蚊の対策は大切。
デング熱、チクングニア熱、日本脳炎、ウエストナイル熱、マラリアを代表とする、蚊媒介の感染症。熱帯や亜熱帯地域で流行するデング熱が2014年に日本国内での感染が確認されたのも記憶に新しいかもしれません。ますます気候の温暖化が進む中で、病気を運ぶ蚊に刺されないための対策が大切になってきました。今回は、数ある方法の中から、誘引捕獲型のハイテク蚊取り器「Mosquito Box」をご紹介しましょう!
Mosquito Boxとはどんな蚊取り器?
Mosquito Boxは、なるべく殺虫剤などの化学物質を使う方法を取りたくない人なら、とりわけおすすめできそうな製品。それは最新の科学で明らかにされている、あらゆる誘引要素で蚊を引き寄せ捕獲するタイプの蚊取り器です。
水と二酸化炭素で
ではさっそくMosquito Boxが搭載する蚊を誘引する、ひとつ目の要素を見ていきましょう。内蔵ライトによる光が本体にコーティングされた酸化チタンに吸収され、汚染物質などの有機物を分解する光触媒反応が発生。
するとCO2やH2Oが本体から放出されることに。これらの物質をたよりに蚊たちは人に近づくので、誘引効果に期待できますね! ついでにその反応の過程で空気の浄化にもつながるのがイイ!
鏡面仕上げのブラックで
次は色です。蚊はどの色よりもブラックを好むとする開発チームは本体にその色を採用。蚊たちにとって、明るい色よりも断然目立って見えるようです。グループ行動する蚊の習性を利用して、鏡面仕上げの表面に映る姿に、蚊が「みんながいる! 私はひとりではない!」と錯覚させ、Mosquito Boxに引き寄せる効果にも期待できるとのこと。非常に興味深いです。
温度を使って
そして次は蚊が引き寄せられる熱の利用。本体から発せられるものはもちろん、搭載されるUSBポートによるスマートフォンの充電の際に発生する熱も活用して蚊を誘引。これは賢い!
光で
採用される節電省エネルギーのCCFL(冷陰極管)ライトにより、蚊や他の虫が好むとされる特別な波長の光を放出。このようなタイプの蚊取り器によくあるUVライトにくらべて60%しか電力を使わないのが素晴らしい!
ニオイで
最後にご紹介する要素はニオイ。蚊の嗅覚を研究するドイツのレーゲンスブルク大学のグループによる、甘い香りがする誘引物質を採用し、蚊を積極的に引き寄せます。
本体内蔵のファンにより、発生させたCO2やH2Oを放出させるとともに寄ってきた蚊を効果的に吸い込み、40㎡の範囲をカバーしてくれるMosquito Boxは、Kickstarterで449香港ドルです!
単なる知識上の問題ではなく、ひしひしと肌で感じる最近の温暖化。外来種とされていたさまざまな生物が日本に根付いていくニュースを見るたびに心配になりますね。蚊による感染症も決して侮ることのできない大きな問題となる可能性をはらんでいます。
その来るべき将来に備えて、今から情報を集めて早めに対策を立てるのが有効です。アップデートされたテクノロジーによるMosquito Boxのような製品がもっと多く発表されることに期待したいです!