恐怖に駆られ、ページをめくる手が止まらない「ホラー漫画」。恐ろしいもののスリリングでクセになる作品が多く、人気の高いジャンルのひとつです。ひとくちにホラーといっても、グロテスクなスプラッターホラーや幽霊ものなどさまざまな種類があります。
そこで今回は、おすすめのホラー漫画をSAKIDORI独自のランキング形式でご紹介。ライトで面白く読める作品からトラウマ級の怖さがある作品まで厳選しました。
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ホラー漫画のおすすめランキング|人気作品
第1位 東京喰種 トーキョーグール
集英社 著者:石田スイ 全14巻完結
人を喰う怪人「喰種(グール)」がはびこる東京を舞台に描かれた、ホラーバトルアクション漫画。突然人間から「半喰種」にされてしまった青年の、葛藤や成長を描いた物語です。
2011~2014年まで「週刊ヤングジャンプ」にて連載されていた、4700万部を超える大ヒット作品。窪田正孝主演の実写映画は2作制作されたほか、アニメ作品も人気を集めました。
主人公は読書好きの平凡な大学生・金木研(カネキ)。通い詰めている喫茶店「あんていく」で、自分と同じく作家・高槻泉の小説を愛読する少女・リゼに片思いをしていました。ある日、ふとしたことをきっかけにカネキはリゼとデートすることになりましたが、それが彼の運命を大きく変えることになるのです……。
圧倒的で独特な世界観や伏線が張り巡らされた秀逸なストーリー構成、美しい画力など魅力が多く詰まっています。喰種によるグロテスクで恐ろしい捕食シーンや、喰種と人間の壮絶なバトルシーンも見どころ。ただ怖いだけでなくメッセージ性もある、おすすめの名作です。
第2位 光が死んだ夏
KADOKAWA 著者:モクモクれん 既刊4巻
主人公が、幼なじみの姿をした「ナニカ」と過ごす日常を描いた青春ホラー漫画。著者がTwitterに投稿した漫画が大反響を呼び、Web漫画サイト「ヤングエースUP」にて連載化されました。
次にくるマンガ大賞2022のWebマンガ部門で特別賞、このマンガがすごい!2023のオトコ編では1位を受賞した注目作。さまざまなSNSで取り上げられ、特に若者の間で人気を集めています。
ある集落に住む同い年の少年2人、よしきと光はずっと一緒に育ってきました。しかし、光が山に入り1週間経って帰ってきた後、よしきは彼が別の「ナニカ」にすり替わっていることに確信を持ちます。人として生きたいと望むナニカと、それでも光と一緒にいたいと望むよしきの、いつも通りの日々が始まるのです……。
多く出てきた擬音語が急に消えたり、時折歪んでいるコマがあったりと、奇妙な雰囲気を味わえる演出が散りばめられているのがポイント。不気味ながら美しさもある人気作に触れたい方におすすめです。
第3位 ダンダダン
集英社 著者:龍幸伸 既刊14巻
オカルトマニアの少年と霊感の強い少女が怪奇に立ち向かう姿を描いた、オカルティック怪奇バトル漫画。2021年から漫画アプリ「少年ジャンプ+」にて連載中です。
第1話は100万PVをわずか2日で達成という、同アプリ初の快挙を成し遂げました。また、最新話が配信されると毎回Twitterのトレンドに上がったり、全国書店員が選んだおすすめコミック2022で1位を獲得したりと、注目を浴びている作品です。
UFOを信じない幽霊肯定派の女子・綾瀬桃と、幽霊を信じないオカルトマニアの少年・高倉健(オカルト君)。2人はお互いに否定するUFOと怪異を信じさせるために、桃はUFOスポットの病院廃墟、オカルト君は心霊スポットのトンネルへ向かいますが……。
オカルト・ホラー・アクション・ラブコメなどさまざまな要素が、絶妙なバランスで描かれているのがポイント。また、登場人物同士のテンポのよい会話により、サクサク読み進められます。ホラー初心者でも面白く読める人気の漫画です。
第4位 変な家
一迅社 原作:雨穴 作画:綾野暁 既刊3巻
間取りの奇妙な違和感を解明する、ミステリーホラー漫画です。原作はオカルトライターである雨穴が発表した小説。2024年には間宮祥太朗主演で映画化もされています。
オカルト専門ライターである主人公が見た、ある家の間取り図。一見普通の平凡な一軒家だが、知人の設計士は”この家には変なところがある”と話しました。何かが隠されている間取り。2人はこの家の違和感の正体を究明するため、動き始めます。
誰もが家に住んでいるからこその、奇妙な臨場感に背中が涼しくなるという声もある作品。真相が明かされるにつれて恐怖感が増していく、ミステリーとしても楽しめるおすすめの1作です。
第5位 ガンニバル
日本文芸社 著者:二宮正明 全13巻完結
ある山間にある「供花村」で起こる殺人事件や食人文化などの慣習が描かれた、「村八分」サスペンスホラー漫画。2018~2021年まで「週刊漫画ゴラク」にて連載されていました。2022年にはディズニープラスでドラマ化もされており、累計200万部を突破しています。
都会から供花村に赴任してきた駐在員・阿川大悟。村の人々は彼ら一家をあたたかく迎え入れますが、ある1人の老婆の遺体が発見されたことをきっかけに、大悟は村の異常性に気付いていきます。そして、”この村の人間は人を喰ってる”という疑念に囚われて……。
次々と起こる不可解な事件や村の閉塞感など、緊迫感にあふれており読む手が止まらない作品。丁寧に描かれた、迫力ある絵柄にも定評があります。猟奇的な恐ろしさのあるホラーを読みたい方におすすめです。
第6位 神さまの言うとおり
講談社 原作:金城宗幸 作画:藤村緋二 全5巻完結
普通の日常を過ごしていた高校生が、突如奇妙なデスゲームに巻き込まれるファンタジー要素のあるホラー漫画です。
2011年から2012年に、「別冊少年マガジン」にて連載されていた本作品。2013年から2017年には、続編となる「神さまの言うとおり弐」も連載されていました。2014年には、映画も公開されています。
16歳の少年、高畑瞬。平凡な人生を送ってきた彼は、変わり映えしない毎日を退屈だと感じていました。そんななか、突如目の前に現れた、「だるま」や「ネコ」。人間を殺す異形の存在が、瞬の退屈を壊したのでした。
人間の欲望が渦巻くなか、試行錯誤を強いられるゲームの数々。ゲームの完成度が高く、先が気になるホラー漫画として評価されています。誰が生き残るか、ドキドキしながら読みたい方におすすめの作品です。
第7位 見える子ちゃん
KADOKAWA 著者:泉朝樹 既刊10巻
異形な「ヤバいやつ」が見える体質であるものの、シカトでやり過ごす女子高生の姿を描いた、新感覚ホラーコメディー漫画です。Twitterに投稿され話題になった漫画が連載化された作品で、現在は「WebComicアパンダ」にて連載中。2021年にはアニメ化もされた話題作です。
ある日突然、普通の人には見えない異形な存在が見えるようになってしまった主人公・みこ。異形のものに話しかけられ、内心動揺していましたが、反応せず精一杯シカトし続けることにしたのです……。
かわいらしいみこと、恐ろしい異形な存在の絵柄のギャップがポイント。ホラージャンルでありながら、笑いながら読み進められます。コメディー要素が強く、ホラーが苦手な方にもおすすめの作品です。
第8位 寄生獣
講談社 著者:岩明均 全10巻完結
人間の脳を乗っ取って身体を操り、別の人間を捕食する寄生生物と人間の戦いを描いたSFホラー漫画。1990~1995年に「アフタヌーン」にて連載されており、1993年には講談社漫画賞を受賞しました。
累計発行部数は2400万部超えの大ヒット作品です。染谷将太主演の実写映画作品も人気を博したほか、Netflixでの実写ドラマ化も予定されています。
ある日突然、地球上に謎の寄生生物たちが飛来。彼らは人間の身体に侵入して脳を乗っ取り、ほかの人間を食い殺し始めました。そして、高校生の泉新一の身体にも寄生生物が侵入しますが、脳の乗っ取りに失敗し、彼の右手に宿ります。”ミギー”と名乗る寄生生物と奇妙な共存関係になった新一が、寄生生物たちとの戦いに身を投じていくのです……。
環境破壊や人類の存在について問う、哲学的なテーマで描かれた傑作。グロテスクな捕食シーンやスリリングな展開により、ページをめくる手が止まらない魅力があります。モンスターパニックの名作に触れたい方へおすすめの作品です。
・新装版 全10巻完結
第9位 アイアムアヒーロー
小学館 著者:花沢健吾 全22巻完結
“ゾンビ漫画の金字塔”と名高い、サバイバルパニックホラー作品。2009~2017年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載され、2013年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞している秀作です。大泉洋主演の実写映画作品も人気を博しました。
鈴木英雄は冴えない漫画家アシスタント生活をしている35歳。現実に打ち勝つために妄想の世界に逃げ込む、悶々とした日々を送っていました。救いであるはずの恋人へさえも不安や不満が募るなか、気付かぬうちに謎の感染症が流行し始めており……。
人間がゾンビ化して他人を襲い始めるなかで、生き残りをかけて戦う鈴木の姿を描いた作品。ゾンビと戦うスリルが味わえるだけでなく、最初はダメ男だった鈴木が、勇気を出して脅威に立ち向かう姿に心を打たれます。ホラー・ゾンビ・グロテスクなどの要素が揃った名作を読みたい方におすすめです。
第10位 がっこうぐらし!
芳文社 原作:海法紀光(ニトロプラス) 作画:千葉サドル 全12巻完結
ゾンビが大量発生し、崩壊した社会の中で学校に籠城し、生き延びる少女たちの姿を描いたサバイバルホラー漫画。2012~2019年まで「まんがタイムきららフォワード」にて連載されていました。アニメや実写映画などメディアミックス作品も展開され、SNSを中心に大きな話題を呼んだ作品です。
学校に寝泊まりし、授業だけでは触れられない学校のさまざまな部分に親しむ部活「学園生活部」。主人公でムードメーカーの丈槍ゆき、シャベルを愛しているくるみ、皆をまとめるりーさん、しっかりした後輩のみーくんの4人が部員です。
おっとりした顧問・めぐ姉に見守られながら、おいしいパスタに舌鼓を打ったり、園芸部の屋上庭園でプチトマトの収穫をしたりと、にぎやかな日常を送っていました。しかし、ゆきの瞳に映る「幸せ」な日常は……。
かわいらしい絵柄と物語のギャップに震える読者が多数。さまざまな箇所に伏線や謎が散りばめられており、読みごたえがあります。かわいいキャラクターが出てくるゾンビものという、異色のホラー漫画が気になる方におすすめです。
第11位 地縛少年 花子くん
スクウェア・エニックス 著者:あいだいろ 既刊21巻
学校の七不思議である「トイレの花子さん」こと花子くんが、彼を呼び出した女子高校生と、怪異に関する事件を解決していく怪異コメディー漫画。2014年から「月刊Gファンタジー」にて連載中です。2020年にアニメ化、2021年には舞台化もされています。
かもめ学園には七不思議の噂が伝わっていました。旧校舎の3階女子トイレの3番目には「花子さん」がおり、呼び出した者の願いを何でも叶えてくれるといいます。オカルト少女・八尋寧々は自分の願いをかなえるため、トイレの花子さんに呼びかけますが……。
かわいらしく美しい絵、レトロで少しダークな世界観などが多くの読者の心を掴んでいます。また、恋愛やバトル、笑えるシーン、切ないシーンなどとさまざまな要素を楽しめるのも魅力。ファンタジーチックでハートフルなホラーコメディー漫画のため、怖い本格ホラーが苦手な方にもおすすめです。
第12位 食糧人類-Starving Anonymous-
講談社 著:イナベカズ 原作:蔵石ユウ 全7巻完結
食物連鎖の頂点にいると考えられていた人類が、捕食される側になる恐怖を描いたパニックホラー漫画。2016~2018年まで「eヤングマガジン」にて連載されていた大ヒット作品で、累計発行部数は315万部を突破しています。現在は漫画アプリ「コミックDAYS」にて、続編『食糧人類 Re: -Starving Re:velation-』が連載中です。
物語の舞台は、温暖化で人間の住める場所が100年前の1000分の1になってしまった近未来の日本。ある日、高校生の伊江と友人のカズは、学校からの帰りのバスの車内で催眠ガスを撒かれ、拉致されてしまいます。
伊江は目が覚めると人が敷き詰められたトラックの上にいました。そして、辺りには冷凍された裸の人間が並んでおり、生きた人間たちによって解体されていたのです。一体ここはどこなのでしょうか。
人間が捕食対象となっている想像しがたい物語で、大きな絶望や恐怖を感じる読者が多い作品。作り込まれた世界観でページをめくる手が止まらない魅力があります。巨大生物たちや捕食の様子など、数多くのグロテスクなシーンが高い画力で描かれている、おすすめの人気作です。
第13位 青野くんに触りたいから死にたい
講談社 著者:椎名うみ 既刊11巻
女子高生と幽霊、絶対に結ばれない2人が繰り広げるホラーラブストーリー。「アフタヌーン」の公式サイト「モアイ」にて掲載された1話が公開されると、またたく間に30万PVを突破し話題になりました。現在は「アフタヌーン」にて連載中で、2022年には佐藤勝利主演でドラマ化されています。
図書委員を務める刈谷優里は、運んでいた本を落としてしまったところ、拾ってくれた隣のクラスの青野龍平に恋をしました。そして、優里は突然彼に告白をし、2人は付き合うことに。しかし、2週間経ったある日、青野くんが交通事故で亡くなってしまったことを知らされます。
学校から帰り、絶望から死んでしまいたいと思った優里。そして、カッターで腕を切ろうとする彼女を止めたのは、幽霊となって現れた青野くんだったのです……。
優里と幽霊となった青野くんが繰り広げる、初々しい恋愛模様に胸キュンする一方で、時折見られる恐ろしい描写のギャップがポイント。純愛×ホラーの、一風変わった人気漫画を読みたい方におすすめです。
第14位 裏バイト:逃亡禁止
小学館 著者:田口翔太郎 既刊11巻
高額な報酬と引き換えに危険にさらされる「裏バイト」に手を染める女子高生2人を描いたホラー漫画。アプリ「マンガワン」にて連載中で、”令和の最恐ホラー”と謳われています。次にくるマンガ大賞2021のWebマンガ部門で5位を獲得しており、SNSなどでも話題になっている人気作品です。
違法なことも含む、グレーゾーンの高額報酬アルバイトをすることになった黒嶺ユメと白浜和美。リゾートレストランや警備員、水族館スタッフなどさまざまな派遣先で恐怖が待ち受けています。
大きなコマで恐怖の描写が突然出てくることも多く、ページをめくる際には注意が必要。一風変わった設定やストーリー展開、読者をびっくりさせるような描写などの魅力が詰まっています。スリルにあふれ、身の毛がよだつような恐怖を味わいたい方におすすめのホラー漫画です。
第15位 王様ゲーム
双葉社 著:金沢伸明 画:連打一人 全5巻完結
「モバゲータウン」や「エブリスタ」で人気を博し、総閲覧数4000万PVを誇るホラー小説を漫画化した作品。アニメ化や実写映画化もされており、小説・漫画のシリーズ累計発行部数は800万部を突破しています。
ある日、主人公の金沢伸明含む、クラスメイト全員に”王様”と名乗る人物から、不可解な命令が書かれたメールが届きました。「王様ゲーム」のルールは、クラス全員強制参加で命令には24時間に従うこと、命令に従わないと罰があること、途中でやめることはできないといったものです。
最初は簡単な命令でしたが、命令は次第にエスカレートしていき、従わないことは死に直結します。クラスメイトたちは生き残るため、憎み合い殺し合うのです……。
王様ゲームをもとにして、残酷な命令がくだされるという斬新な設定がポイント。目を覆いたくなるようなグロテスクなシーンも描かれています。王様の正体の謎を解き明かしていくハラハラドキドキを味わえる、おすすめのホラー漫画です。
第16位 死役所
新潮社 著者:あずみきし 既刊24巻
此岸と彼岸の境界にあり、さまざまな死者の対応をする「死役所」を舞台に描かれた異色のホラー漫画。2013年から「月刊コミック@バンチ」にて連載中です。2019年には松岡昌宏主演で実写ドラマ化されました。2022年にはYouTubeアニメも制作され、累計450万部を突破しています。
死役所は自殺・他殺・病死・事故死など、すべての死者が訪れる場所。罪がない者は天国へ行き、罪深き者は地獄へ行きます。ミステリアスで貼り付けたような笑顔が特徴のシ村をはじめとした、死役所で働く職員と死者の交流や、死者たちの生前の様子などが描かれている作品です。
個性的な登場人物たちが生と死、天国と地獄についてなど時に軽快に時に重く見せ、考えさせられる内容に仕上がっています。基本的に1話完結で読みやすいのもポイント。オカルトチックな人気作を読みたい方におすすめです。
第17位 パンプキンナイト
LINE Digital Frontier 漫画:谷口世磨 原作:外薗昌也 既刊7巻
カボチャのマスクをかぶった殺人鬼による、スプラッターな復讐劇を描いたホラー漫画です。「LINEマンガ」にて連載中。2020年にはコラボカフェも開催されたり、2022年には「LINEマンガ」で夏の最恐ホラーとしてピックアップされたりと人気の高い作品です。
ある日、女子高生の中谷明日美はSNSで、「パンプキンナイト」という見知らぬアカウントからフォローされます。面白がってフォローし返した明日美のもとに、パンプキンナイトから届いたのは”中谷明日美コロス”というDMでした。
直後、彼女はカボチャのマスクをかぶった殺人鬼に襲われ、凄惨な死を遂げます。そして、その場で偶然明日美と通話していた和也にも、パンプキンナイトから死の宣告が突き付けられるのです……。
ホラー漫画の名手としても名高い、外薗昌也が原作を務めているのがポイント。非常にグロテスクかつ精細で、刺激の強い描写が連続します。トラウマ級の恐怖を味わえる、容赦のないスプラッターホラーが気になる方におすすめです。
ホラー漫画のおすすめランキング|完結作品
第1位 さんかく窓の外側は夜
リブレ 著者:ヤマシタトモコ 全11巻完結
除霊師とその弟子による「心霊探偵コンビ」が、警察では解決できない事件の謎を追うホラー・ミステリー漫画。「月刊MAGAZINE BE×BOY」にて2013~2020年まで連載されていました。2021年にはアニメ化され、岡田将生と志尊淳主演で映画化もされています。
書店で働く三角康介は、昔から不気味なものを視てしまう体質を持っていました。ある日、彼の勤務先に出る霊を除霊しにやってきた冷川理人に才能を見出され、無理やりコンビを組まされてしまいます。そんな2人が、日常に潜む恐ろしく不思議な現象を見つけて解決していく物語です。
淡々と描かれた幽霊の描写は、背筋が凍るような恐怖を味わえます。一方で、冷川が三角と除霊するシーンに色っぽさを感じるのがポイント。ホラーにミステリー要素が加わり、面白く読めるおすすめの作品です。
第2位 決定版 ゲゲゲの鬼太郎
中央公論新社 著者:水木しげる 全10巻完結
戦後の日本に「妖怪」という概念を定着させた、日本を代表する有名なホラー漫画。1954年に発表された紙芝居が原点で、『墓場鬼太郎』や『墓場の鬼太郎』とタイトルを変え、1967年から『ゲゲゲの鬼太郎』になりました。
1968年に放送がスタートしたアニメも長年愛され続けているほか、ドラマ・実写映画・舞台など多くのメディアミックス作品が展開。1996年度には日本漫画家協会賞の文部大臣賞を受賞しました。
決定版の第1巻には、南の島で西洋の妖怪と日本の妖怪が戦いに挑む『妖怪大戦争』や、天才少年により大海獣に変身させられた鬼太郎の死闘を描く『大海獣』など、長編込みで13編が収録されています。
鬼太郎をはじめとして、目玉おやじ・猫娘・ねずみ小僧など、多くの方が知る名キャラクターが多数登場。鬼太郎と目玉おやじの親子愛も感じられます。水木しげる独特のユーモアにあふれているため、子供やホラー漫画初心者にもおすすめ。永遠に色あせない不朽の名作です。
第3位 地獄先生ぬ〜べ〜 集英社文庫 コミック版
集英社 原作:真倉翔 漫画:岡野剛 全20巻完結
「鬼の手」を持つ小学校教師が、悪霊から生徒たちを守るために戦う姿を描いた学園オカルトコメディー漫画です。1993~1999年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた、90年代を代表するホラー漫画のひとつ。累計発行部数は2500万部超えの大ヒット作品です。
1996年にはアニメ化されたり、2014年には丸山隆平主演でドラマ化もされたりと、メディアミックス作品も人気を博しました。また、続編となる『地獄先生ぬ~べ~NEO』と『地獄先生ぬ~べ~S』もそれぞれ完結しています。
子供たちから”ぬ~べ~”と呼ばれ、親しまれている鵺野鳴介。小学校教師である彼には、日本でただ1人の霊能力を持つ教師というもうひとつの顔がありました。彼の手には、悪霊に触れると浄化させられる「鬼の手」が封印されているのです。ぬ~べ~は普段頼りないものの、子供たちを悪霊から守る際には、命をかけて戦います。
悪霊を退治するアクション要素のほか、UMAやUFO、学校の怪談などのオカルトチックな要素も取り入れられているのがポイント。また、魅力的で高い人気を誇るキャラクターが多く登場します。怪談が好きな方や妖怪退治ものの名作に触れたい方におすすめです。
第4位 漂流教室 小学館文庫
小学館 著者:楳図かずお 全6巻完結
ヒット作を連発し、”ホラーまんがの神様”と呼ばれる楳図かずおの名作SFホラー漫画。異世界の荒れ果てた地に飛ばされた小学生たちが、死の影と戦いながら生きようとする姿を描いています。
1972~1974年まで「週刊少年サンデー」にて連載され、1975年には小学館漫画賞を受賞。ドラマや舞台、映画などさまざまなメディアミックス作品が展開されました。
大和小学校に通う小学6年生の高松翔は、明るくいたずら好きで勉強が苦手な少年。ある日、母親と大ゲンカしたまま登校します。学校への道中で、友人・信一と給食費を家に忘れてきたことに気付いた翔。家に取りに戻る信一を尻目に学校へ向かいますが……。
殺戮・狂気・怪物など恐怖の要素が盛り込まれており、ハラハラさせられるのがポイント。また、現実味のある絶望的な未来が描かれており、ゾッとする読者が多くいます。70年代を代表する、おすすめの傑作ホラーです。
第5位 恐怖新聞
ナンバーナイン 著者:つのだじろう 全9巻完結
“1日読むごとに寿命が100日ずつ縮まる”という「恐怖新聞」がもたらす、超常現象や事件などを描いたホラー漫画。「週刊少年チャンピオン」で1973~1976年に連載されていました。
オカルトブームの一端を担う漫画家・つのだじろうの代表作。アニメ・ドラマ・実写映画などメディアミックス作品も多数制作されました。
“自分が見ていないものは信じない”と言い張る中学生の少年・鬼形礼。幽霊の話で盛り上がるクラスメイトを、バカバカしいと切り捨てたその夜から、「恐怖新聞」が届けられることになった鬼形が体験する怪奇現象とは何なのでしょうか。
本作品では幽霊や超常現象などを「科学的事実」としており、ドキュメンタリーチックで描かれているのがポイント。リアルで迫力のある恐怖を味わえます。「オカルト心霊漫画」というジャンルを打ち立てた、記念碑的な作品ともいわれる、おすすめの名作です。
第6位 黒街
秋田書店 著者:小池ノクト 全3巻完結
街の奇妙と遭遇する、不気味な日常を描いたホラー漫画です。本作品は「Championタップ!」にて連載されていました。
主人公である引きこもり高校生・幸一の父は、リストラされ新しい職に就きます。幸一の父が新たに始めた仕事は、スーパーの深夜パートです。フラフラで帰って来て、家では寝るだけ。休みもないブラックな働き方を心配しながらも、幸一は初めて父の仕事現場に行くことになりました。そこで見たのは、ゾンビの群れに惣菜をばら撒く父の姿だったのです。
不条理で脈絡のない怪異が、絶妙に面白いと高い評価を得ている作品です。シュールな空気感のあるコメディとしても人気があります。怖さのなかに笑いもあるホラー漫画に興味がある方に、おすすめです。
第7位 ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編
スクウェア・エニックス 原作・監修:竜騎士07 作画:鈴羅木かりん 全2巻完結
謎や恐怖でネット界を騒然とさせ、大ヒットしたサウンドノベルを漫画化したミステリー・ホラー漫画。”ゼロ年代の記念碑的一大ムーブメント”とも評されている傑作です。本作品から始まり、シリーズは9編の物語に分かれているのが特徴。アニメや舞台、実写映画などさまざまなメディアミックス作品が展開されています。
物語は昭和58年初夏、父の都合で寒村・雛見沢に引っ越してきた少年・前原圭一は、クラスメイトたちに囲まれ楽しく暮らしていました。しかし、彼は平和なこの村で起きたバラバラ殺人事件のことを知り、真実を知りたいと好奇心を持ちます。それが、血塗られた惨劇への引き金になろうとは知らずに……。
日常の和やかな雰囲気からは想像しがたい、グロテスクな惨劇に目が離せない作品。惨劇のなかでも伏線が散りばめられており、後の「出題編」で惨劇を回避するための方法などが描かれ、謎解き要素も楽しめます。アニメファンの間でも根強い人気を誇る、おすすめの名作ホラーです。
第8位 カラダ探し
集英社 原作:ウェルザード 漫画:村瀬克俊 全17巻完結
“最叫&最恐”と謳われている、脱出不可能の学校を舞台に描かれたサバイバルホラー漫画。携帯小説投稿サイト「E★エブリスタ」にて、ウェルザードが連載していた人気作品を漫画化したものです。2022年には映画公開も予定されており、話題を呼んでいます。
「赤い人」は放課後の校舎に現れ、1人になった生徒の前に現れる。そして、「赤い人」を見た者は校門を出るまで決して振り返ってはならない。振り返った者は体を八つ裂きにされ、校舎に隠される……。そんな怪談が現実となり、「赤い人」と巻き込まれた生徒たち6人による、命がけの追いかけっこを描いています。
“心臓の弱い方は、閲覧にご注意下さい。”という注意書きがあるほど恐ろしい作品。ゾッとするようなホラー要素だけでなく、登場人物たちの人間ドラマや心理ゲームなどの要素もあり、読み進めやすい魅力があります。デスゲーム系の作品が気になる方におすすめです。
第9位 座敷女
講談社 著者:望月峯太郎 全1巻完結
不気味なストーカーに日常を蝕まれる恐怖を描いたホラー漫画です。「週刊ヤングマガジン」にて、1993年に連載されていました。
夜中に鳴ったインターホンを不思議に思ったひろしは、ドアを開け隣の部屋を覗きました。そこには、ロングコートを着た大女が立っていました。隣の部屋に住む山本君を執拗に呼ぶ彼女ですが、応答はありません。そして、ひろしは電話を貸してほしいと言われ、玄関に女をあげてしまいます。その行動が、すべての始まりでした。
ひろしの楽しい普通の日常が、少しずつ崩れていく過程を大女の不気味さと共に描いています。1巻完結なので、気軽に読めるホラー漫画を探している方におすすめです。
第10位 富江 上 伊藤潤二傑作集1
朝日新聞出版 著者:伊藤潤二 全11巻完結
日本のホラー漫画界をけん引し続けている鬼才・伊藤潤二による、奇想・恐怖の傑作集。たびたび実写映画化やドラマ化もされている、同氏のデビュー作にして代表作のひとつです。2023年には本作品をはじめとした伊藤潤二作品が、Netflixで独占配信されることが決定しています。
誰もが息をのむような美貌を持つ・川上富江。出会う男たちは全員彼女に魅了されていき、なぜか殺意を抱きます。そして、富江は学校の課外授業の後に殺されてしまい、クラスメイトたちも悲しみに沈んでいました。しかし、その直後平然と教室に現れた富江。彼女の身体にある奇怪な秘密とは何なのでしょうか。
儚さを感じさせつつ恐怖心をあおるような富江の存在や、彼女に魅せられて狂っていく男たちの描写に、伊藤潤二の筆力の高さがうかがえる傑作。ホラー漫画に興味を持ったら読んでおきたい、おすすめの名作です。
第11位 彼岸島
講談社 著者:松本光司 全33巻完結
吸血鬼の棲む孤島「彼岸島」を舞台にした、戦慄のサバイバルホラー漫画。シリーズ累計1000万部を突破している人気作品です。ドラマやWebアニメをはじめとして、さまざまなメディアミックス作品が展開されています。
全国で失踪事件が多発している日本。大学に合格したばかりの宮本明の兄・篤も、2年前に行方不明となっています。実は、彼は彼岸島に連れ去られており、1人で身を隠して生活していました。
そんなある日、明の前に倒れている謎の美女が現れます。彼女の首には謎の歯形があり、行方不明の兄の免許証を持っていました。それは恐るべき島への誘いだったのです……。
恐ろしいホラーとしてだけでなく、迫力あるバトルやファンタジー、ギャグといったさまざまな要素を味わるのがポイント。また、登場人物の葛藤などの心理描写もしっかり描かれています。怖いものの笑いの要素もある、傑作ホラーを読みたい方におすすめの作品です。
第12位 ミスミソウ 完全版
双葉社 著者:押切蓮介 全6巻完結
『でろでろ』や『ハイスコアガール』などで有名な、押切蓮介によるサイコホラー漫画。いじめの果てに家族を殺された少女が復讐する姿を描いており、”精神破壊(メンチサイド) ホラー”というキャッチコピーがつけられている衝撃作。2018年には実写映画化もされています。
東京から田舎町の大津馬中学校に転校してきた少女・野咲春花は、壮絶ないじめを受けていました。エスカレートしたいじめはある日、春花の家に放火されるまでにいたります。せき止められない憎しみに、彼女の心は崩壊していき……。
人間の闇を描いた、トラウマレベルの恐怖を味わえます。バイオレンス描写も多く、恐怖からページをめくる手が止まらない作品。心理的なホラー漫画に興味がある方におすすめです。
第13位 死人の声をきくがよい
秋田書店 著者:ひよどり祥子 全12巻完結
霊感体質の少年と、美少女の幽霊が怪異に巻き込まれる日常を描いた正統派ホラー漫画。「月刊チャンピオンRED」にて連載され、2010年代のホラー漫画界で人気を博しました。
岸田純は、死んだ人間の姿が見える高校生。ある日、学校で倒れ保健室で寝ていたところ、養護教諭・吉本先生の後ろに、行方不明の幼なじみ・早川涼子が霊として立っているのが見えました。その日の放課後、早川に導かれるように訪れた、廃墟のような家で岸田が目にしたものとは……。
岸田が早川とともに、猟奇的殺人事件・幽霊・エイリアンなど、さまざまな種類の怪異に巻き込まれていく物語です。血しぶきが飛び散るなどの残虐な「ゴア表現」も多用されています。名作ホラー漫画をオマージュしたような描写もあり、ホラーファンにもおすすめの作品です。
第14位 渋谷金魚
スクウェア・エニックス 著者:蒼伊宏海 全11巻完結
渋谷に「人食い金魚」が出現した世界を描いたパニックホラー漫画。2016~2021年まで「ガンガンJOKER」にて連載され完結しています。
月夜田初は、平凡で冴えない毎日を過ごす高校2年生。しかし、少し単調で予定調和な毎日は、突然渋谷に大量発生した「人食い金魚」の出現によって終わりを告げます。そして、史上最悪の生存競争が始まるのです……。
人間を捕食しながら空を飛ぶリアルな巨大金魚の姿に、トラウマ級の怖さを感じる読者が大勢います。オムニバス形式で描かれており、徐々に金魚についての謎が明らかになっていくのが見どころ。グロテスクなサバイバルホラーが気になる方におすすめです。
第15位 惨劇館
グループ・ゼロ 著者:御茶漬海苔 全10巻完結
ホラー漫画の鬼才と称される御茶漬海苔の代表作。同氏が”見せたいモノを徹底的に見せた”としており、グロテスクな惨劇の数々を描いた短編集です。2009年には『御茶漬海苔の惨劇館』として実写映画化もされています。
『第一回上映作品 テレフォン』では、風呂に入りながら夫が社長からの電話を待っていました。しかし、かかってきた電話の主は、妻・早苗の高校の同級生・木田。早苗は彼を5年前にはっきりと振ったはずが、ストーカー化し、何度も電話をかけてきます。
電話が繰り返しかかってくるなかで、やっと夫の会社の社長から電話がかかってきました。そのことを、浴室にいる夫に知らせに行った早苗が目にしたものとは……。
1話1話が映画のように「上映作品」と書かれている点や、擬音をすべて吹き出し内で表現しているのがポイント。スプラッター表現が多く、しっかりと恐怖を堪能できます。独特な作風に魅せられるおすすめのホラー漫画です。
第16位 悪の教典
講談社 原作:貴志祐介 漫画:烏山英司 全9巻完結
貴志祐介による人気のサイコホラー小説を漫画化した作品。サイコパスの高校教師が起こす凄惨な事件を描いています。2012~2015年まで「good!アフタヌーン」にて連載。伊藤英明主演で実写映画化もされ、ベストセラーとなっています。
先生・生徒・親、さまざまな問題を抱え、トラブルが頻出する私立晨光学院町田高校。トラブルの数々を解消するため、有能な英語教師・蓮実聖司が暗躍します。しかし、その果てに待っているのは、犯罪史上に残る未曽有の大事件だったのです……。
原作に沿って、緻密な筆致で見事に描かれています。人間の狂気に震えるような恐怖を味わえ、徐々にスプラッター描写が増えていくのがポイント。サイコキラーものが気になる方や、原作に触れたことがある方にもおすすめです。
第17位 サユリ
幻冬舎コミックス 著者:押切蓮介 全2巻完結
怨霊「サユリ」に憑かれた一家に降りかかる恐怖を描き、”伝説的トラウマホラー”と謳われる漫画。「月刊バーズ」にて2010~2011年まで連載されていました。
神木家は、景色のよい小高い丘の上に建つ、庭付き2階建ての一軒家に引っ越してきます。しかし、家族7人揃ってありふれた幸せを満喫する間もなく、一家には次々と不幸かつ不気味な出来事が降りかかり……。
前半は神木家が怨霊の少女・サユリに襲われる恐怖、後半は生き残った家族が復讐する姿を描いた作品です。陰惨な物語のほか、サユリの家族の物語も描かれています。2巻完結なので、短いながら濃厚なホラー漫画を読みたい方におすすめです。
第18位 魔法少女・オブ・ジ・エンド
秋田書店 著者:佐藤健太郎 全16巻完結
“未曾有の絶望パニックホラー”と称されている漫画。世界に現れ殺戮を繰り返す魔法少女と、人類たちの戦いを描いています。2012~2017年まで「別冊少年チャンピオン」にて連載されていました。
何気ない日常を送っていた、高校1年生の児上貴衣。ある日、突然ゴスロリ風の格好をした不気味な魔法少女が学校に現れました。そして、彼女が持っているステッキから放たれる魔法により、貴衣のクラスメイトたちは次々と惨殺されていきます。
その窮地を、貴衣は彼の幼なじみ・福本つくねや、生き残ったほかの生徒たちと協力し、学校から逃れて吉祥寺に出ますが……。
“まじかるー”と言いながら、人を惨殺していく魔法少女が”グロカワ”と評判です。テンポよく絶望の展開が進んでいき、恐ろしくもページをめくる手が止まらない作品。スプラッターながら奥深い物語も楽しめる、おすすめのホラー漫画です。
第19位 東京伝説
講談社 原作:平山夢明 著:烏山英司 全3巻完結
人間の狂気を描いたサイコ・ホラー漫画。『DINER』や人気の怪談「超」怖い話シリーズ」で有名な作家・平山夢明が、現代社会で実際に起きた恐怖話を集め、執筆した小説を漫画化したものです。原作者公認で、原作を「魔改造」して描かれているのが特徴。実写映画化もされています。
編集者の阿川保奈美はある事件をきっかけに、謎の少女・不識誘から「狂気」を蒐集、編纂を命ぜられました。以来、保奈美の周辺は、不可解な事件や怪人に脅かされることになり……。
一見普通に見えるものの中身は狂人など、人間の恐ろしさを描いているのがポイント。自分が体験しているかのような恐ろしさを味わえます。都会で起こる、リアルな恐怖を味わいたい方におすすめの作品です。
第20位 新装版 ミュージアム 完本
講談社 著者:巴亮介 上下巻完結
雨の日にマスクをかぶり、猟奇殺人を繰り返す「蛙男」を描いた、超戦慄猟奇サスペンスホラー漫画です。2013~2014年まで「週刊ヤングマガジン」にて連載。小栗旬主演の実写映画も人気を博しました。
犬に生きたまま食い殺された女性の死体が発見されたところから物語は始まります。犬が吐き出した手紙には”ドックフードの刑”と書かれていました。
その事件を発端として、異常な方法で殺害された遺体が次々と発見されます。「私刑」という名の無慈悲な裁きを繰り返す蛙男と、事件の捜査にあたる刑事・沢村久志の物語です。
グロテスクで過激な殺人方法や、緊迫感のあるストーリー展開が魅力の作品。短めのため、サクッと読めるサイコスリラーものが気になる方におすすめです。
第21位 バトル・ロワイアル
秋田書店 原作:高見広春 作画:田口雅之 全15巻完結
中学生が無人島で殺し合いを繰り広げる、デスゲームサバイバルの金字塔です。原作は1999年に発行された小説。漫画も人気を博し、2000年に藤原竜也主演で映画化もされました。
孤児院で育った七原秋也は、共に暮らす国信慶時と親友同士です。しかし、突如やってきた政府の人間に、クラスの生徒全員に殺し合いをしてもらうと告げられたことで、状況は一変します。
事態が飲み込めない秋也ですが、簡単に撃ち殺されてしまった慶時の代わりに、彼が好きだった女生徒を守ると心に誓うのでした。こうして無人島を舞台にした、中学3年生42人の殺し合いサバイバルが幕を開けます。
個人のドラマを描きながら次々と人が死ぬ、不条理系デスゲームの始まりといえる作品です。小説で深掘りされた緻密な人物設定と、漫画独自の絵の不気味さがマッチしていると高い評価を得ています。グロテスクなホラー漫画を探している方におすすめです。
ホラー漫画のおすすめランキング|短編作品
第1位 恐怖
小学館 著者:楳図かずお 全2巻完結
新聞部に所属する高校生記者を主人公にした名作ホラー短編集。1966~1970年に「月刊平凡」で連載されていました。楳図かずおデビュー50周年記念に出版された「UMEZZ PERFECTION!」の第5弾です。
みやこ高校2年生・荒井エミ子は学校新聞の記者を務めていました。ある日、友人の神奈月京子と古本屋を訪れたところ、彼女は降霊術について書かれた本を手にし、足早に帰ってしまいます。
数日後、京子含む「神秘会」のメンバーが降霊術を実行すると聞きつけたエミ子。彼女の好きな人であり、同じ新聞部員の青木夏彦とともに、神秘会の様子を探りに行きますが……。
心理的な恐怖や怪談など、多様な恐怖を味わえるのがポイント。典型的な楳図かずおの恐怖を味わえ、ページをめくる手が止まらない魅力があります。1話完結のオムニバス形式で描かれているため、巨匠が手掛けたホラー漫画をサクッと読みたい方におすすめです。
第2位 僕が死ぬだけの百物語
小学館 著者:的野アンジ 既刊7巻
1人の少年が語る100の怪談話を描いた、オムニバス形式のホラー・ミステリー漫画です。漫画サービス「サンデーうぇぶり」にて連載中。Twitter上でも大反響を呼んでおり、次にくるマンガ大賞2022のWebマンガ部門にもノミネートされた注目作です。
語り手のユウマくんが、「百物語」形式にのっとってさまざな怪談を披露していきます。取り上げられる物語は怪奇現象や幽霊、西洋の儀式、妖怪などさまざまなテイストです。
心臓を握りつぶされるような恐怖から、度肝を抜かれるようなどんでん返し、感動する物語までさまざまな読後感を味わえる物語を収録。数ページでゾッとできるホラー短編を読みたい方におすすめです。
第3位 憑きそい
扶桑社 著者:山森めぐみ 全1巻完結
イラストレーターで占い師の山森めぐみの実体験を基に描かれた、14作品を収録したトラウマ系心霊漫画。Instagramで投稿を始めた内容が、”インスタ最恐”と話題になり、漫画化された作品です。
山森めぐみは2人の子供と夫と暮らす、ときどき占い師をしているごく普通の主婦。しかし、なぜかほかの人には視えないものが視えてしまう体質を持っていました。そんな彼女が視た、実家のひな人形や線路にたたずむ怪しい影、首がくしゃっと曲がった赤ちゃんなどを題材に、後味の悪い物語を描いています。
やわらかいほのぼのとした絵のタッチで、背筋がゾッとするような恐ろしい物語を描いているのがポイント。心霊系ホラー漫画の話題作に触れたい方におすすめです。
第4位 不安の種
秋田書店 著者:中山昌亮 全3巻完結
日常に潜む恐怖を描いたオムニバスホラー漫画。「月刊チャンピオンRED」で連載されました。続編は『不安の種+』『不安の種*』と続き、現在も連載中です。2013年には実写映画化もされています。
一見何の変哲もない部屋や学校、住宅街など、普段暮らしている場所に現れる怪異を描いた作品。毎話舞台も登場人物も違う物語が、数ページで展開されます。怪異の謎について明かされないのが特徴。タイトル通り不安を感じるような短編ホラーが気になる方におすすめです。
第5位 栞と紙魚子
朝日新聞出版 著者:諸星大二郎 既刊6巻
東京郊外にある「胃の頭町」に住む2人の女子高生が怪奇事件を解決したり、町民と交流したりする姿を描いたホラー漫画。1993年から少女ホラー漫画雑誌「ネムキ」で不定期連載中です。
諸星大二郎作品のなかでも異色作といわれています。2008年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門を受賞し、ドラマ化も果たしました。
怪事件や、胃の頭町で暮らす奇妙な人々との交流を描いた作品。栞と紙魚子をはじめとした町民が、恐ろしい怪異を許容するのがポイント。ホラー描写があるかと思いきや、ユーモアを交えコミカルに物語が進行していくため面白く読み進められます。恐怖と笑いが楽しめる傑作を読みたい方におすすめです。
・新装版 全4巻完結
第6位 絶叫学級
集英社 著者:いしかわえみ 全20巻完結
「りぼん」で2008~2015年まで連載され、人気を博したホラー漫画。1話完結のオムニバスで、幽霊の少女・黄泉の語りにより、日常生活に潜む恐怖が描かれています。2013年に実写映画化され、2014年には小学館漫画賞児童向け部門を受賞しました。
恐怖の授業の案内人は、いじめが原因で亡くなった黄泉。1巻では拾ったゲームから地獄が始まる『悪魔のゲーム』や、憎しみで結ばれている少女たちの血塗られた復讐を描いた『呪いの絆』などを収録しています。
黄泉の正体が徐々に明らかになっていくのが見どころです。少女漫画のかわいい絵柄で、恐ろしい事件や妖怪などが描かれ、ギャップに恐怖する読者が多数。小学生ごろから大人まで楽しめる、おすすめの正統派ホラー漫画です。
第7位 営繕かるかや怪異譚
集英社 原作:小野不由美 作画:加藤和恵 全1巻完結
建物を舞台にした怪異を相手にしたホラー漫画です。原作は小野不由美の人気ホラー小説。『青の祓魔師』の著者・加藤和恵がコミカライズを担当し、大きな話題となりました。
営繕屋かるかやの大工・尾端。彼が住居に纏わる不思議な現象を鮮やかに解決していく短編作品が6話収録されています。
不気味な存在を倒すのではなく、気持ちを汲み取り受け入れるあたたかさが本作品の魅力。雰囲気も合っていると、原作ファンからも評価されています。怖さのなかに、悲哀や情がある優しいホラー漫画を探している方におすすめです。
第8位 恐之本
少年画報社 著者:高港基資 全10巻完結
ホラーの名手・高港基資によるホラー傑作選。”エアコンなしで涼しい気分を味わえる”と謳われており、鳥肌が立つような恐怖を味わえるモダン・ホラー漫画が収録されているのが特徴です。現代的な青春漫画風の絵柄のなかから、阿鼻叫喚の絶叫のシーンが飛び出します。
不気味な恐ろしさがあり、じっとりとした後味の悪さを味わえるため、やみつきになるのがポイント。正統派ホラー漫画を読みたい方におすすめです。
第9位 視えるんです。
朝日新聞出版 著者:伊藤三巳華 既刊8巻
幽霊や不思議な存在が視える漫画家・伊藤三巳華が実体験した「奇奇怪怪な出来事」をエッセイ化したホラー漫画。シリーズ累計発行部数は30万部を超える人気作品です。
各雑誌で自身の不思議な体験談を執筆している「霊感漫画家」の著者。本作品では、怪談専門誌『幽』で掲載されたコミックエッセイをまとめています。
小さいころに地元で有名な「幽霊団地」で育った著者は、「半透明」な乳母たちに、恐怖と現実では理解できないような世界を教えこまれてきました。そんな伊藤三巳華が体験した恐怖とは何なのでしょうか。
かわいらしい絵柄で描かれた”怖かわいくって怖おもしろい”体験談を楽しめます。実体験系のホラー漫画が好きな方や、サクッとホラーを楽しみたい方におすすめです。
第10位 日野日出志大全集
ゴマブックス 著者:日野日出志 全3巻完結
1976年にデビューして以来、ホラー漫画界の重鎮として人気を誇る、日野日出志の名作を網羅した短編ホラー漫画。1巻にはデビュー作『つめたい汗』や代表作『蔵六の奇病』など、9編が収録されています。
『蔵六の奇病』は、1969~1970年にかけて、著者が約1年かけて執筆したという渾身の傑作。絵を描くことが大好きな頭の弱い農夫が、奇病に侵されます。全身に七色のできものが吹き出し、やがて出てきた七色の膿を絵具にして大好きな絵を描き続けますが……。
グロテスクな絵柄や人間の悲哀などを描いた、日野日出志の魅力を堪能できます。トラウマ級のおぞましいホラー漫画の名作に触れたい方におすすめです。
第11位 犬木加奈子ホラー自選集
グループ・ゼロ 著者:犬木加奈子 全3巻完結
“ホラー漫画の女王”といわれ、ホラーブームの担い手として活躍している犬木加奈子の自選集。映画化もされた、同氏の代表作『不思議のたたりちゃん』の続編、『新・不思議のたたりちゃん』をはじめとしたホラー短編が収録されています。
独特のタッチで描かれたキャラクターや、恐ろしいながらも絶妙なユーモアを感じられる、不思議な感覚を味わえるのが魅力。特に多くの女性読者が共感したといわれる、ファンタジックなホラー短編を読みたい方におすすめです。
第12位 こわいはなし 大人のための極上ホラー
小学館 著者:田村由美 鯖 ななこ 桜和アスカ 柳 秋紀 花木アツコ 白壁たくみ のら38 全1巻完結
「増刊フラワーズ」の読者アンケートで人気の高かった物語を選りすぐった短編ホラー漫画。田村由美による、単行本未収録の『死人の記』を収録しているのが特徴です。怖いものの面白い、怖いもののやめられないといった極上のホラー体験ができます。
人間の怖さを感じられる作品で、悲しみや切なさのある物語が多いのが魅力。少女漫画家によるライトなホラーの秀作を読みたい方におすすめです。
ホラー漫画の売れ筋ランキングをチェック
ホラー漫画のランキングをチェックしたい方はこちら。
ホラー漫画はグロテスクで目を覆いたくなるようなスプラッターホラーや、人間の狂気を描いたサイコホラーなど、さまざまな種類の恐怖を味わえます。刺激的な漫画を読みたい方におすすめ。今回ご紹介したのは、ページをめくる手が止まらなくなるような魅力のある作品ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。