少年漫画よりも年齢層が高い、高校生以上の読者を想定している「青年漫画」。少しグロテスクで過激な表現があったり、壮大なストーリー展開があったりと、読みごたえのある作品が数多く出版されています。
今回は、青年漫画のおすすめをランキング形式でご紹介。完結済みで王道の名作から最近話題の作品まで、人気のジャンル別に厳選しました。ぜひ、漫画を選ぶ際の参考にしてみてください。
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- 目次
- 青年漫画のおすすめランキング|完結済み作品
- 青年漫画のおすすめランキング|バトル漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|恋愛漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|ギャグ・コメディー漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|スポーツ漫画
- 青年漫画のおすすめランキング|SF・ファンタジー漫画
- 青年漫画の売れ筋ランキングをチェック
青年漫画のおすすめランキング|完結済み作品
第1位 BLUE GIANT
小学館 著者:石塚真一 全10巻完結
ジャズに魅せられた少年が、世界一のジャズプレーヤーを目指す姿を描いた、感動の青年漫画です。2013~2016年まで「ビッグコミックオリジナル」で連載され、続編のヨーロッパ編『BLUE GIANT SUPREME』も完結済み。現在は、アメリカ編の『BLUE GIANT EXPLORER』が連載中です。
2017年には小学館漫画賞の一般向け部門と、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。2023年には映画化もされたほか、メディアにも多数取り上げられ、シリーズ累計920万部を突破しています。
中学生のときに、友達に連れられて行ったジャズ喫茶での生演奏に魅せられた宮本大。その後、独りでがむしゃらに、テナーサックスの練習を始めました。楽譜も読めずスタンダードナンバーも知らない彼ですが、雨の日も猛暑の日も、毎日広瀬川の河川敷でテナーサックスを吹き続けます。
夢を追いかけるなかで立ちはだかる、挫折や葛藤を繰り返しながらも、前向きにジャズに取り組む大の姿に胸を打たれる名作。熱気や迫力に満ちており、何かに打ち込みたくなるような魅力があるおすすめの作品です。
第2位 闇金ウシジマくん
小学館 著者:真鍋昌平 全46巻完結
闇金業者「カウカウファイナンス」の若き社長・丑嶋馨と、お金を借りに訪れる人々との人間模様を描いた青年漫画です。2004~2019年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載され、小学館漫画賞一般向け部門を受賞。国民的ダークヒーロー漫画とも称される名作です。
山田孝之主演の実写ドラマ・実写映画も人気を博し、大ヒットを記録しました。2022年には外伝のドラマ化も決定。累計発行部数は2100万部を超えています。
丑嶋のもとに毎朝9時に訪れる、”奴隷くん”と呼ばれるパチンコ依存症の主婦たち。丑嶋は彼女たちに3万円の現金と引き換えに、5万円の借用書にサインさせます。あらかじめ金利や手数料2万円を引いたうえ、1日3割という暴利。しかし、彼の会社には訪問者がひっきりなしに訪れるのです……。
人間の欲望や、社会に潜む闇を色濃く描いており、リアルで恐ろしさも感じられます。お金を使うことや稼ぐことなどのバランスを、丑嶋が厳しく教えてくれるおすすめの作品です。
第3位 ザ・ファブル
講談社 著者:南勝久 全22巻完結
殺し屋が一般人として生活を送る姿を描いた、アクションコメディー漫画。「ヤングマガジン」で連載されていた人気作品で、2017年に講談社漫画賞の一般部門を受賞しています。
2019年に最終回を迎えましたが、現在は第2部の『ザ・ファブル The second contact』が連載中。岡田准一主演で実写映画が2作品制作されており、同じく人気を博しました。
さまざまな敵を鮮やかに葬り去る、”殺しの天才”通称・ファブル。相棒の女性とともに、日々裏社会の仕事をこなしていました。そんなある日、ボスから突然1年の休業を言い渡され、「佐藤明」として一般人の生活を送ることになるのです……。
殺し合いのシリアスなシーンもある一方、ファブルが一般人として普通の生活を送るギャップが面白い作品。アクションの緊迫感とコメディーのゆるさがほどよい、おすすめの青年漫画です。
第4位 チ。-地球の運動について-
小学館 著者:魚豊 全8巻完結
「地動説」の証明に、自らの命と信念をかけた人々の姿を描いた叙事詩的な青年漫画。2020~2022年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載されました。マンガ大賞2021、2022と2年連続入賞したほか、手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。また、マッドハウス制作でアニメ化も予定されており、累計250万部を突破している注目作です。
物語の舞台は、異端思想が火あぶりに処せられていた、15世紀のヨーロッパ。神童と呼ばれるラファウは、飛び級で入学予定の大学で、1番重要といわれていた神学の専攻をみんなに期待されていました。
合理性を重んじる彼にとっても、それは当然の選択。しかし、ある日ラファウのもとに現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ど真ん中の「ある真理」で……。
登場人物たちが、自らの意思を貫き、真理を追究していく姿に胸が熱くなる傑作。熱い名ゼリフも多数出てきます。歴史漫画・哲学漫画としても楽しめる、おすすめの話題作です。
第5位 コウノドリ
講談社 著者:鈴ノ木ユウ 全32巻完結
産婦人科を舞台に描かれた医療漫画。「モーニング」にて2013~2020年まで連載され、2016年には講談社漫画賞一般部門を受賞しています。綾野剛主演のドラマも人気を博し、続編も制作されました。2022年には『コウノドリ 新型コロナウイルス編』も連載され、累計発行部数は940万部を突破しています。
年齢経歴が不明のピアニスト・ベイビー。彼のライブは、2時間以上の日もあれば、開演10分でステージから消えてしまう日もあります。そんなベイビーの正体は産婦人科医・鴻鳥サクラ。年間約100万人の新しい命が誕生する現場で働く彼やほかの医師、患者たちとの人間ドラマが繰り広げられます。
産婦人科のリアルな現場や、臨場感・緊迫感のある描写が魅力。出産とは、命とは何かを考えさせられる、おすすめの青年漫画です。
第6位 東京喰種 トーキョーグール
集英社 著者:石田スイ 全14巻完結
人間社会で暮らしながら、人を喰らう怪人「喰種(グール)」たちが存在する東京が舞台のダークファンタジー漫画。2011~2014年に「週刊ヤングジャンプ」で連載されていました。
アニメ・舞台・実写映画など数々のメディアミックス作品が展開。累計発行部数は4700万部を超えるベストセラー作品です。続編となる『東京喰種 トーキョーグール:re』も人気を博しました。
主人公は読書好きの平凡な大学生・金木研(カネキ)。彼は喫茶店「あんていく」に、片思い相手・リゼをひと目見るため、通い詰めていました。好きな作家が同じだったことをきっかけに、カネキは彼女とデートをすることになります。それが、彼の運命を大きく変えることになるとは知らずに……。
登場人物たちの苦悩や葛藤といった丁寧な心情描写、スピード感と臨場感あふれる戦闘シーン、グロテスクながら美しい絵柄などさまざまな魅力が詰まっています。男女問わず高い人気を誇る、ダークな世界観の青年漫画を読みたい方におすすめです。
第7位 本格科学冒険漫画 20世紀少年 完全版
小学館 著者:浦沢直樹 全22巻完結
青年・ケンヂが、少年時代の仲間と、世界の滅亡を企む人物・ともだちの陰謀に立ち向かう姿を描いた青年漫画。豪華キャストによる実写映画も人気を博し、累計発行部数は3600万部を突破している名作です。
小学館漫画賞青年一般部門や講談社漫画賞一般部門、アメリカの漫画業界で重要なアイズナー賞の最優秀長編賞など、さまざまな漫画賞を受賞。続編であり、本作品の完結編ともいえる『21世紀少年』も上下巻で完結しています。
1997年、かつて正義の味方や一流ミュージシャンを目指していたケンヂは、実家のコンビニで店長として冴えない日々を送っていました。ある日、彼がいつも酒を配達している敷島家が全員行方不明になったといいます。ケンヂは集金がまだ終わっていなかったため、敷島家を訪れますが、そこにはどこかで見たことのあるような、不思議なマークがあり……。
“ともだち”の得体の知れない恐ろしさや、個性的なキャラクター、多くの伏線などさまざまな魅力があります。結末に向けての過程を楽しめる、おすすめの名作です。
第8位 MASTER KEATON 完全版
小学館 著者:浦沢直樹 全12巻完結
“コミック界の至宝”ともいわれる、国際学術サスペンスです。1980~1990年代にかけて多くの読者の人気を得た青年漫画のベストセラー作品で、アニメ化もされた名作。累計2000万部を突破しています。2014年には本作品から20年後が舞台の『MASTERキートン Reマスター』が発売され、話題になりました。
主人公は、日本人の父とイギリス人の母を持つ、平賀=KEATON・太一。彼は大学で考古学の講師をしながら、オプ(保険調査員)もしていました。また、英国軍の特殊空挺部隊でサバイバル術教官をしていたという、異色の経歴を持つ人物。そんな彼の夢は、幻のドナウ文明を発掘することでした。
知力も体力も兼ね備えたキートンが、保険調査員をするなかで遭遇する、さまざまなドラマを描いています。考古学のミステリアスさとサスペンスが見事に融合し、読む手が止まらないおすすめの青年漫画です。
第9位 嘘喰い
集英社 著者:迫稔雄 全49巻完結
2006~2017年まで「週刊ヤングジャンプ」で連載され、人気を博した青年向けギャンブル漫画。2022年には横浜流星主演で実写映画化もされ、累計1000万部を超える大ヒット作品となりました。
青年・梶くんは、遊ぶ金欲しさに闇金に手を出し、取り立てに追われる身。そんな彼の前に現れたのは、自らをギャンブラーと名乗る謎の男・斑目貘でした。梶くんの借金返済を手伝うと豪語する彼は、闇カジノへと乗り込み……。
嘘と真実が入り交じる賭博の世界で、貘が相手の嘘を喰いつくしていく活躍を描いています。迫稔雄による迫力ある画力と、繰り広げられるギャンブルの緊迫感に読む手が止まらない作品。頭脳戦やスリリングなアクションが好きな方におすすめです。
第10位 アイアムアヒーロー 完全版
小学館 著者:花沢健吾 全22巻完結
ゾンビ漫画の金字塔と名高い、極私的サバイバルパニックホラー作品。小学館漫画賞一般向け部門受賞作で、2009~2017年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていました。大泉洋主演の実写映画も好評を博し、累計発行部数は830万部を突破しています。
35歳の鈴木英雄は、漫画アシスタントとして、冴えない悶々とした日々を送っていました。妄想のなかでしか現実に勝てず、付き合ってくれる彼女との仲にも不満や不安が募ります。そんななか、気付かないうちに謎の感染症が蔓延し始め、現実の世界は壊れ、姿を変えていくのです……。
グロテスクな戦闘シーンや日常生活のリアルさに恐ろしさを感じられます。また、生き延びるために鈴木が、ゾンビと奮闘する姿に勇気をもらえるのもポイント。秀逸なホラーやゾンビものが気になる方におすすめの青年漫画です。
第11位 ピアノの森
講談社 著者:一色まこと 全26巻完結
少年がピアニストとして成長していく姿や、周囲の人々の人間ドラマを描いた青年漫画。アニメ化・映画化され、2008年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した秀作です。たびたび本作品をテーマにしたピアノコンサートも行われており、2022年にも開催されました。
主人公は、森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育った一ノ瀬海。音が出ないはずの森のピアノを、ただ1人鳴らせる存在でした。
そんな彼が、事故によってピアニスト生命を絶たれた小学校の音楽教師・阿字野壮介や、偉大なピアニストの父を持つ雨宮修平と出会ったことにより、ピアノの才能を伸ばしていきます。
海がピアノを弾くシーンは臨場感や緊張感にあふれ、心を揺さぶられるのがポイント。登場人物がそれぞれ努力し、葛藤する様子が描かれ、「才能」についても考えさせられます。音楽が好きな方は必見のおすすめ漫画です。
第12位 賭博黙示録カイジ
講談社 著者:福本伸行 全13巻完結
命懸けのギャンブルを描く、賭博漫画の金字塔です。1996〜1999年まで、「週刊ヤングマガジン」で連載されていました。多くの続編が発表されている人気作で、現在も「24億脱出編」が連載中です。藤原竜也主演で、実写映画化されています。
働きも積み重ねもせず、日々を適当に生きる青年・伊藤開司。彼は過去に軽い気持ちで保証人になった借金が原因で、突如多額の債務者になってしまいます。借金の取り立てに来た謎の男は、怪しいギャンブル船への乗船を勧めてきて……。
数々のオリジナルゲームが登場する青年漫画で、頭脳戦がポイントです。裏切りや読みあいの連続なので、奥が深いハラハラ感が魅力の作品を探している方に、おすすめです。
第13位 クレヨンしんちゃん
双葉社 著者:臼井儀人 全50巻完結
幼稚園児が主人公の、ドタバタギャグ漫画です。2010年まで「月刊まんがタウン」にて連載されていた作品で、同年に『新クレヨンしんちゃん』の連載が開始しました。1992年に放送を開始したアニメは、現在も絶賛放送中です。
春日部に住む5歳の幼稚園児・野原しんのすけは、元気がよい男の子です。口紅でイタズラをしたり、魚屋に肉を買いに行ったり、今日も周りの人たちを振り回します。
青年漫画らしく下品な描写も多いギャグ漫画ですが、主人公が幼稚園児なので、微笑ましく読めると評判。アニメを視聴した経験がある方も視聴していない方も、新鮮に楽しめるためおすすめです。
第14位 ドラゴン桜
講談社 著者:三田紀房 全21巻完結
驚きの方法で東大を目指す高校生たちを描いた、青年漫画です。2003〜2007年まで「モーニング」にて連載されていた作品で、2021年までは続編も発表されていました。第29回講談社漫画賞の一般部門受賞作で、ドラマ化もされている名作です。
倒産の危機にある、バカが集まる龍山高校に来た弁護士の桜木。債権整理のために来たはずの彼は、突然東大合格者をだし学校を進学校にすると宣言します。桜木が連れて来た教師陣が教える勉強法は、風変わりでありながら効果的なモノばかりで……。
東大合格者をだして学校を再建するというテーマが秀逸で、しっかりと役立つ勉強法が多い作品として知られています。目標に向かって努力をする漫画としての魅力と、リアリティのバランスが絶妙。受験漫画に興味がある方に、おすすめの一作です。
第15位 LIAR GAME
集英社 著者:甲斐谷忍 全19巻完結
オリジナルゲームで金を賭ける、頭脳戦が魅力の青年漫画です。2005〜2015年まで、「週刊ヤングジャンプ」で連載されていました。戸田恵梨香と松田翔太主演でドラマ化されており、実写映画も公開されています。
女子大生である神崎直の家に、突如1億円とゲームの招待状が届きます。ゲームの名は”LIAR GAME”。簡単に1億円を騙し取られてしまった彼女が頼ったのは、天才詐欺師・秋山深一で……。
主人公が騙されやすいゲーム漫画の設定が面白いと、高い評価を得ています。驚きの方法でゲームに勝つ、秋山の奇策がポイント。自らゲームの攻略法を考えながら楽しみたい方に、おすすめです。
第16位 神の雫
講談社 原作:亜樹直 作画:オキモト・シュウ 全44巻完結
選ばれた究極のワインの謎を追う、グルメ系の青年漫画です。2004〜2014年まで、「モーニング」にて連載されていた本作品。続編も発表された人気作で、現在も『神の雫 deuxième』が連載中です。実写化もされており、2023年には山下智久主演のドラマが、Huluで配信されました。
ワインの市場価値を左右するとまでいわれる、ワイン評論家・神咲豊多香が亡くなります。遺されたのは、時価20億円を超える彼のワインコレクション。息子である雫は、このワインコレクションを手に入れるため、”使徒”、そして”神の雫”の銘柄と生産年を当てることになり……。
ワインの知識を詳しく解説しているので、ワインをあまり知らない方にもおすすめです。ストーリーを楽しみながらも、勉強になる漫画を探している方は、ぜひ手に取ってみてください。
第17位 おやすみプンプン
小学館 著者:浅野いにお 全13巻完結
少年の波乱に満ちた人生を描く、陰鬱な雰囲気が漂う青年漫画です。2013年まで、「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていました。また、第13回文化庁メディア芸術祭では、マンガ部門の審査員委員会推薦作品に選ばれています。
ある日の学校で、プンプンは転校生・田中愛子に一目惚れをします。プンプンに、地球と人類は危機的状況にあると語る彼女。その話を聞いて将来の夢を決めた彼ですが、翌朝の家では大変な事件が起きていて……。
周囲の環境もあり、少しずつ最悪へと進んでいくプンプンの人生。リアルな悲しさと絶望に襲われると、評判の作品です。読むと気分が沈む漫画としても有名なので、鬱漫画が好きな方におすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|バトル漫画
第1位 ゴールデンカムイ
集英社 著者:野田サトル 全31巻完結
明治時代末期の北海道を舞台に、莫大な埋蔵金をめぐり繰り広げられる生存競争サバイバル漫画。2014~2022年まで「週刊ヤングジャンプ」で連載された、累計2300万部を超えるベストセラー作品です。
2016年にマンガ大賞の大賞を受賞したほか、文化庁メディア芸術祭マンガ部門のソーシャル・インパクト賞を受賞。完結後もアニメ4期や実写映画化が予定されていたり、ゴールデンカムイ展が開催されたりと、話題が尽きません。
主人公は日露戦争という死線をくぐり抜けた、”不死身の杉元”の異名を持つ元兵士。彼は、ある目的のために一攫千金を目指し、ゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れます。彼を待っていたのは、網走監獄の死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手がかりと、純真無垢なアイヌの少女・アシㇼパとの出逢いだったのです……。
杉元とアシㇼパによる心の通い合いや彼らが走り抜けていく姿などを、ギャグシーンを織り交ぜながら描かれており、物語に厚みを感じられます。敵味方入り乱れた、息もつかせぬような戦闘描写も魅力。男女問わず高い人気を誇る、おすすめの青年漫画です。
第2位 キングダム
集英社 著者:原泰久 既刊71巻
「週刊ヤングジャンプ」の連載作品のなかでも、圧倒的な人気を誇る中華戦国大河ロマン。手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。2022年にはアニメ4期や実写映画第2弾が公開され、累計発行部数は9700万部を超える大ベストセラー作品です。
物語は紀元前の春秋戦国時代。いまだ一度も統一されたことのない中国大陸は、500年にもわたる動乱期を迎えていました。
戦国七雄のひとつ、秦国に住む身寄りのない少年・信と漂は奴隷のような生活を送っていましたが、いつか天下一の将軍になることを夢見て修行に励みます。そんな彼らが、偶然秦国の大臣に出会ったことにより、2人の運命は大きく変わっていくのです……。
手に汗握る戦闘シーンはもちろん、心理戦や頭脳戦、個性的なキャラクターたちとの人間ドラマなど、魅力の詰まった傑作。初めて歴史ものを読む方にもおすすめの青年漫画です。
第3位 ベルセルク
白泉社 著者:三浦建太郎 既刊42巻
鉄の義手をつけている剣士・ガッツの戦いを描いたダークファンタジー漫画です。1989年から「月刊アニマルハウス」で連載開始。2021年に三浦建太郎が亡くなりましたが、2022年から同氏と親交のあった漫画家・森恒二と、三浦建太郎の制作スタッフにより「ヤングアニマル」で連載が再開されました。
手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞作で、累計発行部数は5000万部を突破。アニメ化・映画化されているほか、2022年には大ベルセルク展が開催されるなど、高い人気を誇る作品です。
中世ヨーロッパのような世界が物語の舞台。巨大な剣を振るうガッツが、仲間を滅ぼした暗黒の神たちに復讐していく姿を描いています。
重厚な物語や緻密な作画力、圧倒的な創造力、魅力的なキャラクターなどが多くの読者の胸を打った人気作品。国内外問わず多くのファンを獲得している、おすすめの青年漫画です。
第4位 終末のワルキューレ
コアミックス 作画:アジチカ 原作:梅村真也 既刊21巻
全世界の神と、偉人・武士・傑人との人類存亡を賭けた戦いを描いたバトルアクション漫画。「月刊コミックゼノン」にて2018年から連載中です。
このマンガがすごい!や、全国書店員が選んだおすすめコミックなどの漫画賞に入賞している話題作。2023年にはアニメ2期のNetflix独占配信が決定しており、累計発行部数は1400万部を突破しています。
地上で横暴を極めている人類に対して、神々は1000年に一度の「人類存亡会議」で滅亡を決定。しかし、その決定を覆すべく、人類最強13人の戦士たちが選ばれます。人類を存続させるためには、神々とのタイマン13番勝負に勝たなければなりません。戦士たちは人類を存続させられるのでしょうか。
さまざまな神と偉人をモチーフにしつつ、しっかり史実をキャラクターに落とし込んでいるのがポイント。また、必殺技やアイテムなどが登場し、異能力バトル要素も楽しめます。血沸き肉躍るような、青年バトル漫画を読みたい方におすすめです。
第5位 GANTZ
集英社 著者:奥浩哉 全37巻完結
死んだはずの青年が、謎の黒い球体「ガンツ」に呼び出され、謎の異星人たちと戦うSFアクション漫画。「週刊ヤングジャンプ」にて2000~2013年まで連載され完結しました。二宮和也と松山ケンイチ主演の実写映画のほか、アニメや舞台などさまざまなメディアミックス作品が展開。累計発行部数は2400万部を超える大ヒット作品です。
小学校時代の友人だった玄野と加藤は、電車の線路内に落ちた酔っぱらいを助けようとして電車にはねられます。次の瞬間2人がいたのは、死にかけた人間たちが集う見知らぬマンションの一室でした。
そして、部屋に置かれた得体の知らない黒い玉から、「ねぎ星人」の暗殺を命ぜられた玄野たち。状況を把握できないまま、ねぎ星人のもとへ転送されて……。
謎の多いまま進んでいくストーリーや、異星人とのグロテスクな戦いがリアルに描かれ、話題を集めた作品。凄惨な戦闘のなかでも、友情や恋愛模様などの人間ドラマも見られます。国内にとどまらず、海外でも人気を集めたおすすめの青年漫画です。
・集英社文庫 コミック版 全18巻完結
第6位 亜人
講談社 原作:三浦追儺 漫画:桜井画門 全17巻完結
決して死なない新種の人類「亜人」と、日本国政府の戦いを描いたバトル・サスペンス漫画です。2012~2021年まで「good!アフタヌーン」にて連載され、大ヒットを記録。アニメ化されたほか、佐藤健主演の実写映画も人気を博し、シリーズ累計900万部を突破しています。
高校生の永井圭はある日、交通事故で亡くなりますが、直後に生き返りました。それは、彼が人間ではない亜人であることを意味します。圭には多額の懸賞金がかけられ、全人類を相手にした逃避行が始まるのです……。
斬新なアクションシーンや緻密な心理描写などが、多くの漫画好きをうならせました。死なない亜人を通して、どう生きるかを考えさせられるのもポイント。SF・ファンタジー・アクションとさまざまな要素を楽しめるおすすめの青年漫画です。
第7位 寄生獣
講談社 著者:岩明均 全10巻完結
謎の寄生生物・ミギーと共生することになった青年・泉新一を描いたSF漫画。1989~1995年に「月刊アフタヌーン」で連載されていた、講談社漫画賞受賞の秀作です。アニメ化や実写映画化されたほか、2022年にはNetflixでドラマ化もされ、2400万部を超える大ヒット作品となりました。
ある日突然、地球に寄生生物たちが飛来。彼らは人間の身体に侵入して脳を乗っ取り、ほかの人間を食い殺し始めます。新一の身体にも寄生生物が侵入しますが、脳の乗っ取りに失敗し、右手に宿ってしまいました。
自らを”ミギー”と名乗る寄生生物は、新一と奇妙な共存関係になり、寄生生物たちとの戦いに身を投じていくのです……。
描写は残酷でグロテスクながら、環境問題や人類の存在など哲学的な側面もあり、高評価を受けています。また、シリアスななかでも、ユーモラスなミギーの存在も魅力。名作と名高いおすすめの青年漫画です。
・新装版 全10巻完結
第8位 ヴィンランド・サガ
講談社 著者:幸村誠 既刊27巻
11世紀のヨーロッパを舞台に、最強民族「ヴァイキング」の少年・トルフィンの成長や挫折を描いた青年漫画です。2009年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。2023年にはアニメ2期の放送が決定しており、累計発行部数は700万部を突破している人気作品です。
北欧の地が、ヴァイキングによって戦火にまみれていた時代。そのなかに、父を殺され、復讐のために幼くして戦場を生き場所としたトルフィンがいました。そんな彼が幻の大陸「ヴィンランド」を目指す物語です。
さまざまな登場人物を魅力的に描き分けている、幸村誠の力量が伺える傑作。また、激しい殺し合いが描かれるなかで、人の愛や命の重さなども感じられます。壮大な歴史ドラマや1人の人間の生き様を見たい方におすすめの作品です。
第9位 HELLSING
少年画報社 著者:平野耕太 全10巻完結
イギリスが舞台で、吸血鬼・アーカードがイギリスの敵である超人や化物を相手に、戦いを繰り広げるバトルアクション漫画。テレビアニメ化されたほか、OVAも制作され、多くのファンを獲得しました。また、ハリウッドでの実写映画化も予定されており、話題を呼んでいます。
吸血鬼による暴虐な事件が横行するイギリス。そこで、反キリストの化物を狩るための機関「HELLSING機関」が結成されます。機関の一員であるアーカードは自身も吸血鬼でありながら、吸血鬼討伐のエキスパートでした。
吸血鬼は銃で撃たれても首をもがれても死なない、不死身の肉体を持つ存在。アーカードを含むHELLSING機関のメンバーたちは、今日も吸血鬼が起こす事件の鎮圧に向かいます。
吸血鬼同士の迫力あるバトル描写に、グロテスクながら読む手が止まらない作品。また、独特のセリフ回しや数々の名言にも定評があります。怒涛のアクションが見られる、おすすめの名作です。
第10位 アンダーニンジャ
講談社 著者:花沢健吾 既刊12巻
忍者が暗躍する現代日本を舞台にしたバトルアクション漫画です。『アイアムアヒーロー』を手がけた花沢健吾の新たなヒット作品で、「週刊ヤングマガジン」にて2018年から連載中。2023年10月にはアニメ化が決定しており、話題を呼んでいます。
太平洋戦争終結後、かつて栄華を誇った日本の忍者たちは、組織を解体させられ消滅したかのように見えました。しかし、実は今でも忍者は秘密裏に存在し、一部の精鋭忍者は国家レベルの争いごとの裏で暗躍しています。
末端の下忍(ノンキャリ)は仕事がない者も多く、主人公・雲隠九郎もニート同然の暮らしをしていました。そんな彼のもとに、ある日重大な「忍務」が舞い降りて……。
ヒリつくような空気感のある戦闘シーンと、気の抜けたギャグのコントラストが魅力。面白い世界観やさまざまな伏線などにより、先が気になり読み進めやすい、おすすめの青年漫画です。
第11位 ドリフターズ
少年画報社 著者:平野耕太 既刊7巻
戦国武将・島津豊久を主人公として、古今東西の英雄たちが活躍するSFアクション青年漫画です。「月刊 YOUNG KING OURS」にて連載中。アニメ化されたほか、原画展も開催されるなど人気の高い作品です。
物語の舞台は紀元1600年、天下分け目の関ヶ原。島津豊久は、敵陣突破の撤退戦「島津の退き口」「捨てがまり」で敵将の首を狙っていました。
重傷を負った豊久は、奇妙な空間へ足を踏み入れ、現実ではない異世界に送り込まれてしまいます。目を覚ました彼が出会ったのは、既に亡くなっているはずの織田信長と那須与一で……。
迫力のある戦闘描写や、個性のある魅力的なキャラクターなどに多くの読者が惹きつけられている作品。さまざまな時代の英雄たちが出てくるため、歴史ファンやかっこいいヒーローたちの活躍を見たい方におすすめです。
第12位 テラフォーマーズ
集英社 作:貴家悠 画:橘賢一 既刊22巻
火星で驚異的な進化を遂げたゴキブリと、特別な手術を受けた戦闘員たちとの戦いを描いたSFアクション漫画です。2011年から「ミラクルジャンプ」で連載開始、2012年からは「週刊ヤングジャンプ」に移籍し連載していましたが、2018年から長期休載しています。
2013年にはこのマンガがすごい!オトコ編で1位を獲得。アニメ・OVA・実写映画などさまざまなメディアミックス作品も人気を博し、累計2200万部を突破している人気作品です。
西暦2599年、火星の地球化(テラフォーミング)計画が進行し、地表は一面のコケと、ある黒い生き物でおおわれていました。そして、選ばれた15人の若者たちは、黒い生き物を退治する重要任務の遂行のため、宇宙船「バグズ2号」で火星に向かいます。しかし、火星で彼らを待っていたのは、想定外の進化を遂げた生き物で……。
押しよせる絶望に対し、立ち向かっていく人類の強さや美しさを描いています。独特の世界観や、手に汗握る凄惨なバトルがポイント。強烈なテーマで続きが気になる、おすすめの青年漫画です。
第13位 バガボンド
講談社 原作:吉川英治 作画:井上雄彦 既刊37巻
誰もが知る剣士の生涯を描写する、剣劇作品です。1998年から、「モーニング」にて連載中。講談社漫画賞・文化庁メディア芸術祭大賞・手塚治虫文化賞マンガ大賞と、多くの賞を受賞している名作です。作画は、『スラムダンク』で知られる井上雄彦が務めています。
剣士のなかでの天下無双を目指し、奮闘する宮本武蔵。彼は剣の腕を磨きながら、殺し合いの渦中に身を投じます。そして、同じく剣の道を行く人々は、その運命に翻弄されるのでした。
荒削りな宮本武蔵を主人公にした作品なので、歴史漫画が好きな方にもおすすめです。剣豪の内面に迫る青年漫画で、雰囲気が変わり悟りを開く描写も。重厚なストーリーと美しい作画が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
第14位 ホーリーランド
白泉社 著者:森恒二 全18巻完結
いじめられっ子の少年が、ストリートファイトで輝く青年漫画です。2000〜2008年に、「ヤングアニマル」で連載されていました。2005年には、ドラマ化されています。
家庭に身の置き場がなく、学校にも居場所がない高校生・神代ユウ。ボクシングのワン・ツーを習得した彼は、夜の街に居場所を求めるようになります。そして、いつのまにか”ヤンキー狩り”の異名で呼ばれるようになり……。
ひ弱な少年であるユウが、格闘技術を身につけ自分の居場所をみつける作品です。彼の成長に焦点が当てられていて、応援したくなると評判。格闘技漫画が好きな方にも、おすすめです。
第15位 忍者と極道
講談社 著者:近藤信輔 既刊12巻
因縁と友情が物語を盛り上げる、アクション漫画です。2020年から、「コミックDAYS」にて連載中。「WEBマンガ総選挙2020」や「次にくるマンガ大賞2021 Webマンガ部門」など、数々の賞にランクインしている話題作です。
300年にわたり密かに続いている、忍者と極道の争い。トラウマから笑えない少年・しのはは、忍者。エリート会社員を演じながら、裏で組を操るきわみは極道。2人の出会いで、長く続いた抗争は激化していきます。
プライベートでは友達になるも、実は敵同士である2人。いつお互いの正体がわかるのかと、ドキドキしながら読める作品です。また、首が飛ぶシーンがあるので、グロテスクな青年漫画が好きな方に、おすすめです。
第16位 OUT
秋田書店 原作:井口達也 作画:みずたまこと 既刊25巻
喧嘩少年の一発アウトなその後を描いた、不良漫画です。2012年から、「ヤングチャンピオン」にて連載中の本作品。2023年に倉悠貴主演で実写映画化され、大きな話題になりました。
かつて狛江の狂犬として知られた不良・井口達也は、ついに少年院生活から解放されます。親戚の店で働きながら新天地での生活を開始した彼は、何か問題を起こせば少年院に逆戻りとなるギリギリの状況。しかし、そんな彼の前に強面の不良が現れ……。
『ドロップ』や『チキン』のメインキャラとして活躍した井口達也の、その後を描いた青年漫画。更生しようと努力する彼ですが、やはり問題に巻き込まれてしまいます。仲間には熱く、敵には容赦ない不良漫画が好きな方に、おすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|恋愛漫画
第1位 めぞん一刻 新装版
小学館 著者:高橋留美子 全15巻完結
多くの若者の支持を受け、1980年代を代表するラブコメと名高い青年漫画。1980~1987年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載された、高橋留美子の代表作のひとつです。アニメ・映画・OVAなどメディアミックス作品も多く、累計発行部数は2500万部を突破しています。
時計坂という町にあるおんぼろアパート「一刻館」の住人で、浪人生の五代裕作と、管理人の音無響子を中心に描かれるラブストーリーです。個性的な住人たちから邪魔されても、響子を一途に慕う五代。しかし、彼女との恋を実らせるには、大きく険しい壁があり……。
にぎやかでクセのある登場人物たちのやりとりが面白い作品です。不器用で純朴な五代が徐々に成長していく姿や、響子とのやきもきする恋愛模様も見どころ。笑いあり涙ありで、心あたたまるおすすめの名作です。
第2位 かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
集英社 著者:赤坂アカ 全28巻完結
天才2人がお互いに相手に告白させようと画策する、新感覚「頭脳戦」ラブコメ漫画です。2015年に「増刊ミラクルジャンプ」で連載開始。2016年からは「週刊ヤングジャンプ」に移籍して連載され、2022年に完結しています。
2度実写映画化され、アニメは3期まで制作されました。また、2022年には特別展が開催されるなど根強い人気を誇る作品で、累計発行部数は全世界累計2200万部を突破しています。
物語の舞台は、エリートたちが通う秀知院学園。その生徒会で生徒会長の白銀御行と、副会長の四宮かぐやは出会います。互いに惹かれ合っているはずの2人ですが、何もないまま半年が経過。プライドの高さと不器用さから、2人はいかに相手に告白させるかばかりを考えるようになってしまい……。
素直になれないかぐやと御行のかわいらしい頭脳戦や、個性的な生徒会メンバーが繰り広げるギャグシーンがポイントです。一方で、時折シリアスなシーンがあるなど、緩急があり読み進めやすいのも魅力。面白く読める、人気の青年漫画に触れたい方におすすめです。
第3位 スーパーの裏でヤニ吸うふたり
スクウェア・エニックス 著者:地主 既刊4巻
サラリーマンと、彼が通うスーパー店員の交流を描いた青年漫画。著者の地主が2022年からTwitterで投稿している漫画が話題を呼び、「月刊ビッグガンガン」にて連載化されました。次にくるマンガ大賞のWeb漫画部門で1位を獲得したり、マンガ大賞2023にノミネートされたりと注目を浴びています。
社畜街道をひた走る、くたびれた中年男性の佐々木。彼のひそやかな癒しは、愛煙するタバコと、行きつけのスーパー店員・山田さんのにこやかな接客ぐらいでした。
仕事に疲れたある夜の日、佐々木は癒しを求めてスーパーに向かいますが、山田さんはおらず、タバコを吸える場所もありません。意気消沈の彼に声をかけてきたのは、少し奇抜な服装の「田山」という女性だったのです……。
佐々木と2面性のある田山が、タバコを通して交流する雰囲気のゆるさや、つかず離れずの距離感が心地よい作品。癒されたい社会人におすすめの青年漫画です。
第4位 その着せ替え人形は恋をする
スクウェア・エニックス 著者:福田普一 既刊12巻
コスプレが好きな女子と和裁男子が繰り広げる、学園ラブコメ漫画。2018年から「ヤングガンガン」にて連載中です。2020年にみんなが選ぶ!!電子コミック大賞男性部門賞を受賞。2022年にはClover Works制作でアニメ化もされ、続編の制作も決定しています。累計発行部数は750万部を突破している人気作品です。
主人公は、ひな人形の頭を作る「頭師」を目指して修行中の高校生・五条新菜。彼は趣味や好きなものがほかの生徒たちと違うせいで、クラスになじめない日々を送っていました。
そんなある日の放課後、被服実習室で作業をしていた新菜。すると、そこに現れたのはいつも友人の輪の中心にいる、ギャル系の美少女・喜多川海夢で……。
新菜と海夢、それぞれのひな人形やコスプレといった好きなものに対する気持ちにあふれており、多くの読者の共感を呼びました。また、魅力的でかわいらしい登場人物や高い画力にも定評があります。何か好きなものに夢中になっている方におすすめの青年漫画です。
第5位 来世は他人がいい
講談社 著者:小西明日翔 既刊8巻
ヤクザの孫同士の恋愛を描いた青年漫画。著者が鉄男名義でpixivで発表していた作品が、2017年から「月刊アフタヌーン」で連載化しました。2018年には次にくるマンガ大賞コミックス部門で1位を獲得、2022年には講談社漫画賞で最終候補に選出されています。
関西最大の指定暴力団直系の染井組という極道の家で生まれ育った女子高校生・染井吉乃。特殊な家庭環境でありながら、おとなしく平穏な日々を過ごしていました。
しかし、染井組が、関東最大の指定暴力団直系の深山一家が兄弟盃を結んだことから、吉乃は深山一家総長の孫・深山霧島と婚約することになります。そして、吉乃は深山一家で暮らすことになりますが、霧島はかなり危険な男だったのです……。
バイオレンスでミステリアスな霧島と強くかっこいい吉乃のバランスがよく、先読みのできない2人の関係性が気になる作品。スリリングでときに笑えて、エンターテインメント性が高いおすすめの青年漫画です。
第6位 あせとせっけん
講談社 著者:山田金鉄 全11巻完結
多汗女子とにおいフェチ男子が繰り広げる「純愛フェチラブコメ」。2018~2021年まで「週刊Dモーニング」にて連載されていました。みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2位や、マンガ新聞大賞2位など各賞に入賞し、2021年には講談社漫画賞にノミネート。2022年にはドラマ化もされており、累計440万部を超えるヒット作です。
化粧品・バス用品メーカー「リリアドロップ」に勤める八重島麻子は、重度な汗っかきというコンプレックスを抱えていました。
デオドラント製品を手放せない日々のなかで、ある日商品開発部・名取香太郎に突然においをかがれ、”君の体臭は素晴らしい!”と褒められます。さらに、新商品の石鹸開発のために、香太郎が麻子のもとへ毎日においを嗅ぎにくることになり……。
「においをかぐ」という一風変わった設定ながら、純粋な麻子と真っ直ぐな香太郎がピュアで心あたたまる恋愛模様を繰り広げます。男女問わず人気が高い、おすすめの青年漫画です。
第7位 てんぷる
講談社 著者:吉岡公威 既刊11巻
『ぐらんぶる』で有名な吉岡公威が描く、「熱血青春お寺ラブコメディー」です。講談社のWeb漫画サイト・アプリ「コミックDAYS」で2018年から連載中。2023年にアニメ化が決定している注目作です。
女好きな家系の子として生まれ、”変態クズ一家の一員”というレッテルを貼られていた赤神明光。汚名を返上するため、彼は恋愛から遠ざかり、1人で立派に生きていこうとしていました。
しかし、ある女の子に出会い、ひと目惚れした明光。その日から煩悩を持て余した彼は、ストイックに生きるべく寺を目指します。しかし、彼に流れる業深き血が、それを許さないのです……。
かわいい女の子たちが多数登場する点や、テンポ感のよいストーリー展開で、多くの読者の心を掴んでいます。ハーレムものや面白く読める青年ラブコメ漫画を読みたい方におすすめです。
第8位 おとなりに銀河
講談社 著者:雨隠ギド 全6巻完結
恋愛初心者の2人による「契約」から始まる新婚ラブコメ漫画。一風変わったSF風の物語です。2020年から「good!アフタヌーン」で連載中。『甘々と稲妻』で有名な雨隠ギドが描いており、2023年にアニメ化とドラマ化もされている話題作です。
主人公は売れない漫画家・久我一郎。高卒でデビューした後に父親が他界し、幼い妹弟を養うため、漫画家業に精を出す毎日を送っています。ある日、ハイパー苦労人の久我くんのもとにやってきたのは、美貌を持つ敏腕アシスタント・五色しおりでした。
出会ったその日に、五色さんが「流れ星の民」の姫であることを打ち明けられ、”あなたとわたくしは一蓮托生の契りを交わしたことになります”と宣言されてしまい……。
久我くんと五色さんの、もどかしい関係性を丁寧に描いており、初々しさにニヤニヤが止まらない作品。また、2人がお互いを思いやる心が感じられ、心あたたまるおすすめの青年漫画です。
第9位 ソラニン 新装版
小学館 著者:浅野いにお 全1巻完結
“ゼロ世代を象徴する青春漫画の金字塔”ともいわれる青年漫画。OLの主人公・井上芽衣子とバンド活動をする彼氏・種田成男の恋愛模様を描いています。
2005~2006年まで「週刊ヤングサンデー」にて連載され完結。2010年の実写映画やロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」による同タイトルの主題歌も大ヒットした名作です。
大学を卒業して1年が過ぎ、OA機器メーカーで働く芽衣子は”わたしは社会人には向いていない”と実感するようになっていました。そして、同棲中の種田の後押しもあり、会社を辞めます。一方種田は、中途半端にバイトをしながらバンドを細々と続けていました。種田もまた芽衣子に後押しされ、バンド活動に本気で向き合っていくようになり……。
ノスタルジックで切ない物語が魅力。単行本は2巻と少ないものの、心に残ると多くの読者の声を集めました。短い青年漫画を読みたい方や社会人の入り口に立とうとする方、懐かしさを味わいたい方におすすめです。
第10位 久保さんは僕を許さない
集英社 著者:雪森寧々 全12巻完結
“ラブコメディの2歩手前”と謳われている、ヒロインとモブによる思春期スイートコメディー漫画。読み切り掲載作品が話題を呼び、2019年から「週刊ヤングジャンプ」で連載化し、2023年に完結しました。2023年にアニメ化された注目作です。
高校1年生の白石純太は、隣にいても気付かれないほど存在感のない「モブ男子」。しかし、ヒロイン級の美少女・久保さんだけは、白石をしっかり見つけてちょっかいをかけにやってきます。そして、教室の隅から青春がゆるやかに色づき始めるのです……。
「モブキャラ」らしさのある白石のデザインと、かわいく描き込まれた久保さんの対比が印象的。高校生ならではの、甘酸っぱい青春を覗きたい方におすすめの青年漫画です。
第11位 恋は雨上がりのように
小学館 著者:眉月じゅん 全10巻完結
女子高生がバイト先の店長に恋をする様子を描き、”純粋な正統派ラブストーリー”と話題になった青年漫画。2014年に「月刊!スピリッツ」で連載開始し、2016年からは「週刊ビッグコミックスピリッツ」に移籍、2018年に完結しました。
マンガ大賞やこのマンガがすごい!オトコ編など各漫画賞にランクイン。アニメ化されたほか、小松菜奈と大泉洋主演の実写映画も人気を博しました。
主人公は陸上部のエースだったものの、ケガで走ることをやめた橘あきら。感情表現が少ないクールな彼女は、バイト先のファミレス店長・近藤正己に密かな恋心を抱いていました。青春の交差点で立ち止まってしまっているあきらと、人生の折り返し地点にさしかかった近藤が織りなす物語を描いています。
登場人物たちの繊細な心情描写に、多くの読者が共感した作品。爽やかさがある、切なく甘酸っぱい恋愛ストーリーを読みたい方におすすめです。
第12位 この会社に好きな人がいます
講談社 著者:榎本あかまる 全15巻完結
社内恋愛をテーマに描かれた、”秘密厳守の社内恋愛観測バラエティー”漫画。社会人恋愛漫画の金字塔と称されています。「モーニング」にて連載され、2023年に完結しました。
お菓子メーカーの経理部に勤める28歳の立石真直には、ある秘密があります。それは、昨日できたばかりの彼女が、同じ会社の企画部で働く同期・三ツ谷であることだったのです……。
社内でバレないように付き合うドキドキや胸キュンが味わえ、幸せが連続するのが魅力。立石と三ツ谷の社内恋愛の日々を描いているため、リアルな日常系としても楽しめるおすすめの青年漫画です。
第13位 モテキ
講談社 著者:久保ミツロウ 全5巻完結
2000年代の日本を生きる男女の本音をリアルに描いた、青年向け恋愛漫画です。2008~2010年まで「イブニング」で連載され完結。森山未來主演のドラマ化作品や実写映画化作品も人気を博しました。
主人公は、彼女なしで恋にヘタレな29歳の草食系男子・藤本幸世。ある日、猛禽系・ボーイッシュ系・ミステリアス系などさまざまな女性たちが彼に猛接近し、モテ期が訪れます。自分に自信のない幸世は敵前逃亡しますが、さらなるモテ期が彼を襲うのです……。
幸世がモテ期というチャンスをものにしようと、苦しみもがきながら奮闘する姿や、女性たちが葛藤する姿を描いています。彼は誰かと付き合えるのか、読めない展開に引き込まれるのもポイント。多くの読者の共感を呼んだ、大人のリアルな恋愛事情を覗きたい方におすすめです。
第14位 来世ではちゃんとします
集英社 著者:いつまちゃん 既刊11巻
あるブラック企業に勤める男女を追う、リアルな4コマ漫画です。「グランドジャンプ」にて、2018年から連載されています。2020年には、内田理央主演でドラマ化されました。
ブラック企業で働く、社畜たち。複数の男性と愛を育む桃江に、外見はギャルでも男性と付き合った経験がない梅。ほかにも何か問題を抱えた男女の、性生活を赤裸々に描写します。
会社員として普通に働いている彼女たちには、性に関する悩みが。日常に寄り添う悩みを、コメディ要素を含めながら描いています。恋愛をテーマにした、リアルな青年漫画を探している方に、おすすめです。
第15位 クズの本懐
スクウェア・エニックス 著者:横槍メンゴ 全9巻完結
2人の高校生を中心に織りなされる、禁断の恋愛漫画です。「月刊ビッグガンガン」にて、2012〜2017年まで連載されていました。2017年にアニメ化され、同年にドラマも放送されています。著者は、『【推しの子】』の作画で知られる、横槍メンゴです。
高校生の安楽岡花火と粟屋麦は、誰もが羨む美男美女カップル。他愛もない会話をしながら、ときには愛を育み、2人は平凡で幸せな日常を送ります。しかし、2人には誰にも言えない秘密があり……。
幸せなカップルを演じながら、幼い頃から面識のあるお兄ちゃんが好きな花火と、元家庭教師が好きな麦。お互いがお互いを好きにならない恋は、寂しさを埋めるように加速していきます。リアリティに評判がある青年漫画なので、青春の苦しさを味わいたい方におすすめです。
第16位 ハレ婚。
講談社 著者:NON 全20巻完結
日本とは思えない結婚生活を送る男女を描く、ハーレムラブコメ漫画です。2014〜2019年に「週刊ヤングマガジン」にて連載され、2022年には続編『ハレ婚。おかわり!』も発表されています。2022年には、島崎遥香主演でドラマ化されています。
地元を離れ東京で暮らす前園小春は、彼氏との幸せな生活を満喫中。しかし、彼氏が既婚者であるとわかり、傷心のなか地元に帰ってきます。そこで彼女を待ち受けていたのは、東京で暮らすよりもとんでもない結婚生活で……。
条例により一夫多妻特区になった地元で、1人の夫、3人の妻で生活する本作品。一夫多妻だからこその悩みを描いており、先が気になると評判です。もしもの世界を楽しめる青年漫画に興味がある方に、おすすめです。
第17位 最終兵器彼女
小学館 著者:高橋しん 全7巻完結
兵器に姿を変え、心も変わっていく少女の姿を描いた青年漫画です。2000〜2001年に、「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていました。2002年にアニメ化され、2006年には実写映画化されています。
慣れないながらも純愛を重ね、交際をしていたシュウジとちせの2人。そんななか、シュウジは空襲から逃げる最中に、ちせの姿を目撃します。しかし、背中から羽が生え、とてつもない破壊力を発揮するその姿は、兵器そのものでした。
兵器化が進むにつれ、心まで人間の部分が少なくなっていくちせ。気軽に読むには重いと、重厚なストーリーが評価されています。考えさせられるラブストーリーが好きな方に、おすすめです。
第18位 僕らはみんな河合荘
少年画報社 著者:宮原るり 全11巻完結
変人との同居生活と恋愛模様を描いた、ラブコメ漫画です。2014年にアニメ化されました。2010〜2018年に、「ヤングキングアワーズ」にて連載されていた作品です。
親の転勤が理由で、一人暮らしをすることになった高校生の宇佐。彼の下宿先は、一癖も二癖もある奇人揃いでした。しかし、憧れの律先輩も、その下宿先で暮らしていて……。
とにかく個性が強い住人との、ドタバタな日常が面白いと高い評価を得る青年漫画です。宇佐が恋をする律も、癖がある性格。コメディ強めのラブコメが好きな方に、おすすめの1作です。
第19位 富士山さんは思春期
双葉社 著者:オジロマコト 全8巻完結
中学生の恋模様が楽しめる、身長差ラブストーリーです。2012〜2015年まで、「漫画アクション」にて連載されていました。物語は、1人の男子が女子の着替えを覗こうとするシーンから始まります。
中学生の上場優一は、友達の希望を背負って女子の着替えを盗撮している真っ最中。しかし、身長181cmの同級生・富士山牧央に隠され、学園のアイドルが見えません。そんななか、富士山の着替えを目撃した上場は、頭から彼女の存在が離れなくなってしまいます。
高身長女子との恋愛を描いており、甘酸っぱい青春を感じられると話題の作品です。メインキャラクターの2人が中学生なので、先にいきすぎない恋模様がポイント。等身大の恋愛が楽しめる青年漫画が好きな方に、おすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|ギャグ・コメディー漫画
第1位 ぼっち・ざ・ろっく!
芳文社 著者:はまじあき 既刊6巻
極度で人見知りで「陰キャ」であるものの、バンド活動に憧れる女子高校生・後藤ひとりを主人公に描かれる4コマ漫画。2018年から「まんがタイムきららMAX」にて連載中で、2023年のアニメ放送開始後からSNSを中心に反響を呼んでいる作品です。電子版を含まずにシリーズ累計100万部を突破しています。
ぼっちちゃんこと後藤ひとりは、ギターを愛している孤独な女子高校生。中学ではバンドを組めなかったため、高校ではバンドを組むと息巻いていました。
そして、ひょんなことから伊地知虹夏が率いる「結束バンド」に加入することになります。人前での演奏に慣れていないぼっちちゃんは、立派なバンドマンになれるのでしょうか。
ぼっちちゃんがバンド活動を通じて成長していく姿に感動する読者が大勢います。また、登場人物同士のかけあいや、シュールなギャグシーンも魅力。話題の面白い青年漫画を読みたい方におすすめです。
第2位 ハコヅメ~交番女子の逆襲~
講談社 著者:泰三子 既刊23巻
元県警勤務の泰三子が描く、交番勤務女子2人による「警察官あるあるお仕事備忘録」の青年漫画。短編として「モーニング」に掲載された『交番女子』が話題になり、2017年から週刊連載がスタートしました。
小学館漫画賞一般向け部門と講談社漫画賞総合部門を受賞。第1部は23巻で完結し、第2部の連載が予定されています。アニメ化のほか、戸田恵梨香と永野芽郁のW主演でドラマ化もされ、人気を博しました。累計発行部数は500万部を超えるヒット作品です。
安定収入を求めてたまたま警察官になった川合は、辞表を握りしめていました。そんなある日、川合が勤務する交番に、刑事課から超美人の藤部長がなぜか配属されてきます。それが、岡島県警の主に男性陣を絶望に陥れるコンビの誕生だったのです……。
川合と藤部長を含め、キャラの濃い登場人物たちのテンポ感のよい会話や言葉のセンスに抱腹絶倒の作品。ときには、シリアスなテーマも扱い、ほろりとさせられるストーリーもあります。面白く読めるお仕事漫画に興味がある方におすすめです。
第3位 極主夫道
新潮社 著者:おおのこうすけ 既刊13巻
元ヤクザが主夫となって送る日常を描いた「アットホーム任侠コメディー」漫画。2018年からWeb漫画サイト「くらげバンチ」にて連載中です。
玉木宏主演のドラマと実写映画も人気を博したほか、アニメ化もされています。2022年には漫画界のアカデミー賞とも呼ばれる、アイズナー賞の最優秀ユーモア賞を受賞し、話題になりました。
かつては”不死身の龍”とも呼ばれた最凶ヤクザが足を洗い、選んだのは「専業主夫」としての道。町内・極道・警察などさまざまな人々が相まみえるなかで、龍による「極主夫道流」の正義や家族愛が描かれます。
顔に傷があり背中には一面龍の刺青がある目つきの悪い龍が、かわいいお弁当を作ったりスーパーの特売セールに出かけたりというギャップに、多くの読者が爆笑した作品。基本的に1話完結のため、すき間時間にサクッと読みたい方におすすめの青年漫画です。
第4位 パリピ孔明
講談社 原作:四葉夕卜 漫画:小川亮 既刊17巻
三国志の英雄・諸葛亮孔明が渋谷で転生し、出会った少女の歌手になる夢を叶えるため、活躍する姿を描いた青年漫画です。2019年にWeb漫画サービス「コミックDAYS」で連載開始し、2021年には「週刊ヤングマガジン」に移籍して連載中。アニメ化もされたほか、2023年にはドラマ化も決定しています。
三国志時代に天下泰平のために生き、五丈原の戦いで死期を迎えた名軍師・諸葛亮孔明。彼は若い肉体に戻り、現代日本に転生します。
そして、渋谷のハロウィンを楽しむパリピたちに誘われ、たどり着いたのはダンスミュージックが鳴り響くクラブでした。そこで歌手を目指す月見英子と出会い、孔明の2度目の人生が幕を開けるのです……。
孔明が現代の生活に徐々になじんでいく姿を、ユーモラスに描いています。また、歴史上の出来事を分かりやすく描写しており、勉強にもなるのがポイント。音楽や中国史が好きな方におすすめのコメディー作品です。
第5位 スキップとローファー
講談社 著者:高松美咲 既刊10巻
地方から東京の高校に首席入学した主人公・岩倉美津未の高校生活を描いている「スクールライフ・コメディ」漫画。2018年から「月刊アフタヌーン」にて連載中の人気作品で、2023年には講談社漫画賞総合部門を受賞したほか、アニメ化もされています。
美津未は今日から東京の高校生。勉強はできるものの、過疎地域だったため同世代とのコミュニケーション経験が乏しく、少しズレています。そんな彼女の真っ直ぐで真っ白な存在が、本人も気付かないうちにクラスメイトたちをハッピーにしていくのです……。
それぞれ悩みを抱える十人十色のクラスメイトたちが、美津未の天然さや和やかさによって笑顔になっていく様子に、心があたたまる作品。コメディーの面白さはもちろん、高校生のリアルな人間関係や成長の様子も楽しめる、おすすめの青年漫画です。
第6位 コタローは1人暮らし
小学館 著者:津村マミ 全10巻完結
ワケあって1人暮らしをすることになった4歳児と、地域の人たちとの交流を描いたハートフルコメディー漫画です。
「ビッグコミックスペリオール」にて連載中で、みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2018の男性部門賞を受賞しました。2021年に横山裕主演でドラマ化され、2023年には続編の放送も決定。2022年にはNetflixでアニメ化もされています。
「アパートの清水」に突然、さとうコタローという4歳の男の子が引っ越してきました。彼は1人暮らしといいますが、妙に生活力があり、同じアパートのダメな隣人よりよほどしっかりしています。そんなコタローの少しずつ明らかになっていく過去に、周囲の人々は心を震わせていくのです……。
コタローが4歳児らしからぬ生活を送る様子に笑えて、時折見せる寂しげな表情にホロリとさせられます。人と人とのつながりのあたたかさを感じられる、おすすめの青年漫画です。
第7位 ぐらんぶる
講談社 原作:井上堅二 漫画:吉岡公威 既刊22巻
ダイビングをテーマに、爆笑の鮮烈な青春を描いたコメディー漫画。「good!アフタヌーン」にて連載中で、アニメ化もされています。また、登場人物が全裸になるシーンが多いため、”絶対に映画化不可能”といわれながらも、2020年に実写映画化され話題になりました。
大学進学を機に、海沿いの街に引っ越してきた北原伊織。おじの営むダイビングショップ「Grand Blue」を訪れた彼を待ち受けていたのは、とびきりの美女と酒、そしてスキューバダイビングを愛する屈強な男たちだったのです……。
濃いキャラクターの登場人物たちが繰り広げるギャグ三昧の日常や、真剣で情熱的なダイビング描写に多くの読者が惹きつけられています。突き抜けた笑いを生む、面白い青年漫画を読みたい方におすすめです。
第8位 聖☆おにいさん
講談社 著者:中村光 既刊21巻
ブッダとイエス・キリスト、聖人2人がアパートをシェアして暮らす日常を描いた青年漫画。2006年から「モーニング・ツー」で連載中です。ドラマやアニメなどのメディアミックス作品も人気を博しました。累計発行部数は1600万部を突破しており、数あるギャグ漫画のなかでも指折りの大ヒット作品です。
世紀末を無事に超えたブッダとキリストは、東京の立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしていました。近所のおばあちゃんのように細かいお金を気にするブッダと、衝動買いの多いイエス。2人は日常生活をエンジョイしています。
ブッダとキリストが正体を隠しながら生活するものの、街の人々と少しズレている行動をしたり、ドタバタ劇を繰り広げたりするのがポイント。シュールで面白い点が魅力の、おすすめギャグ漫画です。
第9位 あそびあそばせ
白泉社 著者:涼川りん 全15巻完結
女子中学生3人組を中心に繰り広げられる「美少女×お遊戯」コメディー漫画です。2015~2022年まで「ヤングアニマルDensi」にて連載され完結。表紙の可憐な美少女と、作品内容とのギャップがTwitterなどのSNSで大きな話題を呼びました。2018年にはアニメ化もされています。
転校生で、英語がまったくできないオリヴィアは、日本の「あそび」に夢中になっていました。そして、彼女の面倒を見ることになった本田華子は、オリヴィアの行動に振り回されっぱなしです。
そんななか、知的な雰囲気をただよわせつつ、英語がまったくできない野村香純は、オリヴィアと一緒に遊ぶことを交換条件に英語を教えてもらおうとしますが……。
繊細で美しい絵柄のかわいい女の子たちが、「顔芸」やギャグを披露するシュールな世界観が魅力。抱腹絶倒の青年漫画を読みたい方におすすめです。
第10位 亜人ちゃんは語りたい
講談社 著者:ペトス 全11巻完結
人間とは少し異なる「亜人(デミ)」に興味を持つ教師と、生徒の亜人との交流を描いた青年コメディー漫画。「月刊ヤングマガジン」にて2023年まで連載され、完結しました。2016年に次にくるマンガ大賞のコミックス部門で2位を獲得し、2017年にはアニメ化されています。
生物教師の高橋鉄男は、柴崎高等学校の生物教師。亜人に興味を持っていた彼は、教師になって4年目の春、初めて亜人に出会いました。高橋先生とキュートな悩みを持つ個性的な亜人たちが繰り広げる、ハートフルで少し刺激的な日常を描いています。
変わったモチーフでありながら、日常コメディーのためほのぼのとしているのがポイントです。高橋先生が亜人たちの悩みに正面から向き合い、お互いに成長していく姿もほほえましい作品。基本的に1話完結のため、読みやすいおすすめの青年漫画です。
第11位 ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~
KADOKAWA 漫画:ハシモト 原作:松駒 既刊20巻
コンビニ店員の松駒と、新人バイト・ニーチェ先生のコンビニバイトライフを描いたギャグ漫画。原作者の松駒がTwitterに投稿したツイートが話題になり、漫画化された作品です。”女性が読む青年誌”と謳われている「COMIC BRIDGE online」にて連載中。2016年にはドラマ化されました。
深夜のコンビニでアルバイトをしながら就職活動をしている松駒。ある日、彼の勤めるコンビニに”お客様は神様だろうが!”と怒る客に対し、”神は死んだ”と返した期待の大型新人・仁井智慧(ニーチェ先生)がやってきました。新人でありながら大物の彼と、度肝を抜かれっぱなしの松駒のコンビニでの日常が繰り広げられます。
理不尽に怒る客に対し、毒舌な返しで客を圧倒するニーチェ先生の姿が痛快な作品。1話1話が短く独立した話が多いため、サクッと面白い青年漫画を読みたい方におすすめです。
第12位 坂本ですが?
エンターブレイン 著者:佐野菜見 全4巻完結
一挙一動がクールでスタイリッシュな高校生・坂本の学園生活を描いた青年漫画です。2013年度のコミックナタリー大賞1位、ダヴィンチ上半期 BOOK OF THE YEAR男性マンガ部門1位など、さまざまな賞を受賞。2016年にはアニメ化もされました。
入学早々に、学校中の注目を集める1人の生徒・坂本。クールな彼にかかると、反復横跳びは秘技「レペティションサイドステップ」へ変貌したり、上級生からのパシリは「おもてなし」へクラスチェンジしたりします。
突飛なことをクールにやってのけ、クールなセリフを言う坂本のシュールさに、笑いがこみ上げてくる作品。端正な絵柄の、一風変わったギャグ漫画を読みたい方におすすめです。
第13位 もやしもん
講談社 著者:石川雅之 全13巻完結
「菌」をテーマに、農業大学で繰り広げられる日常が描かれた青年漫画です。2004年から「イブニング」で連載開始し、「モーニング・ツー」へ移籍して2014年に完結。手塚治虫文化賞のマンガ大賞や、講談社漫画賞を受賞した秀作です。
アニメ化やドラマ化もされ、作中内の”かもすぞー”というセリフは流行語にもなりました。累計発行部数は800万部を超えています。
主人公は、肉眼で菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男・沢木惣右衛門直保。彼は幼なじみで造り酒屋の息子・結城蛍と一緒に農業大学へ入学します。入学当日に、沢木の祖父の古くからの友人・樹に会った沢木と蛍ですが、樹は菌について語り出すと止まらない、不思議な教授だったのです……。
樹研究室のメンバーやそのほかの仲間たち、菌たちの活躍を描いています。かわいらしい菌たちの描写が話題になった作品。ゆるく楽しそうな学園生活を見られる、おすすめのコメディー漫画です。
第14位 鬼灯の冷徹
講談社 著者:江口夏実 全31巻完結
地獄を舞台に業務を綴る、ファンタジー要素満載の仕事系漫画です。2011〜2020年まで「モーニング」にて連載されていた作品で、スピンオフ作品『鬼灯の冷徹 シロの足跡』も発表されました。2014年には、アニメ化も果たしています。
あの世には天国と地獄があり、さらに地獄は2種類に分かれます。そして、その2種類の地獄は、さらに272の細かい部署に分かれているのです。閻魔大王第一補佐官である鬼灯は、今日もドSにさまざまなトラブルを解決していくのでした。
舞台は地獄ですが、内容は笑いながら読めるコメディです。閻魔大王様を尻に敷く、部下であるはずの鬼灯。クスッと笑えてスピード感がある青年漫画を探している方に、おすすめです。
第15位 テルマエ・ロマエ
KADOKAWA 著者:ヤマザキマリ 全6巻完結
時も場所も違う空間を風呂が繋ぐ、コメディ漫画です。2008〜2013年まで「月刊コミックビーム」にて連載されていた作品で、2024年から「少年ジャンプ+」にて続編の連載がスタートしました。マンガ大賞2010と第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞し、2012年には実写化も果たした人気作です。
ローマ帝国で生きるルシウスは、公衆浴場の設計技師です。仕事について悩んでいた彼は、いつのまにか現代日本の風呂にタイムスリップ。現代日本の画期的な技術を持ち帰り、ルシウスは大活躍を始め……。
現代日本では当たり前となった技術に、驚くルシウスの姿が面白いと評価されています。明るいギャグで笑える青年漫画を探している方に、おすすめです。
第16位 ゆるキャン△
芳文社 著者:あfろ 既刊16巻
ゆるくキャンプを楽しむ女子高生を描写した、青年漫画です。「COMIC FUZ」にて連載中で、2020年にはドラマ化もされました。また、2018年から放送されているアニメも人気で、2024年には続編も放送されます。
富士山が見える湖畔でソロキャンプをする少女・リンは、外で寝ている少女を目撃します。キャンプを楽しんでいると、目の前に現れる眠りから覚めた少女・なでしこ。カップラーメンを貰い食べたなでしこは、キャンプの魅力を知り……。
かわいい少女が数多く登場する癒し系青年漫画ですが、キャンプの知識紹介は本格的だと評判の作品です。女子高生の本格キャンプをみて、ほっこりしたい方におすすめです。
第17位 監獄学園
講談社 著者:平本アキラ 全28巻完結
学園内に存在する監獄を舞台にした、男子vs女子の生き残りコメディ漫画です。2011〜2017年に「週刊ヤングマガジン」にて連載されていた作品で、中川大志主演でドラマ化もされました。第37回の講談社漫画賞で、一般部門を受賞しています。
私立八光学園は、全寮制の女子高でした。しかし、理事長の教育方針により、突如男子も入学可能な共学校に。入学した男子は、主人公・藤野清志を含め5人のみ。天国のようにも思える環境ですが、学園は彼らの行動1つで地獄へと変貌し……。
タイトルや設定はシリアスですが、内容は男子が青春を取り戻すために奮闘するコメディ。看守である女子生徒との関係や各々の恋模様など恋愛要素もあるので、ギャグと共にドキドキしながらストーリーを楽しみたい方に、おすすめです。
第18位 干物妹!うまるちゃん
集英社 著者:サンカクヘッド 全12巻完結
内弁慶な妹と優しい兄の日常が楽しめる、青年漫画です。2013〜2017年に「週刊ヤングジャンプ」にて連載されていた作品で、続編『干物妹!うまるちゃんG』も発表されました。2015年には、アニメ化もされています。
土間大平の妹・埋は、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧女子高生です。しかし、そんな完璧な妹には、ある秘密が。実は彼女は、玄関をくぐればゴロゴロしてばかりの干物妹(ひもうと)なのです。
兄以外はほとんどの人物が知らないギャップを、覗き見できる優越感が心地よいと評判の本作品。兄妹のやりとりが面白く、埋のかわいさも満載です。ほっこりできる日常系漫画が好きな方に、おすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|スポーツ漫画
第1位 アオアシ
小学館 著者:小林有吾 既刊35巻
プロサッカーの育成部門「Jユース」を題材にしている、話題のサッカー漫画です。2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載中で、2020年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。2022年にはアニメ化もされ、累計発行部数は1800万部を突破しています。
主人公は愛媛に暮らし、弱小サッカー部のエースを務める中学3年生の青井葦人(あおいアシト)。中学最後の大会で負け、悔しさをぶつけるように海辺で走っていたところ、Jリーグユースチームの監督・福田達也と出会います。
粗削りながら強烈なサッカーの才能を秘めているアシトを、福田が自チームのセレクションに誘ったことから、アシトの運命は大きく変わり始めるのです……。
サッカーに関する描写がリアルかつ緻密に描かれています。一部実在のサッカー選手をモチーフとした、生き生きとした深みのある登場人物が魅力。挫折・成長・友情など青春の要素が詰まった、おすすめの青年漫画です。
第2位 メダリスト
講談社 著者:つるまいかだ 既刊10巻
フィギュアスケートでオリンピック金メダル獲得を目指す少女と、コーチの奮闘を描いた青年スポーツ漫画。「月刊アフタヌーン」にて2020年から連載中です。次にくるマンガ大賞2022のコミックス部門にノミネートされたほか、2023年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。アニメ化も決定し、注目度が高まっています。
フィギュアスケートでプロを目指していたものの、夢に破れフリーターになっている青年・明浦路司。ある日、彼はフィギュアスケートクラブへ見学にやってきた少女・結束いのりと出会います。
司といのりには誰よりも強いリンクへの執念がありました。そんな2人がタッグを組み、フィギュアスケートで世界を目指していく物語です。
フィギュアスケートでメダリストを目指すといういのりの決断や成長、彼女を見守り自身もさまざまなことに気付いていく司の姿がポイント。デビュー作でありながら、絵柄・ストーリー・キャラクターなどが秀逸で高評価を受けている、おすすめの注目作です。
第3位 GIANT KILLING
講談社 作:綱本将也 画:ツジトモ 既刊63巻
弱小プロサッカーチームが、元スター選手を監督として迎え入れ、強くなっていく姿を描いたサッカー漫画。”ジャイキリ”の略称で親しまれています。2007年から「モーニング」にて連載中で、2010年には講談社漫画賞一般部門を受賞。アニメ化もされており、累計発行部数は1500万部を突破しています。
35歳の達海猛は、今季から弱小プロサッカークラブ「ETU」の監督に就任。彼は現役時代も監督になってからも、好物はジャイアント・キリング(番狂わせの大物喰い)でした。そんな達海がチームを改革していき、弱小チームを成長させていく物語です。
選手ではなく、監督やクラブチーム運営の立場からサッカーが描かれているのがポイント。戦術をリアルに描いており、サッカーの試合の裏側を見ながら、ひと味違うドキドキ感が味わえます。チーム作りについて学べるため、大人もためになるおすすめの青年漫画です。
第4位 おおきく振りかぶって
講談社 著者:ひぐちアサ 既刊36巻
2003年から「月刊アフタヌーン」で連載中の本格高校野球漫画。2006年には手塚治虫文化賞の新生賞、2007年には講談社漫画賞の一般部門を受賞したほか、日本のメディア芸術100選マンガ部門にも選出されました。アニメ・ゲーム・舞台など、さまざまなメディアミックス作品も展開されており、累計1500万部超えのロングセラー作品となっています。
主人公の三橋廉は、気弱で卑屈な性格の少年。中学では祖父が経営する三星学園に通い、野球部でピッチャーを務めていました。しかし、よい成績を残せずに”ヒイキ”呼ばわりされ、チームから孤立していた過去を持っています。
そんな彼が県立西浦高校に入学し、新設された硬式野球部に入部。キャッチャーの阿部隆也は、彼の投手としての潜在能力を見抜きます。そして、野球部に集まった10人の1年生が、三橋を中心に甲子園優勝を目指すのです……。
最新のスポーツ科学を下敷きに描いているのがポイント。ほかの野球漫画とは一風変わった野球の面白さを堪能できます。また、青春の感動も描かれ、爽やかさを感じられるおすすめの青年漫画です。
第5位 バトルスタディーズ
講談社 著者:なきぼくろ 既刊39巻
甲子園出場を目指す高校球児たちを描いた、リアルな野球漫画。元PL学園野球部員で、レギュラーとして甲子園出場経験もある著者が描いています。2014年に「週刊Dモーニング」で掲載された作品が好評を博し、連載化された作品です。
主人公は15歳の狩野笑太郎。彼が中学1年生のころ、高校野球界の”超一流ブランド”ともいわれる強豪校「DL学園」に憧れを抱き、猛練習を重ねました。そして、晴れて特待生としてDL学園への進学が決定。入学した笑太郎は野球部専用寮で甲子園優勝を目指し、仲間たちと野球漬けの毎日を送ります。
野球部の厳しい寮生活や独特の規則などがリアルに、エンターテインメント性が高く描かれているのがポイント。著者の野球やPL学園への愛を感じられます。野球好きの方はもちろん、何かの道を極めたいと思う方におすすめの青年漫画です。
第6位 リアル
集英社 著者:井上雄彦 既刊15巻
『SLAM DUNK』で有名な井上雄彦が描く、車椅子バスケを題材としたスポーツ漫画。1999年から「週刊ヤングジャンプ」で連載中です。文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞しており、累計発行部数は1500万部を突破しています。
バスケを辞めて何もかもうまくいかなくなった男・野宮朋美。街でナンパした山下夏美をバイクに乗せて事故を起こしたことをきっかけに、高校も辞めてしまいました。ある日、体育館で車椅子バスケをしている男・戸川清春と出会い、1on1でバスケ勝負を挑むところから物語は動き出すのです……。
3人の主人公や周囲の人々が、さまざまな挫折を繰り返し、困難を乗り越え闘う姿に胸が熱くなる作品。さまざまなキャラクターの物語もしっかり描かれているため、読みごたえがあります。取り戻せない過去があっても、前を向いて進んでいくことの大切さを学べるおすすめの青年漫画です。
第7位 あさひなぐ
小学館 著者:こざき亜衣 全34巻完結
薙刀(なぎなた)に青春のすべてをかける女子高生の姿を描いた青年漫画です。2011~2020年まで「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載されており、2015年には小学館漫画賞一般向け部門を受賞。乃木坂46メンバー主演で実写映画化・舞台化され、話題になりました。
中学まで美術部で、二ツ坂高校に入学した東島旭。まったくの素人でも活躍できる”高校部活界のアメリカンドリーム”と呼ばれる薙刀部に惹かれ、「強い女」になるため入部します。そして、強くなるため日々練習に励むのです……。
旭と、ライバルともいえる同じ部活の紺野さくらや八十村将子とともに、強くなっていきます。登場人物同士のコミカルな掛け合いも面白い一方で、繊細に描かれた手に汗握るような熱い試合の描写もポイント。人と人とのつながりによって強くなっていく大切さが分かる、おすすめの作品です。
第8位 ワンダンス
講談社 著者:珈琲 既刊11巻
高校ダンス部を題材にした青春漫画。「吃音症でダンス経験者」という著者自身の経験を活かした物語です。2019年から「月刊アフタヌーン」にて連載中で、同年の次にくるマンガ大賞にもノミネートされました。
主人公は自分の気持ちを抑え、周囲に合わせて生活している小谷花木(カボくん)。そんな彼は、人目を気にせずにダンスをする湾田光莉に惹かれます。中学の体育の授業でダンスに苦手意識を持っていたカボくんでしたが、光莉と踊るためにダンス部に入部し、踊ることの楽しさに目覚めていき……。
音が聴こえてくるような、臨場感と躍動感あふれるダンスシーンの描写が魅力。擬音ではなく光の玉や壁のパース線などで描かれており、想像力をかきたてられます。何かに熱中することの楽しさに胸が熱くなる、おすすめの青年漫画です。
第9位 ダンス・ダンス・ダンスール
小学館 著者:ジョージ朝倉 既刊27巻
“エモい”と話題沸騰の男子クラシックバレエが題材の青年漫画。2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載中で、2022年にはアニメ化もされました。
主人公の村尾潤平は、幼いころに観たバレエに魅了され、教室に通おうとします。しかし、父の死をきっかけに”男らしくならねば”と、バレエの道を諦めてしまいました。
そして、バレエへの未練を隠しながら格闘技「ジークンドー」を習い、中学校のクラスで人気者となった潤平。そんなある日、彼の前に転校生の美少女・五代都が現れ、”一緒に、バレエやろうよ”と誘われて……。
ジョージ朝倉が、思春期男子の繊細な感情や、友達とのヒリヒリするやりとりなどを見事に表現した作品。ライバルや初恋、熱い気持ちをバレエに身をささげる少年少女の青春を堪能できます。ドラマチックかつエネルギッシュなスポーツ漫画を読みたい方におすすめです。
第10位 BUNGO
集英社 著者:二宮裕次 既刊38巻
甲子園のための、甲子園を超える死闘が描かれた中学野球漫画。2015年から「週刊ヤングジャンプ」にて連載中です。
主人公は少年野球チームがない町で育った、小学6年生の石浜文吾。彼は買ってもらったボールで、ただひたすら自宅のブロック塀に壁当てする毎日を送っていました。
そんなある日、少年野球日本代表・野田ユキオが文吾の前に現れて、2人は予期せぬ対決を行います。そして、後に中学校で再会し、2人揃って超強豪の「静央シニア」へ入団するのです……。
才能があるものの、独りで野球をしていた文吾が、強い仲間たちとともに成長していくのが見どころ。中学生ならではの、白熱したリアルな野球が見られるおすすめの青年漫画です。
第11位 頭文字D
講談社 著者:しげの秀一 全48巻完結
ギリギリを攻める走り屋の生き様を描いた、レース漫画です。1995〜2013年に「週刊ヤングマガジン」で連載されていた人気作で、1998年からはアニメも放送開始。ドライブゲームも人気を博し、大きな話題になりました。
実家の豆腐店を手伝っていた高校生・拓海は、ハチロクに乗って配達をする日々。そんな彼はある日、突然強豪走り屋チームと戦う地元チームから、助っ人を頼まれます。実は、拓海とハチロクはとんでもないポテンシャルを秘めていて……。
穏やかな雰囲気で走りにも興味はない拓海ですが、その実力は本物。性格とドライビングテクニックのギャップがかっこいいと、高い評価を得ています。野蛮でワイルドなカーレースが楽しめる青年漫画を探している方に、おすすめです。
第12位 ピンポン
小学館 著者:松本大洋 全5巻完結
2人の少年の競技人生を追う、名作卓球漫画です。1996〜1997年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて連載されていた作品で、2002年には窪塚洋介、井浦新主演で実写映画化されました。また、2014年には、アニメも放送されています。
小学生の頃に駅前の卓球教室でラケットを握ってから、ペコとスマイルは幼馴染。天才肌のペコは好き勝手に振る舞い、今日も部活をサボっています。そんなペコを呼び出すよう、スマイルは先輩から言われてしまい……。
才能の壁や努力の大切さを、5巻に凝縮している本作品。本気で上を目指すうえでの、才能やセンスの重要性を再認識した方が多数いました。スポーツに懸ける、リアルな青春を味わいたい方に、おすすめです。
第13位 ドラフトキング
集英社 著者:クロマツテツロウ 既刊18巻
プロ野球入門の裏側の描く、一風変わった野球漫画です。2018年から、「グランドジャンプ」にて連載中。2023年にはWOWOWオリジナルで、ムロツヨシを主演にドラマ化もされました。
プロの世界で活躍する全野球選手が、ドラフトを通ってきます。その裏には、才能ある選手を見出すために活動する、スカウトマンの存在が。凄腕スカウトマン・郷原は、今日もある選手に目をつけます。
誰でも選ぶ期待の大物ではなく、如何に埋もれた才能を見つけだすかに焦点を当てた作品です。青年漫画らしく、仕事系作品として楽しめる野球漫画に興味がある方に、おすすめです。
第14位 ONE OUTS
集英社 著者:甲斐谷忍 全20巻完結
野球作品でありながら運動能力に注目しない、心理戦が魅力の青年漫画です。1998〜2006年に「ビジネスジャンプ」で連載されていた作品で、2008年にアニメ化されました。著者は、『LIAR GAME』で有名な甲斐谷忍です。
優勝に何かが足りないと、沖縄で自主トレに励む天才打者・児島弘道は、賭野球の話を耳にします。そこで彼が出会ったのは、大した球速でないにもかかわらず、賭野球”ワンナウト”で無敗を誇る投手・渡久地東亜でした。
プロ野球界を舞台に繰り広げられる、巧みな頭脳戦がポイント。ゲーム漫画としても楽しめる、スポーツ漫画に興味がある方に、おすすめです。
第15位 神様のバレー
芳文社 原作:渡辺ツルヤ 作画:西崎泰正 既刊33巻
指導者目線で成り上がりを描く、バレーボール漫画です。2012年から、「週刊漫画TIMES」にて連載されています。物語は、1人の男が電話をしている場面から始まります。
ベンチ外から試合を分析し、監督に情報を送るアナリスト。凄腕アナリストとしてチームを操る阿月総一は、ある条件を達成すれば、全日本男子の監督の椅子を用意するという話を持ちかけられます。その条件とは、万年1回戦負けの中学チームを全国優勝させることでした。
嫌がらせを得意とする阿月の指導と、弱小を勝利に導く王道設定のバランスがよく、爽やかだけでは終わらないスポーツ漫画として高く評価されています。戦術面からバレーボールを楽しめる青年漫画に、興味がある方におすすめです。
青年漫画のおすすめランキング|SF・ファンタジー漫画
第1位 宝石の国
講談社 著者:市川春子 既刊12巻
人間が絶滅した遠い未来を舞台に、月から襲いかかる敵「月人」と戦う「宝石」たちを描いた青年漫画です。2012年から「月刊アフタヌーン」にて連載中。2020年から約1年半休載していましたが、2022年6月から連載が再開し、話題になりました。2017年にはアニメ化もされている人気作品です。
今から遠い未来、宝石の身体を持つ28人は、彼らを装飾品にするべく襲いかかる月人に備え、戦闘・医療・戦略計画などそれぞれの持ち場についていました。
そのなかで、硬度が三半とほかの宝石たちと比べてもろく、役割を与えられていなかったフォスフォフィライト。月人と戦うことを望んでいたものの却下され、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌の編纂を任命されます。
深みのある物語の独創性や、美しい絵柄などが多くの読者を惹きつけている傑作。芸術性の高い、話題のファンタジーに触れたい方におすすめです。
第2位 メイドインアビス
竹書房 著者:つくしあきひと 既刊12巻
主人公・リコとロボットの男の子・レグが、秘境の大穴「アビス」の底を目指して冒険を繰り広げるダークファンタジー漫画。2012年から「WEBコミックガンマ」にて連載中です。アニメは2期まで制作されたほか、映画やゲームなど、さまざまなメディアミックス作品が展開。また、大規模展覧会の開催やハリウッドでの実写映画化も予定されている、話題の作品です。
隅々まで探索し尽された世界に、唯一残されたアビス。どこまでも続く深くその巨大な縦穴には、奇妙で奇怪な生物たちが生息し、貴重な遺物が眠っています。
アビスの縁に築かれた街「オース」に暮らす孤児のリコは、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていました。ある日、リコがアビスを探窟していると、少年の姿をしたロボットが倒れているのを見つけて……。
ほのぼのとしたかわいらしい絵柄で、シリアスかつ過激なストーリーが展開される、ギャップがあるのがポイント。また、作り込まれた世界観や設定により、物語への没入感も味わえます。ダークファンタジーの注目作に触れたい方におすすめです。
第3位 ダンジョン飯
KADOKAWA 著者:九井諒子 全14巻完結
冒険者一行が襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョン踏破を目指すグルメファンタジー。2014年から「ハルタ」にて連載中で、このマンガがすごい!2016オトコ編をはじめとして、さまざまな漫画賞で1位を獲得しています。2024年にはアニメ化も決定しており、話題沸騰中の青年漫画です。
ダンジョンで金も食料も失い、奥深くでドラゴンに仲間を食われてしまった冒険者のライオス一行。魔法で外に出たものの、仲間を助けるため再びダンジョンに挑もうとします。しかし、このまま行くと途中で飢え死にしてしまうことを危惧したライオスは、”そうだ、モンスターを食べよう!”と決意するのです……。
強い戦闘力を持つものの、空腹に勝てないライオスたちの姿をコミカルに描いています。モンスターの調理方法などが細かく書かれており、架空の食材でありながらリアリティを感じられるのがポイント。本格ファンタジーとしても、異色の面白いグルメ漫画としても楽しめるおすすめの作品です。
第4位 とんがり帽子のアトリエ
講談社 著者:白浜鴎 既刊13巻
魔法使いに憧れを抱く少女に訪れた、絶望と希望を描いたファンタジー漫画です。「モーニング・ツー」にて連載中。アニメ化が決定しており、話題を集めています。
アメリカの権威ある漫画賞の、アイズナー賞最優秀アジア作品賞と、ハーヴェイ賞Best Manga部門を受賞。また、アメリカのアジアやヨーロッパなどで翻訳されるなど海外でも人気で、世界累計250万部を突破しています。
昔から魔法使いに憧れを抱いていた、小さな村に住む少女・ココ。しかし、生まれたときから魔法を使えない人間は、魔法使いになれず、魔法をかける瞬間を見てはいけないといわれていました。ココは魔法使いになる夢は諦めていましたが、ある日村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使っているところを見てしまい……。
懐かしさのある、童話のような王道ファンタジー大作です。美しく丁寧に描かれた登場人物や背景、秀逸なコマ使いなどが魅力。圧倒的な画力や構成力で話題になった、ファンタジーの傑作に触れたい方におすすめの青年漫画です。
第5位 薬屋のひとりごと
スクウェア・エニックス 原作:日向夏 漫画:ねこクラゲ 既刊13巻
中華風の中世王宮を舞台に、薬師の主人公がさまざまな事件を解決していく異色のミステリー漫画。Web小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を博し、「月刊ビッグガンガン」で漫画化された作品です。2019年には次にくるマンガ大賞コミック部門で1位を獲得。アニメ化も決定している話題作です。
かつて花街で薬師として働いていたものの、人さらいに誘拐されたことから、宮中で下働きをしている少女・猫猫(マオマオ)。ある日、帝の御子たちが、生まれて間もなく亡くなっているという噂を聞きます。好奇心や知識欲から御子たちの死の真相が気になった猫猫が、原因を調べたことから物語が動き始めるのです……。
後宮という物語の舞台の華やかさに加え、かわいらしい絵柄、本格的な謎解きなどで人気を博しました。1人の少女が探偵として活躍し、地位を上げていく姿が見どころ。中華風ファンタジーやミステリーが好きな方におすすめの青年漫画です。
第6位 図書館の大魔術師
講談社 原作:ソフィ=シュイム 画:泉光 既刊7巻
本好きの孤独な少年が、本の力で世界をつなげていく「ビブリオハイファンタジー」。2017年から「good!アフタヌーン」にて連載中の青年漫画で、120万部を超える注目作です。
小さな村「アムン」に暮らす、誰も本当の名前を知らない、本が大好きな少年。彼は貧乏で長い耳を持っていたことから村人から差別を受け、村の図書館を使わせてもらえませんでした。そんな少年は、差別のない本の都「アフツァック」に行くことを夢見ています。
そんなある日、アフツァックの図書館で働く司書・カフナと出会った少年。この司書との出会いが、彼の出会いを大きく変えていくのです……。
美しい画力や緻密に構成された世界観により、多くのファンを獲得しています。異世界の物語ながら、現代社会にも通じるリアルな問題を描いており、共感できる内容が多いのも魅力。本が好きな方はもちろん、ヒロイックファンタジーが好きな方におすすめです。
第7位 宇宙兄弟
講談社 著者:小山宙哉 既刊43巻
宇宙を目指す兄と先に宇宙飛行士となった弟、宇宙を目指す仲間たち、彼らを支える人々などが織りなす人間ドラマを描いた青年漫画です。
2007年から「モーニング」にて連載中で、2011年に小学館漫画賞と講談社漫画賞をダブル受賞。アニメや実写映画など、さまざまなメディアミックス作品が展開されており、累計2800万部を突破している人気の高い青年漫画です。
2006年7月9日。兄・南波六太(ムッタ)と、弟・日々人(ヒビト)は星空を眺めながら2人で宇宙飛行士になる約束をします。そして2025年、NASAは宇宙飛行士となったヒビトを含む、月面長期滞在クルーのメンバーを発表しました。
同時に日本では、自動車設計会社に勤めていたムッタが、ヒビトのことを悪く言った上司に頭突きして会社をクビに……。その後、ヒビトから届いた1通のメールで、ムッタは再び宇宙を目指し始めます。笑えて、泣けて熱くなれる傑作。宇宙飛行士になりたい方に限らず、夢を追っている方におすすめです。
第8位 デッドマウント・デスプレイ
スクウェア・エニックス 原作:成田良悟 作画:藤本新太 既刊12巻
『デュラララ!!!』で人気を博した成田良悟が原作の”「転生」ノワール・ファンタジー”漫画。2017年から「ヤングガンガン」にて連載中で、2023年にはアニメ化もされています。
幾多の死地をくぐり抜けた兵士・シャグルアは、希代の死霊術師「屍神殿」に立ち向かっていました。戦いの末、シャルグアが屍神殿を倒したかに見えましたが、魔術が発動し、周囲は光に包まれます。
そして、現代の新宿にて、四乃山ポルカという少年の体で目覚めたシャルグア。ポルカの体は、喉を切り裂かれて殺害されたばかりでした。彼が新宿の街をさまよっていたところ、1人の少女に救われますが……。
主人公のように濃いキャラクターたちが、それぞれの思惑を持ち動いているため、読みごたえがあります。スピード感あふれるストーリーや、張りめぐらされた伏線が回収されていく様子に、ページをめくる手が止まらないのも魅力。転生もので、話題の青年漫画が気になる方におすすめです。
第9位 異世界薬局
KADOKAWA 原作:高山理図 漫画:高野聖 既刊10巻
異世界転生した主人公が、異世界の医療を変えるために奮闘する「異世界チート×現代薬学」青年漫画。「小説家になろう」の人気ライトノベルを漫画化した作品で、「ComicWalker」にて連載中です。2022年にはアニメ化もされています。
日本で薬学の研究に没頭していた薬谷完治は、過労死によって31歳でその生涯を終えました。そして、目を覚ますと彼は宮廷薬師の名家であるド・メディシス家の息子・ファルマに転生していたのです。
間違った治療法やまじないなどが横行する異世界。絶望したファルマは、現代薬学の知識と自身の持つチート能力で、さまざまな病気に立ち向かっていきます。
現役の研究者である原作者によって、現代医学が詳細に描かれており、読みごたえがあるのがポイントです。一方で、ロマンあふれるファンタジックな世界観も魅力。医療漫画としてもファンタジー漫画としても楽しめる、おすすめの作品です。
第10位 プラネテス
講談社 著者:幸村誠 全4巻完結
宇宙開発で生まれたスペースデブリ(宇宙ごみ)の回収業者が主人公のSF漫画です。1999~2004年まで「モーニング」にて連載され完結。2002年度星雲賞コミック部門賞を受賞しています。さらに、2003年のアニメ化作品は2005年度星雲賞メディア部門を受賞。2022年にはアニメの再放送で話題になりました。
物語の舞台は、地球圏を月面に押し広げた2070年代の地球。スペースデブリを回収するのが主人公・星野八郎太(ハチマキ)の仕事です。彼はいつか自分の宇宙船を買うことだけを目標に、業務をこなしていました。そんなハチマキの成長を軸に、周囲の人々の群像劇を描いています。
“SFを一段階進めた大傑作”ともいわれる名作です。宇宙を舞台としたSF要素だけでなく、サラリーマン社会をリアルに描いているのもポイント。哲学的な側面もあり、心に刺さる名言も多数出てきます。長年愛され続ける名作青年漫画を読みたい方におすすめです。
第11位 ドロヘドロ
小学館 著者:林田球 全23巻完結
魔法使いによって顔をトカゲに変えられたカイマンが、相棒・ニカイドウとともに、魔法をかけた魔法使いを探すダークファンタジー漫画。2000年に「月刊IKKI」で連載開始し、「ヒバナ」「ゲッサン」と移籍して2018年まで連載されていた作品です。
ショッキングで混沌とした内容のため、映像化不可能といわれていましたが、2020年にMAPPA制作でアニメ化され話題になりました。
自分を醜い姿に変えた魔法使いを狩る異形の男・カイマン。姿を変えられた際に記憶を失っており、「口の中の男」が犯人を言い当て元の姿に戻れる日まで、魔法使いをただ狩り続けます。しかし、対する魔法使いたちも、反撃を企てていたのです……。
独特でハードな世界観や、圧倒的な画力、個性的なキャラクターのやりとりなど魅力が詰まった傑作。グロテスクかつバイオレンスな秀作が気になる方におすすめの青年漫画です。
第12位 蟲師
講談社 著者:漆原友紀 全10巻完結
“蟲”と対峙する”蟲師”の活動を描く、ファンタジー要素満載の青年漫画です。「月刊アフタヌーン」にて連載されていた作品で、2003年の文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で優秀賞を受賞しています。アニメ化もされたうえ、オダギリジョー主演で実写映画化もされた名作です。
動物でも植物でもない、生命の原生体”蟲”。蟲は時に、人の常識を超えた現象を巻き起こします。そんな蟲と人を繋ぐのが、”蟲師”なのです。
独特な世界観に病みつきになる方が多い作品で、心地よい余韻が残ると評判。不思議な生命体が登場する青年漫画が好きな方は、ぜひ手に取ってみてください。
第13位 僕だけがいない街
KADOKAWA 著者:三部けい 全9巻完結
1人の青年に巻き起こる不思議な現象を軸に事件を紐解く、ファンタジーサスペンス漫画です。2012〜2016年に「ヤングエース」で連載されていた作品で、アニメ化もしています。藤原竜也主演で実写映画化もしており、数々の賞にランクインしている話題作です。
青年漫画家・藤沼には、彼にしか起こらないある現象がありました。それは、時間が巻き戻るというモノ。この現象が、藤沼の運命を大きく動かします。
事件が発生すると、その事件を回避するまで時間を遡り続ける藤沼。ある事件をきっかけに、彼は18年前まで時を遡ることに。設定は非現実的ですが、ミステリーが好きな方におすすめの青年漫画です。
第14位 ダーウィン事変
講談社 著者:うめざわしゅん 既刊6巻
人とは何かを問う、生命のあり方を描いた青年漫画です。2020年から、「月刊アフタヌーン」にて連載されています。マンガ大賞2022には大賞を、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門では優秀賞を受賞し、大きな話題になりました。
動物解放を謳うテロ組織が発見したチンパンジーから、人間とチンパンジーの血を受け継ぎ生まれた”ヒューマンジー”が誕生します。人間の両親に育てられた彼は、入学した高校で1人の少女と出会うのです。
表紙に描かれるヒューマンジーのイメージ以上に、理知的な彼に驚く方が多い本作品。ヒューマンジーのチャーリーが純粋な思想で物事を語るので、考えさせられる漫画が好きな方におすすめです。
第15位 創世のタイガ
講談社 白泉社 著者:森恒二 既刊12巻
原始の時代を大学生が生き抜く、タイムスリップから始まる青年漫画です。2023年まで、「イブニング」で1部が連載されていました。また、2部が2023年から「ヤングアニマルZERO」で連載中です。
大学生のタイガは、文化人類学のゼミ仲間とやってきたオーストラリアで、未発見の壁画を目にします。そこで崩落に巻き込まれ、ギリギリ外に脱出した彼ら。そこは古代の生物が生きる、原始の時代でした。
原始時代に来てしまった大学生たちが、サバイバルをしながら生き抜く本作品。本格的なサバイバル漫画でありながら、人間同士の争いも描かれます。そのため、サバイバルアクション作品が好きな方に、おすすめです。
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大人が青春を味わえたり、少し過激な表現があったりと、少年漫画とはひと味違った魅力のある青年漫画。バトル・恋愛・ギャグ・スポーツ・ファンタジーなどジャンルは多岐にわたります。今回ご紹介したのは、男女問わず人気の高い面白い名作ばかり。興味がある作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。