少年漫画よりも年齢層が高い、高校生以上の読者を想定している「青年漫画」。少しグロテスクで過激な表現があったり、壮大なストーリー展開があったりと、読みごたえのある作品が数多く出版されています。
今回は、青年漫画のおすすめをランキング形式でご紹介。完結済みで王道の名作から最近話題の作品まで、人気のジャンル別に厳選しました。ぜひ、漫画を選ぶ際の参考にしてみてください。
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- 目次
- 青年漫画のおすすめランキング|完結済み作品
- 青年漫画のおすすめランキング|バトル漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|恋愛・ラブコメ漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|ギャグ・コメディー漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|スポーツ漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|異世界・SF・ファンタジー漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|ヒューマンドラマ・青春漫画
- 青年漫画の売れ筋ランキングをチェック
青年漫画のおすすめランキング|完結済み作品
第1位 チ。-地球の運動について-
小学館 著者:魚豊 全8巻完結
「地動説」の証明に、自らの命と信念をかけた人々の姿を描いた叙事詩的な青年漫画。2020~2022年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載されました。マンガ大賞2021、2022と2年連続入賞したほか、手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。アニメ化もされており、累計350万部を突破している注目作です。
物語の舞台は、異端思想が火あぶりに処せられていた、15世紀のヨーロッパ。神童と呼ばれるラファウは、飛び級で入学予定の大学で、1番重要といわれていた神学の専攻をみんなに期待されていました。
合理性を重んじる彼にとっても、それは当然の選択。しかし、ある日ラファウのもとに現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ど真ん中の「ある真理」で……。
登場人物たちが、自らの意思を貫き、真理を追究していく姿に胸が熱くなる傑作。熱い名ゼリフも多数出てきます。歴史漫画・哲学漫画としても楽しめる、おすすめの話題作です。
第2位 AKIRA
講談社 著者:大友克洋 全6巻完結
1982〜1990年に「週刊ヤングマガジン」で連載されていた本格SFアクション漫画。著者・大友克洋本人が監督を務め、1988年に公開された劇場版アニメは世界的な大ヒットを記録しました。後世の漫画やアニメに多大な影響を与えた青年漫画として知られています。
舞台は、第三次世界大戦から数十年の時が経ち、東京湾上に新首都として作られた「ネオ東京」が新たな繁栄を迎えている世界。オリンピックの開催を翌年に控えた2019年のこの都市で巻き起こる、超常的な力をめぐる戦いと少年たちの衝突が描かれます。
現実世界とSF設定を巧みに融合させた壮大な世界観と、それまでの漫画作品とは一線を画すリアルで緻密な作画が世間に衝撃を与えた青年漫画。SF漫画の金字塔的名作としてチェックしておきたい、おすすめの傑作です。
第3位 マイホームヒーロー
講談社 原作:山川直輝 作画:朝基まさし 全26巻完結
2024年まで「週刊ヤングマガジン」で連載されていたクライムサスペンス漫画。平凡な中年の会社員が、家族を守るために裏社会の猛者たちに立ち向かうスリリングな青年漫画です。2023年放送の実写ドラマは劇場版も制作されました。
主人公は、愛する家族と幸せな暮らしを営んでいた47歳のしがない会社員・鳥栖哲雄。ある日、哲雄は娘の顔に殴られたようなアザがあることを発見します。反抗期の娘は事情を話そうとしませんが、半グレの彼氏から暴行を受けていることが判明し……。
娘を守るために犯罪に手を染めた哲雄が、半グレ組織を相手に緊迫した駆け引きを繰り広げていくハラハラドキドキとした展開が見どころ。本格的なクライムサスペンスストーリーに織り交ぜられた家族愛の要素が独自の魅力を放つ、おすすめの青年漫画です。
第4位 ザ・ファブル
講談社 著者:南勝久 全22巻完結
殺し屋が一般人として生活を送る姿を描いた、アクションコメディー漫画。「ヤングマガジン」で連載されていた人気作品で、2017年に講談社漫画賞の一般部門を受賞しています。
2019年に最終回を迎えましたが、第2部『ザ・ファブル The second contact』も2023年に完結。岡田准一主演で実写映画が2作品制作されており、同じく人気を博しました。
さまざまな敵を鮮やかに葬り去る、”殺しの天才”通称・ファブル。相棒の女性とともに、日々裏社会の仕事をこなしていました。そんなある日、ボスから突然1年の休業を言い渡され、「佐藤明」として一般人の生活を送ることになるのです……。
殺し合いのシリアスなシーンもある一方、ファブルが一般人として普通の生活を送るギャップが面白い作品。アクションの緊迫感とコメディーのゆるさがほどよい、おすすめの青年漫画です。
第5位 夏目アラタの結婚
小学館 著者:乃木坂太郎 全12巻完結
連続殺人犯への策略的なプロポーズから始まる、スリリングな結婚サスペンス漫画です。『医龍 -Team Medical Dragon-』で有名な乃木坂太郎が新たに手掛けた青年漫画。2024年に実写映画化され、2025年には第70回小学館漫画賞を受賞しました。
児童相談所に勤める30代の独身男性・夏目アラタはある日、訪問先の児童から彼の父親を殺した死刑囚と面会するという依頼を託されます。児童はまだ発見されていない父親の遺体のありかを聞き出すため、身元を偽って死刑囚と文通していたのです。
情報を聞き出すため、アラタが死刑囚・品川真珠にプロポーズするという衝撃的な選択から物語はスタート。敵か味方かも分からない真珠を相手に、先の読めない緊迫した駆け引きが展開されます。手に汗握るミステリーサスペンスが好きな方におすすめの青年漫画です。
第6位 【推しの子】
集英社 著者:赤坂アカ/横槍メンゴ 全16巻完結
芸能界を舞台に、数奇な運命に導かれた人々のダークな人間ドラマを描いた青年漫画。「週刊ヤングジャンプ」などで連載され、2024年に完結を迎えました。多数のメディアミックス作品が展開され、世界中で大きな注目を集めたヒット作です。
地方都市で産婦人科医として勤めながら、アイドルグループ「B小町」のエース・星野アイを推しているゴロー。芸能界とは無縁だったゴローとスターへの道を上り始めていたアイという対照的な2人は、思いがけないきっかけで運命の出会いを果たします。
エンタメ業界のリアルな裏側に、漫画ならではのファンタジックな設定を絡めた斬新な世界観が話題を呼びました。ミステリーやサスペンス要素とともに、芸能界で生き残ろうと奮闘する若者たちの切実な群像劇も魅力的に描かれているおすすめの青年漫画です。
第7位 闇金ウシジマくん
小学館 著者:真鍋昌平 全46巻完結
闇金業者「カウカウファイナンス」の若き社長・丑嶋馨と、お金を借りに訪れる人々との人間模様を描いた青年漫画です。2004~2019年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載され、小学館漫画賞一般向け部門を受賞。国民的ダークヒーロー漫画とも称される名作です。
山田孝之主演の実写ドラマ・実写映画も人気を博し、大ヒットを記録しました。2022年には外伝のドラマ化も決定。累計発行部数は2100万部を超えています。
丑嶋のもとに毎朝9時に訪れる、”奴隷くん”と呼ばれるパチンコ依存症の主婦たち。丑嶋は彼女たちに3万円の現金と引き換えに、5万円の借用書にサインさせます。あらかじめ金利や手数料2万円を引いたうえ、1日3割という暴利。しかし、彼の会社には訪問者がひっきりなしに訪れるのです……。
人間の欲望や、社会に潜む闇を色濃く描いており、リアルで恐ろしさも感じられます。お金を使うことや稼ぐことなどのバランスを、丑嶋が厳しく教えてくれるおすすめの作品です。
第8位 コウノドリ
講談社 著者:鈴ノ木ユウ 全32巻完結

産婦人科を舞台に描かれた医療漫画。「モーニング」にて2013~2020年まで連載され、2016年には講談社漫画賞一般部門を受賞しています。綾野剛主演のドラマも人気を博し、続編も制作されました。2022年には『コウノドリ 新型コロナウイルス編』も連載され、累計発行部数は940万部を突破しています。
年齢経歴が不明のピアニスト・ベイビー。彼のライブは、2時間以上の日もあれば、開演10分でステージから消えてしまう日もあります。そんなベイビーの正体は産婦人科医・鴻鳥サクラ。年間約100万人の新しい命が誕生する現場で働く彼やほかの医師、患者たちとの人間ドラマが繰り広げられます。
産婦人科のリアルな現場や、臨場感・緊迫感のある描写が魅力。出産とは、命とは何かを考えさせられる、おすすめの青年漫画です。
第9位 東京喰種 トーキョーグール
集英社 著者:石田スイ 全14巻完結
人間社会で暮らしながら、人を喰らう怪人「喰種(グール)」たちが存在する東京が舞台のダークファンタジー漫画。2011~2014年に「週刊ヤングジャンプ」で連載されていました。
アニメ・舞台・実写映画など数々のメディアミックス作品が展開。累計発行部数は4700万部を超えるベストセラー作品です。続編となる『東京喰種 トーキョーグール:re』も人気を博しました。
主人公は読書好きの平凡な大学生・金木研(カネキ)。彼は喫茶店「あんていく」に、片思い相手・リゼをひと目見るため、通い詰めていました。好きな作家が同じだったことをきっかけに、カネキは彼女とデートをすることになります。それが、彼の運命を大きく変えることになるとは知らずに……。
登場人物たちの苦悩や葛藤といった丁寧な心情描写、スピード感と臨場感あふれる戦闘シーン、グロテスクながら美しい絵柄などさまざまな魅力が詰まっています。男女問わず高い人気を誇る、ダークな世界観の青年漫画を読みたい方におすすめです。
第10位 アイアムアヒーロー 完全版
小学館 著者:花沢健吾 全22巻完結

ゾンビ漫画の金字塔と名高い、極私的サバイバルパニックホラー作品。小学館漫画賞一般向け部門受賞作で、2009~2017年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていました。大泉洋主演の実写映画も好評を博し、累計発行部数は830万部を突破しています。
35歳の鈴木英雄は、漫画アシスタントとして、冴えない悶々とした日々を送っていました。妄想のなかでしか現実に勝てず、付き合ってくれる彼女との仲にも不満や不安が募ります。そんななか、気付かないうちに謎の感染症が蔓延し始め、現実の世界は壊れ、姿を変えていくのです……。
グロテスクな戦闘シーンや日常生活のリアルさに恐ろしさを感じられます。また、生き延びるために鈴木が、ゾンビと奮闘する姿に勇気をもらえるのもポイント。秀逸なホラーやゾンビものが気になる方におすすめの青年漫画です。
第11位 ピアノの森
講談社 著者:一色まこと 全26巻完結

少年がピアニストとして成長していく姿や、周囲の人々の人間ドラマを描いた青年漫画。アニメ化・映画化され、2008年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した秀作です。たびたび本作品をテーマにしたピアノコンサートも行われており、2022年にも開催されました。
主人公は、森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育った一ノ瀬海。音が出ないはずの森のピアノを、ただ1人鳴らせる存在でした。
そんな彼が、事故によってピアニスト生命を絶たれた小学校の音楽教師・阿字野壮介や、偉大なピアニストの父を持つ雨宮修平と出会ったことにより、ピアノの才能を伸ばしていきます。
海がピアノを弾くシーンは臨場感や緊張感にあふれ、心を揺さぶられるのがポイント。登場人物がそれぞれ努力し、葛藤する様子が描かれ、「才能」についても考えさせられます。音楽が好きな方は必見のおすすめ漫画です。
第12位 ドラゴン桜
講談社 著者:三田紀房 全21巻完結
驚きの方法で東大を目指す高校生たちを描いた、青年漫画です。2003〜2007年まで「モーニング」にて連載されていた作品。第29回講談社漫画賞の一般部門受賞作で、ドラマ化もされている名作です。
倒産の危機にある、バカが集まる龍山高校に来た弁護士の桜木。債権整理のために来たはずの彼は、突然東大合格者をだし学校を進学校にすると宣言します。桜木が連れて来た教師陣が教える勉強法は、風変わりでありながら効果的なモノばかりで……。
東大合格者をだして学校を再建するというテーマが秀逸で、しっかりと役立つ勉強法が多い作品として知られています。目標に向かって努力をする漫画としての魅力と、リアリティのバランスが絶妙。受験漫画に興味がある方に、おすすめの一作です。
第13位 LIAR GAME
集英社 著者:甲斐谷忍 全19巻完結

オリジナルゲームで金を賭ける、頭脳戦が魅力の青年漫画です。2005〜2015年まで、「週刊ヤングジャンプ」で連載されていました。戸田恵梨香と松田翔太主演でドラマ化されており、実写映画も公開されています。
女子大生である神崎直の家に、突如1億円とゲームの招待状が届きます。ゲームの名は”LIAR GAME”。簡単に1億円を騙し取られてしまった彼女が頼ったのは、天才詐欺師・秋山深一で……。
主人公が騙されやすいゲーム漫画の設定が面白いと、高い評価を得ています。驚きの方法でゲームに勝つ、秋山の奇策がポイント。自らゲームの攻略法を考えながら楽しみたい方に、おすすめです。
第14位 蟲師
講談社 著者:漆原友紀 全10巻完結
第30回講談社漫画賞や第7回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞など、数々の漫画賞に輝いた青年漫画の名作。「蟲」と呼ばれる不思議な生命の原生体とヒトをつなぐ、「蟲師」の旅路を追った伝記ファンタジー漫画です。
動物とも植物とも異なる存在・蟲が存在する世界では、たびたび人智を超えた妖しい現象が発生していました。主人公のギンコは蟲師として、各地で蟲がヒトに及ぼす影響を調査。蟲とヒトとを共生に導くための旅を続けています。
蟲が人々にもたらす不可解な現象の謎を、ギンコが解き明かしていく和風ファンタジー。ノスタルジックで自然豊かな日本の原風景が繊細な筆致で表現されています。独特の美しい世界観ややさしさに満ちた人間ドラマに魅了される読者も多い、おすすめの青年漫画です。
第15位 JIN ー仁ー
集英社 著者:村上もとか 全13巻完結
動乱期の幕末日本にタイムスリップした現代の脳外科医の活躍を描いた、歴史SF医療漫画。二度にわたって放送されたテレビドラマが爆発的なヒットを記録した青年漫画の秀作です。第15回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。
大学の附属病院に勤務する脳外科医・南方仁はある日、病院を脱走しようとする患者を目撃します。患者と揉みあううちに、なんと仁は1862年の江戸時代へタイムスリップしてしまう事態に。当時の劣悪な環境で、仁は江戸の人々の命をどのように救うのでしょうか。
電気も通っておらず、消毒薬や抗生物質もない江戸時代で、仁が現代医学の知識と技術を駆使して奮闘する様を描いた青年漫画。医療を軸にした人間ドラマを通して、江戸時代の社会情勢や文化なども垣間見られます。ドラマチックな歴史漫画が好きな方にもおすすめの1作です。
青年漫画のおすすめランキング|バトル漫画
第1位 アンダーニンジャ
講談社 著者:花沢健吾 既刊14巻
忍者が暗躍する現代日本を舞台にしたバトルアクション漫画です。『アイアムアヒーロー』を手がけた花沢健吾の新たなヒット作品で、「週刊ヤングマガジン」にて2018年から連載中。2023年にはアニメ化もされています。
太平洋戦争終結後、かつて栄華を誇った日本の忍者たちは、組織を解体させられ消滅したかのように見えました。しかし、実は今でも忍者は秘密裏に存在し、一部の精鋭忍者は国家レベルの争いごとの裏で暗躍しています。
末端の下忍(ノンキャリ)は仕事がない者も多く、主人公・雲隠九郎もニート同然の暮らしをしていました。そんな彼のもとに、ある日重大な「忍務」が舞い降りて……。
ヒリつくような空気感のある戦闘シーンと、気の抜けたギャグのコントラストが魅力。面白い世界観やさまざまな伏線などにより、先が気になり読み進めやすい、おすすめの青年漫画です。
第2位 平和の国の島崎へ
講談社 原作:濱田轟天 作画:瀬下猛 既刊7巻
国際テロ組織の元戦闘員の男が平和な日常を過ごそうと奮闘する、おすすめのアクションバトル漫画。複数の漫画賞でランキング上位にノミネートした青年漫画の話題作です。2022年から「モーニング」で連載されています。
幼少期に国際テロ組織LELに拉致された島崎真悟は、組織で戦闘工作員として徹底的な洗脳と訓練を施されてきました。それから30年が経ち、組織からの脱出に成功した島崎。故郷である日本に戻ってきた彼は、新天地で平和な暮らしを手に入れることはできるのでしょうか。
戦闘マシーンとして戦場で生きてきた島崎が、組織の追手から身を隠しながら少しずつ人としての心を育てていく様が描かれます。何気ない日常風景のなかで突如始まる、緊迫したバトルも見どころ。平和な日々の儚さを思わせる、哀愁漂う青年漫画です。
第3位 ゴールデンカムイ
集英社 著者:野田サトル 全31巻完結
明治時代末期の北海道を舞台に、莫大な埋蔵金をめぐり繰り広げられる生存競争サバイバル漫画。2014~2022年まで「週刊ヤングジャンプ」で連載された、累計2900万部を超えるベストセラー作品です。
2016年にマンガ大賞の大賞を受賞したほか、文化庁メディア芸術祭マンガ部門のソーシャル・インパクト賞を受賞。完結後も実写映画化が公開されるなど、話題が尽きない人気漫画です。
主人公は日露戦争という死線をくぐり抜けた、”不死身の杉元”の異名を持つ元兵士。彼は、ある目的のために一攫千金を目指し、ゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れます。彼を待っていたのは、網走監獄の死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手がかりと、純真無垢なアイヌの少女・アシㇼパとの出逢いだったのです……。
杉元とアシㇼパによる心の通い合いや彼らが走り抜けていく姿などを、ギャグシーンを織り交ぜながら描かれており、物語に厚みを感じられます。敵味方入り乱れた、息もつかせぬような戦闘描写も魅力。男女問わず高い人気を誇る、おすすめの青年漫画です。
第4位 嘘喰い
集英社 著者:迫稔雄 全49巻完結
「嘘喰い」と称される天才ギャンブラーが壮絶な頭脳バトルに挑む様を描いた青年漫画です。2006年に「週刊ヤングジャンプ」で連載開始され、2017年に完結。2022年には実写映画化も果たしました。
闇金で作った借金の取り立てに追われていた青年・梶は、パチンコ店で斑目貘と名乗る謎の男を手助けします。そのお返しとして、梶の借金返済を手伝うと豪語する貘。彼は梶を闇カジノへ連れていき、ギャンブラーとして驚くような実力を見せつけるのです。
類まれな頭脳と悪魔のような冷徹さを有する貘が、裏社会に生きる強敵を相手に頭脳戦や心理戦を仕掛けていくのが見どころ。手に汗握る多彩な設定のゲームや本格的な肉弾戦など、ギャンブル漫画の枠を越える魅力が詰まったおすすめの青年漫画です。
第5位 キングダム
集英社 著者:原泰久 既刊74巻
「週刊ヤングジャンプ」の連載作品のなかでも、圧倒的な人気を誇る中華戦国大河ロマン。手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。アニメや実写映画も公開され、累計発行部数は1億1000万部を超える作品です。
物語は紀元前の春秋戦国時代。いまだ一度も統一されたことのない中国大陸は、500年にもわたる動乱期を迎えていました。
戦国七雄のひとつ、秦国に住む身寄りのない少年・信と漂は奴隷のような生活を送っていましたが、いつか天下一の将軍になることを夢見て修行に励みます。そんな彼らが、偶然秦国の大臣に出会ったことにより、2人の運命は大きく変わっていくのです……。
手に汗握る戦闘シーンはもちろん、心理戦や頭脳戦、個性的なキャラクターたちとの人間ドラマなど、魅力の詰まった傑作。初めて歴史ものを読む方にもおすすめの青年漫画です。
第6位 ベルセルク
白泉社 著者:三浦建太郎 既刊42巻
鉄の義手をつけている剣士・ガッツの戦いを描いたダークファンタジー漫画です。1989年から「月刊アニマルハウス」で連載開始。2021年に三浦建太郎が亡くなりましたが、2022年から同氏と親交のあった漫画家・森恒二と、三浦建太郎の制作スタッフにより「ヤングアニマル」で連載が再開されました。
手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞作で、累計発行部数は6000万部を突破。アニメ化・映画化されているほか、2022年には大ベルセルク展が開催されるなど、高い人気を誇る作品です。
中世ヨーロッパのような世界が物語の舞台。巨大な剣を振るうガッツが、仲間を滅ぼした暗黒の神たちに復讐していく姿を描いています。
重厚な物語や緻密な作画力、圧倒的な創造力、魅力的なキャラクターなどが多くの読者の胸を打った人気作品。国内外問わず多くのファンを獲得している、おすすめの青年漫画です。
第7位 終末のワルキューレ
コアミックス 作画:アジチカ 原作:梅村真也 既刊23巻
全世界の神と、偉人・武士・傑人との人類存亡を賭けた戦いを描いたバトルアクション漫画。「月刊コミックゼノン」にて2018年から連載中です。このマンガがすごい!や、全国書店員が選んだおすすめコミックなどの漫画賞に入賞している話題作。累計発行部数は1800万部を突破しています。
地上で横暴を極めている人類に対して、神々は1000年に一度の「人類存亡会議」で滅亡を決定。しかし、その決定を覆すべく、人類最強13人の戦士たちが選ばれます。人類を存続させるためには、神々とのタイマン13番勝負に勝たなければなりません。戦士たちは人類を存続させられるのでしょうか。
さまざまな神と偉人をモチーフにしつつ、しっかり史実をキャラクターに落とし込んでいるのがポイント。また、必殺技やアイテムなどが登場し、異能力バトル要素も楽しめます。血沸き肉躍るような、青年バトル漫画を読みたい方におすすめです。
第8位 ヴィンランド・サガ
講談社 著者:幸村誠 既刊28巻
11世紀のヨーロッパを舞台に、最強民族「ヴァイキング」の少年・トルフィンの成長や挫折を描いた青年漫画です。2009年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。2023年にはアニメ2期の放送もされており、累計発行部数は700万部を突破している人気作品です。
北欧の地が、ヴァイキングによって戦火にまみれていた時代。そのなかに、父を殺され、復讐のために幼くして戦場を生き場所としたトルフィンがいました。そんな彼が幻の大陸「ヴィンランド」を目指す物語です。
さまざまな登場人物を魅力的に描き分けている、幸村誠の力量が伺える傑作。また、激しい殺し合いが描かれるなかで、人の愛や命の重さなども感じられます。壮大な歴史ドラマや1人の人間の生き様を見たい方におすすめの作品です。
第9位 GANTZ
集英社 著者:奥浩哉 全37巻完結
死んだはずの青年が、謎の黒い球体「ガンツ」に呼び出され、謎の異星人たちと戦うSFアクション漫画。「週刊ヤングジャンプ」にて2000~2013年まで連載され完結しました。二宮和也と松山ケンイチ主演の実写映画のほか、アニメや舞台などさまざまなメディアミックス作品が展開。累計発行部数は2350万部を超える大ヒット作品です。
小学校時代の友人だった玄野と加藤は、電車の線路内に落ちた酔っぱらいを助けようとして電車にはねられます。次の瞬間2人がいたのは、死にかけた人間たちが集う見知らぬマンションの一室でした。
そして、部屋に置かれた得体の知らない黒い玉から、「ねぎ星人」の暗殺を命ぜられた玄野たち。状況を把握できないまま、ねぎ星人のもとへ転送されて……。
謎の多いまま進んでいくストーリーや、異星人とのグロテスクな戦いがリアルに描かれ、話題を集めた作品。凄惨な戦闘のなかでも、友情や恋愛模様などの人間ドラマも見られます。国内にとどまらず、海外でも人気を集めたおすすめの青年漫画です。
・集英社文庫 コミック版 全18巻完結
第10位 寄生獣
講談社 著者:岩明均 全10巻完結
謎の寄生生物・ミギーと共生することになった青年・泉新一を描いたSF漫画。1989~1995年に「月刊アフタヌーン」で連載されていた、講談社漫画賞受賞の秀作です。アニメ化や実写映画化されたほか、2022年にはNetflixでドラマ化もされ、2500万部を超える大ヒット作品となりました。
ある日突然、地球に寄生生物たちが飛来。彼らは人間の身体に侵入して脳を乗っ取り、ほかの人間を食い殺し始めます。新一の身体にも寄生生物が侵入しますが、脳の乗っ取りに失敗し、右手に宿ってしまいました。
自らを”ミギー”と名乗る寄生生物は、新一と奇妙な共存関係になり、寄生生物たちとの戦いに身を投じていくのです……。
描写は残酷でグロテスクながら、環境問題や人類の存在など哲学的な側面もあり、高評価を受けています。また、シリアスななかでも、ユーモラスなミギーの存在も魅力。名作と名高いおすすめの青年漫画です。
・新装版 全10巻完結
第11位 亜人
講談社 著者:桜井画門 全17巻完結
死なない新種の人類「亜人」と、彼らを利用しようとする人類との戦いを描いたアクションバトル漫画。2012〜2021年にかけて「good!アフタヌーン」にて連載されていた青年漫画です。アニメ化だけでなく実写映画化でも話題を集めました。
決して死なない未知の新生物・亜人が初めて発見されてから17年。政府は研究の名目で亜人を捕獲するため、多額の懸賞金をかけていました。そんななか、交通事故によって即死したはずの男子高校生・永井圭は、直後に生き返ったことで亜人と認定されてしまうのです。
死んで初めて亜人かどうかが分かる世界で、全人類を相手にした圭の逃避行から物語は展開されます。不死の亜人ならではの生き様が、スピード感と臨場感あふれるバトル描写のなかに描かれるのが魅力。不死を活かした巧みな駆け引きにも定評がある、おすすめの名作です。
第12位 HELLSING
少年画報社 著者:平野耕太 全10巻完結
イギリスが舞台で、吸血鬼・アーカードがイギリスの敵である超人や化物を相手に、戦いを繰り広げるバトルアクション漫画。テレビアニメ化されたほか、OVAも制作され、多くのファンを獲得しました。また、ハリウッドでの実写映画化も予定されており、話題を呼んでいます。
吸血鬼による暴虐な事件が横行するイギリス。そこで、反キリストの化物を狩るための機関「HELLSING機関」が結成されます。機関の一員であるアーカードは自身も吸血鬼でありながら、吸血鬼討伐のエキスパートでした。
吸血鬼は銃で撃たれても首をもがれても死なない、不死身の肉体を持つ存在。アーカードを含むHELLSING機関のメンバーたちは、今日も吸血鬼が起こす事件の鎮圧に向かいます。
吸血鬼同士の迫力あるバトル描写に、グロテスクながら読む手が止まらない作品。また、独特のセリフ回しや数々の名言にも定評があります。怒涛のアクションが見られる、おすすめの名作です。
第13位 バガボンド
講談社 原作:吉川英治 作画:井上雄彦 既刊37巻
誰もが知る剣士の生涯を描写する、剣劇作品です。1998年から、「モーニング」にて連載中。講談社漫画賞・文化庁メディア芸術祭大賞・手塚治虫文化賞マンガ大賞と、多くの賞を受賞している名作です。作画は、『スラムダンク』で知られる井上雄彦が務めています。
剣士のなかでの天下無双を目指し、奮闘する宮本武蔵。彼は剣の腕を磨きながら、殺し合いの渦中に身を投じます。そして、同じく剣の道を行く人々は、その運命に翻弄されるのでした。
荒削りな宮本武蔵を主人公にした作品なので、歴史漫画が好きな方にもおすすめです。剣豪の内面に迫る青年漫画で、雰囲気が変わり悟りを開く描写も。重厚なストーリーと美しい作画が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
第14位 テラフォーマーズ
集英社 作:貴家悠 画:橘賢一 既刊23巻
火星で驚異的な進化を遂げたゴキブリと、特別な手術を受けた戦闘員たちとの戦いを描いたSFアクション漫画です。2011年から「ミラクルジャンプ」で連載開始、2012年からは「週刊ヤングジャンプ」に移籍し連載していましたが、2018年から長期休載しています。
2013年にはこのマンガがすごい!オトコ編で1位を獲得。アニメ・OVA・実写映画などさまざまなメディアミックス作品も人気を博し、累計2200万部を突破している人気作品です。
西暦2599年、火星の地球化(テラフォーミング)計画が進行し、地表は一面のコケと、ある黒い生き物でおおわれていました。そして、選ばれた15人の若者たちは、黒い生き物を退治する重要任務の遂行のため、宇宙船「バグズ2号」で火星に向かいます。しかし、火星で彼らを待っていたのは、想定外の進化を遂げた生き物で……。
押しよせる絶望に対し、立ち向かっていく人類の強さや美しさを描いています。独特の世界観や、手に汗握る凄惨なバトルがポイント。強烈なテーマで続きが気になる、おすすめの青年漫画です。
青年漫画のおすすめランキング|恋愛・ラブコメ漫画
第1位 スーパーの裏でヤニ吸うふたり
スクウェア・エニックス 著者:地主 既刊6巻
サラリーマンと、彼が通うスーパー店員の交流を描いた青年漫画。著者の地主が2022年からTwitterで投稿している漫画が話題を呼び、「月刊ビッグガンガン」にて連載化されました。次にくるマンガ大賞のWeb漫画部門で1位を獲得したり、マンガ大賞2023にノミネートされたりと注目を浴びています。
社畜街道をひた走る、くたびれた中年男性の佐々木。彼のひそやかな癒しは、愛煙するタバコと、行きつけのスーパー店員・山田さんのにこやかな接客ぐらいでした。
仕事に疲れたある夜の日、佐々木は癒しを求めてスーパーに向かいますが、山田さんはおらず、タバコを吸える場所もありません。意気消沈の彼に声をかけてきたのは、少し奇抜な服装の「田山」という女性だったのです……。
佐々木と2面性のある田山が、タバコを通して交流する雰囲気のゆるさや、つかず離れずの距離感が心地よい作品。癒されたい社会人におすすめの青年漫画です。
第2位 九龍ジェネリックロマンス
集英社 著者:眉月じゅん 既刊10巻
『恋は雨上がりのように』で人気を集めた眉月じゅんがおくる、大人の日常ラブロマンス。2025年にアニメの放送と実写映画の公開が予定されています。「東洋の魔窟」とも謳われる巨大高層コンクリート都市・九龍城砦を舞台にした青年漫画です。
雑多でありながらどこか懐かしさを感じられる街・九龍で、不動産屋に勤めている鯨井令子。先輩社員・工藤発に淡い想いを抱きながら、何気ない穏やかな日常を過ごしています。過去・現在・未来が交わるこのディストピアには、ある秘密が隠されており……。
働く30代男女の大人の恋愛を繊細なタッチで描いた本作品。世界観の全容や何気ない疑問が少しずつ明かされていくミステリー要素も物語を引き立てます。美しくも妖しい、大人のミステリアスな恋愛漫画を読みたい方におすすめの1作です。
第3位 ねずみの初恋
講談社 著者:大瀬戸陸 既刊4巻
2023年に「週刊ヤングマガジン」で連載が開始された、殺し屋の少女の衝撃的な初恋ストーリー。次にくるマンガ大賞2024をはじめ、多数の漫画賞にノミネートされている新進気鋭の青年漫画です。
主人公のねずみはヤクザ組織に殺し屋として育てられ、人の愛を知らない少女。そんな彼女はある日、ゲームセンターで何も知らない普通の青年・あおと出会います。2人は瞬く間に恋に落ち、幸せな同棲生活を送りはじめますが……。
ねずみとあおのピュアな純愛模様とともに、裏社会の生々しい闇の側面も同時並行で描かれていくのが特徴。残虐なシーンも躊躇なく描く異色の切ない恋愛漫画です。ねずみがあおとの関係性をどのように続けていくのか、ぜひ追いかけてみてください。
第4位 この会社に好きな人がいます
講談社 著者:榎本あかまる 全15巻完結
社内恋愛をテーマに描かれた、”秘密厳守の社内恋愛観測バラエティー”漫画。社会人恋愛漫画の金字塔と称されています。「モーニング」にて連載され、2023年に完結しました。
お菓子メーカーの経理部に勤める28歳の立石真直には、ある秘密があります。それは、昨日できたばかりの彼女が、同じ会社の企画部で働く同期・三ツ谷であることだったのです……。
社内でバレないように付き合うドキドキや胸キュンが味わえ、幸せが連続するのが魅力。立石と三ツ谷の社内恋愛の日々を描いているため、リアルな日常系としても楽しめるおすすめの青年漫画です。
第5位 その着せ替え人形は恋をする
スクウェア・エニックス 著者:福田普一 既刊14巻
コスプレが好きな女子と和裁男子が繰り広げる、学園ラブコメ漫画。2018年から「ヤングガンガン」にて連載中です。2020年にみんなが選ぶ!!電子コミック大賞男性部門賞を受賞。2022年にはClover Works制作でアニメ化もされ、続編の制作も決定しています。累計発行部数は1200万部を突破している人気作品です。
主人公は、ひな人形の頭を作る「頭師」を目指して修行中の高校生・五条新菜。彼は趣味や好きなものがほかの生徒たちと違うせいで、クラスになじめない日々を送っていました。
そんなある日の放課後、被服実習室で作業をしていた新菜。すると、そこに現れたのはいつも友人の輪の中心にいる、ギャル系の美少女・喜多川海夢で……。
新菜と海夢、それぞれのひな人形やコスプレといった好きなものに対する気持ちにあふれており、多くの読者の共感を呼びました。また、魅力的でかわいらしい登場人物や高い画力にも定評があります。何か好きなものに夢中になっている方におすすめの青年漫画です。
第6位 君のことが大大大大大好きな100人の彼女
集英社 原作:中村力斗 作画:野澤ゆき子 既刊21巻
100人いるとされる運命の人を全員愛そうと奮闘する、異色のハートフルハーレムラブコメディー。「週刊ヤングジャンプ」で2019年に連載開始され、2025年にはアニメ2期も放送されている人気作です。
主人公の愛城恋太郎は中学校の卒業式に100回目の失恋を経験します。これまで一切彼女ができたことがなかった彼に恋の神様が告げたのは、恋太郎は高校生活の間で100人もの運命の人に出会うという衝撃的なお告げでした。
しかし、恋太郎に選ばれず、幸せになれなかった運命の彼女たちは死んでしまうというのです。
“DEAD OR LOVE”をテーマに、登場する運命の人たちを恋太郎が次々と恋人にしていく衝撃的なハーレム設定が見どころ。誠実な恋太郎の人柄と怒涛のハイテンションギャグの数々も人気を得ている、おすすめの青年漫画です。
第7位 来世は他人がいい
講談社 著者:小西明日翔 既刊8巻
ヤクザの孫同士の恋愛を描いた青年漫画。著者が鉄男名義でpixivで発表していた作品が、2017年から「月刊アフタヌーン」で連載化しました。2018年には次にくるマンガ大賞コミックス部門で1位を獲得、2022年には講談社漫画賞で最終候補に選出されています。
関西最大の指定暴力団直系の染井組という極道の家で生まれ育った女子高校生・染井吉乃。特殊な家庭環境でありながら、おとなしく平穏な日々を過ごしていました。
しかし、染井組が、関東最大の指定暴力団直系の深山一家が兄弟盃を結んだことから、吉乃は深山一家総長の孫・深山霧島と婚約することになります。そして、吉乃は深山一家で暮らすことになりますが、霧島はかなり危険な男だったのです……。
バイオレンスでミステリアスな霧島と強くかっこいい吉乃のバランスがよく、先読みのできない2人の関係性が気になる作品。スリリングでときに笑えて、エンターテインメント性が高いおすすめの青年漫画です。
第8位 かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
集英社 著者:赤坂アカ 全28巻完結
天才2人がお互いに相手に告白させようと画策する、新感覚「頭脳戦」ラブコメ漫画です。2015年に「増刊ミラクルジャンプ」で連載開始。2016年からは「週刊ヤングジャンプ」に移籍して連載され、2022年に完結しています。
2度実写映画化され、アニメは3期まで制作されました。また、2022年には特別展が開催されるなど根強い人気を誇る作品で、累計発行部数は全世界累計2200万部を突破しています。
物語の舞台は、エリートたちが通う秀知院学園。その生徒会で生徒会長の白銀御行と、副会長の四宮かぐやは出会います。互いに惹かれ合っているはずの2人ですが、何もないまま半年が経過。プライドの高さと不器用さから、2人はいかに相手に告白させるかばかりを考えるようになってしまい……。
素直になれないかぐやと御行のかわいらしい頭脳戦や、個性的な生徒会メンバーが繰り広げるギャグシーンがポイントです。一方で、時折シリアスなシーンがあるなど、緩急があり読み進めやすいのも魅力。面白く読める、人気の青年漫画に触れたい方におすすめです。
第9位 クズの本懐
スクウェア・エニックス 著者:横槍メンゴ 全9巻完結
2人の高校生を中心に織りなされる、禁断の恋愛漫画です。「月刊ビッグガンガン」にて、2012〜2017年まで連載されていました。2017年にアニメ化され、同年にドラマも放送されています。著者は、『【推しの子】』の作画で知られる、横槍メンゴです。
高校生の安楽岡花火と粟屋麦は、誰もが羨む美男美女カップル。他愛もない会話をしながら、ときには愛を育み、2人は平凡で幸せな日常を送ります。しかし、2人には誰にも言えない秘密があり……。
幸せなカップルを演じながら、幼い頃から面識のあるお兄ちゃんが好きな花火と、元家庭教師が好きな麦。お互いがお互いを好きにならない恋は、寂しさを埋めるように加速していきます。リアリティに評判がある青年漫画なので、青春の苦しさを味わいたい方におすすめです。
第10位 あせとせっけん
講談社 著者:山田金鉄 全11巻完結
多汗女子とにおいフェチ男子が繰り広げる「純愛フェチラブコメ」。2018~2021年まで「週刊Dモーニング」にて連載されていました。みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2位や、マンガ新聞大賞2位など各賞に入賞し、2021年には講談社漫画賞にノミネート。2022年にはドラマ化もされており、累計440万部を超えるヒット作です。
化粧品・バス用品メーカー「リリアドロップ」に勤める八重島麻子は、重度な汗っかきというコンプレックスを抱えていました。
デオドラント製品を手放せない日々のなかで、ある日商品開発部・名取香太郎に突然においをかがれ、”君の体臭は素晴らしい!”と褒められます。さらに、新商品の石鹸開発のために、香太郎が麻子のもとへ毎日においを嗅ぎにくることになり……。
「においをかぐ」という一風変わった設定ながら、純粋な麻子と真っ直ぐな香太郎がピュアで心あたたまる恋愛模様を繰り広げます。男女問わず人気が高い、おすすめの青年漫画です。
第11位 久保さんは僕を許さない
集英社 著者:雪森寧々 全12巻完結
“ラブコメディの2歩手前”と謳われている、ヒロインとモブによる思春期スイートコメディー漫画。読み切り掲載作品が話題を呼び、2019年から「週刊ヤングジャンプ」で連載化し、2023年に完結しました。2023年にアニメ化された注目作です。
高校1年生の白石純太は、隣にいても気付かれないほど存在感のない「モブ男子」。しかし、ヒロイン級の美少女・久保さんだけは、白石をしっかり見つけてちょっかいをかけにやってきます。そして、教室の隅から青春がゆるやかに色づき始めるのです……。
「モブキャラ」らしさのある白石のデザインと、かわいく描き込まれた久保さんの対比が印象的。高校生ならではの、甘酸っぱい青春を覗きたい方におすすめの青年漫画です。
第12位 モテキ
講談社 著者:久保ミツロウ 全5巻完結

2000年代の日本を生きる男女の本音をリアルに描いた、青年向け恋愛漫画です。2008~2010年まで「イブニング」で連載され完結。森山未來主演のドラマ化作品や実写映画化作品も人気を博しました。
主人公は、彼女なしで恋にヘタレな29歳の草食系男子・藤本幸世。ある日、猛禽系・ボーイッシュ系・ミステリアス系などさまざまな女性たちが彼に猛接近し、モテ期が訪れます。自分に自信のない幸世は敵前逃亡しますが、さらなるモテ期が彼を襲うのです……。
幸世がモテ期というチャンスをものにしようと、苦しみもがきながら奮闘する姿や、女性たちが葛藤する姿を描いています。彼は誰かと付き合えるのか、読めない展開に引き込まれるのもポイント。多くの読者の共感を呼んだ、大人のリアルな恋愛事情を覗きたい方におすすめです。
第13位 ハレ婚。
講談社 著者:NON 全20巻完結

日本とは思えない結婚生活を送る男女を描く、ハーレムラブコメ漫画です。2014〜2019年に「週刊ヤングマガジン」にて連載され、2022年には続編『ハレ婚。おかわり!』も発表されています。2022年には、島崎遥香主演でドラマ化されています。
地元を離れ東京で暮らす前園小春は、彼氏との幸せな生活を満喫中。しかし、彼氏が既婚者であるとわかり、傷心のなか地元に帰ってきます。そこで彼女を待ち受けていたのは、東京で暮らすよりもとんでもない結婚生活で……。
条例により一夫多妻特区になった地元で、1人の夫、3人の妻で生活する本作品。一夫多妻だからこその悩みを描いており、先が気になると評判です。もしもの世界を楽しめる青年漫画に興味がある方に、おすすめです。
第14位 僕らはみんな河合荘
少年画報社 著者:宮原るり 全11巻完結
変人との同居生活と恋愛模様を描いた、ラブコメ漫画です。2014年にアニメ化されました。2010〜2018年に、「ヤングキングアワーズ」にて連載されていた作品です。
親の転勤が理由で、一人暮らしをすることになった高校生の宇佐。彼の下宿先は、一癖も二癖もある奇人揃いでした。しかし、憧れの律先輩も、その下宿先で暮らしていて……。
とにかく個性が強い住人との、ドタバタな日常が面白いと高い評価を得る青年漫画です。宇佐が恋をする律も、癖がある性格。コメディ強めのラブコメが好きな方に、おすすめの1作です。
第15位 めぞん一刻 新装版
小学館 著者:高橋留美子 全15巻完結
1980年代に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていたラブコメ漫画の不朽の名作。あるアパートのにぎやかな住人たちが織りなす群像劇と恋愛模様を描き、当時の若者から圧倒的な支持を集めました。人気作家・高橋留美子の代表作のひとつとして知られています。
個性豊かな人々が住まうおんぼろアパート「一刻館」で浪人生活を送っている青年・五代裕作。勉強もままならない劣悪な環境をどうにかしようと、管理人室へと足を向けます。すると、新たな管理人としてとびきりの美人・音無響子が現れ……。
五代と響子のじれったい恋模様だけでなく、クセの強い住人たちの笑えるドタバタ劇も多くの読者を魅了した傑作。高い障壁がありながらも響子を一途に思い続ける五代の成長も見どころになっています。”ラブコメの金字塔”とも名高い、おすすめの青年漫画です。
・小学館 文庫版 全10巻完結
青年漫画のおすすめランキング|ギャグ・コメディー漫画
第1位 ドカ食いダイスキ! もちづきさん
白泉社 著者:まるよのかもめ 既刊1巻
「ドカ食い」を趣味としている女性会社員の日常を描いた禁断のグルメギャグ漫画。SNSを中心に爆発的な注目を集め、コミックスは発売前に重版が決定しました。「ヤングアニマルZERO」「ヤングアニマルWeb」で連載されている青年漫画です。
営業事務として働く女性・望月美琴の幸せは、ガッツリ・こってり・山盛りの食べ物をひたすら食べること。血糖値が急上昇することで「至る」心地よさのトリコになっています。カロリーのオーバードーズとも評される彼女の食生活とは、一体どのような様子なのでしょうか。
健康状態が心配になるほどのドカ食いを繰り返す望月さんの狂気的な食生活を描いた本作品。勢いとインパクトあふれるセリフやリアクションの数々が読者の笑いを誘います。ギャグとホラーが融合したような独特の作風で話題を呼んでいる、おすすめの青年漫画です。
第2位 極主夫道
新潮社 著者:おおのこうすけ 既刊15巻
元ヤクザが主夫となって送る日常を描いた「アットホーム任侠コメディー」漫画。2018年からWeb漫画サイト「くらげバンチ」にて連載中です。
玉木宏主演のドラマと実写映画も人気を博したほか、アニメ化もされています。2022年には漫画界のアカデミー賞とも呼ばれる、アイズナー賞の最優秀ユーモア賞を受賞し、話題になりました。
かつては”不死身の龍”とも呼ばれた最凶ヤクザが足を洗い、選んだのは「専業主夫」としての道。町内・極道・警察などさまざまな人々が相まみえるなかで、龍による「極主夫道流」の正義や家族愛が描かれます。
顔に傷があり背中には一面龍の刺青がある目つきの悪い龍が、かわいいお弁当を作ったりスーパーの特売セールに出かけたりというギャップに、多くの読者が爆笑した作品。基本的に1話完結のため、すき間時間にサクッと読みたい方におすすめの青年漫画です。
第3位 見える子ちゃん
KADOKAWA 著者:泉朝樹 既刊11巻
2025年に実写映画の公開が予定されている新感覚ホラーコメディー。2018年からWeb漫画として配信連載され、累計部数は300万部を突破しました。異形の存在を無視し続けながら生活する女子高生の日常を描いた青年漫画です。
ある日突然、女子高生・みこは普通の人には見えない異形のモノや幽霊がはっきりと見えるようになってしまいます。そんな状況に対応するべく、みこは逃げたり立ち向かったりするのではなく、ただひたすらに彼らの存在を無視することにするのです。
普通の日常生活を送るために、異形の存在と関わらないように工夫を凝らすみこの奮闘ぶりがユーモラスに描かれます。ほのぼのとした日常に、本格的なホラー要素が盛り込まれているのがポイント。一風変わった日常系コメディーを読みたい方におすすめです。
第4位 ハコヅメ~交番女子の逆襲~
講談社 著者:泰三子 既刊23巻
元県警勤務の泰三子が描く、交番勤務女子2人による「警察官あるあるお仕事備忘録」の青年漫画。短編として「モーニング」に掲載された『交番女子』が話題になり、2017年から週刊連載がスタートしました。
小学館漫画賞一般向け部門と講談社漫画賞総合部門を受賞。第1部は23巻で完結し、第2部の連載が予定されています。アニメ化のほか、戸田恵梨香と永野芽郁のW主演でドラマ化もされ、人気を博しました。累計発行部数は500万部を超えるヒット作品です。
安定収入を求めてたまたま警察官になった川合は、辞表を握りしめていました。そんなある日、川合が勤務する交番に、刑事課から超美人の藤部長がなぜか配属されてきます。それが、岡島県警の主に男性陣を絶望に陥れるコンビの誕生だったのです……。
川合と藤部長を含め、キャラの濃い登場人物たちのテンポ感のよい会話や言葉のセンスに抱腹絶倒の作品。ときには、シリアスなテーマも扱い、ほろりとさせられるストーリーもあります。面白く読めるお仕事漫画に興味がある方におすすめです。
第5位 パリピ孔明
講談社 原作:四葉夕卜 漫画:小川亮 既刊20巻
三国志の英雄・諸葛亮孔明が渋谷で転生し、出会った少女の歌手になる夢を叶えるため、活躍する姿を描いた青年漫画です。2019年にWeb漫画サービス「コミックDAYS」で連載開始し、2021年には「週刊ヤングマガジン」に移籍して連載中。アニメ化もされたほか、2023年にはドラマ化も決定しています。
三国志時代に天下泰平のために生き、五丈原の戦いで死期を迎えた名軍師・諸葛亮孔明。彼は若い肉体に戻り、現代日本に転生します。
そして、渋谷のハロウィンを楽しむパリピたちに誘われ、たどり着いたのはダンスミュージックが鳴り響くクラブでした。そこで歌手を目指す月見英子と出会い、孔明の2度目の人生が幕を開けるのです……。
孔明が現代の生活に徐々になじんでいく姿を、ユーモラスに描いています。また、歴史上の出来事を分かりやすく描写しており、勉強にもなるのがポイント。音楽や中国史が好きな方におすすめのコメディー作品です。
第6位 カラオケ行こ!
KADOKAWA 著者:和山やま 全1巻完結
カラオケを通して奇妙な友情関係を深めていく中学生とヤクザの交流を描いた青春コメディー。2024年の実写映画化でも高い評価を集め、2025年にはアニメ化も予定されている最近の青年漫画のヒット作です。続編シリーズも連載されています。
合唱部で部長を務める中学3年生の岡聡実はある日、ヤクザ・成田狂児に突然声を掛けられます。所属する組で行われるカラオケ大会の罰ゲームを回避するため、何としても歌が上手くなりたいという狂児。聡実をカラオケへ連れ出し、歌唱指導をの国の島崎してくるのです。
一風変わった理由でカラオケに行くようになった2人が織りなす、非日常的な青春模様を描いた1作。中学生とヤクザのクスッと笑えるやり取りの数々とともに切ないドラマ性も垣間見られます。ほろ苦くも笑えるシュールな青年漫画が気になる方におすすめの1作です。
第7位 じいさんばあさん若返る
KADOKAWA 著者:新挑限 全8巻完結
突然若返った老夫婦が、周囲の人々とドタバタな日常を繰り広げるおしどり夫婦コメディーです。SNSで発表した作品が大きな反響を呼び、連載化が決定。2024年に全8巻で完結を迎え、アニメ化もされました。
正蔵とイネは青森でリンゴ農家を営む仲良しな老夫婦。そんな2人がある日目覚めると、なぜか姿が若返っていたのです。体だけイケメンと美人になってしまった2人の一風変わった日常を追いかけます。
長年連れ添ってきた夫婦のハートフルな日常に、シニア世代ならではのあるあるが多数盛り込まれているのがポイント。田舎の在り方や老いについて考えさせられるエピソードも胸を打ちます。笑えてほっこり心があたたまるようなコメディーが好きな方におすすめの青年漫画です。
第8位 ぼっち・ざ・ろっく!
芳文社 著者:はまじあき 既刊7巻
極度で人見知りで「陰キャ」であるものの、バンド活動に憧れる女子高校生・後藤ひとりを主人公に描かれる4コマ漫画。2018年から「まんがタイムきららMAX」にて連載中で、2023年のアニメ放送開始後からSNSを中心に反響を呼んだ作品です。電子版を含まずにシリーズ累計300万部を突破しています。
ぼっちちゃんこと後藤ひとりは、ギターを愛している孤独な女子高校生。中学ではバンドを組めなかったため、高校ではバンドを組むと息巻いていました。
そして、ひょんなことから伊地知虹夏が率いる「結束バンド」に加入することになります。人前での演奏に慣れていないぼっちちゃんは、立派なバンドマンになれるのでしょうか。
ぼっちちゃんがバンド活動を通じて成長していく姿に感動する読者が大勢います。また、登場人物同士のかけあいや、シュールなギャグシーンも魅力。話題の面白い青年漫画を読みたい方におすすめです。
第9位 聖☆おにいさん
講談社 著者:中村光 既刊21巻
ブッダとイエス・キリスト、聖人2人がアパートをシェアして暮らす日常を描いた青年漫画。2006年から「モーニング・ツー」で連載中です。ドラマやアニメなどのメディアミックス作品も人気を博しました。累計発行部数は1700万部を突破しており、数あるギャグ漫画のなかでも指折りの大ヒット作品です。
世紀末を無事に超えたブッダとキリストは、東京の立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていました。近所のおばあちゃんのように細かいお金を気にするブッダと、衝動買いの多いイエス。2人は日常生活をエンジョイしています。
ブッダとキリストが正体を隠しながら生活するものの、街の人々と少しズレている行動をしたり、ドタバタ劇を繰り広げたりするのがポイント。シュールで面白い点が魅力の、おすすめギャグ漫画です。
第10位 テルマエ・ロマエ
KADOKAWA 著者:ヤマザキマリ 全6巻完結
時も場所も違う空間を風呂が繋ぐ、コメディ漫画です。2008〜2013年まで「月刊コミックビーム」にて連載されていた作品で、2024年から「少年ジャンプ+」にて続編の連載がスタートしました。マンガ大賞2010と第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞し、2012年には実写化も果たした人気作です。
ローマ帝国で生きるルシウスは、公衆浴場の設計技師です。仕事について悩んでいた彼は、いつのまにか現代日本の風呂にタイムスリップ。現代日本の画期的な技術を持ち帰り、ルシウスは大活躍を始め……。
現代日本では当たり前となった技術に、驚くルシウスの姿が面白いと評価されています。明るいギャグで笑える青年漫画を探している方におすすめです。
第11位 ゆるキャン△
芳文社 著者:あfろ 既刊17巻
ゆるくキャンプを楽しむ女子高生を描写した、青年漫画です。「COMIC FUZ」にて連載中で、2020年にはドラマ化もされました。また、2018年から放送されているアニメも人気で、2024年には続編も放送されました。
富士山が見える湖畔でソロキャンプをする少女・リンは、外で寝ている少女を目撃します。キャンプを楽しんでいると、目の前に現れる眠りから覚めた少女・なでしこ。カップラーメンを貰い食べたなでしこは、キャンプの魅力を知り……。
かわいい少女が数多く登場する癒し系青年漫画ですが、キャンプの知識紹介は本格的だと評判の作品。女子高生の本格キャンプをみて、ほっこりしたい方におすすめです。
第12位 ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~
KADOKAWA 漫画:ハシモト 原作:松駒 既刊22巻
コンビニ店員の松駒と、新人バイト・ニーチェ先生のコンビニバイトライフを描いたギャグ漫画。原作者の松駒がTwitterに投稿したツイートが話題になり、漫画化された作品です。”女性が読む青年誌”と謳われている「COMIC BRIDGE online」にて連載中。2016年にはドラマ化されました。
深夜のコンビニでアルバイトをしながら就職活動をしている松駒。ある日、彼の勤めるコンビニに”お客様は神様だろうが!”と怒る客に対し、”神は死んだ”と返した期待の大型新人・仁井智慧(ニーチェ先生)がやってきました。新人でありながら大物の彼と、度肝を抜かれっぱなしの松駒のコンビニでの日常が繰り広げられます。
理不尽に怒る客に対し、毒舌な返しで客を圧倒するニーチェ先生の姿が痛快な作品。1話1話が短く独立した話が多いため、サクッと面白い青年漫画を読みたい方におすすめです。
第13位 あそびあそばせ
白泉社 著者:涼川りん 全15巻完結
女子中学生3人組を中心に繰り広げられる「美少女×お遊戯」コメディー漫画です。2015~2022年まで「ヤングアニマルDensi」にて連載され完結。表紙の可憐な美少女と、作品内容とのギャップがTwitterなどのSNSで大きな話題を呼びました。2018年にはアニメ化もされています。
転校生で、英語がまったくできないオリヴィアは、日本の「あそび」に夢中になっていました。そして、彼女の面倒を見ることになった本田華子は、オリヴィアの行動に振り回されっぱなしです。
そんななか、知的な雰囲気をただよわせつつ、英語がまったくできない野村香純は、オリヴィアと一緒に遊ぶことを交換条件に英語を教えてもらおうとしますが……。
繊細で美しい絵柄のかわいい女の子たちが、「顔芸」やギャグを披露するシュールな世界観が魅力。抱腹絶倒の青年漫画を読みたい方におすすめです。
第14位 もやしもん
講談社 著者:石川雅之 全13巻完結

「菌」をテーマに、農業大学で繰り広げられる日常が描かれた青年漫画です。2004年から「イブニング」で連載開始し、「モーニング・ツー」へ移籍して2014年に完結。手塚治虫文化賞のマンガ大賞や、講談社漫画賞を受賞した秀作です。
アニメ化やドラマ化もされ、作中内の”かもすぞー”というセリフは流行語にもなりました。累計発行部数は800万部を超えています。
主人公は、肉眼で菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男・沢木惣右衛門直保。彼は幼なじみで造り酒屋の息子・結城蛍と一緒に農業大学へ入学します。入学当日に、沢木の祖父の古くからの友人・樹に会った沢木と蛍ですが、樹は菌について語り出すと止まらない、不思議な教授だったのです……。
樹研究室のメンバーやそのほかの仲間たち、菌たちの活躍を描いています。かわいらしい菌たちの描写が話題になった作品。ゆるく楽しそうな学園生活を見られる、おすすめのコメディー漫画です。
第15位 行け!稲中卓球部
講談社 著者:古谷実 全13巻完結
1990年代に「週刊ヤングマガジン」で連載されていた、ハイテンション下ネタギャグ漫画。『ヒミズ』『ヒメアノ〜ル』を手がけた古谷実のデビュー作として知られています。”青春ギャグ漫画の金字塔”とも評され、第20回講談社漫画賞を受賞しました。
物語の中心は稲豊中学校の卓球部に所属する6人の部員たち。自分を利口だと信じている前野や、漫画オタクで髪型まで真似している井沢。むっつりスケベな田中など、それぞれに強烈な個性を持つ稲中卓球部のお下劣な青春の日々が描かれます。
過激な下ネタに衝撃的な顔芸の数々、カップルを撲滅するために結成された「ラブコメ死ね死ね団」など、インパクトあふれるギャグエピソードが満載。社会現象にもなった名作としておすすめの青年漫画です。
青年漫画のおすすめランキング|スポーツ漫画
第1位 メダリスト
講談社 著者:つるまいかだ 既刊12巻
フィギュアスケートでオリンピック金メダル獲得を目指す少女と、コーチの奮闘を描いた青年スポーツ漫画。「月刊アフタヌーン」にて2020年から連載中です。次にくるマンガ大賞2022のコミックス部門にノミネートされたほか、2023年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。アニメ化も決定し、注目度が高まっています。
フィギュアスケートでプロを目指していたものの、夢に破れフリーターになっている青年・明浦路司。ある日、彼はフィギュアスケートクラブへ見学にやってきた少女・結束いのりと出会います。
司といのりには誰よりも強いリンクへの執念がありました。そんな2人がタッグを組み、フィギュアスケートで世界を目指していく物語です。
フィギュアスケートでメダリストを目指すといういのりの決断や成長、彼女を見守り自身もさまざまなことに気付いていく司の姿がポイント。デビュー作でありながら、絵柄・ストーリー・キャラクターなどが秀逸で高評価を受けている、おすすめの注目作です。
第2位 ダイヤモンドの功罪
集英社 著者:平井大橋 既刊7巻
圧倒的な才能を持つ少年と周囲の人々との複雑な人間ドラマを、野球を軸にして描いた青年漫画の異色作です。2023年に「週刊ヤングジャンプ」で連載を開始。連載当初から大きな反響を集め、このマンガがすごい!2024のオトコ編で第1位を受賞しました。
並外れた運動能力に恵まれた小学生の綾瀬川次郎は、どの競技に挑戦しても常に孤高の存在に置かれてしまいます。そんな孤独に悩んでいたなかで見つけたのが、”楽しい”をモットーとする弱小少年野球チーム「バンビーズ」でした。
綾瀬川は初めて仲間と一緒に、楽しい野球を純粋に謳歌していましたが……。
競争が苦手な博愛主義の綾瀬川と、彼の才能に翻弄される周囲の人々の姿を描いた野球群像劇。天才の苦悩と孤独が、チームスポーツの難しさとともに巧みに表現されています。心がひりつくようなスポーツ漫画を読みたい方におすすめの話題作です。
第3位 アオアシ
小学館 著者:小林有吾 既刊38巻
プロサッカーの育成部門「Jユース」を題材にしている、話題のサッカー漫画です。2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載中で、2020年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。2022年にはアニメ化もされ、累計発行部数は2300万部を突破しています。
主人公は愛媛に暮らし、弱小サッカー部のエースを務める中学3年生の青井葦人(あおいアシト)。中学最後の大会で負け、悔しさをぶつけるように海辺で走っていたところ、Jリーグユースチームの監督・福田達也と出会います。
粗削りながら強烈なサッカーの才能を秘めているアシトを、福田が自チームのセレクションに誘ったことから、アシトの運命は大きく変わり始めるのです……。
サッカーに関する描写がリアルかつ緻密に描かれています。一部実在のサッカー選手をモチーフとした、生き生きとした深みのある登場人物が魅力。挫折・成長・友情など青春の要素が詰まった、おすすめの青年漫画です。
第4位 ドッグスレッド
集英社 著者:野田サトル 既刊4巻
2023年に「週刊ヤングジャンプ」で連載開始された、アイスホッケーを題材にした本格スポーツ漫画。『ゴールデンカムイ』の著者・野田サトルが、自らのデビュー作をリメイクした1作として知られています。
フィギュアスケートの全日本選手権で歴代最高点を叩き出しながら、なぜか突然大暴れした白川朗(ロウ)。大会を失格になるだけでなく、フィギュア界を永久追放されてしまうのです。そんなロウが、北海道苫小牧でアイスホッケーに巡りあったことから物語が動き出します。
“氷上の格闘球技”とも評されるアイスホッケーのスピーディーでダイナミックな競技の魅力が、臨場感あふれる筆致で描かれる1作。登場人物たちの強烈なキャラクター性とコミカルな掛け合いも見どころになっています。競技に詳しくない方も楽しみやすい、おすすめの青年漫画です。
第5位 ワンダンス
講談社 著者:珈琲 既刊13巻
高校のダンス部を軸に、吃音症を抱えた男子高校生がストリートダンスに打ち込む青春模様を描いた青年漫画。2025年にアニメ化も予定されているスポーツ漫画の注目作です。2019年から「月刊アフタヌーン」にて連載されています。
主人公の小谷花木(カボ)は、自分の気持ちを抑えて生きてきた内気な男子高校生。そんな彼はある日、人目を気にせずに踊り続ける同級生の少女・湾田光莉の姿に衝撃を受けます。彼女と一緒に踊るため、カボは未経験ながらダンス部への入部を決意するのです。
言葉にできない思いをダンスに乗せて表現するカボたちの、熱いライバル関係や成長が魅力的に描かれます。ストリートダンス経験者の著者ならではの視点で表現した、躍動感あふれるアートのようなダンス描写にも注目しながら読みたいおすすめの青年漫画です。
第6位 BUNGO
集英社 著者:二宮裕次 既刊40巻
甲子園のための、甲子園を超える死闘が描かれた中学野球漫画。2015年から「週刊ヤングジャンプ」にて連載され、2024年に完結。2025年からは高校生編となる『BUNGO-unreal-』が連載予定です。
主人公は少年野球チームがない町で育った、小学6年生の石浜文吾。彼は買ってもらったボールで、ただひたすら自宅のブロック塀に壁当てする毎日を送っていました。
そんなある日、少年野球日本代表・野田ユキオが文吾の前に現れて、2人は予期せぬ対決を行います。そして、後に中学校で再会し、2人揃って超強豪の「静央シニア」へ入団するのです……。
才能があるものの、独りで野球をしていた文吾が、強い仲間たちとともに成長していくのが見どころ。中学生ならではの、白熱したリアルな野球が見られるおすすめの青年漫画です。
第7位 GIANT KILLING
講談社 作:綱本将也 画:ツジトモ 既刊65巻
弱小プロサッカーチームが、元スター選手を監督として迎え入れ、強くなっていく姿を描いたサッカー漫画。”ジャイキリ”の略称で親しまれています。2007年から「モーニング」にて連載中で、2010年には講談社漫画賞一般部門を受賞。アニメ化もされており、累計発行部数は1500万部を突破しています。
35歳の達海猛は、今季から弱小プロサッカークラブ「ETU」の監督に就任。彼は現役時代も監督になってからも、好物はジャイアント・キリング(番狂わせの大物喰い)でした。そんな達海がチームを改革していき、弱小チームを成長させていく物語です。
選手ではなく、監督やクラブチーム運営の立場からサッカーが描かれているのがポイント。戦術をリアルに描いており、サッカーの試合の裏側を見ながら、ひと味違うドキドキ感が味わえます。チーム作りについて学べるため、大人もためになるおすすめの青年漫画です。
第8位 リアル
集英社 著者:井上雄彦 既刊16巻

『SLAM DUNK』で有名な井上雄彦が描く、車椅子バスケを題材としたスポーツ漫画。1999年から「週刊ヤングジャンプ」で連載中です。文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞しており、累計発行部数は1500万部を突破しています。
バスケを辞めて何もかもうまくいかなくなった男・野宮朋美。街でナンパした山下夏美をバイクに乗せて事故を起こしたことをきっかけに、高校も辞めてしまいました。ある日、体育館で車椅子バスケをしている男・戸川清春と出会い、1on1でバスケ勝負を挑むところから物語は動き出すのです……。
3人の主人公や周囲の人々が、さまざまな挫折を繰り返し、困難を乗り越え闘う姿に胸が熱くなる作品。さまざまなキャラクターの物語もしっかり描かれているため、読みごたえがあります。取り戻せない過去があっても、前を向いて進んでいくことの大切さを学べるおすすめの青年漫画です。
第9位 あさひなぐ
小学館 著者:こざき亜衣 全34巻完結
薙刀(なぎなた)に青春のすべてをかける女子高生の姿を描いた青年漫画です。2011~2020年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載されており、2015年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。乃木坂46メンバー主演で実写映画化・舞台化され、話題になりました。
中学まで美術部で、二ツ坂高校に入学した東島旭。まったくの素人でも活躍できる”高校部活界のアメリカンドリーム”と呼ばれる薙刀部に惹かれ、「強い女」になるため入部します。そして、強くなるため日々練習に励むのです……。
旭と、ライバルともいえる同じ部活の紺野さくらや八十村将子とともに、強くなっていきます。登場人物同士のコミカルな掛け合いも面白い一方で、繊細に描かれた手に汗握るような熱い試合の描写もポイント。人と人とのつながりによって強くなっていく大切さが分かる、おすすめの作品です。
第10位 ドラフトキング
集英社 著者:クロマツテツロウ 既刊20巻
プロ野球のスカウトに焦点を置き、日本野球界の裏側を描いた新感覚の野球漫画です。2018年に「グランドジャンプ」で連載開始され、2023年に配信形式でドラマ化もされています。
プロ野球界への入り口として設けられた入団システム・ドラフト。並外れた観察眼を持つスカウト・郷原眼力は、その年のドラフトで指名されたなかから最も活躍した選手「ドラフトキング」に輝く逸材を求める凄腕のスカウトマンです。
さまざまなフィールドで活躍する選手から、プロとして上り詰められる才能の原石を次々と見出していく郷原。彼の卓越した仕事ぶりとともに、野球界のリアルな実情や人間ドラマが描かれます。オムニバス形式で読み進めやすい、おすすめのスポーツ系青年漫画です。
第11位 ダンス・ダンス・ダンスール
小学館 著者:ジョージ朝倉 既刊29巻
“エモい”と話題沸騰の男子クラシックバレエが題材の青年漫画。2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載中で、2022年にはアニメ化もされました。
主人公の村尾潤平は、幼いころに観たバレエに魅了され、教室に通おうとします。しかし、父の死をきっかけに”男らしくならねば”と、バレエの道を諦めてしまいました。
そして、バレエへの未練を隠しながら格闘技「ジークンドー」を習い、中学校のクラスで人気者となった潤平。そんなある日、彼の前に転校生の美少女・五代都が現れ、”一緒に、バレエやろうよ”と誘われて……。
ジョージ朝倉が、思春期男子の繊細な感情や、友達とのヒリヒリするやりとりなどを見事に表現した作品。ライバルや初恋、熱い気持ちをバレエに身をささげる少年少女の青春を堪能できます。ドラマチックかつエネルギッシュなスポーツ漫画を読みたい方におすすめです。
第12位 頭文字D
講談社 著者:しげの秀一 全48巻完結

ギリギリを攻める走り屋の生き様を描いた、レース漫画です。1995〜2013年に「週刊ヤングマガジン」で連載されていた人気作で、1998年からはアニメも放送開始。ドライブゲームも人気を博し、大きな話題になりました。
実家の豆腐店を手伝っていた高校生・拓海は、ハチロクに乗って配達をする日々。そんな彼はある日、突然強豪走り屋チームと戦う地元チームから、助っ人を頼まれます。実は、拓海とハチロクはとんでもないポテンシャルを秘めていて……。
穏やかな雰囲気で走りにも興味はない拓海ですが、その実力は本物。性格とドライビングテクニックのギャップがかっこいいと、高い評価を得ています。野蛮でワイルドなカーレースが楽しめる青年漫画を探している方におすすめです。
第13位 ONE OUTS
集英社 著者:甲斐谷忍 全20巻完結

野球作品でありながら運動能力に注目しない、心理戦が魅力の青年漫画です。1998〜2006年に「ビジネスジャンプ」で連載されていた作品で、2008年にアニメ化されました。著者は、『LIAR GAME』で有名な甲斐谷忍です。
優勝に何かが足りないと、沖縄で自主トレに励む天才打者・児島弘道は、賭野球の話を耳にします。そこで彼が出会ったのは、大した球速でないにもかかわらず、賭野球”ワンナウト”で無敗を誇る投手・渡久地東亜でした。
プロ野球界を舞台に繰り広げられる、巧みな頭脳戦がポイント。ゲーム漫画としても楽しめる、スポーツ漫画に興味がある方におすすめです。
第14位 ピンポン
小学館 著者:松本大洋 全5巻完結
卓球に情熱を注ぐ高校生たちの姿を真正面から描いた、正統派なスポ根青春漫画。90年代に「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載され、実写映画化やアニメ化も果たした青年漫画の不朽の名作です。
片瀬高校卓球部に所属する1年生の月本と星野は、小学生の頃からの幼なじみ。天才肌の星野は卓球で”この星の1番”を目指しているものの、頻繁に部活をサボっていました。対する月本は、卓球に関しては”死ぬまでの暇つぶし”と考えており……。
才能と努力というテーマを、全5巻の短い物語のなかに鮮やかに描ききった1作。卓球を続けるなかでさまざまな立場に置かれた高校生たちが、それぞれの内面の葛藤や挫折と向き合っていく様が熱く表現されています。世代を超えて共感を呼ぶ、おすすめの傑作です。
・小学館 文庫版 全3巻完結
青年漫画のおすすめランキング|異世界・SF・ファンタジー漫画
第1位 図書館の大魔術師
講談社 原作:ソフィ=シュイム 画:泉光 既刊8巻
本好きの孤独な少年が、本の力で世界をつなげていく「ビブリオハイファンタジー」。2017年から「good!アフタヌーン」にて連載中の青年漫画で、140万部を超える注目作です。
小さな村「アムン」に暮らす、誰も本当の名前を知らない、本が大好きな少年。彼は貧乏で長い耳を持っていたことから村人から差別を受け、村の図書館を使わせてもらえませんでした。そんな少年は、差別のない本の都「アフツァック」に行くことを夢見ています。
そんなある日、アフツァックの図書館で働く司書・カフナと出会った少年。この司書との出会いが、彼の出会いを大きく変えていくのです……。
美しい画力や緻密に構成された世界観により、多くのファンを獲得しています。異世界の物語ながら、現代社会にも通じるリアルな問題を描いており、共感できる内容が多いのも魅力。本が好きな方はもちろん、ヒロイックファンタジーが好きな方におすすめです。
第2位 ダーウィン事変
講談社 著者:うめざわしゅん 既刊8巻
人とは何かを問う、生命のあり方を描いた青年漫画です。2020年から、「月刊アフタヌーン」にて連載されています。マンガ大賞2022には大賞を、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門では優秀賞を受賞し、大きな話題になりました。
動物解放を謳うテロ組織が発見したチンパンジーから、人間とチンパンジーの血を受け継ぎ生まれた”ヒューマンジー”が誕生します。人間の両親に育てられた彼は、入学した高校で1人の少女と出会うのです。
表紙に描かれるヒューマンジーのイメージ以上に、理知的な彼に驚く方が多い本作品。ヒューマンジーのチャーリーが純粋な思想で物事を語るので、考えさせられる漫画が好きな方におすすめです。
第3位 薬屋のひとりごと
スクウェア・エニックス 原作:日向夏 漫画:ねこクラゲ 既刊14巻
中華風の中世王宮を舞台に、薬師の主人公がさまざまな事件を解決していく異色のミステリー漫画。Web小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を博し、「月刊ビッグガンガン」で漫画化された作品です。2019年には次にくるマンガ大賞コミック部門で1位を獲得。アニメ化も決定している話題作です。
かつて花街で薬師として働いていたものの、人さらいに誘拐されたことから、宮中で下働きをしている少女・猫猫(マオマオ)。ある日、帝の御子たちが、生まれて間もなく亡くなっているという噂を聞きます。好奇心や知識欲から御子たちの死の真相が気になった猫猫が、原因を調べたことから物語が動き始めるのです……。
後宮という物語の舞台の華やかさに加え、かわいらしい絵柄、本格的な謎解きなどで人気を博しました。1人の少女が探偵として活躍し、地位を上げていく姿が見どころ。中華風ファンタジーやミステリーが好きな方におすすめの青年漫画です。
第4位 ダンジョン飯
KADOKAWA 著者:九井諒子 全14巻完結
冒険者一行が襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョン踏破を目指すグルメファンタジー。2014年から「ハルタ」にて連載中で、このマンガがすごい!2016オトコ編をはじめとして、さまざまな漫画賞で1位を獲得しています。2024年にはアニメ化も決定しており、話題沸騰中の青年漫画です。
ダンジョンで金も食料も失い、奥深くでドラゴンに仲間を食われてしまった冒険者のライオス一行。魔法で外に出たものの、仲間を助けるため再びダンジョンに挑もうとします。しかし、このまま行くと途中で飢え死にしてしまうことを危惧したライオスは、”そうだ、モンスターを食べよう!”と決意するのです……。
強い戦闘力を持つものの、空腹に勝てないライオスたちの姿をコミカルに描いています。モンスターの調理方法などが細かく書かれており、架空の食材でありながらリアリティを感じられるのがポイント。本格ファンタジーとしても、異色の面白いグルメ漫画としても楽しめるおすすめの作品です。
第5位 宝石の国
講談社 著者:市川春子 既刊13巻
人間が絶滅した遠い未来を舞台に、月から襲いかかる敵「月人」と戦う「宝石」たちを描いた青年漫画です。2012年から「月刊アフタヌーン」にて連載中。2020年から約1年半休載していましたが、2022年6月から連載が再開し、話題になりました。2017年にはアニメ化もされている人気作品です。
今から遠い未来、宝石の身体を持つ28人は、彼らを装飾品にするべく襲いかかる月人に備え、戦闘・医療・戦略計画などそれぞれの持ち場についていました。
そのなかで、硬度が三半とほかの宝石たちと比べてもろく、役割を与えられていなかったフォスフォフィライト。月人と戦うことを望んでいたものの却下され、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌の編纂を任命されます。
深みのある物語の独創性や、美しい絵柄などが多くの読者を惹きつけている傑作。芸術性の高い、話題のファンタジーに触れたい方におすすめです。
第6位 メイドインアビス
竹書房 著者:つくしあきひと 既刊13巻
主人公・リコとロボットの男の子・レグが、秘境の大穴「アビス」の底を目指して冒険を繰り広げるダークファンタジー漫画。2012年から「WEBコミックガンマ」にて連載中です。アニメは2期まで制作されたほか、映画やゲームなど、さまざまなメディアミックス作品が展開。また、大規模展覧会の開催やハリウッドでの実写映画化も予定されている、話題の作品です。
隅々まで探索し尽された世界に、唯一残されたアビス。どこまでも続く深くその巨大な縦穴には、奇妙で奇怪な生物たちが生息し、貴重な遺物が眠っています。
アビスの縁に築かれた街「オース」に暮らす孤児のリコは、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていました。ある日、リコがアビスを探窟していると、少年の姿をしたロボットが倒れているのを見つけて……。
ほのぼのとしたかわいらしい絵柄で、シリアスかつ過激なストーリーが展開される、ギャップがあるのがポイント。また、作り込まれた世界観や設定により、物語への没入感も味わえます。ダークファンタジーの注目作に触れたい方におすすめです。
第7位 悪役令嬢転生おじさん
少年画報社 著者:上山道郎 既刊7巻
52歳のベテラン公務員が乙女ゲームの世界に転生するところから始まる、ほのぼの異世界コメディー。次にくるマンガ大賞2020のコミックス部門でも上位に輝いた青年漫画です。2025年のアニメ化で大きな話題を呼んでいます。
真面目に暮らしてきた公務員・屯田林憲三郎は交通事故に遭い、娘がプレイしていた学園舞台の乙女ゲームの世界へと転生。さらに、自分が高飛車な悪役令嬢グレイス・オーヴェルヌに成り変わってしまったことに気が付きます。
悪役令嬢としての役目を全うしようとする憲三郎。しかし、自身の豊富な経験値によって、物語は意図しない方向へと転がりはじめるのです。
悪役令嬢でありながら、振る舞いの端々に豊富な社会経験と子育て経験がにじみ出る憲三郎。異世界をたくましく生きる彼のチャーミングな言動の数々が笑いを誘います。気持ちが晴れやかになるような異世界転生モノが読みたい方におすすめの青年漫画です。
第8位 ドロヘドロ
小学館 著者:林田球 全23巻完結
18年間にわたって長期連載され、国内外で熱狂的な支持を得たダークファンタジー漫画の衝撃作です。ショッキングな内容から映像化不可能といわれながら、2020年にアニメ化。新シーズンの配信が2025年に予定されており、再び注目を集めています。
舞台は、魔法のドアによって2つに隔てられている世界。「魔法使い」の世界に暮らす住人たちは、自らドアを生み出してもう一方の世界「ホール」へとやって来ます。主人公・カイマンは、そんな魔法使いによって頭を爬虫類の姿へと変えられ、記憶も失ってしまうのです。
カイマンは本来の自分を取り戻すため、元凶になった魔法使いを探す魔法使い狩りへと繰り出すことに。生首と魔法が飛び交うグロテスクな展開を愛嬌に満ちた登場人物たちが彩ります。混沌とした世界観がクセになるという読者も多い、おすすめの青年漫画です。
第9位 シャドーハウス
集英社 著者:ソウマトウ 既刊19巻
顔のない一族と彼らの顔の代わりとして仕える「生き人形」たちの、不思議な日常を描いたダークファンタジー漫画。2018年から「週刊ヤングジャンプ」で連載されている青年漫画です。海外でも反響を集め、アニメは第2期まで制作されました。
舞台は、崖の上に建つ来客のない洋館「シャドーハウス」。そこには、全身真っ黒の不思議な存在であるシャドー一族が、貴族の真似事をしながら暮らしています。一族の少女・ケイトに仕えるエミリコは、やがて館の奇妙な側面を垣間見ることになるのです。
ケイトとエミリコの平和な暮らしの背後に横たわる不穏な世界観が本作品の魅力。物語が進むにつれて、巨大な館や一族に隠された謎が少しずつ明かされていきます。冒険模様やサスペンス的展開など、多彩な見どころがあるおすすめの青年漫画です。
第10位 とんがり帽子のアトリエ
講談社 著者:白浜鴎 既刊13巻
魔法使いに憧れを抱く少女に訪れた、絶望と希望を描いたファンタジー漫画です。「モーニング・ツー」にて連載中。アニメ化が決定しており、話題を集めています。
アメリカの権威ある漫画賞の、アイズナー賞最優秀アジア作品賞と、ハーヴェイ賞Best Manga部門を受賞。また、アメリカのアジアやヨーロッパなどで翻訳されるなど海外でも人気で、世界累計550万部を突破しています。
昔から魔法使いに憧れを抱いていた、小さな村に住む少女・ココ。しかし、生まれたときから魔法を使えない人間は、魔法使いになれず、魔法をかける瞬間を見てはいけないといわれていました。ココは魔法使いになる夢は諦めていましたが、ある日村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使っているところを見てしまい……。
懐かしさのある、童話のような王道ファンタジー大作です。美しく丁寧に描かれた登場人物や背景、秀逸なコマ使いなどが魅力。圧倒的な画力や構成力で話題になった、ファンタジーの傑作に触れたい方におすすめの青年漫画です。
第11位 宇宙兄弟
講談社 著者:小山宙哉 既刊44巻
宇宙を目指す兄と先に宇宙飛行士となった弟、宇宙を目指す仲間たち、彼らを支える人々などが織りなす人間ドラマを描いた青年漫画です。
2007年から「モーニング」にて連載中で、2011年に小学館漫画賞と講談社漫画賞をダブル受賞。アニメや実写映画など、さまざまなメディアミックス作品が展開されており、累計3100万部を突破している人気の高い青年漫画です。
2006年7月9日。兄・南波六太(ムッタ)と、弟・日々人(ヒビト)は星空を眺めながら2人で宇宙飛行士になる約束をします。そして2025年、NASAは宇宙飛行士となったヒビトを含む、月面長期滞在クルーのメンバーを発表しました。
同時に日本では、自動車設計会社に勤めていたムッタが、ヒビトのことを悪く言った上司に頭突きして会社をクビに……。その後、ヒビトから届いた1通のメールで、ムッタは再び宇宙を目指し始めます。笑えて、泣けて熱くなれる傑作。宇宙飛行士になりたい方に限らず、夢を追っている方におすすめです。
第12位 プラネテス
講談社 著者:幸村誠 全4巻完結
宇宙開発で生まれたスペースデブリ(宇宙ごみ)の回収業者が主人公のSF漫画です。1999~2004年まで「モーニング」にて連載され完結。2002年度星雲賞コミック部門賞を受賞しています。さらに、2003年のアニメ化作品は2005年度星雲賞メディア部門を受賞。2022年にはアニメの再放送で話題になりました。
物語の舞台は、地球圏を月面に押し広げた2070年代の地球。スペースデブリを回収するのが主人公・星野八郎太(ハチマキ)の仕事です。彼はいつか自分の宇宙船を買うことだけを目標に、業務をこなしていました。そんなハチマキの成長を軸に、周囲の人々の群像劇を描いています。
“SFを一段階進めた大傑作”ともいわれる名作です。宇宙を舞台としたSF要素だけでなく、サラリーマン社会をリアルに描いているのもポイント。哲学的な側面もあり、心に刺さる名言も多数出てきます。長年愛され続ける名作青年漫画を読みたい方におすすめです。
第13位 僕だけがいない街
KADOKAWA 著者:三部けい 全9巻完結
1人の青年に巻き起こる不思議な現象を軸に事件を紐解く、ファンタジーサスペンス漫画です。2012〜2016年に「ヤングエース」で連載されていた作品で、アニメ化もしています。藤原竜也主演で実写映画化もしており、数々の賞にランクインしている話題作です。
青年漫画家・藤沼には、彼にしか起こらないある現象がありました。それは、時間が巻き戻るというモノ。この現象が、藤沼の運命を大きく動かします。
事件が発生すると、その事件を回避するまで時間を遡り続ける藤沼。ある事件をきっかけに、彼は18年前まで時を遡ることに。設定は非現実的ですが、ミステリーが好きな方におすすめの青年漫画です。
第14位 天国大魔境
講談社 著者:石黒正数 既刊9巻
文明が崩壊した世界で生きる少年少女の旅路を描いた青年漫画です。著者は『それでも町は廻っている』『外天楼』などを手掛け、”読切の名手”とも評された石黒正数。このマンガがすごい!2019のオトコ編で第1位を受賞し、2023年にアニメ化もされています。
美しい壁に囲まれた学園のような施設で平和に暮らしていた少年・トキオ。彼はある日、”外の外に行きたいですか?”という謎のメッセージを受け取ります。一方、トキオとそっくりの見た目をした少年・マルは、荒廃した世界で「天国」探しの旅をしていました。
閉ざされた清潔な「施設」と、大災害によって崩壊した日本。2つの対照的な世界を同時並行で描きながら、謎が謎を呼ぶ複雑なストーリーが展開されます。巧みな伏線回収劇や考察を楽しめる青年漫画が好きな方におすすめのSFアドベンチャーです。
第15位 ハクメイとミコチ
KADOKAWA 著者:樫木祐人 既刊13巻
身長わずか9cmの少女たちによる、森の中でのスローライフを覗き見られる日常系ファンタジー漫画。「ハルタ」にて2012年から長期連載されている青年漫画です。
ハクメイとミコチは、緑深い森の奥にある木の洞に家を構えてのんびりとした暮らしを営んでいます。同じく小さな人々と交流したり、伝説のトンビを求めて森を探し回ったりと、2人の日常は素朴で賑やか。そんな少々不思議な2人の日常を描いた物語です。
自然界のモノを生かして物作りをしたり料理をしたりと、ハクメイとミコチのリアルな衣食住の様子がまるで童話のように表現されています。壮大な自然が、細部まで緻密に描き込まれているのも魅力。のんびりと穏やかな気持ちに浸れる青年漫画が読みたい方におすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|ヒューマンドラマ・青春漫画
第1位 光が死んだ夏
KADOKAWA 著者:モクモクれん 既刊6巻
2025年夏にアニメ化が予定されている青年漫画の注目作。とある田舎の集落を舞台に、男子高校生の歪な友情と狂っていく日常を描いた青春ホラー漫画です。このマンガがすごい!2023のオトコ編第1位に輝き、累計部数は300万部を突破しました。
ある集落で幼い頃からずっと一緒に育ってきた同い年の光とよしき。しかし、何気ない日々を過ごすなかで、よしきは別のナニカが光にすり替わっていることを確信してしまいます。時を同じくして、集落では奇怪な事件が次々と発生しはじめるのです。
光の姿をした正体不明のナニカを危険だと知りつつも、離れられないよしき。2人の複雑な関係性を描くとともに、集落に伝わる恐ろしい伝承の謎を追っていくミステリー要素も楽しめます。先の読めない独特の不穏な雰囲気に心を掴まれる読者も多いおすすめの青年漫画です。
第2位 スキップとローファー
講談社 著者:高松美咲 既刊11巻
過疎地の田舎から東京の高校に越境入学してきた女子高生の、みずみずしいスクールライフを描いた青春漫画。2023年に第47回講談社漫画賞を受賞しました。アニメは第2期の制作も決定している青年漫画の人気作です。
同世代が少ない田舎で育った岩倉美津未は、東京の高偏差値高校に主席入学を果たします。しかし、勉強は得意であるものの少々天然で、同級生とのコミュニケーションに慣れない美津未。無事に平穏な学校生活を送ることはできるのでしょうか。
純粋でまっすぐな性格の美津未の存在が、さまざまな悩みや葛藤を抱えた周囲の人々の心を解きほぐしていく様が見どころ。価値観の違いをすり合わせていく高校生の成長過程がていねいに描かれています。他人との向き合い方を考えさせられる、おすすめの青年漫画です。
第3位 君と宇宙を歩くために
講談社 著者:泥ノ田犬彦 既刊3巻
「普通」が苦手な男子高校生たちが壁にぶつかりながらも前を向こうと奮闘する様を追いかける青春友情ストーリー。マンガ大賞2024の大賞やこのマンガがすごい!2025のオトコ編第1位など、多数の漫画賞に輝いた青年漫画の新たな話題作です。
勉強もバイトも上手く続かないヤンキーの男子高校生・小林のクラスに、変わり者の転校生・宇野がやってきます。怪しいバイトに誘われていたところを宇野に救われた小林。宇野のことを知るうちに彼の生き方にも惹かれ、小林は自分自身を変えようと試みますが……。
生きづらさを抱えた小林と宇野のかけがえのない友情を描いていく本作品。成長をテーマにした普遍的な人間ドラマが多くの読者の胸を打ちました。心が洗われるような青年漫画を読みたい方におすすめの感動作です。
第4位 路傍のフジイ
小学館 著者:鍋倉夫 既刊4巻
冴えない独身の中年男性が、人々のありふれた日常を鮮やかに彩っていく様を描いた青年漫画です。2023年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載開始。このマンガがすごい!2025をはじめ、数々の漫画賞で上位にノミネートされています。
主人公・藤井は、40代の非正規社員。職場では目立たず存在感もほとんどありません。職場飲みにも声が掛からない謎めいた人物ですが、その生き様にはほかの人にはない魅力がありました。そんな藤井と、周囲の人々が織りなすヒューマンドラマを描いた物語です。
自分なりの幸せを見つけ、充実した日々を過ごしている藤井。マウントや承認欲求といった価値観から切り離された藤井の言動が、人々の考えを解きほぐしていきます。幸せの概念について見つめ直すきっかけを与えてくれる、おすすめの話題作です。
第5位 ブルーピリオド
講談社 著者:山口つばさ 既刊16巻
第44回講談社漫画賞・マンガ大賞2020の大賞に輝いた青年漫画の名作。答えのない芸術の世界に魅了された学生たちの、ひりつくような熱い日々を描いた青春漫画です。アニメ化や舞台化のほか、2024年には実写映画も公開されました。
スクールカースト上位の世渡り上手な高校生・矢口八虎は、充実した日々を送りながらもどこかで空虚な焦りを感じていました。そんなある日、偶然見かけた1枚の絵に衝撃を受けた八虎。突き動かされるように、美術予備校へと通い始めますが……。
日本の芸術系大学の最高峰とされる東京藝術大学への入学を目指し、八虎が仲間とともに過酷な美大受験競争に挑むところから物語はスタート。美術の世界の泥臭い裏舞台と青年期のリアルな葛藤が巧みに織り交ぜられた、おすすめの青年漫画です。
第6位 トリリオンゲーム
小学館 原作:稲垣理一郎 作画:池上遼一 既刊10巻
『Dr.STONE』を手がけた稲垣理一郎と『サンクチュアリ』の著者・池上遼一のタッグで描かれる、スタートアップ企業を題材にした青年漫画です。ドラマ化・アニメ化され、2025年には実写映画が公開予定の人気作。第69回小学館漫画賞も受賞しています。
中学生の頃、カツアゲされていたところをハルに救われたガク。そこからハルに気に入られたガクは、就職活動に失敗続きだったところをハルに誘われて、2人で起業することにします。ハルは”1兆$を稼いで、全てを手に入れる”というのですが……。
わがままで人たらしなハルとITスキルの天才・ガクがコンビを組み、ゼロから起業。斬新な発想力と堅実なスキルを武器に、経済界で成り上がっていく様を追いかけます。エンターテインメント性あふれるヒューマンドラマが好きな方におすすめの青年漫画です。
第7位 3月のライオン
白泉社 著者:羽海野チカ 既刊17巻
『ハチミツとクローバー』を手掛けた羽海野チカが将棋の世界を舞台におくる、厳しくもやさしい青春漫画です。第35回講談社漫画賞や第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞といった、多数の漫画賞を受賞。アニメ化や実写映画化もされました。
中学生でプロ棋士デビューを果たし、周囲から将来を期待される17歳の天才・桐山零。彼は幼い頃に事故で家族を失い、現在は東京の下町で一人暮らしをしています。私生活でも盤上でも孤独を感じていたある日、ある3姉妹との出会いを果たすのです。
3姉妹との交流を通して、次第に人としてのあたたかな気持ちを取り戻していく零。彼を筆頭に、厳しい将棋の世界で戦うさまざまな立場の棋士たちの胸に沁み入る人間ドラマが描かれます。プロの将棋界のリアルも覗き見られる、おすすめの青年漫画です。
第8位 九条の大罪
小学館 著者:真鍋昌平 既刊8巻
『闇金ウシジマくん』を手掛けた真鍋昌平が、司法をテーマに法とモラルの極限のドラマを描いた青年漫画です。裏社会の人間が絡んだ案件ばかりを担当する弁護士が主人公。2020年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されています。
主人公の九条間人はビルの屋上でテント生活を営む変わり者。世間から悪徳弁護士と罵られながらも、ヤクザや前科持ちの弁護を筆頭に厄介な案件ばかりを引き受けています。飲酒運転によるひき逃げをした半グレにも、九条は驚くような策を授け……。
法律と道徳を分けて考えるダークヒーロー的な弁護士が、法律の抜け穴をついた巧みな戦略でさまざまな依頼を遂行していく様が描かれます。法律を軸に、弱者と強者のリアルな人間ドラマと社会の闇を垣間見られる、おすすめの青年漫画です。
第9位 ひらやすみ
小学館 著者:真造圭伍 既刊8巻
東京の下町で平家暮らしをするフリーターのモラトリアムな日々を描いた青年漫画です。2021年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中。マンガ大賞2022では第3位に輝きました。
恋人はおらず、定職にも就いていない29歳の生田ヒロトは、仲良くなった近所のおばあさんから一戸建ての平屋を譲り受けます。やがて、美大に通うために上京してきた18歳の従姉妹・なつみも住まうことになり、2人での平屋暮らしが幕を開けるのでした。
ヒロトがのんびりと暮らす平屋には、社会に対してさまざまな生きづらさを抱えた人々が集まるように。彼らの交流と何気ない日常が穏やかな筆致で描かれていきます。ありのままの自分を肯定できるような、癒される人情ドラマが読みたい方におすすめの青年漫画です。
第10位 BLUE GIANT
小学館 著者:石塚真一 全10巻完結
世界一のジャズプレイヤーを目指してひたむきに走り続ける青年の、壮大な道のりを描いた青春漫画です。第62回小学館漫画賞や第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。2023年の劇場アニメ化でも高い評価を集めました。
中学生の頃にジャズの生演奏に心を打たれた宮本大は、雨の日も猛暑の日も河原でひたすらサックスを吹き続けてきました。大は世界一のジャズプレイヤーになるべく、高校を卒業後に上京。10代で仲間とともにトリオを結成することになります。
シリーズごとに舞台を変えていく本作品は、一流のジャズプレイヤーへと上り詰めていく大の成長を見守るような感覚で楽しめるのが魅力。人の助け合いの素晴らしさや目標のために努力を続ける尊さが、ジャズを支点にして描かれます。胸を打つ熱い青春漫画が読みたい方におすすめです。
第11位 ソラニン
小学館 著者:浅野いにお 全2巻完結
社会に出て自己実現を追い求める若者たちの、ほろ苦い青春模様を描いた青年漫画の名作。「週刊ヤングサンデー」で連載され、”ゼロ年代青春漫画の金字塔”とも謳われる大ヒット作になりました。2009年にはアメリカの漫画賞・アイズナー賞の候補作にも選出されています。
OA機器メーカー勤務の井上芽衣子は大学卒業後1年が経ち、自分が社会人に向いていないという実感を持ちはじめていました。しかし、特別な才能はなく、人生のレールを外れる勇気も持てない芽衣子。つつましく生きていこうと、会社に向かいますが……。
社会人として鬱屈した思いを抱えていた芽衣子と、恋人のバンドマン・種田の淡く切ない青春と恋を描いた本作品。夢と現実にどのように折り合いをつけるのかという、若者の揺れ動く感情が的確に表現されています。共感とともに心を揺さぶられる読者も多い、おすすめの傑作です。
・小学館 新装版 全1巻完結
第12位 税金で買った本
講談社 原作:ずいの 作画:系山冏 既刊14巻
図書館で働く人々と来館者が織りなす人間ドラマを描いた、お仕事系青年漫画です。「ヤンマガWeb」での配信連載時から高い支持を集め、2021年に「週刊ヤングマガジン」への移籍を果たしました。
ヤンキーの青年・石平が小学生ぶりに図書館を訪れると、10年前に図書館で借りた本を無くしていたことが発覚。無くした本を弁償することになります。さらには、図書館でアルバイトする流れにまで発展し……。
原作者・ずいのの図書館での勤務経験に基づいた、図書館にまつわる豆知識も見どころ。図書館で働く人々の日常を覗き見られるとともに、来館者のさまざまなドラマも巧みに織り交ぜられています。青年漫画として図書館のリアルな現状にも真摯に向き合ったおすすめの1作です。
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大人が青春を味わえたり、少し過激な表現があったりと、少年漫画とはひと味違った魅力のある青年漫画。バトル・恋愛・ギャグ・スポーツ・ファンタジーなどジャンルは多岐にわたります。今回ご紹介したのは、男女問わず人気の高い面白い名作ばかり。興味がある作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。