料理や製菓に欠かせない食材のひとつ「バター」。有塩・無塩・発酵タイプなど、さまざまな商品が存在します。用途に合わせて使い分ければ、バターの魅力をより引き出せるのがポイントです。
今回は、バターのおすすめ商品をご紹介します。混同しがちなバターとマーガリンの違いについても解説。ぜひ参考にして、お気に入りのバターを探してみてください。
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- 目次
- バターとマーガリンの違いとは?
- バターに含まれる栄養素とは?
- バターの種類
- 有塩バターのおすすめ
- 無塩バターのおすすめ
- 発酵バターのおすすめ
- グラスフェッドバターのおすすめ
- バターの売れ筋ランキングをチェック
- バターを使ったおすすめのレシピ
バターとマーガリンの違いとは?
バターは「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」、マーガリンは「日本農林規格」によって定義されているのがポイントです。たとえば、乳脂肪分においてバターは80%以上、マーガリンは油脂含有率80%以上、80%未満のモノはファットスプレッドに分類されます。
また、バターは原料に使われるのが牛乳の脂肪分のみですが、マーガリンは複数の脂を混合して使うのが基本。製造方法からみれば、バターは生クリームから乳脂肪分を分離して作られますが、マーガリンは食用油脂と水を中心に材料を混合・乳化し、固めています。
味わいの面では、原料であるミルク由来の芳醇な味わいを楽しめるバターに対して、マーガリンはキレがよく軽い味わいが特徴です。さらに、ファストスプレッドはフルーツなどで味付けする場合があるため、フレーバーにバリエーションがあるのもポイント。用途や好みに合わせて選択するのがおすすめです。
バターに含まれる栄養素とは?
バターは成分のほとんどが乳脂肪です。脂肪ではありますが、食用油脂のなかでも消化性が高いとされているのがポイント。ミルク由来のビタミンA・ビタミンE・ビタミンDも含まれており、特にビタミンAの含有量の多さが特徴です。
また、牧草で飼育された牛から作られる「グラスフェッドバター」のなかには、カロテン類が通常のバターと比べて豊富に含有した商品もあります。不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸や共役リノール酸も含まれており、栄養価の高いバターとして知られているので、気になる方はチェックしてみてください。
バターの種類
有塩バター
有塩バターとは、製造工程で意図的に塩分を加えて作ったバターのこと。塩味をつけるのに便利なほか、保存性が高まるのがポイントです。商品によって塩分の濃度は異なります。
調理用に使うことが多く、製菓で用いられることは少ないのが特徴。お菓子を作る機会が少ない方は、有塩バターを常備しておくのがおすすめです。
無塩バター
無塩バターは、製造工程で塩分を添加しない食塩不使用のバターです。原料の生乳に微量の塩分が含まれているので、バターは完全に塩分が0になることはありません。しかし、意図的に食塩を加えずに仕上げたモノは、栄養標示基準により「食塩不使用」と表記されます。
無塩バターは、主に製菓用として利用されることの多いバター。製菓では細かな塩分のコントロールが必要となるため、塩分を添加していないバターの方が適しています。無塩バターは、塩分を気にしている方やお菓子作りに使いたい方におすすめです。
発酵バター
発酵バターは、乳酸菌発酵を行って製造されるバターです。バターの持つ芳醇な風味にヨーグルトのような酸味と香りが加わり、より複雑な味わいを楽しめるのが特徴。バター発祥の地、ヨーロッパでは発酵バターが主流です。
有塩や無塩のバターと同じ用途で使用可能。特に、味わいを活かせるようにパンに添えて食べたり、焼き菓子に混ぜたりするのがおすすめです。
グラスフェッドバター
グラスフェッドバターは、牧草で飼育された牛の生乳で製造されたバターのことです。英語で「草を用いて飼育された」という意味を持つ「grassfed」を語源としています。一般的な牛は穀物を飼料として育てられるのに対し、草や草原の植物を食べて育ったことを示すために使われるようになった言葉です。
グラスフェッドバターは通常のバターと比べてβ-カロテンを多く含んでいる傾向にあり、濃い色合いが特徴。不飽和脂肪酸の含有量が多いのも嬉しいポイントです。繊細でやさしい味わいのバターを探している方におすすめ。コーヒーやMCTオイルと一緒に楽しむバターコーヒーにもぴったりです。
産地で選ぶ
バターを選ぶ際は、産地を確認してみてください。国産のバターは大手メーカーが手がける北海道産の原料にこだわった商品をはじめ、佐渡や大山など自然豊かな牧場でも生産されています。熟練の職人が手がけている少量生産のバターも存在するため、気になる方は要チェックです。
また、海外産のバターにも注目してみてください。フランス・ベルギー・オーストラリアなど、世界中で生産されたバターが日本に輸入されています。バターが好きな方は、産地別にバターを食べ比べてみるのもおすすめです。
価格で選ぶ
バターは商品によって価格が異なります。たとえば通常タイプのバターと発酵バターでは、発酵バターの方が高価な場合が多いのが特徴。また、乳製品は輸入に際して高い関税がかかるため、国産のモノよりも海外産のモノは割高になる傾向があります。
お得に購入したい方は、業務用のバターを選ぶのも選択肢のひとつ。バターを頻繁に使う方は、容量の多いモノもチェックしてみてください。
有塩バターのおすすめ
よつ葉乳業 よつ葉バター 加塩
北海道十勝産の生乳を使用したバターです。加塩タイプ。十勝の豊かな自然で育まれた生乳の味わいを活かした、深みのある風味が特徴です。メーカーが創業して以来、作り続けている商品。日々の食卓に使う、日常使いのバターとしてもぴったりです。
同メーカーでは遺伝子組換え混入防止管理済み飼料を用いた酪農家と契約するなど、使用する原料にこだわっています。容量は150g。北海道産の使い勝手のよいバターを探している方におすすめです。
雪印メグミルク 雪印北海道バター
厳選された北海道産ミルクのコクを活かして作られるバターです。加塩タイプ。「味はバターで決まります」をコンセプトに、1925年の発売から日本の家庭で親しまれているブランドです。質の高いバターを追求しており、メーカーの高い技術を活かしているのが特徴。細かな品質管理をしながら製造されています。
完成したバターのなかでも厳しい基準を満たしたモノのみが、本ブランドの商品として認められているのがポイントです。容量は200gで、賞味期限は210日。こだわりの製造過程によって作られるバターを楽しみたい方におすすめです。
佐渡乳業 佐渡バター有塩
技術力の高い職人が作るバターです。芳醇さと甘みのある味わいにこだわっているのが特徴。バターらしい風味を備えており、さまざまな料理にバターの豊かな香りをプラスできます。
搾りたての生乳と、佐渡海洋深層水を使った塩を原料に使用。製造工程は手作業のため1日の生産量が限られており、希少性の高さもポイントです。塩分は抑えめで、パンに塗ったりご飯に乗せたりして素材の味わいも楽しめます。
容量は200gです。レトロな雰囲気のパッケージを採用している点にも注目してみてください。そのまま口に含んでもおいしいバターを食べてみたい方におすすめです。
マリンフード ソフトホイップバター
ホイップされた使いやすいバターです。通常のバターに比べてやわらかく、食材に塗りやすいのが特徴。マーガリンと異なる独特の風味とコクを楽しめます。高級感のあるパッケージを採用しており、食卓での見栄えがよいのもポイントです。
1回分ずつ7gに個包装されているので、使い切りやすいのも魅力。衛生面にも配慮できます。内容量は40個入り、賞味期限は製造日含む240日。使い切りサイズのバターを探している方におすすめです。
マリンフード ミルクを食べる乳酪バター 有塩
業務用で容量の多いバターです。加塩タイプ。コクのある香りや豊かな風味を楽しめます。容量は450gと多めなので、日常的にバターを使いたい方にぴったりです。スプレッド・調理の両方に使える汎用性の高さも魅力。簡易包装でゴミ処理の手間が省けます。
賞味期限は、製造日を含めて180日です。業務用のバターを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
無塩バターのおすすめ
カルピス 特撰バター 食塩不使用
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お菓子やパン、料理に適した食塩不使用タイプのバターです。原料には国産の生乳を使用。生乳本来の風味とコクを備えながら、あっさりとした味わいが特徴です。色合いが一般的なバターと比べて白いのもポイント。生産量が少なく、料理人やパティシエにも愛用されているプロ仕様のバターです。
乳酸菌飲料「カルピス」の製造過程で生じる脂肪分から誕生した商品。容量は450gと多めなので、調理にバターを頻繁に使う方におすすめです。プロも使っているバターを探している方は、検討してみてください。
大山乳業農業 大山バター 食塩不使用
伝統的な製法で作られているバターです。食塩不使用タイプなので、幅広い用途で使用できます。原料には、鳥取県産の生乳を使用。少しずつ時間をかけて練り上げる「チャーン製法」を採用しています。
手がけるのは、白バラをシンボルマークとする大山乳業農業。白バラには純粋や正直といった花言葉があり、純良で純粋な牛乳の生産を理念として掲げています。容量は450g、賞味期限は90日。製法にこだわったバターを購入したい方におすすめです。
蒜山酪農農業 蒜山ジャージーバター 発酵 食塩無添加
香りがよく、コクのある発酵バターです。食塩不使用タイプ。乳酸菌で発酵させて、深みのある味わいを実現しています。なめらかで濃厚な蒜山ジャージーの生クリームのみを贅沢に使用しているのもポイントです。
栄養成分が高く濃厚なミルクを生み出すジャージー牛は、日本での飼育頭数が少ない牛。なかでも蒜山は、国内有数の飼育頭数を誇ります。容量は450g、賞味期限は製造日含む121日。料理やお菓子作りに特別なバターを使いたい方におすすめです。
発酵バターのおすすめ
エシレ(ECHIRE) エシレバター
フランス中西部・エシレ村で生産される発酵バターです。同地域は、質の高い乳製品の産地としても知られているのがポイント。なめらかな口当たりと、豊かな香りを楽しめます。エシレは、1894年からバター製造を行っている由緒あるメーカー。代々伝わる乳酸菌を用いて、伝統的な製法で昔からの味わいを維持しています。
使われているミルクは、エシレ村が位置するヌーヴェル・アキテーヌ地域圏で飼育された牛由来のモノ。恵まれた環境で育まれた牧草を食べて育つことから、脂肪分の多いミルクを得られるといわれています。土地の個性を感じられるバターを試してみたい方におすすめです。
帝国ホテル 特選発酵バター
帝国ホテルが販売している発酵バター。2007年に二代目総料理長・田中健一郎氏が監修して発売された商品です。北海道産の質の高い生乳を原料としたクリームを使用。独自に精選した乳酸菌を使って発酵させています。
伝統的なバターの製法である「チャーン製法」を採用しているのもポイント。コクがあり、適度な酸味のある上品な味わいに仕上がっています。容量は113g。瓶入りの商品です。賞味期限は製造から180日。ホテルブランドのバターを使ってみたい方におすすめです。
ティーケーシン ベイユヴェール 発酵バター食塩不使用
伝統的な製法にこだわって作られる発酵バターです。木製のかく乳機を用いて製造しているのが特徴。芳醇な味わいのバターを楽しめます。ベイユヴェールは、パリを中心にフランスの食生活を支えるフロマジュリー。フランス西部にある、マシュクールという村の酪農牧場からはじまったブランドです。
賞味期限は出荷日を含めて90日、容量は125g。フランス産の発酵バターを試してみたい方におすすめの商品です。
ホワイトファーメント バターファクトリー 極上 醗酵バター
チーズの乳酸菌を使って発酵させた発酵バターです。芳醇でコクがあり、爽やかな風味と適度な酸味を備えているのが特徴。長時間発酵させており、チーズのようなニュアンスを楽しめます。脂肪の臭みが少ないのも嬉しいポイント。そのまま使うのはもちろん、料理やお菓子などの調理に用いるのもおすすめです。
加塩タイプ。食塩は、沖縄産の「美ら海育ち」を使っています。メディアでも取り上げられた実績のある商品です。容量は120g。賞味期限は60日です。厳選した国産の素材を使って作られる発酵バターが気になる方はチェックしてみてください。
カネカ Pur Natur 発酵バター
良質な素材と職人の高い技術で作られた発酵バターです。ベルギー南部アルデンヌ地方の伝統的な製法を習得した2人の職人が手がけています。2人の職人がいない日はバター作りを行わないというルールを設けるなど、厳格な体制で製造されているのがポイントです。
新鮮な生乳感を備えており、口に広がるコクのある味わいが特徴。さらに、ヨーグルトのような爽やかな酸味も楽しめます。美食の国ベルギーでも、多くの住民たちに愛されている質の高いバターです。
EUオーガニック認証を取得している商品。ベネルクスの三か国で、唯一手間のかかるチャーン製法を取り入れています。職人技の光るバターが気になる方におすすめです。
神津牧場 神津ジャージーバター
芳醇な香りとまろやかな口当たりを楽しめる発酵バターです。伝統的な製法で作られているのがポイント。手作りで作っているので、ナチュラルな自然のおいしさを堪能できます。手間がかかるため、生産数が限られている商品。カロチンを豊富に含むゴールドイエローバターです。
神津牧場は、群馬県甘楽郡下仁田町にある牧場。富国強兵の時代に創業者の神津邦太郎が日本人の食生活を変えようと考えて立ち上げた牧場です。
賞味期限は3ヵ月、容量は225g。缶入りのパッケージも印象に残ります。歴史ある牧場のバターを味わってみたい方は、検討してみてください。
グラスフェッドバターのおすすめ
ホライズンファーム(HORIZON FARM) ザ・オーガニックミルクカンパニー グラスフェッドバター 冷凍 食塩不使用 オーストラリア産
オーストラリア産のグラスフェッドバターです。オーガニックの認証を取得しています。家族経営の小さな生産者が作っている商品。成長促進ホルモンや殺虫剤、遺伝子組み換えの飼料などを用いずに育てられた牛のミルクを原料にしています。
無塩タイプです。容量は250g。丁寧に作られたグラスフェッドバターを使ってみたい方におすすめのバターです。
なかほら牧場 なかほら牧場のピュアグラスフェッドバター ノーマル
国産のグラスフェッドバターです。口当たりがよく、爽やかなミルクの風味を楽しめる商品。岩手県下閉伊郡岩泉町にある牧場が手がけています。牧場の牛は野シバや木の葉、野草を食べて生活しているため、バターの色合いがシーズンによって異なるのが特徴です。
牛がストレスなく育つ環境作りを大切にしており、質の高いミルクを使ったバター作りが可能。食塩不使用タイプなので、幅広い調理にグラスフェッドバターを使いたい方にぴったりです。バターコーヒーを作るのにも適しています。
容量は100g。賞味期限は製造日を含めて60日です。クリアな味わいのバターを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
バターの売れ筋ランキングをチェック
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バターを使ったおすすめのレシピ
パウンドケーキ
バターの魅力をシンプルに味わえる焼き菓子のひとつ「パウンドケーキ」。材料がシンプルなので、バターの風味が際立ちます。基本のレシピを覚えておけば、さまざまなアレンジができるのも魅力です。あらかじめバターと卵は室温に戻し、薄力粉とベーキングパウダーは計量してふるいにかけます。
型に紙を敷いて、オーブンは180℃に余熱。ボウルにバターを入れてクリーム状になるまで混ぜ、砂糖と塩を加えてよく混ぜます。溶いた卵を数回に分けて少しずつ加え、乳化を意識しながらかくはん。さらに、粉類をゴムベラで切るようにやさしく加えて混ぜます。
完成した生地を型に入れて、3cmほどの高さから落下。2〜3回繰り返して生地の空気を抜いたら、オーブンでおよそ50分程度焼成。焼きあがったら長串を刺して中から生焼けの生地がついてこないか確認し、型から取り出して冷まします。
ホワイトソース
コロッケ・グラタン・クリームシチューなど、さまざまな調理に応用できる「ホワイトソース」。料理の幅を広げたい方は、お気に入りのバターを使って挑戦してみてください。
バターをフライパンで熱して溶かしたらふるった小麦粉を入れて、焦がさないよう弱火で炒めます。粉っぽさがなくなって肌色になるくらいまでが目安です。牛乳をダマにならないように少しずつ加えて伸ばします。4~5回に分けて繰り返し、木べらで熱しながらとろみが出てくるまでよく混ぜます。
表面につやが出てきたら、塩・こしょう・コンソメなどで味付けして完成です。密封容器に入れて冷凍保存もできるので、ストック用としてもおすすめです。
アスパラのレモンバターパスタ
レモンの爽やかさとバターの芳醇さを、アスパラと一緒に楽しむ「アスパラのレモンバターパスタ」。色合いも鮮やかでおしゃれなパスタです。
アスパラは根元の硬い部分をピーラーで剥き、斜めに切ります。パスタを茹で、茹で上がる3~4分前にアスパラを加えて一緒にボイル。フライパンにバター・オリーブオイル・レモン果汁を入れてあたためておきます。
茹で上がったパスタとアスパラをフライパンに入れ、ゆで汁と塩・こしょうで味を調えたらお皿に盛り、レモンの皮をすり下ろして完成です。お好みで粉チーズを加えたり、具材にベーコンをプラスしたりするのもおすすめ。醤油をアクセントに使っても楽しめます。
バターは種類やブランドが豊富です。用途に合わせて商品を選ぶことが大切。まずは無塩・有塩・発酵タイプの違いを把握し、よりこだわりたい方はメーカーごとの製法や味の違いにも注目して選ぶのがおすすめです。なかには海藻など、特殊な食材が練りこまれたバターもあるので、気になる方はチェックしてみてください。