車やバイクの潤滑油として活用されているエンジンオイル。定期的に交換することで、高い燃費や加速性能を発揮できるようになるほか、車が長持ちしやすくなります。
しかし、エンジンオイルは、粘度やベースオイルなどの種類が豊富にあるため、どれを選べばよいのか分からない方も多いはずです。この記事では、エンジンオイルの選び方とおすすめ製品をご紹介。自身でオイル交換したい方向けに、エンジンオイルの交換方法についても解説します。
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- 目次
- エンジンオイルとは?
- エンジンオイルの交換時期は?
- エンジンオイルの選び方
- エンジンオイルのおすすめ|鉱物油
- エンジンオイルのおすすめ|部分合成油
- エンジンオイルのおすすめ|化学合成油
- エンジンオイルの売れ筋ランキングをチェック
- エンジンオイルの交換方法
エンジンオイルとは?
エンジンオイルとは、車やバイクに使用する、専用の潤滑油のことを指します。車を動かすのに必須のアイテム。エンジンオイルを入れたオイルパンから、各パーツへと循環して、さまざまな効果を発揮します。
エンジンオイルは、車に適したモノを使うことで、エンジン内にあるシャフトやピストンの動きが滑らかになり、燃費や加速性能を高い状態で維持することが可能です。
また、各パーツの保護や、性能を底上げする効果が得られるのも特徴。例えば、エンジンを稼働させていると、内部に汚れが溜まっていきますが、エンジンオイルが汚れを分散して、キレイな状態に保護。金属パーツにオイルの被膜を作り、サビを防止する効果なども期待できます。
エンジンオイルの交換時期は?
エンジンオイルは、同じオイルを使用し続けていると汚れが溜まったり、空気に触れて酸化したりして、本来の性能が発揮できなくなってしまうもの。トラブルを避けるためにも、定期的なエンジンオイルの交換が必要です。
一般的におすすめされている交換時期は、前回オイルを交換してから6ヶ月後、または5000kmの走行が目安になります。ただし、エンジンに負荷がかかりやすいターボ車や、汚れが発生しやすいディーゼル車は、3ヶ月後または2500kmごとのタイミングで交換するのがおすすめです。
また、エンジンオイルに含まれる不純物を取り除く「オイルフィルター」も、オイル交換2回のうち1回は交換するようにしましょう。
エンジンオイルの選び方
適正粘度をチェック
エンジンオイルは、車種により適正粘度が設定されているため、適合した粘度の製品を選ぶのが重要。適正粘度を調べるときは、車検証に記載されている型式を元に、メーカーサイトで調べるか、新車時に入れているオイルと同じ粘度を選びましょう。
例として、エンジンオイルの粘度は「5W-30」のように表記がされています。前に記述されている数値は、低温時の粘度を示すモノで、0~60Wの値があります。一方で、後ろの数値は、高温時の粘度を示すモノで、数値が高いほど高温時に硬くなるのが特徴です。
ベースオイルで選ぶ
一般的な走行なら「鉱物油」
鉱物油は、各ベースオイルのなかでも流通量が多く、リーズナブルに入手しやすいのが特徴です。原油から不純物を取り除く、シンプルな手法で精製されている分、価格が抑えられています。
性能面では、ほかの種類に比べて熱や酸化への耐性に乏しい傾向がありますが、適切なタイミングでオイル交換がされていれば、エンジンにそれほど影響を及ぼさずに使用可能です。
長距離走行などが多いなら「部分合成油」
合成油とは、原油を精製する際に高度な処理を行い、硫黄分などの不純物を可能な限り取り除いた高品質なベースオイルのことです。そのうちの1つである部分合成油とは、鉱物油をベースとし、一部の化学合成油を配合したタイプのベースオイルを指します。
部分合成油は、価格の安い鉱物油を一部使用しているため、化学合成油よりもコストを抑えて導入しやすいのがポイントです。
性能面では、鉱物油よりも良好。熱や酸化に対する耐性がある程度備わっています。コスパを重視して、エンジンオイルを選びたい方におすすめです。
ハイパフォーマンスなモノを求めるなら「化学合成油」
化学合成油とは、不純物の少ない、化学的に合成されたオイルのことで、ベースオイルのなかでも品質が高いのが特徴。別名で「フルシンセティック」「全合成油」とも呼ばれています。
化学合成油は劣化しにくく、エンジンオイルの性能を発揮しやすいのがポイント。車を長持ちさせたい方にもおすすめです。ただし、高品質な分、価格もほかの種類に比べて高い傾向にあります。
「API」「ILSAC」などの品質規格で選ぶ
エンジンオイルは、「API」や「ILSAC」の規格が制定されており、なるべく新しい規格を選ぶのがおすすめです。現在では、APIは「SP」、ILSACは「GF-6」が2020年に制定された最新の規格となるので、製品選びの目安にしてみてください。
API規格は、アメリカ石油協会が省燃費性・耐熱性・耐摩耗性などの性能の基準を設定した規格です。API規格は、SA・SB・SC~のように、Sのあとに付くアルファベットの順番が後ろのモノほど高品質であることを示します。
ILSAC規格は、日米の自動車メーカーが、エンジンの小型高出力化と環境負荷低減の両立のために制定した規格です。ILSAC規格は「GF-」のあとに付く数値が大きいほど、最新の規格であることを意味します。
使い切れる内容量のモノを選ぼう
エンジンオイルは、製品によって、3L缶や4L缶などの容量がラインナップされているので、使い切れる内容量のモノを選びましょう。
エンジンオイルは、一度開封すると、湿気や水蒸気による影響で、劣化しやすくなるものです。目安として、普通自動車が約4〜5L、軽自動車が約2.5~3Lが一般的な容量となります。
エンジンオイルのおすすめ|鉱物油
トヨタ(TOYOTA) キャッスル モーターオイル SP 5W-30 20L 08880-14103
高性能な鉱物油系エンジンオイルです。API SP、ILSAC GF-6の品質規格にも準拠し、高い性能が実現されています。
本体は、最新エンジンを用いた厳しい試験をクリア。省燃費性能に優れているほか、排気ガス触媒の劣化を軽減し、環境にやさしい特徴があります。粘度は5W-30で、マルチバルブDOHCなどの高性能エンジンにおすすめです。
また、高温時のオイル循環性能も良好で、高速運転での安定した走行を実現。容量は20Lと多く、頻繁にオイル交換する方や、複数の車のオイルを交換したい方にぴったりです。
エネオス(ENEOS) ディーゼル DH-2/CF-4 10W-30 20L
ディーゼルエンジンを搭載した車両におすすめの鉱物油系エンジンオイル。本製品は、ディーゼルエンジンを採用した大型トラックやバスへの利用を目的として作られたオイルです。
品質規格は、自動車用ディーゼルエンジンオイル規格のJASO DH-2と、APIのディーゼルエンジンオイル規格のCF-4に適合しています。
本体は、オイル中の金属を抑えて、DPFの詰まりを抑制。リンや硫黄も低減し、排出ガス触媒への適合性を向上しています。
カストロール(Castrol) GTX DC-TURBO 10W-30 4L
優れた耐熱性能を発揮する、鉱物油系エンジンオイルです。本製品は、DOHCエンジンや、ターボチャージャーなどを搭載した、高出力エンジンにおすすめのモデル。また、カストロールが20年以上販売しているロングセラー品で、多くの人気を集めているのもポイントです。
本製品は、摩擦軽減剤を配合し、エンジン内にある各パーツの金属摩擦抵抗を軽減。品質規格はAPI SM、粘度は10W-30のスペックです。
TAKUMIモーターオイル エンジンオイル STANDARD 10W-40 4L ST1040-00401
1970年代以前の旧車や、ディーゼル車におすすめの鉱物油系エンジンオイルです。本製品は、ガソリンエンジンオイルのSL規格、およびディーゼルエンジンのCF規格に対応しています。
本体は、鉱物油のなかでも、安定性の高い良質なベースオイルを採用。安定した粘度特性・潤滑性能・清浄分散性能を備えているほか、やや硬めの粘度により、密封性能を向上しています。
加えて、オイルシールやパッキン類へのダメージを軽減する添加剤を厳選採用。エンジンのピストンとシリンダー間の隙間が大きいとされる、年代の古い車両で高いパフォーマンスを発揮します。
モービル(Mobil) スペシャル 10W-30 4L
エンジンの保護と、清浄性に優れた高性能鉱物油系エンジンオイル。値段も比較的導入しやすい価格帯のため、コスパを重視する方におすすめです。
本製品は、優れた品質のベースオイルと、新しい添加剤技術を採用。さまざまな環境下で高いエンジン性能を発揮します。また、優れた高温特性を有しているのも特徴。品質規格は、API SNに適合しています。
エンジンオイルのおすすめ|部分合成油
カストロール(Castrol) POWER1 4T 10W-40 4L 19434
4サイクルエンジンを搭載した、ストリートスポーツ系の二輪車におすすめの部分合成油系エンジンオイルです。本製品は、小~中排気量の高回転、高性能4サイクルバイクにおすすめのモデル。高品質のベースオイルを配合し、アクセルを開けた瞬間から、高い加速性能を発揮します。
また、カストロールの「トライゾーン・テクノロジー」により、エンジン・クラッチ・ギヤーボックスすべてに高い保護性能を付与するのもポイントです。
品質規格は、JASO MA、粘度は10W-40のスペックを有しています。
カストロール(Castrol) GTX ULTRACLEAN 5W-30 4L
省燃費車から大排気量車まで、さまざまな車種におすすめの部分合成油系エンジンオイルです。本製品は、4輪車ガソリンエンジン専用のモデル。高品質なベースオイルと、耐摩耗性に優れた添加剤を採用し、エンジンのパフォーマンスを長期間維持します。
本製品は、カストロール独自のダブルアクション処方により、エンジン内部に堆積した古いスラッジを除去。スラッジの発生も抑制し、エンジンにかかる負荷を軽減する設計です。また、耐熱性が良好で、適正な粘度を維持しやすい特徴もあります。
品質規格はAPI SP、ILSAC GF-6と、新しい規格に対応しており安心。粘度は5W-30です。
カストロール(Castrol) MAGNATEC 10W-40 4L
エンジン内部の金属面の摩耗抑制性能に優れた、部分合成油系エンジンオイルです。本製品は、磁石のようにエンジン主要部品に吸着する「高純度インテリジェント分子」を配合。エンジンの始動直後から、一定温度に達するまでに保護膜を形成し、摩耗を防ぐ仕組みです。負荷の多い高速走行でも、優れた耐摩耗性が期待できます。
また、静粛性も良好で、エンジン主要部分から発生する音量を抑えることが可能。品質規格は、最新のAPI SPで安心です。
MAGNATECシリーズは、粘度のバリエーションが豊富な点も魅力。4輪車ガソリンエンジン向けのモデルのほかに、4輪車ディーゼルエンジン向けのタイプもラインナップしています。
サクラ(SAKURA) ワケあり エンジンオイル SP 部分合成油 5W-30 3L
缶印刷とデザインをなくすことでコストを抑えた、部分合成油系エンジンオイルです。本製品は、創業80年を超える、老舗の潤滑油メーカーが提供するオイルで、安心感があります。また、内容量や粘度の種類が豊富で、用途に合ったタイプを選べるのも嬉しいポイントです。
本製品の粘度は5W-30で、乗用車やSUV、軽自動車などの幅広い車種におすすめ。優れた省燃費性能と持続性能があり、汎用性の高いオイルに仕上げられています。品質規格はAPI SPです。
エンジンオイルのおすすめ|化学合成油
トヨタ(TOYOTA) トヨタ純正GRモーターオイル Touring 0W-30 4L
過酷なレースで培ったノウハウにより製造された、品質の高い化学合成油系エンジンオイルです。本製品は、ストリート走行を目的とした、レスポンスのよさが魅力のモデル。滑らかな回転フィーリングも両立し、快適にドライブを楽しめます。
粘度は0W-30と、サラサラな仕様です。また、高性能ベースオイルに、摩擦調整剤を添加。レスポンスと速度の向上に寄与しています。
本製品は、大手メーカー「トヨタ」の純正品であるのもポイント。高速・高負荷連続耐久試験をクリアしているので、安心感があります。
ヤマハ(YAMAHA) ヤマルーブ プレミアムシンセティック 4L 10W-40 907933241900
2輪車でスポーティな走りを楽しむ方におすすめの、化学合成油系エンジンオイルです。本製品は、2輪車のメカニズムに合わせて開発されたモデルで、2輪車エンジンオイル規格のJASO MA2に対応しています。
主に、大排気量車におすすめ。粘度は10W-40のスペックです。また、粘度特性に優れたベースオイルを採用。高いせん断安定性や潤滑性能を発揮する製品です。
さらに、添加剤により、高温下でもオイル酸化を抑制しやすく、高回転や高負荷での油膜保護性能に優れています。
カストロール(Castrol) EDGE 5W-40 4L
強靭なオイル被膜により、金属パーツの保護性能に優れた化学合成油系エンジンオイルです。本製品は、カストロール独自の油膜強化技術を採用しています。オイル被膜の強度が向上し、金属パーツの摩耗を軽減。厳しい環境下での走行に対応します。
また、高温酸化安定性がよく、高回転・高負荷連続走行でのエンジンオイルの劣化を軽減。長期間にわたり、優れたエンジンパフォーマンスを発揮できます。粘度は5W-40で、欧州車や高出力のスポーツ車、大排気量エンジン搭載車などにおすすめです。
EDGEシリーズは、豊富な粘度の種類をラインナップしているのも特徴。車種に合ったオイルを選択できます。
カストロール(Castrol) EDGE RS 10W-50 4L
独自技術の「フルード・チタン・テクノロジー」により、カストロールのなかでも特に高い強靭性を発揮する化学合成油系エンジンオイルです。本製品は、液体チタンを配合していないモデルに比べて、エンジン内部の金属パーツの保護性能に優れています。
また、保護性能がコンディションに左右されにくく、高いパフォーマンスを維持。長期間の使用による性能の低下をなるべく避けたい方におすすめです。
品質規格はAPI SN、粘度は10W-50のスペック。スポーツタイプやターボ車などの高出力・大排気量エンジン搭載車に適しています。
CAPスタイル モリグリーン エンジンオイル セレクション 5W-30 4L 0470074
コストパフォーマンスのよさと、新しい品質規格に対応していることによる安心感が魅力の化学合成油系エンジンオイルです。品質規格は、APIおよびILSACの新しい規格である、SPとGF-6Aに準拠しています。
また、寒冷地でのエンジン始動がスムーズで、オールシーズンに対応。オイルの劣化もしにくく、長期間高い性能を発揮できるのも嬉しいポイントです。
粘度は5W-30で、対応する車種はガソリンおよびディーゼルエンジン車がメイン。街乗りからロングドライブまで、幅広いシーンで活躍します。
TAKUMIモーターオイル エンジンオイル HIGH QUALITY 5W-40 4L
潤滑性能・冷却性能・密封性能をバランスよく向上した、高品質の化学合成油系エンジンオイルです。普通乗用車以外に、外車、ターボ車などの幅広い車種に対応します。
本製品は、エンジンの汚れを浄化する性能が高く、オイルの性能を長期間持続させたい方におすすめです。回転フィーリングや静粛性も良好で、快適にドライブを楽しめます。また、コストパフォーマンスが良好なのも魅力です。
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エンジンオイルの交換方法
車のエンジンオイル交換は、資格がなくても自身で実施することが可能です。エンジンオイル交換時は「上抜き」または「下抜き」で、オイルを除去します。
上抜きは、車のボンネット内にある、オイルレベルゲージの差し込み口から「オイルチェンジャー」と呼ばれる工具を用いてオイルを吸い出します。オイルを除去したあとは、「オイルジョッキ」を使ってオイルを注入しましょう。
上抜きは、ジャッキアップが不要で、自身で実施しやすいメリットがあります。ただし、車種によってはオイルチェンジャーのホースが入らない場合があるので、注意が必要です。
下抜きは、車をジャッキアップしてから、車体の底にあるドレンボルトを外し、オイルを除去する方法です。下抜きは、車種を問わず実施できるのがメリット。一方で、ジャッキアップする道具や、ドレンボルトに付属しているドレンワッシャーを交換するなどの手間やコストがかかります。
エンジンオイルは、オイル交換したい車の適正粘度に合ったモノを選んでください。粘度の合っていないオイルを選ぶと正しい効果が得られず、トラブルの原因となります。エンジンオイルの交換時期は、一般的なNA車で、前回オイルを交換してから6ヶ月後、または5000kmの走行が目安です。