まるで並走レールカメラのようだ。
100m走などの競技を選手と並走しながら、迫力の映像をお茶の間に届けてくれるレールカメラ。平行移動するカメラはドローンとはひと味違う撮影を実現します。そんな平行移動しながらの撮影を、レールではなくロープをつたってやってのけてしまうケーブルカム「Wiral LITE」が登場しました。いったいどんなことになっているのでしょうか?
Wiral LITEとは?
Wiral LITEとは、専用のロープ(ケーブル)を樹木や柱などを使って張り、その上を走らせながら撮影するケーブルカム。ドローンが飛べない飛行禁止区域や入り組んだ場所などでも大活躍なのです。さよならドローン!
準備編
まずはWiral LITEのセットアップ。ロープの片方の端を、決めた場所に巻き付け、リールを伸ばしていきます。そしてもう片方の場所に専用のベルトを巻いて、伸ばしてきたリールに接続し、ベルトを引いてロープにテンションをかけましょう。
次に折りたたまれたWiral LITEを展開して、GoProを始めとしたアクションカメラ、スマートフォン、ミラーレス一眼などの1.5kgまでの機材を取り付け、さきほど張ったロープに掛けたら準備完了です。
操作は専用コントローラで
Wiral LITEの操作はいたって簡単。専用コントローラのダイヤルを回すだけでスピードコントロールが可能です。コントローラの機能には、「タイムラプスモード」ボタンやWiral LITEを停止させる場所をマーキングするためのボタンも搭載。LEDでWiral LITEのバッテリー残量を確認できるのも便利です。
見たこともない映像
ロープの軌道上からだけの撮影とはいえ、おそらくドローンでは実現しない映像が見られるはず。人で混雑するようなイベント会場でも、墜落を心配することなく近距離を移動しながら撮影できます。
またドローンのけたたましいプロペラ音などもってのほかとされるような、静かな環境でもWiral LITEならロープを張るだけでOK。樹木が立ち並ぶ森の中でも軌道があらかじめ決まっているので、クラッシュの心配なく”空撮”が可能になります! まるで映画のような映像が実現するはず!
さまざまなスピードを楽しむ
Wiral LITEのスピードコントロールは前述のとおりコントローラのダイヤルで可能。なんと最高45km/hで移動できるという並走レールカメラ並みの速度を実現しました。
また「タイムラプスモード」を使えば、微速移動しながら時間を凝縮した映像であるモーション・タイムラプス動画が撮れてしまいます。これはかなり楽しいことになりそうです!
ロープの長さは50m、オプションのロープを使用するなら100mもの距離の撮影を楽しめるWiral LITEはKickstarterで199ドルです! 高額な空撮ドローンよりもこっちがイイかも!
プロたちがケーブルカムを使って撮影したさまざまな動画が公開されていますが、それらは明らかにドローンによる空撮とは一線を画しています。非常に狭い空間をいとも簡単に移動していくのはもちろんのこと、屋外から小さな窓を通って室内へ、また車の窓から車内をくぐり抜ける映像など枚挙にいとまがありません。じっくりと慎重なプランを立てさえすれば、プロでなくても驚きの映像を撮れてしまうのがWiral LITEの魅力かもしれませんね。