果実酒を蒸留して作られる「ブランデー」。高級な銘柄が多いため、普段なかなか飲む機会がないという方も多いのではないでしょうか。アルコール度数も40〜50%前後と高いので上級者向けのお酒だと思われがちですが、果実の芳醇な香りを堪能できるため飲み方を工夫すれば意外と飲みやすくなります。

そこで今回は、ブランデーのおすすめ銘柄をご紹介。飲み慣れている方はもちろん、これまであまり飲んだことがないという方もこの機会にぜひトライしてみてください。

ブランデーとは?

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「ブランデー」は果実酒を蒸留したお酒で、芳醇な香りと味わいを堪能できるのが特徴です。ブドウを原料として作られることが多いですが、リンゴを原料としたブランデーも作られており、いくつか種類があります。

銘柄によって個性が異なるので、さまざまなブランデーを試しながら自分好みの1本を見つける楽しみがあるのもポイント。普段飲みのお酒としてチョイスするのもおすすめです。

ブランデーとウイスキーの違いは?

ブランデーとウイスキーは色も似ているので、お酒に詳しくない方にとっては同じように見えるかもしれませんが、原料や製法が異なる全く別のお酒です。

ブランデーはブドウやリンゴなどを発酵させた果実酒(ワイン)を蒸留したのちに、樽で熟成させて作ったお酒で、ウイスキーは大麦やライ麦などの穀物を糖化・発酵させたものを蒸留し、樽で熟成させて作ったお酒です。

ブランデーの種類

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ブランデーは産地や原料によって種類が異なるバリエーション豊かなお酒です。今回は代表的な3種類をピックアップしてご紹介します。

コニャック

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ブランデーを語る上で「コニャック」は欠かせない種類のひとつ。由来はフランスにあるコニャックという町で、ユニ・ブラン、コロンバール、フォル・ブランシュなどのブドウを原料として使用しているのが特徴です。

ヘネシーやレミーマルタン、カミュをはじめとする定番の銘柄が多く揃っているのもポイント。ブランデーを初めて飲むという方であれば、まずはコニャックから銘柄を探すのがおすすめです。

アルマニャック

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「アルマニャック」は、フランスのアルマニャック地方で作られているブランデー。こちらもコニャックと同じくユニ・ブラン、コロンバール、フォル・ブランシュなどのブドウを原料として使用しています。

コニャックの場合は完成までに蒸留を2回行いますが、アルマニャックは蒸留を行う回数が1回だけなので、コニャックと比べて荒々しい味に仕上がるのが特徴です。

カルヴァドス

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フランスのノルマンディー地方で作られているブランデー「カルヴァドス」。原料にリンゴを使用しており、甘くてフルーティーな香りを楽しめます。リンゴの風味が広がるため、口当たりがよいのも魅力です。

ただし、原料にリンゴを使用していてもフランスのノルマンディー地方以外で作られたモノはカルヴァドスと呼称できず「アップル・ブランデー」という名称になるので、選ぶときは注意しましょう。

ブランデーの選び方

ランクで選ぶ

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ブランデーは銘柄によってそれぞれランクがあります。ランクを熟成年数が短いモノから順に並べると「スリースター」 「V.S.」 「V.S.O.P 」「ナポレオン」「X.O. オル・ダージュ(Hors d’âge)」となり、熟成年数がある程度長いモノは質が高くて飲みやすい傾向にあるので、銘柄を選ぶときの参考にしてみてください。

産地で選ぶ

ブランデーの原料となるブドウの産地は、土壌の質により次の6つに分類されています。良質な土壌から順に「グランド・シャンパーニュ」「プティット・シャンパーニュ」「ボルドリー」「ファン・ボア」「ボン・ボア」「ボア・ゾルディネール」です。上位2つをブレンドしたモノは「フィーヌ・シャンパーニュ」と呼ばれます。

初心者は質の高いグランド・シャンパーニュやプティット・シャンパーニュから始めるのがおすすめです。慣れてきたら、それぞれの土壌の風味の違いを比べてみるとよいでしょう。

予算で選ぶ

ブランデーは幅広い価格帯の銘柄が展開されており、数千円で購入できるリーズナブルなブランデーもあれば、100万円以上の超高級銘柄もあります。特別な日に飲みたい場合や大切な人にプレゼントしたい場合は、数万円の高品質なブランデーをチョイスするのがおすすめです。

ブランデーのおすすめ銘柄

サントリー V.O

1000円程度で買える安い国産ブランデー。マスカット原酒を使用したフルーティーな味わいと華やかな香りが特徴です。フルーツやジュースと相性が良いので自家製のフルーツブランデー作りやカクテルベースにも最適。

アルコール度数が37%でブランデーの中ではやや低めであること、お手頃な価格帯であることから、お酒が弱い方や初心者でもトライしやすいブランデーです。

レミーマルタン(REMY MARTIN) VSOP

レミーマルタンはヘネシーと並ぶほど知名度が高く、人気もあるブランデーのメーカーです。すべてのブランデーをグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュで収穫したブドウから作っていることが魅力。

上質な原料をリーズ蒸留法と呼ばれる伝統的な製法で作ることで、独特のコクのある味わいが生まれます。本製品はリーズナブルにレミーマルタンを楽しみたい方におすすめ。レミーマルタンらしい上品な味わいと芳醇な香りで、この価格でも十分高級感が味わえます。シャンパンのような華やかなパッケージなので、プレゼントにもおすすめです。

クルボアジェ VSOP ルージュ

クルボアジェは200年以上の歴史を持つブランデーの老舗メーカーで、ヘネシー、レミーマルタン、マーテル、カミユと共に5大コニャックメーカーの一つです。 1869年にはフランス皇室御用達のコニャックとして認められています。

フランス皇帝ナポレオンが好んだということで「ナポレオンのコニャック」とも呼ばれるブランデー。VSOP ルージュはバラの愛好家として知られるナポレオン夫人をイメージして開発されたものです。

オーク樽で熟成させたバラのように繊細で香り高い風味があり、エレガントなボトルが美しく、味のバランスがよいブランデーなので、初心者にもおすすめできます。

カミュ VSOPエレガンス

カミユは5大コニャックメーカーの一つですが、その特徴は5世代にわたる家族経営であること、希少なボルドリー地区で生産された原酒をすべての製品に使用していることです。製品にはカミュならではの個性が反映され、ボルドリー由来のスミレのような芳醇な香りが楽しめます。

フローラル系の爽やかな香りに、オークの芳醇さがアクセントになり絶妙のバランスです。軽くてまろやかな味わいなので初心者でも飲みやすく、カクテルベースとしても世界中で愛されています。柔らかい味わいが好みの方におすすめのブランデーです。

ヘネシー(Hennessy) VSOP フィーヌ・シャンパーニュ

同じVSOPでも他のメーカーよりも高級なのが、ヘネシーのフィーヌ・シャンパーニュです。フィーヌ・シャンパーニュはグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュをブレンドしたもので、しかもグランド・シャンパーニュを50%以上使用したものしか名乗れません。

高品位なブドウから作られた原酒を約60種類ブレンドして作られたVSOPは、繊細で洗練された味わいが感じられます。VSOPとしては高価ですが、ヘネシーを手の届く価格で楽しみたい方におすすめです。

ブラー カルヴァドス グランソラージュ

こちらのグランソラージュはリンゴを原料に2~5年熟成させて作られています。ブラーの製品は、カルヴァドスの中でも最高位とされるペイ・ドージュ産にこだわっており、日本でも最も流通量の多いメーカーの一つです。

サントリーが正規代理店として輸入販売していることから手に入りやすく価格も安いため、カルヴァドスを試してみたいという方にぴったり。

リンゴ由来のフルーティーなアロマとオーク樽の熟成香がバランスよく感じられ、食後にストレートで味わうのはもちろん、カクテルベースとしても重宝します。

ドメーヌ ド コクレル カルヴァドス ポム・ド・イブ

ボトルにリンゴがまるごと1個入った、見た目のインパクトが絶大なカルヴァドスです。リンゴが小さいうちに瓶をかぶせて瓶の中で育て、リンゴが大きくなったら切り離してカルヴァドスを注いで作ります。

リンゴの甘い香りとマイルドでフルーティーな味わいがあり、ブランデーになじみのない女性にもおすすめです。華やかなリンゴの香りはチョコレートなどのスイーツとも相性抜群。「イヴのリンゴ」という意味のネーミングも神秘的でプレゼントにも喜ばれる製品です。

シャボー XO

フランスからのアルマニャック輸出量ナンバー1を誇るシャボーのXOは、シャボーの名を世界中に知らしめたベストセラーです。

アルマニャックに適したバコ種のブドウを使用し、23~35年熟成させた原酒をブレンドしたブランデーは、しっかりとしたボディーと華やかな香りが特徴。長期熟成のエレガントな風味は、食後にストレートまたはオン・ザ・ロックでじっくり味わうのがおすすめです。

ラニョーサボラン レゼルヴスペシャル No.20

ラニョーサボランは、「プロプリエテール」として評価が高い希少な生産者の一つ。プロプリエテールとは栽培から蒸留、熟成、瓶詰までを一貫して自家で手がける生産者のことです。小規模製造ならではの管理が行き届いた高品質な味わいを堪能できます。

No.20は平均熟成年数20年のコニャックがブレンドされている製品。フルーティーで柔らかな口あたりが特徴で、甘い香りも感じられるので、ブランデー初心者や女性にもおすすめできる一品です。

ポールジロー(PAUL GIRAUD) エクストラ・ヴィユー グレイラベル

ポールジローは希少なプロプリエテールとして知られ、グランド・シャンパーニュの最高級のブドウを手摘み収穫し、無添加で最終工程まで自家製造しています。エクストラ・ヴィユーは25年以上の原酒で作られており、長期熟成の深みのある味わいが感じられるバランスのよい一品です。

膨大な労力と時間をかけて、妥協なく丁寧に作り上げられた特別感のあるコニャックは、贅沢な時間を演出します。ポールジローの情熱が注がれたエクストラ・ヴィユーは、一日の終わりのご褒美タイムにおすすめです。

ヘネシー(Hennessy) X.O

ブランデーに詳しくない方でも一度は聞いたことがあるほど有名なヘネシーは、250年の歴史を持つコニャックメーカー。貯蔵する原酒の量は世界最大の規模を誇り、熟成年数の違うさまざまな原酒をブレンドして作るのがヘネシーの特徴です。

ヘネシーの代表格であるXOは12~30年熟成させた原酒を100種類以上ブレンドします。そのため、砂糖漬けのフルーツのような甘みや、ピリッとしたスパイシーさ、立ち昇る力強さなど複雑で奥深い味わいです。さまざまな感覚が呼び覚まされ、至極のひとときを過ごせます。

ヘネシーは3000円台で買えるものから30万円ほどの超高級品まで価格帯が幅広いですが、XOは、1万円台で購入でき、ヘネシーらしさが存分に堪能できるのでおすすめです。

マーテル XO

コニャックの5大メーカーの中でも最古の300年の歴史を誇るマーテルの高級XOブランデーです。ボルドリーとグランド・シャンパーニュのブドウをブレンドして作っています。気品あふれる高級感がある独特なアーチ型のボトルも魅力です。

エレガンスをテーマに作られるコニャックは、芳醇で優雅なアロマとまろやかで洗練された味わいが特徴で、世界中から高い評価を受けています。マーテルXOはスパイシーでフルーティーな複雑な香りとまろやかな味わいのあとに、爽やかで力強い余韻が続く奥深いブランデー。

高価ですが、一日を締めくくるご褒美タイムのお供に、またお酒好きな方へのプレゼントにもおすすめのブランデーです。

ブランデーのおすすめの飲み方

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ストレート

ブランデー本来の味を楽しめる「ストレート」。アルコール度数が40〜50%前後と非常に高いので、少しずつ味わうのがベストです。また、味はもちろん香りを存分に堪能できるのも魅力。味覚も嗅覚も満足させてくれるおすすめの飲み方です。

水割り・ソーダ割り

「ブランデーの味を楽しみたいけれど、そのままだとアルコール度数が高すぎる」という方におすすめの飲み方。水もしくは炭酸水を加えることでブランデーの味を残しつつも、飲みやすくなります。シンプルな割り方なので作りやすく、ブランデーの量によってアルコール度数を調整しやすいのもポイントです。

オン・ザ・ロック

「ストレートで飲むには抵抗があるけど、水割りやソーダ割りでは物足りない」という方におすすめなのが「オン・ザ・ロック」。氷が入っているグラスにブランデーを注ぐことで、最初のうちはストレートに近い味わいを楽しむことができ、氷が溶けていくとアルコールが薄まるので徐々に飲みやすくなります。変化を楽しめるのもポイントです。

サイドカー

「サイドカー」はコニャック・ブランデーをベースとしているカクテルです。ブランデーとレモンジュース、そしてキュラソーと呼ばれるリキュールをシェイクすることで柑橘系の風味があふれるサッパリとした口当たりになります。ブランデーの味がしっかり残るのもポイントです。

アレクサンダー

甘い味が好きな方には「アレクサンダー」がおすすめ。ブランデーに生クリームとクレーム・ド・カカオをシェイクしたカクテルで、チョコレートの風味が楽しめる1杯に仕上がります。

甘くて飲みやすいですが、お店などでアレクサンダーを頼むとアルコールが20%前後あるので要注意。自分で作る場合は好みに合わせて量を調整しましょう。

ニコラシカ

ブランデーに飲み慣れた方におすすめの飲み方が「ニコラシカ」。リキュールグラスやショットグラスなどの小さいグラスにブランデーを注ぎ、フタをするようにスライスレモンを被せた後、その上に砂糖を乗せるのがスタイルです。

飲むときはまずグラスに乗せたレモンと砂糖を噛み、そこにブランデーを流し込んで口の中でうまく調和させるのがポイント。見た目も飲み方も独特なので、ぜひトライしてみてください。