漫画が生み出されるまでの過程や、漫画家ならではの苦悩と喜びを垣間見られるのが、漫画家を題材にした漫画の魅力。プロの漫画家の制作現場や漫画業界の舞台裏が知れるモノ、アマチュア作家を扱ったモノなど、多彩な作品が揃っています。

今回は、そんな漫画家を題材にした漫画のおすすめをご紹介。アニメ化された人気作から漫画賞を受賞した話題作まで、面白い作品をピックアップしました。ぜひ選書の参考にしてみてください。

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漫画家を題材にした漫画おすすめ

バクマン。

集英社 原作:大場つぐみ 漫画:小畑健 全20巻完結

バクマン。

2人の少年がコンビを組んで売れっ子漫画家を目指していく物語。2008〜2012年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、実写映画化や舞台化もされました。累計1500万部を超える、漫画家を題材にした漫画の大ヒット作です。

漫画家だった叔父の死をきっかけに、平凡な人生を生きるつもりだった中学3年生・真城最高(サイコー)。ある日、落書きしていたノートを、学年1の秀才・高木秋人(シュージン)に見つかってしまいます。

文才に長けたシュージンは、なんとサイコーを作画担当として2人で漫画家を目指すことを提案してくるのです。

得意分野を生かしながら、2人が「週刊少年ジャンプ」での連載とアニメ化を目指して奮闘する青春模様が描かれます。同誌の編集部のリアルな裏側に触れられているのもポイント。友情・努力・勝利を丁寧に表現した、正統派な少年漫画としてもおすすめの名作です。

重版出来!

小学館 著者:松田奈緒子 全20巻完結

重版出来!

新人漫画編集者を主人公に、漫画家と漫画の出版に携わるさまざまな人々の人間ドラマを描いたお仕事漫画。「月刊!スピリッツ」で2023年まで11年かけて連載され、第62回小学館漫画賞も受賞。日本のほか、韓国でもドラマ化された人気作です。

怪我で柔道の道を諦めた黒沢心は、漫画への愛を原動力に「週刊バイブス」の漫画編集部へと入社します。新人編集者の彼女の目線を通して、漫画家から営業・印刷・書店まで、漫画がどのようにして世の中に出版されているのかを追いかける物語です。

編集者や漫画家を題材にした漫画でありつつ、漫画業界を取り巻くさまざまな仕事の苦悩や葛藤、喜びを垣間見られます。仕事へのプライドを感じられる熱い名言の数々も見どころ。骨太なお仕事漫画が読みたい方、出版業界全体の裏側が知りたい方におすすめの1作です。

かくしごと

講談社 著者:久米田康治 全12巻完結

かくしごと

娘に漫画家であると知られたくない漫画家の、ドタバタな日常を描いたハートフルコメディーです。「月刊少年マガジン」で連載され、全12巻で完結しました。2020年にはアニメ化され、劇場編集版も公開されています。

後藤可久士の職業は、少し下品な作風の漫画家。小学生の一人娘・姫にどうしても嫌われたくないがために、必死に漫画家であることを隠しています。そんな親バカな後藤が、アシスタントや編集者をも巻き込んで暴走する奇妙で愉快な日々を描いた1作です。

心配性な漫画家のユーモラスな奮闘劇が見どころ。漫画家や漫画業界あるあるなども数多くちりばめられており、読者の笑いを誘います。心あたたまる父と娘の親子愛や、一風変わったストーリー構成などにも注目しながら読みたい、漫画家を題材にしたおすすめの漫画です。

これ描いて死ね

小学館 著者:とよ田みのる 既刊4巻

これ描いて死ね

漫画好きを原動力に、自ら作品を描き始めた女子高生漫画家を題材にした漫画。2021年に「ゲッサン」で連載開始され、マンガ大賞2023で大賞に輝いた注目作です。

伊豆王島で暮らす安海相は、漫画を読むことが大好きな女子高生。長年、活動休止状態にあった憧れの漫画家が、同人誌即売会で新作を販売することを知り、たった1人でイベント会場へとやって来ます。そこでの思いもよらぬ出会いが、相の運命を大きく変えることになるのです。

漫画を描くことに目覚めた女子高生が、創作に魅了されていく姿を瑞々しく表現している本作品。漫画を作り上げる際の純粋な喜びや苦悩がストレートに描かれています。アマチュア漫画家の世界に興味がある方におすすめの青春漫画です。

RiN

講談社 著者:ハロルド作石 全14巻完結

RiN

漫画家を目指す少年と不思議な力を持つ少女の出会いによって動き出す運命を描いた、漫画家を題材にした漫画です。著者は『BECK』などの名作を手掛けたハロルド作石。「月刊少年マガジン」で2013〜2016年まで連載されていました。

漫画家を夢見る伏見紀人は、夏休みに憧れの雑誌「トーラス」の編集部に渾身の1作を持ち込みます。評価はボロボロだったものの、夢への思いは捨てない伏見。一方、不思議な能力を持つ少女・石堂凛も、自分の居場所を探してもがく日々を送っており……。

漫画に命をかける伏見の成長だけでなく、未来を幻視する凛の存在を絡めたミステリアスな世界観設定がポイント。さまざまな謎がちりばめられた、一風変わった漫画家を題材にした漫画を読みたい方におすすめです。

龍とカメレオン

スクウェア・エニックス 著者:石山諒 既刊3巻

龍とカメレオン

2022年に「ガンガンJOKER」で連載開始された、漫画家を題材にした漫画の話題作です。身体が入れ替わった天才漫画家と無名の漫画家の真剣勝負をテーマにした物語。次にくるマンガ大賞2023のコミックス部門でU-NEXT賞に輝きました。

主人公・花神臥龍は、累計発行部数1億5千万部を有する『ドラゴン・ランド』を手掛ける天才漫画家。ある日、事故によって花神を憎む深山忍と身体が入れ替わってしまいます。絵柄をコピーすることに長け、「カメレオン」と呼ばれる深山は、元の身体に戻ろうとせず……。

入れ替わりによって作品を乗っ取られた天才漫画家が、自分の作品を超えるために新人漫画家としてのし上がっていく様が描かれます。己の身体とプライドを賭けた、漫画家同士の熱いバトルが見どころ。新時代の漫画家を題材にした漫画が読みたい方におすすめの1作です。

アオイホノオ

小学館 著者:島本和彦 既刊29巻

アオイホノオ

1980年代初頭を舞台に、デビューを目指す芸大生の漫画家を題材にした漫画。第60回小学館漫画賞や第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などに輝いた秀作です。テレビドラマ化もされ、現在も「ゲッサン」で連載されています。

大阪の大作家芸術大学1回生の焔燃は、大学に通いながら”漫画家になる!”と熱い野望を抱いていました。根拠のない自信はありつつも、実際は未だ進むべき道を模索中。そんなある日、漫画雑誌で目にした新人漫画家のあだち充・高橋留美子の作品を目の当たりにするのです。

漫画家を志して悪戦苦闘する青年の日常を、著者の自伝的な背景を絡めながら描いているのが特徴。さまざまな有名クリエイターや人気作品も実名で登場し、焔燃がユーモラスに批評していきます。昭和時代の漫画家たちの、熱くて笑える青春を見てみたい方におすすめの漫画です。

かくかくしかじか

集英社 著者:東村アキコ 全5巻完結

かくかくしかじか

『東京タラレバ娘』『海月姫』など、数々のメディア化ヒット作を生み出した著者・東村アキコの自伝的漫画。少女漫画家を目指していた青春時代から、著者の半生が紐解かれます。マンガ大賞2015や第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞に輝いた名作です。

九州の宮崎県に生まれ育ち、幼い頃からひたすら少女漫画家になることを夢見てきた林明子。自分は絵が上手いと本気でうぬぼれていた高校3年生の明子は、東京の美大受験を目指していました。しかし、通い始めた絵画教室で、竹刀を持った教師・日高健三に罵られ……。

絵画教室での運命の出会いから大学生活・漫画家デビューまでの、失敗だらけの道のりを描いた1作。個性豊かな登場人物が織りなす、笑いあり涙ありの衝撃エピソードの数々が楽しめます。人気漫画家のルーツが知れる、おすすめの漫画家を題材にした漫画です。