360版『METAL GEAR SOLID HD EDITION』で、難易度が調整されたバージョンを遊ぶことが可能。後のシリーズにも関わる人物が登場しているため、メタルギアサーガをより詳しく知りたい方は是非プレイしてみてください。
・PS3版『メタルギアソリッドHDエディション』
・Vita版『メタルギアソリッドHDエディション』
第10位 メタルギア ライジング リベンジェンス【PS3】
斬撃アクションに焦点を当てたスピンオフ
『METAL GEAR RISING: REVENGEANCE』は、2013年にPS3用にリリースされたゲームソフト。本作は、小島プロダクションとプラチナゲームズがタッグを組んで制作した作品です。MGS2で主人公の一人として登場した「雷電」にスポットを当てたアクションゲームとなっています。
舞台は、MGS4から3年余り。民間軍事警備会社に所属していた雷電は、ある日、謎の勢力から襲撃を受けて左目と左腕を喪失。サイボーグ化した雷電がリベンジに赴くといったストーリーです。敵の攻撃を防いで反撃に転ずる「シノギ」、敵のパーツを奪う「斬奪」、好きな角度に斬撃できる「自由切断」など、スタイリッシュなアクションが楽しめます。
本作はメタルギアのようなスニーキング要素もありつつ、基本的には敵と正面からぶつかり合う、正統派のアクションゲームです。シリーズでも一部のステージではカタナを装備できましたが、もっとカタナの爽快感を味わいたい方におすすめのゲームソフトです。
国内だけではなく、海外にも熱狂的なファンが多い「メタルギア」シリーズ。シリーズを通して壮大なストーリーが展開されますが、基本的にはシリーズの途中から遊んでも楽しめるようになっています。いずれも評価が高いソフトばかりなので、気になったものがあれば、ぜひ遊んでみてください。