スーパーキャビテーションを利用した世界初の船。
積極的に物体を気泡で覆うことにより水の抵抗を減らし水中を高速で移動できるようになる「スーパーキャビテーション」。Juliet Marine Systems 社はそのテクノロジーを実装したとされる超高速船のプロトタイプ GHOST を開発しています。バットマン専用に見えなくもない、世界初のハイテク船をさっそくご紹介しましょう!
どんな仕組みになっているの?
GHOST の姿をひとめ見て「水中の部分はどうなっているの?」という疑問がわくのは当然かもしれません。可変型の”翼”の先には浮力をもつ魚雷型の推進装置を装備。
状況やスピードに合わせて”翼”の角度を変えることにより、荒れた海での安定航行や水面スレスレに高速航行して物理的な”ステルス化”を実現しているそうです。
詳細は明らかにされていませんが、水中に沈んでいる魚雷型の推進装置などが、気泡に覆われる「スーパーキャビテーション」により劇的に水の抵抗が減り高速化を実現したとのこと。
どれくらいのハイスペック?
次に気になるスペックを見ていきましょう。1,800馬力のガスタービンエンジン×2基による最高速度は32.5ノット(約60km/h)。将来的には70ノット(約130km/h)をめざすそうです!
また、軍用船舶としての使用を前提に、敵のレーダーにとらえられにくいステルス船としての能力も備えているとのこと。
コンピューター制御のジョイスティックなどによる操縦の簡素化がはかられている全長約19mの GHOST。すでに45mバージョンを開発中だというから驚きです!
海を切り裂き、たぐいまれな安定した航行を実現する GHOST。民間人が搭乗して開発目標の70ノットものスピードに耐えるには、「揺れない、酔わない、疲れない」が大切ですね。