アンプを内蔵しないパッシブスピーカー。内蔵アンプの音、能力に縛られない分、好みのアンプで音を作り上げる楽しみがあります。スピーカー自体も設計の自由度が高いので、高性能はもちろん、他の機種にはない、思い切った個性派もあります。

実に広いパッシブスピーカーの世界。その世界の一端として、今回はパッシブスピーカーの基本とおすすめ機をご紹介。ワンランク上のレベルへお連れします。

パッシブスピーカーとは?

アンプが別に必要なスピーカー

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パッシブスピーカーとは、音を出すのにアンプを外部に用意する必要のあるスピーカーです。アンプを内蔵するアクティブスピーカーと区別されます。

スピーカーは、アンプが必須です。一般向けのオーディオ製品では、いわゆるラジカセには内蔵されています。一体型の手軽な製品に内蔵されているのは現在も同じ。また、PCスピーカー、DTMモニタースピーカーも内蔵タイプがほとんどです。

好みの音の追求が楽しめます

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接続も余分に必要ですし、わざわざアンプを別にするのは面倒です。それでも別にするのは、好みの音の追求のため。オーディオはスピーカーの個性と、アンプの個性を合わせて音を作り上げていくのも大きな特徴です。

それだけに、パッシブスピーカーは非常に多数の製品が数多くのメーカーから出ています。それらが個性を競い合っているのがパッシブスピーカーの世界といえます。

なお、分離型ミニコンポはアンプとスピーカーが分かれていますので、使っているのはパッシブタイプです。端子が規格品ならスピーカー、アンプともに交換できます。手元にあるなら、初心者はここから入るのもおすすめです。

おすすめのパッシブスピーカー8選

パイオニア(Pioneer) 2ウェイスピーカーシステム S-CN301-LR

商品価格 ¥ 26,693

小型で高性能、お手頃価格、高い質感の全てを満たした人気のスピーカーです。幅わずか135mmの小型ブックシェルフ形2ウェイ・バスレフ型。驚きの片手サイズです。この大きさで驚異の再生周波数帯域45Hz~40kHzの超ワイドレンジ。

ハイレゾ対応はもちろん、低音側の伸長はサイズからすると異例です。これまた価格からすると驚異のリアルウッド仕上げのエンクロージャー。美しい響きと、質感の高さを実現しています。

小型で低音を伸ばした代償として、81dBの低能率。50W+50W以上クラスのアンプをしっかり組み合わせて使いましょう。近接試聴にもおすすめです。

ソニー(SONY) 3ウェイ・スピーカーシステム SS-CS3

商品価格 ¥ 11,434

ハイコスパなトールボーイ型スピーカーです。独自開発のWDスーパートゥイーターを搭載し、40kHz再生を実現したハイレゾ対応機。磁気回路の強化と軽量CCAWボイスコイルにより、豊かな高音を力強く響かせるのも魅力です。

軽量で強度の高い発泡マイカを使用したウーファーも自然な中音を鳴らします。この性能、音質でペア2万円程度は破格。サラウンド用に複数台買っても負担が少ないのもおすすめポイントです。

ワーフェデール(Wharfedale) Diamond 220 Walnut

商品価格 ¥ 41,800

標準的なサイズのブックシェルフ機定番モデルです。ケブラー製13cm径ウーファーと2.5cm径ソフトドームツイーターを搭載。必要十分な解像度、情報量を確保しながら、自然で穏やかな音質に仕上げています。

スロットロード分散ポートにより、バスレフポートからの低音の乱れを防いでいるのも注目です。近接聴取でも歪みの少ないなナチュラルサウンドを堪能できます。音楽ジャンルも選びません。

能率86dB、インピーダンス8Ωと適度なスペックもポイント。アンプに負担を掛けません。バイワイヤリングにも対応するので、音質アップの楽しみも備えます。

オーディオプロ(audio pro) 3WAYトールボーイ型スピーカー AVANTO FS-20

商品価格 ¥ 103,800

価格を超えた高音質な点で、ハイコスパなトールボーイ型スピーカーです。スウェーデンのオーディオ・プロは、価格を遥かに超えた高音質に定評がある人気ブランド。本機もペア10万円程度とは信じられないような高級な外観です。

木目と革の組み合わせはインテリアにも映えますね。一番の驚きは音です。通常この価格ではあり得ない、リアルで確かな質感描写。正直、これ以上のスピーカーはいらないと思わせるほどです。

サイドに配置したウーファーによる低音の迫力も見事。アンプにお金をかけて音質を追求したい方にもおすすめです。

ヤマハ(YAMAHA) スピーカー ピアノブラック NS-BP200(BP)

商品価格 ¥ 8,030

ハイコスパが特徴の小型ブックシェルフ機です。幅154mmと一見小さめですが、奥行きを深めに取ることにより容積を確保。見た目以上の低音再生能力を示します。

新開発12cmコーン型ウーファーと3cmソフトドーム型ツイーターを搭載。80kHzにも及ぶ超高域再生も実現しています。全体にしっとりした美音で、しかも生々しさも備えます。価格からは信じられない総合力です。

キャビネット表面は美しいピアノブラック調仕上げ。ギターのボディラインを模した曲線形状スピーカーネットもおしゃれで、インテリアにも溶け込める見た目のよさでもおすすめです。

ジェイビーエル(JBL) スピーカー 4312E

商品価格 ¥ 166,000

フロア型の超定番機の新型バージョン。フロア型といえばジェイビーエル、その中でも代表機です。30cmウーファーを搭載した3ウェイ構成。小型では不可能な低音の余裕と、迫力の実体感を聴かせてくれます。

12.5cm径ポリマー・バックコーティング・ペーパーコーン・ミッドレンジによる生々しいボーカルも見事です。2.5cm径アルミ-マグネシューム合金ドームツイーターはハイレゾ対応のハイスペック。伝統機に現代性も加わった点でもおすすめです。

幅362mmと、フロア型としては入り口のようなサイズなので、大きめのスピーカーの入門にもおすすめ。大音量のリアリティーを感じたい方にもぴったりです。

オンキヨー(ONKYO) スピーカー D-77NE

商品価格 ¥ 289,800

フロア型中型ブックシェルフスピーカーの代表機です。1980年代、国内メーカーの多くは本機同様のサイズで30cmウーファーによる3ウェイ機を多数販売して競い合っていました。当時はスピーカーの主流だったためです。

その後、スピーカーの主流は小型ブックシェルフとトールボーイに移り、国内メーカー製はほぼ消滅。本機はその数少ない生き残りです。長年の蓄積による巧みな音作りが活きています。

大きめのスピーカーだけで得られる重低音、スケール感、音量感を最新設計で楽しめますよ。広めの場所と音を大きく出せる環境の方におすすめです。

B&W 2ウェイ・バスレフ型スピーカー805 D3

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商品価格 ¥ 424,764

高級スピーカーの代名詞的存在です。B&Wは1998年に発売した800シリーズにより、スピーカー界のトップに躍り出ました。以降もシリーズは数度モデルチェンジ。その度に業界トップの座を維持してきました。

なかでもシリーズ最小の805モデルは、ブックシェルフ型の最高峰の評価を確立。全てのスピーカーを代表する存在でもあります。まるでちょんまげのようなノーチラスツイーターは同社の象徴であり、高音質の源です。

演出や思い込みを排除した、リアルでフラットな出音には思わず息を飲みます。ブックシェルフのメリットを生かした空間性の広さも見事。予算が許すなら、ぜひおすすめしたい逸品です。

パッシブスピーカーの選び方

大きさで選ぶ① ブックシェルフ型

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パッシブスピーカーは形状、大きさにより大きく3つに分類されます。一つはブックシェルフ型。本棚に入るくらいの大きさのサイズと形という意味で、幅20cm前後まで、高さは40cmくらいまでの長方形です。

小型のため、低音再生能力は弱いですが、音が出る場所が狭い分、緻密な表現力と空間再現性に優れています。使うときは床に直置きせず、置台を使って耳の高さにスピーカーを持ってくるのが基本です。デスクトップなどの近接聴取にはおすすめ。

大きさで選ぶ② フロア型

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2つ目はフロア型。フロア型とは床に直置きできるスピーカーの総称。要は、中型以上のスピーカーです。形としては、ブックシェルフ型を大きくしたものをフロア型として扱うのが普通です。

低音再生能力に優れ、大空間を大音量で満たすことにも長けています。部屋の影響を受けやすいので、上級者向け。

大きさで選ぶ③ トールボーイ型

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3つ目はトールボーイ型。これもフロア型の一種ですが、縦に細長いタイプを別にこう呼びます。スピーカーの中では中型に属します。大型フロア型よりもコンパクトでも、それに迫る低音再生能力。また、幅が狭いことによる空間再現能力の高さはブックシェルフ的長所。

つまり、バランスがいいんです。置き場所があるならおすすめですよ。

スペックで選ぶ

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スピーカーのスペックは、合わせるアンプに影響する大きな要素です。まず、再生可能な周波数範囲。ブックシェルフ型では低音は45Hz以下が出ていれば優秀です。

トールボーイ以上ではあまり気にする必要はありません。高音では最近話題のハイレゾへの対応性に注目。40kHz以上出ていれば対応機です。

次に能率。能率が低いと、アンプの出力を要求します。一般にスピーカーが小さいほど低下。80dB台前半だとかなり低いです。この低さですと、10W+10W程度のような低出力アンプは避けましょう。

最後にインピーダンス。6-8Ωが普通ですが、4Ω機もあります。ミニコンポのアンプ、AVアンプの一部では4Ωに対応しないので、注意してください。インピーダンスが高いと、音量は取りにくくなりますので、その点も意識してくださいね。