生乳から分離した生クリームを乳酸菌で熟成させて作る、発酵バター。ヨーロッパでは古くからバターの定番とされています。時間と手間をかけて生み出された味は、深いコクと芳醇な香り、ヨーグルトを思わせるほのかな酸味が特徴。無塩ならお菓子作りや料理に、有塩ならトーストにぴったりです。
今回は発酵バターのおすすめ商品をご紹介。発酵バター特有の、豊かな風味をぜひ体験してみてください。
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発酵バターとは?
サブレやフィナンシェ、マドレーヌなど、シンプルな焼き菓子の材料に使われることが多い発酵バター。香り高く、酸味のある味わいが特徴です。ホテルのランチやディナーの際、小皿に入れてパンに添えられるシーンもよく見かけます。
日本で市販されているバターの多くは、「非」発酵バター。一方、ヨーロッパでは、昔から発酵バターが主流です。なめらかで濃い風味の発酵バターは、パンやトーストに塗って食べるのはもちろん、製菓用や料理用としても重宝されています。
ヨーロッパでは紀元前からバターが作られていたという文献があるほど、長い歴史があります。当時は技術が未熟だったため、バター作りの過程で生クリームが自然に発酵してしまうことがありました。そんな歴史が下地となって、ヨーロッパでは現在も発酵バターが広く定着しています。
発酵バターと普通のバターの違い
発酵バターと普通のバターは、製造方法が異なります。発酵バターの製造は、原料の生乳を脱脂乳と生クリームに分けるところからスタート。その後、生クリームに乳酸菌を加えて半日以上熟成させます。一方、非発酵の普通のバターは、原料の生乳からそのまま作られます。
味や香りを比較すると、発酵バターの方はコクがあり、バターの風味が強いのが特徴。乳酸菌による、さわやかな酸味も感じられます。一方、普通のバターの方はくせのない甘みがあり、トーストや料理に幅広く使いやすいのが特徴です。
見た目の違いはとくにありませんが、発酵バターは製造過程で手間がかかる分、普通のバターより値段が高くなります。また、普通のバターに比べると鮮度が落ちやすいのは懸念点。発酵バターは、開封したらなるべく早めに使い切るのがおすすめです。
発酵バターの選び方
製法の違いと特徴
生クリームを発酵させたモノは独特の風味が特徴
発酵バターの伝統的かつ代表的な製法が、乳酸菌で生クリームを発酵させる作り方です。ヨーロッパで技術が未熟だった時代の名残で、偶然の副産物ともいえます。まだ機械がなかった時代には、生クリームと乳酸菌をかくはんするだけでも相当な手間でした。
時間をかけて混ぜ合わせ、一定の温度でじっくり発酵させてでき上がったバターには独特の風味が生まれ、深いコクとさわやかな酸味が感じられます。時間をかけて、丁寧に作られるため、発酵バターのなかでも高級なアイテムです。
バターを発酵させたモノは価格が安い
生クリームではなく、でき上がった普通のバターに後から乳酸菌を練り込んで作る発酵バターもあります。生クリームと乳酸菌をかくはんする「チャーニング」と呼ばれる作業が省けるため、作業がスムーズで大量生産しやすいのが特徴です。
手間がかからない分、生クリームを発酵させて作る商品より安い価格で手に入ります。低価格の発酵バターを求める方におすすめです。
食塩使用か不使用か
無塩バタータイプ
無塩バタータイプとは、製造工程で塩分を添加していないバターのこと。主にパン作りやお菓子作りに利用されます。パン作りやお菓子作りには大量のバターを使用するため、有塩バターを利用すると塩味が増してしまいます。また、塩分には小麦粉の粘り気を強める作用があり、パンの柔らかさや焼き菓子の食感に影響が出ます。
塩味が欲しい場合は、塩を別に加えたり、有塩バターと混ぜて使ったりする方法もあります。ただし、バターの原料である生乳にはもともと微量の塩分が含まれているため、厳密な意味では無塩とはいえないことは注意が必要。あくまで人工的に塩分を加えていない「食塩不使用」のバターを指しているのがポイントです。
有塩バタータイプ
有塩バタータイプとは、発酵バターの製造過程で食塩を加えて作るバターのことです。「加塩バター」と呼ばれることも。メーカーによって細かな差はありますが、バターに対しておおよそ1.5%程度の塩が入っています。
有塩バタータイプは、主に料理に用いられることの多いバター。ほのかな塩気を楽しめるので、トーストなどに直接塗って使う場合もおすすめです。
なかには加える塩にこだわっている商品も。あえて粗塩を使うことで塩の食感を楽しめるモノやミネラルが豊富に含まれる海塩を加えたモノがあるので、食塩の特徴にも注目してみてください。
産地で選ぶ
国産の発酵バターの特徴
発酵バターの産地による違いも要チェック。国産の発酵バターは、値段の手頃なモノが多いのが特徴です。酪農が盛んな北海道は、バターの生産量で国内シェアの多くを占めます。北海道産にはさまざまな定番商品がラインナップ。トースト用などで発酵バターを毎日継続して使いたい場合は、国産のモノを選ぶと経済的です。
海外産の発酵バターの特徴
フランスをはじめとした発酵バターの本場ヨーロッパでは、厳格に受け継がれてきた「チャーン製法」で発酵バターを作っています。本場の発酵バターは、深い香りとコク、クリーミーさにあふれています。牛の飼料や放牧の仕方、塩にまでこだわった高級品が多いのも特徴。輸入品のため、国産のモノより価格は高くなる傾向にあります。
なかには、原産地と製法に関する規定をパスした「A.O.P.認定」の商品など、品質が保証された特別な発酵バターも存在します。ブランドイメージのある海外産のバターは、少し贅沢をしたいときや、大切な方への贈り物にぴったりです。
発酵バターのおすすめ商品
カルピス 発酵バター 食塩不使用
日本人好みのさわやかなコクと香りを実現した、カルピス株式会社の発酵バターです。カルピスを製造する工程で生み出された脂肪分を使用して作っています。厳選された乳酸菌で発酵させることで、クリーミーなコクとすっきりした味わいを両立。独特な香りもほとんど気になりません。
特徴であるフレッシュなバターの風味は、菓子パンや焼き菓子などの材料に適しています。また、あっさりした後味は、タルトやパイ、クロワッサン作りにもぴったり。食塩が入っていないので、さまざまな料理に幅広く使えます。お菓子作りに、おいしい発酵バターをたっぷり使いたい方におすすめです。
・1個
・30個セット
南日本酪農協同 高千穂発酵バター
九州産の生乳を100%使用した、風味豊かな加塩の発酵バターです。分離した生クリームに、数種類の厳選された乳酸菌を加えてかくはん。熟練の技が必要とされる、ヨーロッパ伝統のバッチ式メタルチャーン製法で仕上げています。
独自の発酵技術による、さわやかな酸味が特徴です。有塩タイプなので食パンとの相性も良好。焼きたてのトーストに塗ると、芳醇な味と香りが楽しめます。濃厚なコクとすっきりした後味は、バター本来の風味とおいしさにこだわりたい方におすすめです。
・1個
・5個セット
明治 発酵バター 食塩不使用
業務用サイズで、コストパフォーマンスにすぐれた明治乳業の発酵バター。乳酸菌を混ぜてじっくり熟成させた生クリームを使用しており、独特の香りと風味が特徴です。無塩タイプの発酵バターですが、トーストしたパンにそのまま塗ってもおいしく食べられます。
450gとボリュームがありながら、お手頃価格なのも魅力。お菓子作りや各種料理に、質のよい発酵バターを惜しみなくたっぷりと使えます。いつものメニューを、発酵バターの香りでワンランクアップさせたい方におすすめです。
・1個
なかほら牧場 なかほら牧場のピュアグラスフェッドバター
岩手県岩泉町にある「なかほら牧場」産の発酵バターです。日本では珍しいジャージー牛を中心に、穀物飼料は使わず野シバや山野草といった牧草のみを与えて飼育。青草の成分を含んだミルクは黄色味があり、バターにするとより強い黄色に発色します。
搾乳舎のすぐ隣が製造工場で、加工にあたり生乳の鮮度が落ちにくいのもポイント。希少価値が高く、100kgの生乳からわずか4kgしか作れないと謳われている高級バターです。
不飽和脂肪酸が多く塩分不使用なので、バターコーヒーに使うのにも適しています。さまざまな料理やお菓子作りにもおすすめ。ほかにも、焼きたてのトーストに塗ったり、バターごはんに使ったりと幅広く活用できます。オーガニック志向で、純国産の発酵バターにこだわりたい方にぴったりです。
よつ葉乳業 北海道よつ葉発酵バター
乳脂肪分82%以上の北海道産の生乳を使った、よつ葉の業務用発酵バターです。良質な生クリームを乳酸菌で熟成させて作っているので、香り豊かでコクのあるバターに仕上がっています。発酵バターならではのほのかな酸味が特徴です。
業務用のため450gとボリュームたっぷりながら、低価格なのも魅力。国産のおいしい発酵バターを、パン作りや焼き菓子作りに気兼ねなく使えます。食塩不使用なので、料理の隠し味や風味づけにもぴったり。焼きたてのトーストにそのまま塗ってもおいしく食べられます。定評のあるよつ葉の発酵バターを、普段使いしたい方に適しています。
・1個
・3個セット
よつ葉乳業 パンにおいしい発酵バター
パンに塗りやすいようホイップした、よつば乳業の発酵バターです。北海道産の良質な生乳を100%使用。通常のバターよりもやわらかいのが特徴です。ミルクのやさしい風味とともに、すっきりとした後味を楽しめます。
おしゃれでコンパクトなカップ入りで、冷蔵庫から出して食卓で手軽に使えるのもポイント。加塩の発酵バターなので、バゲットはもちろん食パンにもよく合います。生地のおいしさを引き立てる、ふんわりとした口当たりです。さわやかな風味の発酵バターを、パンにたっぷり塗って食べたい方に適しています。
・1個
・10個セット
山中牧場 プレミアム発酵バター 赤
北海道の赤井川村にある山中牧場で作られた発酵バターです。「本当においしいバターを作りたい」の一心で、数年かけてミルキーで濃厚な風味を実現。殺菌・発酵・冷却・エージングに2日間かけ、3日目に回転式バターチャーンでじっくり仕上げられた商品です。容器も地元産にこだわっており、小樽の製缶工場の缶を使用しています。
乳酸菌を使っているので、芳醇な香りとコクの後から、さわやかな酸味が広がるのも魅力。軽く焼いたバゲットにたっぷりのせてもくどさが少なく、さっぱり食べやすい発酵バターです。ヨーロッパ伝来の方法で丁寧に仕上げられた、純国産のバターが食べたい方におすすめです。
・1個
・2個セット
小岩井乳業 小岩井 純良バター160g
日本の市販バターのさきがけとして登場した、人気の有塩発酵バターです。良質な生乳から分離した生クリームに、厳選された乳酸菌を混ぜ合わせ、長時間かけて発酵。まろやかな香りとコクが際立つ、ヨーロッパ伝来の本格的な味わいが特徴です。バゲットのほか、酸味のある天然酵母パンなどにもよく合います。
熱を加えると香りが立つので、お菓子作りの隠し味にもぴったり。さまざまな料理のコク出しや風味づけにも適しています。上品な味わいの正統派の発酵バターが好きな方におすすめです。
・1個
・2個セット
帝国ホテル 特選発酵バター
帝国ホテル総料理長が監修した、北海道産の生乳が原料の発酵バターです。独自に厳選した乳酸菌を使ってクリームを発酵させ、ヨーロッパの伝統的なチャーン製法で丁寧に仕上げています。深いコクとなめらかさに加え、ほどよい酸味があるのが特徴です。
テーブルバターとして重宝するのはもちろん、料理に使えば加熱によって風味が引き立ちます。有塩ながら、ほのかに広がるミルクの味がやさしく、口どけのよい商品です。日本人好みの上品な発酵バターを探している方に適しています。
トラピスト修道院 トラピストバター
明治29年に創立されたトラピスト修道院が手がける、高級な発酵バターです。中世から受け継がれる伝統製法で作られた発酵バターは、まろやかでコクのある風味が特徴。日本では珍しい、生きた乳酸菌を使った発酵バターです。フランス人修道士と日本人修道士により、研究に研究を重ねて生み出されました。
お菓子や料理に合わせやすいのもポイント。バターらしい香りとコクがありつつ、消化によいさっぱりとした商品を求めている方に適しています。
・1個
・2個セット
エシレ(ECHIRE) エシレバター 有塩
フランス中西部にあるエシレ村育ちの牛の生乳で作った、有塩の発酵バターです。1894年から代々伝わる乳酸菌を、チャーンと呼ばれるオーク材の箱型装置で生クリームとかくはん。昔ながらのやり方を厳格に守って製造されている商品です。フランス産の高級品らしい、かすかな酸味と豊かな香りや、濃厚で深い味わいを楽しめます。
本商品は、伝統や地域に根ざした農産物にのみ許される、A.O.P.マークの表示が認められたアイテム。フランス大統領府をはじめ、世界中の一流レストランや有名ベーカリーショップで愛用されています。バゲットに塗って食べるのはもちろん、料理やお菓子のコク出しや風味づけにもぴったり。クリーミーな口当たりの、香り高い発酵バターが好きな方におすすめです。
・1個
・2個セット
ユーリアル グランフェルマージュ バイオ・グラスフェッドバター 無塩
有機農法の牧草で飼育した乳牛の生乳から作られている、無塩タイプの発酵バターです。無農薬の牧草だけで育てた牛の生乳はカロチンの含有率が高いといわれており、でき上がった発酵バターも香りとコクが強くなります。
有機農法の認証マークとして、ヨーロッパで認知度の高いABマークを取得。食塩不使用ながら、焼きたての食パンにたっぷりのせてもおいしく食べられます。オーガニックにこだわった、香り高くコクのある発酵バターを使いたい方にぴったりです。
・1個
・3個セット
ユーリアル グランフェルマージュ セル・ドゥ・メール
天然の粗塩を使ったフランス産の発酵バターです。酪農大国であるフランスは、ヨーロッパでもとくに良質な発酵バター作りで知られています。本商品は芳醇な発酵バターのなかに、大西洋に浮かぶノアールムーティエール島産の粗塩を練り込んだ個性的なアイテムです。
トーストやバゲットに塗れば、なめらかなバターと粗塩のつぶつぶ感を同時に味わえます。厚めに切ってワインのお供にしたり、貝のカキにのせて塩気とコクを加えたり、味わい方はさまざまです。個性的な発酵バターの味を、ぜひ試してみてください。
・1個
・3個セット
トリベオウ(Tribehou) イズニー発酵バター
ノルマンディー地方のハーブで育った牛の生乳から作られている無塩タイプの発酵バター。地域に根ざした特別な農産物に与えられるA.O.P.に、発酵バターで初めて認定されたアイテムです。バターの本場フランスの一流レストランやホテル、専門店などでも多く使われています。天然ハーブ由来の強い黄色味と、ヘーゼルナッツのような独特の香りが特徴です。
舌ざわりがなめらかで、ふわりと軽い食感。脂肪分が少なく、口に入れると舌の上ですっと溶けていきます。ミルクの甘みと芳醇な香りや、まとまりのよい質感で、ケーキ作りや料理におすすめの発酵バターです。
・1個
・3個セット
エトレ(Etrez) ブレス産AOP発酵バター
青々とした牧草を食べて育った牛の生乳からできている、無塩タイプの発酵バター。黄色が強く濃厚な香りが特徴です。また、牛の飼料にトウモロコシを含ませることで、脂質分が高められています。ナッツやクルミを連想させる、コク深い味わいも魅力です。
空気をほどよく含んだ軽い口当たりで、切ったバゲットにそのまま塗っておいしく食べられます。甘みでバターの香ばしさが引き立つので、お菓子作りの材料にもぴったり。加熱した際にできる気泡が細かく均一なので、ソテーなどの料理では、発酵バターが肉や魚によく絡んで風味よく仕上がります。
神津牧場 神津ジャージーバター
牧場の伝統的な製法を用いて製造された発酵バターです。芳醇な香りとまろやかさが特徴。貴重なジャージー牛の生乳から作られているのもポイントです。
特に夏場に製造されるモノは、青草をふんだんに食べた牛のミルクを使用するため、深みのある黄色が印象的。「ゴールデンバター」とよばれることもあります。
有塩タイプで、食塩相当量は100gあたり0.86gです。缶入りで容量は225g。国産で昔ながらの丁寧な製法で作られた発酵バターを探している方におすすめです。
ティーケーシン ベイユヴェール(beillevaire) 海藻バター 発酵バター
海藻を混ぜ込んで作られた、有塩タイプの発酵バターです。ベースとなるバターは、フランス西部マシュクール周辺で採れた牛乳から作られた素朴なモノ。そこに、大西洋に面した町であるノワールムチエの粗塩とブルターニュ沿岸で収穫したダルスやアオサなどの海藻をバランスよく混ぜて作っています。
海藻バターは、フランスで主に海鮮料理と食べるパンに塗って味わうのが主流。ほかにも、ポーチドエッグや白身魚のホイル焼きにコクを出すために細かく刻んで使うこともあります。お酒のおつまみ、クラッカーなどに少し添えて楽しむのもおすすめです。
森林ノ牧場 発酵バター 有塩・食塩不使用セット
放牧したジャージー牛の牛乳から作られる発酵バターです。ミルクや分離した生クリームを乳酸菌で発酵させる製法を採用。ひと晩かけて丁寧に発酵させることで、芳醇な香りと適度な酸味が生まれ、そのまま食べても楽しめる味わいに仕上がります。
有塩タイプと無塩タイプがセットになっているので、用途に合わせて使い分けたり、食べ比べたりして楽しんでみてください。賞味期限は出荷より3週間。牛のイラストが描かれたやさしい風合いのパッケージで、ちょっとしたギフトにもおすすめの発酵バターです。
発酵バターの楽天市場ランキングをチェック
発酵バターの楽天市場の売れ筋ランキングもチェックしたい方はこちら。
ヨーロッパの市場で主流とされる発酵バター。最近は、日本でも取り扱いが増えてきています。お菓子や料理に使うのはもちろん、トーストに塗ってもおいしく食べられるのが魅力。今回ご紹介したおすすめ商品も参考にして、特有の風味を一度味わってみてください。