映像に触れるカメラ。
今回ご紹介するのは視覚障害者向けカメラ「2C3D」。映し出した画像を立体的に表示するという、極めて画期的な仕組みの製品です。
被写体を立体的に表現
2C3Dの側面にはパッドが装備されています。
このパッドには細かい蜂の巣状に突起が並んでいて、突起が隆起することでカメラで映し出した光景をパッドに反映するというシステムです。人間の顔を撮影すれば、それが突起の飛び出しで表現されます。
パッドに浮かんだ被写体を、手で触って確認するという用法です。
障害の有無を問わず
もちろん、この2C3Dの目指すところは最先端テクノロジーによるバリアフリーです。
映像に直接手を触れ、そこに何が繰り広げられているのかを知る。そうしたことのできる製品は、考えてみればなかなかありません。
映像作品は、障害の有無を問わず楽しむべきもの。誰にでもその影響をもたらすことができるからこそ、表現作品は芸術に昇華します。
新しいエッセンスを加える
2C3Dは、残念ながら今の時点では商品化されていません。
ですがこの製品が市場に出た暁には、映像表現に新しいエッセンスが加えられるはずです。そしてそれが、誰も見たことのない新しい作品を生み出すかもしれません。
バリアフリーは、現代社会にとっての必須課題です。障害の有無を問わず楽しめる映像作品は、現代人が待ち望むモノでもあります。