PCで3Dゲームや映像編集を快適に行うために欠かせない「グラフィックボード」。種類が豊富なだけでなく、同性能のモデルがさまざまなメーカーから販売されているため、どれを購入すればよいのか迷ってしまう方もいるでしょう。
そこで今回は、おすすめのグラフィックボードをご紹介。スペック重視のモデルとコスパ重視のモデルを分けてラインナップしているので、予算や行いたい作業に合った製品を探してみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
- 目次
- グラフィックボードとは?
- NVIDIAとAMDの違い
- グラフィックボードの選び方
- グラフィックボードのおすすめメーカー
- グラフィックボードのおすすめ|スペック重視
- グラフィックボードのおすすめ|コスパ重視
- グラフィックボードの売れ筋ランキングをチェック
グラフィックボードとは?

By: amazon.co.jp
グラフィックボードとは、PCの映像をディスプレイへ出力するためのパーツ。ビジネス文書の作成などで単に画面表示を行うだけであれば、CPUの内蔵グラフィックス機能で足りますが、高画質の映像を出力するには独立したグラフィックボードが必要です。
特に、グラフィックのきれいな3Dゲームや描画速度が勝敗に関係するFPSゲーム、映像制作、3Dモデリングなどを行いたい場合はグラフィックボードが必須。モデルによって性能が異なるため、作業内容に合ったモノを選んでみてください。
また、CPUにはグラフィックス機能がないモデルもあります。その場合、別途グラフィックボードを接続しないと映像を出力できないため、自分でPCを組む場合は注意しましょう。
反対に、グラフィックボードを購入する場合はCPUのグラフィックス機能がなくともあまり問題ありません。CPUの選択肢が増えるため、よりコスパを重視した構成も可能です。
NVIDIAとAMDの違い

By: rakuten.co.jp
グラフィックボードの核となるGPUを開発しているのは、主にNVIDIAとAMDの2社。NVIDIAは、ゲーマー向けのGeForceシリーズなどを展開しているメーカーです。光の表現や映り込みの描写を得意としており、世界的にも人気があります。
種類も豊富で、用途に合った製品を選びやすいのも魅力。製品には「RTX 3080」など英字と数字がセットで記載されており、数字の前2桁が世代、後ろ2桁が性能を示しています。数字が大きいほど新しい世代かつ高性能です。
AMDは、RadeonというシリーズのGPUを展開しており、コスパを重視したいユーザーに人気があります。また、同社のCPUとセットで自作PCを組む方が多いのも特徴です。
グラフィックボードの選び方
プレイしたいゲームに合わせて選ぶ
「必要スペック」と「推奨スペック」の違い

PCゲームの公式サイトなどには、プレイするための必要スペックと推奨スペックが記載されています。必要スペックとは、ゲームプレイに最低限必要な構成のこと。ゲームを正常に動かせるラインを示しています。
一方、推奨スペックとは、ゲームを快適にプレイするための構成。滑らかに映像を描写するために必要なスペックが示されており、例えば「FF14」ではGeforce GTX 970以上もしくはRadeon RX 480以上が必要です。
ただし、推奨スペックギリギリのグラフィックボードを用いると、映像処理が重たくなるシーンでカクつきなどが出るおそれもあります。購入する際は、プレイしたいゲームの推奨スペックより上のモデルがおすすめです。
長く使いたいなら余裕を持ったスペックのモデルを選ぼう

By: amazon.co.jp
映像技術は日々進歩しているため、今プレイしたいゲームの推奨スペックと同じグラフィックボードを購入しても、新しくほかのゲームをプレイしたくなったときにスペック不足を感じる場合があります。
そのため、長くグラフィックボードを利用したい場合は、スペックに余裕を持たせるのがおすすめ。プレイしたいゲームや作業の推奨スペックを参考に、少し上のモデルを検討してみてください。
グラフィックボードは性能が高くなるほど価格が上がっていくので、ついコスパを重視しがちです。しかし、スペックに余裕を持たせておけば、買い替え頻度も抑えられるため、トータルコストを削減できます。
PCケースに合ったサイズのモノを選ぼう

グラフィックボードは、各メーカーが外装などをデザインして販売しているため、製品によってサイズが異なります。場合によっては、持っているPCケースに入らない可能性もあるので、事前にサイズをチェックしておきましょう。
特に、高性能なグラフィックボードを購入する場合は注意が必要。効率的に冷却を行うため、3連ファンや大型の冷却機構を搭載しているモデルもあります。PC背面のスロットを複数使用するモノも多いので、設置できるか確認が必要です。
すでにPCケースを購入している方や、現在使用しているPCのグラフィックボードを交換する方は、特に意識してみてください。
消費電力をチェック

By: amazon.co.jp
PCの電源には、それぞれ供給できる最大電力が決められています。そのため、グラフィックボードを購入する際は、消費電力の確認が大切。電源の容量を消費電力が上回ってしまうと、動作が不安定になったり、起動できなくなったりしてしまいます。
特に、メーカー製のPCにグラフィックボードを追加したり、BTO PCのグラフィックボードをアップグレードしたりする場合は、電源に余裕がない場合も多いため注意が必要。搭載している電源でカバーできるのか、消費電力をチェックしておきましょう。
また、電源ユニットによっては、グラフィックボードに直接電力を供給する補助電源コネクタがない場合もあります。購入の際は事前に確認しておくことが大切です。
ビデオメモリの容量をチェック

By: rakuten.co.jp
ビデオメモリとは、グラフィックボードに内蔵されている映像専用メモリのこと。「VRAM」と記載されている場合もあり、容量が大きいほど映像の処理性能も高くなります。
ゲームで高いfpsを維持したり、映像をより滑らかに描写したりしたい場合は、メモリ容量の大きいモデルがおすすめ。同じシリーズのグラフィックボードでも、メモリの容量が異なるモデルを販売しているケースがあるので、チェックしてみてください。
ファンの搭載数など冷却性能をチェック

By: amazon.co.jp
グラフィックボードは、ゲームや映像編集などを行う際に高い負荷がかかり、発熱します。高温状態が続いてしまうと製品寿命が短くなったり、パフォーマンスが低下してしまったりするおそれもあるため、冷却性能のチェックは重要です。
特に、高性能なグラフィックボードほど高温になりやすいので、効率的な冷却が必要。メーカーによっては、高性能モデルに3連ファンや水冷クーラー、独自の放熱・冷却機構などを取り付けていることもあります。
グラフィックボードの性能を十分に引き出したい場合は、冷却性能にも注目してみてください。
インターフェースの種類と数をチェック

By: amazon.co.jp
グラフィックボードは、製品によって映像出力端子が異なります。どれだけ高性能モデルを購入しても、ディスプレイの出力端子に対応していなければ映像出力を行えないため、あらかじめ確認しておきましょう。
一般的な出力端子はHDMIやDisplayPort。4KやWQHD出力を行いたい場合は、HDMI 2.0やDisplayPortに対応したモデルがおすすめです。HDMI 2.1に対応していれば、8Kの画面出力も行えます。
また、2枚以上のディスプレイに映像を出力したい場合は、端子の数や同時画面出力数もチェック。スペック表に記載されている場合が多いため、デュアルモニターにしたい場合は確認してみてください。
グラフィックボードのおすすめメーカー
エイスース(ASUS)

By: rakuten.co.jp
エイスースは、マザーボードやデスクトップPC、ノートPCなどの開発・販売を行っている世界的なPCメーカーです。製品のラインナップが豊富で、用途に合わせたモノを見つけやすいのがメリット。ゲーマー向けのTUFシリーズやROGシリーズなども展開しています。
エイスースのグラフィックボードは、オーバークロックを想定したモデルもあり、ハードなゲーマーやコアなPCユーザーにも人気。冷却性能に関しても評価が高く、性能を重視したい方や大手メーカーの安心感が欲しい方におすすめです。
エムエスアイ(MSI)

By: rakuten.co.jp
エムエスアイは、ゲーミングデバイスなども多数扱っている台湾の有名PCパーツメーカーです。グラフィックボードでは、エアフローを重視したモデルが多いのが特徴。独自の大型ファンを搭載したモデルもあり、効率的に冷却を行えます。
また、静音性に優れており、ファンの騒音をなるべく抑えたい方にもおすすめ。製品ラインナップも豊富で、デザイン性にこだわった製品も多く販売されています。
ギガバイト(GIGABYTE)

By: amazon.co.jp
ギガバイトは、マザーボードからキーボード、マウスまで、PCパーツや周辺機器を幅広く開発・販売している台湾のメーカー。水冷クーラーを搭載した製品も扱っているのが特徴です。
GeForceシリーズ、Radeonシリーズ共にラインナップが豊富で、コスパを重視したい方におすすめ。ライティング機能を搭載したゲーミングモデルなども販売しています。PC内部をかっこよく見せたい方にもぴったりです。
グラフィックボードのおすすめ|スペック重視
エムエスアイ(MSI) GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G
ダイヤモンドをイメージした高級感のあるデザインが魅力のグラフィックボードです。トップクラスの性能を誇るGeForce RTX 4090と大容量の24GBビデオメモリを搭載。4K/120fpsの高精細かつ滑らかな映像でゲームを楽しめます。
空冷と水冷を組み合わせた高性能な冷却システムも魅力のひとつ。本体には、エムエスアイ独自の120mm冷却ファン2基と240mmラジエーターが搭載されています。長時間負荷の大きい作業を行う場合でも、しっかりと冷却可能です。
そのため、レイトレーシング機能を使ってゲームを楽しみたい方や本格的にVRゲームをしたい方、クリエイティブな作業を行う方などにおすすめ。対応出力端子はHDMI×1、DisplayPort×3で、最大4台まで同時出力が可能です。
ただし、消費電力はゲームモード時に480Wと高め。1000W電源が推奨されています。また、接続には補助電源が必要です。
ギガバイト(GIGABYTE) GeForce RTX 4090 GAMING GV-N4090GAMING OC-24GD

高性能なGPUであるGeForce RTX 4090を搭載したハイエンドなグラフィックボードです。AI処理を活用したNVIDIA独自の超解像技術「DLSS3」も搭載しており、優れたレイトレーシングパフォーマンスを実現。よりリアルな映像体験を楽しめます。
冷却システムは空冷式。3つの110mmブレードファンや10本の複合銅製ヒートパイプを完備しており、効率的な冷却を行えます。また、負荷が低いときはファンの回転がオフになるため、静音性も良好です。
出力端子はHDMI 2.1×1、DisplayPort×3で、最大4台まで接続可能。解像度も8Kに対応しています。4年間の製品保証も付いており、高性能で安心感のあるグラフィックボードを購入したい方におすすめです。
ただし、サイズが大きいため、PCケースに収まるかチェックする必要があります。また、消費電力も1000Wと高いので、本製品を中心に構成を考えてみてください。
エイスース(ASUS) TUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X
耐久性に優れたGeForce RTX 4080搭載のグラフィックボードです。105℃で約2万時間耐えられるミリタリーグレードのコンデンサを採用。高負荷の長時間作業にも耐えられるのが魅力です。
スタイリッシュな金属フレームもおしゃれなポイント。見た目だけでなく放熱性にも優れており、3連ファンと大きな通気孔によって熱を逃がします。推奨電源ユニットが650Wと、高性能モデルのなかでは控えめなのも魅力です。
サイズは348.2×150×72.6mmと大きめ。背面スロットも3.65スロット分使用するため、最低でも設置幅350mm、4スロット以上のPCケースを用意する必要があります。RTX 4090より安価な高性能モデルを探している方におすすめです。
ギガバイト(GIGABYTE) GeForce RTX 4070 Ti WINDFORCE GV-N407TWF3OC-12GD

GeForce RTX 4070 Ti搭載のコンパクトなグラフィッボード。サイズが261×126×50mmと40シリーズの中では小さく、一般的なミドルタワーPCケースや一部の小型PCケースにも収納できるのが魅力です。
性能面は、1世代前のハイエンドモデルと同等以上。同時画面出力も最大4台まで対応しており、DisplayPort×3とHDMI 2.1×1を利用できます。グラフィックボードのアップデートを検討している方にもおすすめです。
補助電源が不要なのもメリット。電源コネクタは16ピン×1で、これまで補助電源付きのモデルを利用していなかった方でも利用しやすいモデルです。ただし、推奨電源容量は750Wとやや高めなため、買い替えの場合は電源容量を確認してみてください。
エムエスアイ(MSI) Radeon RX 7900 XTX GAMING TRIO CLASSIC 24G
2023年2月10日に発売したハイエンドグラフィックボードです。Radeonシリーズの上位モデルであるRX 7900 XTXを搭載。RTX 4080と同程度の処理性能を有しており、コスパに優れているのが魅力です。
長時間負荷の大きいゲームを楽しめる冷却性能と静音性を実現しているのもポイント。3連ファンや音の出にくいヒートシンクデザインを採用しており、熱心なゲーマーにおすすめです。ビデオメモリを24GB搭載しているため、滑らかな映像処理を行えます。
また、本体には、カード基盤を守るための反り曲げ防止ストラップを搭載。サポートブラケットも付属しており、本体をしっかりと支えられます。消費電力は約355W、推奨電源容量は800Wです。
グラフィックボードのおすすめ|コスパ重視
ゲインワード(GAINWARD) GeForce RTX 3080 PHOENIX NED3080019IA-132AX
GeForce RTX 3080搭載モデルを安く購入したい方にぴったりのグラフィックボードです。WQHDや4K画質でゲームや映画を楽しめるのが魅力のひとつ。出力端子がHDMI×1、DisplayPort×3と豊富なのもメリットです。
冷却システムは空冷式。強化ファンブレードを3基搭載しており、ファンの振動とノイズを抑えながら冷却できます。60℃以下の低負荷時にはファンの回転を停止する機能も備わっており、静音性を重視したい方にもおすすめです。
ただし、横幅が約294mmと長めなため、PCケースのサイズには注意が必要。スロットも2.7スロット分使用します。大きめのPCケースを持っている方やこれからケースを購入する方におすすめです。
ゾタック(ZOTAC) GAMING GeForce RTX 3060 Ti GDDR6X Twin Edge ZT-A30620E-10P
フルHD画質でゲームをする方向けのグラフィックボードです。GeForce RTX 3060 Tiを搭載しており、ミドルスペックPCにおすすめ。光の表現を調節して現実に近い映像を映す「リアルタイムレイトレーシング」にも対応しており、ゲームをよりきれいな映像で楽しめます。
フレームレートを高める「DLSS」やディスプレイ同期技術の「G-SYNC」にも対応しており、簡単にゲーミング環境を整えられるのも魅力。高fpsでゲームを楽しみたい方にも向いています。
出力端子はDisplayPort×3、HDMI 2.1×1。最大4画面同時出力も可能で、動画を見ながらゲームをしたり、クリエイティブな作業をしたりと、さまざまな用途に利用できます。
玄人志向 GALAKURO GAMING GG-RTX3060-E12GB/OC/DF
大型の90mmファンを2基搭載したグラフィックボードです。エアフローに優れており、ゲーム中なども効率的な放熱が可能です。GPUコアにはミドルクラスのGeForce RTX 3060を使用しています。
コスパに優れているのも魅力のひとつ。一般的な作業、ゲームなどをする分には困らない性能ですが、価格が控えめで、購入しやすいメリットがあります。オーバークロックをすれば、さらに性能を引き出すことも可能です。
出力端子はDisplayPort×3、HDMI×1。HDMIは8K画質に対応しており、高画質でゲームや映像作品を楽しめます。保証期間も3年間と長いため、価格を抑えつつ安心して利用したい方にもおすすめです。
エムエスアイ(MSI) GeForce GTX 1660 SUPER VENTUS XS OC
負荷の大きい作業をあまり行わない方におすすめのグラフィックボードです。GPUコアにはGeForce GTX 1660 SUPERを搭載。価格を抑えつつ、映像出力の品質を向上できるのが魅力です。画質や設定を調整すれば、ゲームプレイに活躍します。
安価ながら4画面同時出力に対応しているのもポイント。DisplayPort×3、HDMI×1を搭載しており、映像編集などで複数画面出力を行いたい場合にも向いています。ビデオメモリは6GBです。
消費電力が125Wと控えめなため、グラフィックボード未搭載のPCをアップグレードするのにもおすすめ。推奨電源容量は450Wです。
アスロック(ASRock) Radeon RX 6600 Challenger D 8GB
Radeon RX 6600を搭載したコスパの高いグラフィックボードです。RTX 3050と同等の性能を持つ製品で、ビデオメモリを8GB搭載。ゲームや動画視聴、作業などを行うミドルスペックPC向けのモデルです。
ゲームプレイを想定した設計が施されており、冷却性能に優れているのもポイント。また、本体のデュアルファンは、低負荷時に完全停止するため、ファンノイズを抑えられます。稼働音が気になる方にもおすすめです。
さらに、8K画質の出力に対応しているのもポイント。HDMI 2.1端子を搭載しており、高画質の映像を楽しめます。DisplayPortも3つ使用できるので、複数画面表示も行えます。コスパを重視する方におすすめの製品です。
グラフィックボードは、GPUコアの型番によって基本的な性能が決まります。高性能モデルは価格も高額となるため、遊びたいゲームや作業内容などから必要なGPUコアを判断し、型番から製品を絞り込むのがおすすめです。本記事で解説した選び方を参考に、納得のいくモノを探してみてください。