パソコンを自作する際には、マザーボードやCPUといったさまざまなパーツが必要ですが、あわせてこだわりたいのが「PCケース」。パソコンパーツの収納性や拡張性を左右するだけでなく、冷却性能や静音性などにも関わる重要パーツのひとつです。
そこで今回は、フルタワーPCケースのおすすめモデルをご紹介します。PCケースを選ぶときのポイントも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
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- 目次
- フルタワーPCケースのメリットは?
- フルタワーPCケースのおすすめメーカー
- フルタワーPCケースのおすすめ|おしゃれ・デザイン重視
- フルタワーPCケースのおすすめ|機能性重視
- フルタワーPCケースのおすすめ|コスパ重視
- フルタワーPCケースの選び方
フルタワーPCケースのメリットは?
PCケースの大きさによって、内部に搭載できるパーツの規格が異なります。フルタワーPCケースは、PCケースのなかでも大きいモデルなので、大型のATXマザーボードや電源、グラフィックボードなどを搭載できるのがメリットです。
一般的に、パーツは大きいほど性能が高い傾向にあるため、ハイスペックなパソコンを作りたい場合はフルタワーPCケースがおすすめ。スペースに余裕があるので、デザインや性能を重視して好きなパーツを選べます。
また、内部が広いとネジ止めや配線作業などを行いやすく、初心者の方でも組み立てやすいのがポイント。パーツ交換やファンの清掃などのメンテナンスをしやすいのもメリットです。パーツ同士が干渉しにくく、パソコン内部のエアフローを確保しやすいのも嬉しい点。内部に熱がこもりにくいため、高温によるパフォーマンス低下のリスクを軽減できます。
フルタワーPCケースのおすすめメーカー
サーマルテイク(Thermaltake)
サーマルテイクは、台湾の老舗PCパーツメーカーです。斬新なデザインのPCケースを数多く扱っているのが特徴。強化ガラスパネルを採用したモデルのほか、ショーケース型、オープンフレーム型などの個性的な製品を展開しています。
自作PC初心者からベテランまで幅広く人気があるメーカーで、入門にもおすすめ。コスパのよい製品が多いため、PCケース代を抑えたい方にも向いています。
クーラーマスター(Cooler Master)
クーラーマスターは、台湾に本社を置く総合PCパーツメーカー。ヨーロッパやアメリカにも拠点を置いており、世界中で人気のあるブランドです。自作PC向けの周辺機器を開発・販売しているメーカーで、PCケース以外の製品も数多く扱っています。
名前のとおり冷却・放熱に関するパーツ性能が高く、CPU・GPUクーラーなどが有名。PCケースでも冷却面を考慮した設計が施されており、高温になりやすいハイエンドPCを組みたい場合におすすめです。
フラクタルデザイン(Fractal Design)
フラクタルデザインは、スウェーデンに本社を置くPCパーツメーカーです。シンプルかつエレガントな北欧デザインが特徴的。大人っぽいシックなデザインのPCケースが好きな方におすすめです。
機能性も兼ね備えており、エアフローや静音性を重視したPCケースを扱っているのが魅力のひとつ。フルタワーPCケースの種類も多く、選択肢が豊富なのが嬉しいポイントです。
フルタワーPCケースのおすすめ|おしゃれ・デザイン重視
サーマルテイク(Thermaltake) View 51 Tempered Glass Snow ARGB Edition CA-1Q6-00M6WN-00
アドレサブルRGBファンと強化ガラスパネルが特徴的なフルタワーPCケースです。本製品は、マザーボードLEDと同期できるアドレサブルRGBファンを3基搭載。9個のLEDカラーを個別設定でき、PCの起動中に彩りのあるゲーミング空間を演出できます。
本体には、トップ・フロント・左サイドの3箇所に4mm厚の強化ガラスパネルを配置。ケースの内部が見える設計で、インテリアとしても機能させたい方におすすめです。
また、取り外し可能なダストフィルターを採用し、メンテナンス性も良好。水冷ラジエーターは、最大360mmサイズを搭載できます。
拡張スロットは、垂直または水平に配置が可能。装着したグラフィックボードの傾きを防止できる設計で、安定して装着できます。
サーマルテイク(Thermaltake) The Tower 900 CA-1H1-00F1WN-00
ショーケースのようなデザインが特徴のフルタワーPCケースです。本体は、前面および側面に5mm厚の強化ガラスパネルを配置しています。また、マザーボードのインターフェース部分が上面部に配置される倒立レイアウトを採用。ほかにはないデザインを求める方におすすめです。
ケースは、シャーシからドライブベイまで、全体をDIYで作り上げる仕様で、自由な構造を組み上げられます。拡張性も良好で、E-ATX・ATX・Micro-ATX・Mini-ITXのマザーボードに対応。最大400mmの拡張カードや、全高260mmまでのCPUクーラーの取り付けが可能です。
HDDトレイやHDDケージを使用することで、最大6台の3.5インチドライブ、または最大8台の2.5インチドライブを搭載できます。
クーラーマスター(Cooler Master) HAF 700 EVO H700E-IGNN-S00
派手なライトアップを好む方におすすめのフルタワーPCケースです。本体は、通気性の高いメッシュフロントパネルと、ライトアップが映える強化ガラスブレードを搭載。加えて、システム情報や好みの画像を表示できるLCDパネルも搭載しています。
トップ・フロント・ボトム部分には、最大420mmサイズの水冷ラジエーターを搭載可能。本格的な水冷システムを構築したい方にもぴったりです。また、角度を変更できるラジエーターブラケットも付いています。
グラフィックボードは、垂直方向の配置に対応。最大490mmの拡張カードを搭載できます。本体は、トップパネルの着脱が可能で、高いメンテナンス性を有しているのもポイントです。
フラクタルデザイン(Fractal Design) Define 7 XL TG FD-C-DEF7X-02
洗練されたケースデザインがおしゃれなフルタワーPCケースです。本製品は、デザイン性のほかに、メンテナンス性と拡張性を重視する方にもおすすめのモデル。E-ATX・ATX・EE-ATX ・SSI-CEB・SSI-EEBのマザーボードに対応するほか、多数のストレージを搭載することも可能です。
サイドパネルは強化ガラスを使用。内部が見える仕組みで、搭載したパーツやLEDを楽しめます。両側のサイドパネルには、ラッチ構造を採用。スクリューレスで簡単に取り外しができ、内部へ簡単にアクセスできます。
トップパネルは、静音性重視のスチールパネルと、エアフロー重視の換気パネルを選択可能です。ファンは、耐久性と静音性に優れた140mmサイズを3基標準搭載。水冷ラジエーターは、各所に120~480mmのモデルを取り付けられます。
アンテック(ANTEC) Constellation C8
全面と側面に強化ガラスパネルを採用したフルタワーPCケースです。本体は、ピラーレス式のガラスパネルをフロントとサイドに搭載。ケース内部が見えやすく、各パーツやライティングを楽しみたい方におすすめです。
ラジエーターは、最大360mmサイズに対応。ケースのボトム・トップ・サイドの同時搭載にも対応しています。ボトムには、120mmと140mmのファンを3基搭載可能。メッシュのボトム部と背面パネルにより、拡張カードを直接冷却できます。
本体は、ボトムに脱着できるダストフィルターを配置。メンテナンス性がよく、簡単にお手入れできます。ケースのフロントトップは、USB端子やオーディオ端子を備えており、利便性にも優れています。
コルセア(Corsair) Obsidian Series 1000D スーパータワーケース CC-9011148-WW
シンプルなデザインと広い面積の強化ガラスパネルが特徴的なフルタワーPCケースです。本体は、フロントと両サイドにスモーク強化ガラスパネルを配置した、おしゃれなデザイン。デュアルシステムを構築できるのも特徴で、2つのマザーボードや電源を設置できます。
本体は、組み込みのコントローラーにより、コルセアの「iCUE」ソフトウェアからライティングやファンを制御可能です。フロントパネルはUSBポートやイヤホンジャック・マイクジャックなどを搭載。ポート部分にLEDを搭載し、デザイン性を向上しています。
グラフィックボード用のブラケットは回転式で、標準または縦型の取り付けが可能。ラジエーターは固定トレイを搭載し、簡単にセッティングできます。
エイスース(ASUS) ROG Strix Helios GX601
ゲーム用途におすすめのデザインを採用したアイテム。本製品は、3枚のスモーク強化ガラスパネルや、シルバーホワイトのブラッシュドアルミフレーム、フロントパネルのRGB照明を採用したかっこいいデザインのモデルです。
本体には、RGBライティングコントロールボタンや、ファンスピードコントロールボタンを搭載。ケースのトップにはハンドルを搭載し、持ち運びも良好です。
マザーボードは、ATXやE-ATXなどの取り付けに対応。ケーブルを隠して配線できる構造も魅力です。グラフィックボードの取り付けは、標準的な方向に3枚、または垂直方向に2枚取り付けられます。
フルタワーPCケースのおすすめ|機能性重視
サーマルテイク(Thermaltake) CTE C750 Air Full Tower Chassis CA-1X6-00F1WN-00
高い冷却効果を求める方におすすめのフルタワーPCケースです。本体は、マザーボードを90°回転させることで、熱を上方向に流せる構造を採用。加えて、3方向から冷空気を取り込む仕組みで、高い冷却効果を発揮します。
ラジエーターは、420mmまでのサイズをフロント・リア・マザーボード側に取り付けが可能。360mmのラジエーター3つ、240mmのラジエーター2つの組み合わせであれば、合計5つを搭載できます。
マザーボードは、ATXやE-ATX規格などに対応。本体の左側面は、ライトがよく見える厚さ4mmの強化ガラスを採用しています。プッシュピン機構により、ケース内へのアクセスも簡単です。
クーラーマスター(Cooler Master) Cosmos C700M White MCC-C700M-WG5N-S00
独自のフレームデザインで、幅広いレイアウトに対応できるフルタワーPCケースです。本製品は、マザーボードを横向きにする「チムニーレイアウト」や、マザーボードを上下逆さにする「インバースレイアウト」、従来型の配置の「コンベンショナルレイアウト」に対応します。
両サイドからフロントにかけては、カーブ状に加工された強化ガラスパネルを配置。内部のパーツを楽しめるほか、独特の形状でインテリアの一部としても機能します。ケースのトップとフロントは、ヘアライン仕上げのアルミニウムパネルを採用した、おしゃれなデザインです。
本体は、ライティングを楽しみたい方にもおすすめ。トップからフロントにかけてストリップライトを、ボトム部分にはアルミ素材に反射するライトを搭載しています。
水冷ラジエーターは、トップとフロントに最大420mmサイズを取り付けが可能。付属のブラケットを用いることで、さまざまな水冷システムを構築できます。
クーラーマスター(Cooler Master) MasterFrame 700 MCF-MF700-KGNN-S00
ハイエンド構成に対応する、オープンエアーフレームタイプのPCケースです。本体は、ATX・XL-ATX・SSI-CEB・SSI-EEBなどのマザーボードに対応。マザーボードトレイや左右のサイドウィングで構成されたオープンエアーフレームで、自由度の高い構築が可能です。
本体は、パノラマ強化ガラスを付属。ショーケースのように自作PCを組むことが可能で、LEDでライトアップしたい方にもおすすめです。電源ユニットは2基の搭載に対応。本格水冷用のポンプや、リザーバーの設置スペースも備えているので、ハイエンド構成に適しています。
フラクタルデザイン(Fractal Design) Meshify 2 XL Dark Tempered Glass FD-C-MES2X-02
エアフローを重視した、独特なフロントパネルのデザインが特徴のフルタワーPCケースです。本体は、通気性を高める角形メッシュのフロントパネルを採用。拡張性も良好で、E-ATX・ATXなどのマザーボードに対応します。また、多数のストレージを搭載できる設計なのも嬉しいポイントです。
本体は、両側のサイドパネルにラッチ構造を採用。スクリューレスで、簡単にパネルを脱着できます。トップフレームも取り外しが可能で、高いメンテナンス性を発揮します。ケース各所には、取り外しが可能なダストフィルターを配置しているので、定期的なお手入れも容易です。
水冷ラジエーターは、ケース各所に120~480mmまでのサイズを取り付けられます。
フラクタルデザイン(Fractal Design) Torrent Black RGB TG Light Tint FD-C-TOR1A-04
エアフローを重視したオープングリルデザインが特徴的なフルタワーPCケースです。本製品は通気性が良好なほか、多くの冷却オプションに対応。ケース前面にはアドレサブルRGB LEDを搭載した180mmファンを2基搭載しています。
ケース各所には、120~420mmまでの水冷ラジエーターを取り付け可能。本体は、ラッチ構造のサイドパネルを採用し、簡単に内部へアクセスできます。また、取り外しできるダストフィルターや、ケーブルマネジメント用スペースを搭載しているのもポイントです。
付属品のグラフィックボードガイドは、グラフィックボードを取り付けた際の重みによる負担を軽減できます。
コルセア(Corsair) 7000D AIRFLOW CC-9011219-WW
高い冷却性能が魅力のフルタワーPCケースです。本製品は、メッシュ状のスチールフロントパネルを採用。加えて140mmのAirGuide ファンを3基内蔵し、高いエアフロー効率を発揮します。
本体には、厚さ4mmの強化ガラスパネルを採用し、簡単にケース内へのアクセスが可能。GPUマウントは、容量の多いグラフィックボードにも対応しやすく、十分なスペースを確保しています。
マザーボードの背面には、ケーブルを収納できるスペースを搭載。開閉式のスチールドアによりケーブルを隠せるので、すっきりとした見た目を好む方におすすめです。
ストレージは、2.5インチや3.5インチのモデルを複数搭載可能。フロントパネルは、USB 3.0やType-Cのポートのほかに、オーディオマイクコンボジャックを搭載しています。
コルセア(Corsair) iCUE 7000X RGB Tempered Glass Black CC-9011226-WW
140mm RGB LEDファンを4基標準搭載したフルタワーPCケースです。本体は「iCUE」ソフトウェアの利用により、RGBライティングを簡単にカスタマイズできるモデル。最大6基のファンの回転数を調節することも可能です。
ラジエーターは、360mmサイズを最大3つ同時に搭載可能です。グラフィックボードは、最大450mmサイズに対応できるスペースを確保。容量の多い新型グラフィックボードを搭載したい方におすすめです。
マザーボードベース部の裏側は、広めの配線スペースを確保。ヒンジ付きのドアパネルやケーブルバーも搭載し、キレイに配線できます。
エイスース(ASUS) ROG Hyperion GR701
ハイエンド向けの自作PCを構築したい方におすすめのフルタワーPCケースです。本製品は、420mmのデュアルラジエーターと、大型のグラフィックカードに対応。搭載されているホルダーにより、水平・垂直どちらにも配置できます。
本体は、前面の吸気口により、高い通気性を実現。吸気口のダイアモンド型のデザインがかっこよく、外観にこだわる方にもおすすめです。ラジエーターは、420mmサイズをケースの上面と前面に搭載可能。4台の140mm RWMファンを標準搭載し、高い冷却効果を発揮します。
マザーボードトレイ下部は、ケーブル配線スペースを搭載。ケーブルをベルクロストラップで固定できる仕組みのほか、半透明のカバーにより、照明を活かしながら配線を隠せます。
本体トップは、アルミ合金製のフレームにより、耐荷重80kgのキャリーハンドルとして機能します。
フルタワーPCケースのおすすめ|コスパ重視
サーマルテイク(Thermaltake) Core V71 Tempered Glass Edition CA-1B6-00F1WN-04
200mmサイズのファンをトップとフロントに3基、標準搭載したフルタワーPCケースです。本製品は、高水準水冷評価の認証マークである「Tt LCS水冷認証」を取得したモデルで、優れた放熱性能と水冷拡張性能を有しています。
水冷ラジエーターは、最大420mmサイズをトップとフロントに搭載可能。標準搭載の200mmファンはBlue LED搭載で、トップパネルにあるコントロールボタンから、LEDのオンとオフを切り替えられます。
トップ・フロント・ボトムには脱着可能なダストフィルターを搭載し、高いメンテナンス性を発揮。本体は、3.5インチ・2.5インチドライブ共用のHDDトレイを8基搭載しているほか、400mmのグラフィックボードの配置スペースも確保しています。
クーガー(COUGAR) PANZER MAX CGR-6AMKB
外観と利便性のよさが特徴のフルタワーPCケースです。本体は、メタリックな外観と、アクリル仕様のパネルを採用。内部のライティングを美しく見せられます。前面や天面などのパネルはワンタッチで着脱できる仕組みで、メンテナンス性に優れています。
本体は、トップにハンドルとキーボードトレイを配置。使用頻度の多いUSBポートは、ケース前面に配置し、スムーズに接続できます。また、ヘッドホンフックを搭載しており、ゲーマーの方にもおすすめです。
ドライブベイは、2.5インチサイズで最大6基の光学ドライブを搭載可能。水冷ラジエーターは最大360mmサイズに対応しています。ファンは、120mmサイズを最大8基搭載可能です。
クーガー(COUGAR) MX600 RGB CGR-57C9B-RGB
フロントパネル全面とサイドパネル下部に通気孔を設けたフルタワーPCケースです。本体は、エアフローを重視した設計で、電源ユニットやグラフィックボードの冷却効率を向上。各パネルにダストフィルターを搭載し、ケース内の環境を良好に保ちます。
ファンは、120mmサイズを最大9基搭載可能。フロントには140mmのARGBファン3基、バックには120mmのARGBファン1基を搭載しています。水冷クーラーは、最大360mmのサイズを取り付け可能です。
グラフィックボードは、長さ400mmのサイズを設置できる設計。垂直設置用のブラケット付きです。
フルタワーPCケースの選び方
マザーボードの規格をチェック
マザーボードにはさまざまなサイズがありますが、スタンダードな規格がATX。フルタワーPCケースに収納可能で、高性能なチップセットが搭載されていることからハイスペックパソコンを自作する方に人気があります。
ATXを小型化したMicro-ATXも人気のマザーボード。さらに小さなMini-ITXもあります。拡張性の高いフルタワーPCケースのメリットを活かすためには、Micro-ATX以上のマザーボードがおすすめです。
ATXをさらに大きくしたE-ATXやXL-ATXといった大型の規格も存在しますが、フルタワーPCケースのなかには対応していないモデルもあるので念のため確認しておきましょう。
簡易水冷CPUクーラーやグラボが入るサイズかチェック
簡易水冷CPUクーラーとは、CPUの温度を下げるパーツのことです。ラジエーターと呼ばれる部品が用いられ、面積が広いほど高い冷却能力を発揮します。発熱量の多い高性能CPUには大きめのラジエーターがおすすめです。
ラジエーターには、主に120mm・240mm・280mm・360mmの4サイズがあり、複数取り付けるのが一般的。取り付けに対応しているフルタワーPCケースであれば、搭載可能なサイズや個数が記載されているのでチェックしてみてください。
また、グラフィックボードも製品によって長さや厚さが異なります。長さが244mmのモノは、フルタワーPCケースでも入らない場合があるため、事前にサイズを確認することが重要です。あらかじめ使いたいパーツが決まっている場合は、パーツサイズに合ったフルタワーPCケースを選んでみてください。
拡張性をチェック
拡張スロット
パソコンの機能を高性能化するために欠かせないのが拡張カード。グラフィックボードやサウンドカードなどさまざまな種類があります。たとえば、パソコンで高画質なPCゲームを遊びたい場合、これらの拡張カードは必須です。
また、3Dゲームなどを快適にプレイするために、2つのグラフィックボードを使用する方もいます。このようなニーズに応えるため、フルタワーサイズのPCケースは8〜11ほどの拡張スロットを搭載しているのが一般的です。
さらに、拡張スロットの数だけでなく、スロットに装着できるカードのサイズも確認しましょう。高性能グラフィックボードのなかには長さが300mmを超えるモノもあります。お気に入りのカードを収納できるかチェックしておきましょう。
ドライブベイ
SSDやHDD、ブルーレイドライブなどを設置する箇所をドライブベイと呼びます。ドライブベイはサイズによって、5.255インチベイ・3.55インチベイ・2.5インチベイの3つのタイプがあります。5.25インチベイは主としてブルーレイドライブなどの光学ドライブ用で、SSDやHDDは3.5インチベイ、または2.5インチベイに設置するのが基本です。
フルタワーPCケースでは5.25インチベイが3つ、3.5インチベイと2.5インチベイがあわせて8つ前後のモデルが一般的です。動画などを大量に保存したい方や、ディスクのコピーやダビングのために複数の光学ドライブを設置したい方は、ドライブベイの数およびサイズを確認しておきましょう。
電源ユニットの設置台数
設置できる電源ユニットの台数も重要なポイントです。自作PCの場合、電源の個数は1個で十分な場合がほとんど。しかし、HDDやドライブを増やしたい場合は、電源が1つでは足りないことも考えられます。
そのため、ハイスペックな自作PCを組む可能性がある方には、複数の電源ユニットを設置できるフルタワーPCケースがおすすめ。拡張性も考慮したい方は、ぜひチェックしておきましょう。
前面端子があると便利
多くのフルタワーPCケースには、背面パネルにさまざまな端子が集中して配置されています。USBメモリなどの周辺機器は抜き差しを頻繁に行う場合が多いので、端子がPCケースの背面にあると使用が面倒になりがちです。
ワンランク上の利便性を求めるのであれば、よく使う端子がフロントパネルにも搭載されたフルタワーPCケースをチェックしてみてください。
冷却重視ならファンの搭載可能数をチェック
パフォーマンスが高いグラフィックボードやCPUを搭載していると、各パーツや電源ユニットから熱が発生するので冷却する必要があります。フルタワーPCケースの冷却性能は、備えられるファンの数がポイント。冷却性能を重視する場合は、多くのファンを搭載できるタイプがおすすめです。
なお、小さいファンで大きな熱を冷却しようとすると、回転数が増えて騒音が発生しやすいため注意が必要。大きいファンを設置することで、回転数と騒音を抑えながら冷却できます。
静音性を重視するなら防音素材を採用したモノを
回転数の多いファンを採用していたり、PCケース本体がメッシュ素材など熱を逃がしやすい構造になっていたりすると、ファンの稼働音が大きい場合があります。そのため、騒音を抑えたい方には、防音素材を採用したモデルがおすすめです。
なかには、PCケースの開口部を減らして静音性能を高めているモノや、防音パネルを搭載したモノなどもあります。特に、家族暮らしをしている方やマンションに住んでいる方であれば、静音性に優れたフルタワーPCケースを選んでみてください。
メンテナンス性能をチェック
ケース選びの際に意外と見落としがちなのがメンテナンス性能。前面パネルやサイドパネルからケース内へアクセスできるかをチェックしておきましょう。ドライブベイなどの取り付けネジが手回しタイプの場合、工具が必要ないのでドライブの交換も容易です。
また、空冷式PCケースはファンによって冷却しているため、通風口からホコリやゴミが入りやすくなっています。ケースファンにはフィルターが使用されていますが、フィルターにホコリが溜まると冷却性能が低下する可能性があるので注意しましょう。フィルターが取り外しできるPCケースであれば掃除も簡単です。
デザインをチェック
フルタワーPCケースはサイズが大きいので部屋に置いておくと目立ちます。インテリアとの調和を重視する方はPCケースのデザインにもこだわってみましょう。メタルの素材感を活かしたシンプルなモノから、近未来的なモノまでさまざまなデザインのPCケースがラインナップしています。
また、ケース内のパーツが見られるショーケースのような個性的なPCケースも要チェック。LEDを使った光るパーツを装着すればイルミネーションとして楽しめます。ケースを選ぶときは、堅牢性や冷却性能、静音性などのバランスを考えて選びましょう。
PCケースはパソコンパーツを収納する単なる「箱」ではなく、パソコンの使い勝手や拡張性において大きな役割を果たす重要なパーツです。納得のいくハイスペックパソコンを自作するためにも、気になるPCケースをチェックしてみてください。