そもそも「スマートホーム」って?

今回ご紹介するのは、家中の電化製品をスマホアプリで一括管理できるスマートホームシステム「Quantinium」です。

「スマートホーム」とは、1980年代にアメリカで考え出されたアイデアで、家にまつわる設備機器をIT管理することで、より快適な生活環境を提供しようというもの。90年代にはビル・ゲイツ氏が世界で初めてのスマートホームを建てたことで話題になりました。

その後、一時衰退を見せたこともありましたが、近年のスマートフォンの普及やネットワークスピードの向上などにより、再び注目されるようになってきました。もちろん日本でも様々な分野の企業によって開発が進められており、「スマートハウス」とも言われています。

一般的なスマートホームの特徴として、下記のようなものが挙げられます。
・照明や電化製品などのリモコン操作
・セキュリティ管理システム
・住人の健康管理システム
・衛生面などの住宅環境管理システム

さらに、人口知能、パターン認識、コンピューターヴィジョン、そしてビッグデータを統合することで住人の習慣をシステムに学習させ、人々の生活の質を上げようという研究が進められています。

将来的には、Google Glassなどの音声認識や、手の動きによって感知するウェアラブルデバイスによって、システムをコントロールすることもできるようになるそうです。

Quantaniumのしくみ

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さて、現在のところ、QuantaniumではWifiとZigBee(近距離無線通信の1つ)を利用し、以下のものをスマホアプリ「Qhome」で操作することができます。
・照明
・電化製品
・空調
・カメラ
・電動カーテン
・煙・気温感知センサー

導入方法は簡単。ユーザーごとにリクエストに沿った個別システムが組まれるので、専用機器を受け取ったユーザーはそれをコンセントに差し込み、スマホでQRコードを読み込むだけ。大きな工事などは必要ありません。

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スマホですべて操作できるので、当然のことながら自宅にいようが外出していようが、どこからでもワンタッチ動かすことができます。

これからは、真夏に帰宅して汗をかきながら部屋が涼しくなるのを待つことも、電気やエアコンの消し忘れで外出先で慌てることもありません。家中の電気使用状態もすべてスマホで確認できるため、もちろん節電効果も期待できます。

現在、製作チームでは、一軒ずつのスマートホーム導入の推進に加えて、不動産会社グループとも提携したスマートコミュニティ構想も進めているそうです。たとえば、Qhomeアプリを利用して、住む地域の管理会社や近隣住民の方々と連絡をとったりすることも可能になるそう。

Quantaniumはまだ実用化されたばかりであり、これからユーザーを増やし、そのフィードバックをもとにして、さらなる改善をしていきたいいうことです。ますます需要が高まるであろうスマートホームシステムの今後に期待です。