まるで都会を走るヨットのよう!
将来の自動車は、エンジンも電気やその他の燃料に置き換わり、よりエコロジカルでエコノミカルなものになっていくでしょう。そして唸りを上げるエンジン音を楽しみながらのドライブは、時代遅れなものになるのは間違いありません。そんな将来の自動車の理想的な姿を形にしたのが、フォルクスワーゲン社のRESeTです。
海の上を滑るように走るヨットをイメージしたRESeTはリニアモーターカーと同様の磁気浮上原理を採用し、文字通り内輪が浮かんで摩擦のないスムーズな動きを実現。フロントガラスと窓には透明なソーラーパネルが採用され、左右のドアはてんとう虫のように開き、風力も利用できるデザインになっています。
数十年後のモノのデザインは、すべてのラインが意味を持ち、それぞれに特有の機能が割り当てられるでしょう。つまり、機能性とデザイン性にはほとんど差がなくなるだろう、とフォルクスワーゲン社は、RESeTのコンセプトを通じて未来のモノづくりのあるべき姿を予言しています。
現在の自動車のような複雑な構造や入り組んだケーブルは過去のものとなり、よりシンプルかつ美しい形で機能性が高く、環境にもやさしいRESeTのような自動車が主流になるでしょう。
自動車のボンネットの下にあるゴツいエンジンや、天井に隠れた複雑な電気配線がなくなることは俄には信じ難いですが、これまでのさまざまな技術の進歩を見てみると、そう遠くない将来にこのような車が実際に道路を走り回っているのかもしれませんね。