戦略だけでなく、心理戦や運も絡めて打ち合う麻雀を題材にした「麻雀漫画」。リアルな戦術を用いた本格的なモノや、漫画ならではの斬新なルールを取り入れたモノなど、それぞれに麻雀を多彩な切り口から描いています。
今回は、おすすめの麻雀漫画を初心者向けと経験者向けに分けてご紹介。メディア化された人気作から最近の注目作まで、面白い作品を厳選しました。ぜひ麻雀漫画を購入する際の参考にしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
麻雀漫画のおすすめ|初心者向け
咲 -Saki-
スクウェア・エニックス 著者:小林立 既刊25巻
麻雀が世代を問わずメジャーになった世界で、女子高生たちが本格的な打ち合いを繰り広げる女子高生麻雀ストーリー。2006年に「ヤングガンガン」にて連載開始され、シリーズ累計1000万部を突破しました。アニメ化や実写化もされた、麻雀漫画の大ヒット作です。
物語は、清澄高校1年生・宮永咲が幼馴染に誘われて麻雀部を訪れるところからスタート。咲には、毎局プラスマイナスゼロで和了る奇跡的な打ち方をする天才でありながら、麻雀嫌いという一面がありました。そんな彼女が、清澄高校麻雀部で勝負の世界に目覚めていきます。
それぞれに特殊な能力を持つ凄腕の女子高生たちが、インターハイの頂点を目指して麻雀に打ち込む姿が描かれる1作。キュートなキャラクターによる熱い青春ドラマや、チーム戦としての麻雀を楽しみたい方におすすめの麻雀漫画です。
バード 最凶雀士VS天才魔術師
竹書房 原作:青山広美 作画:山根和俊 全2巻完結
天才マジシャンを主人公に、奇想天外なトリック麻雀を描いた麻雀漫画の異色作です。2000年代に連載されていた青山広美の麻雀漫画『-砂漠の勝負師-』のリメイク作品。「近代麻雀」にて連載され、シリーズ作品も展開されています。
アメリカで名を馳せる天才マジシャン「バード」こと、ジェシカ・ゴドフリーをラスベガスまでスカウトしにきた朱雀沙羅。彼女の目的は、裏カジノの利権を争う麻雀勝負でバードの力を借りるためでした。しかし、真のバードは別に存在していたのです。
麻雀素人のマジシャンが、手品のテクニックと発想で凄腕の雀士に挑んでいきます。イカサマは不可能とされている全自動麻雀卓を用いたイカサマ勝負が見どころ。漫画ならではの麻雀勝負を見てみたい方におすすめの麻雀漫画です。
アカギ
竹書房 著者:福本伸行 全36巻完結
「伝説の雀士」と謳われた男・赤木しげるが、伝説と称されるまでの軌跡を追いかける麻雀漫画の傑作。福本伸行作『天 天和通りの快男児』のスピンオフ作品にして、累計部数は1200万部を記録する大ヒット作です。アニメ化のほか、実写ドラマ化もされています。
伝説の始まりは昭和33年。当時13歳だった赤木しげるは、ルールも何も知らない麻雀素人でありながら、場末の雀荘で行われていたヤクザ相手の賭け麻雀で代打ちを任されます。この勝負をきっかけに、雀士として驚くような才能を開花させていく天才の道のりを描く物語です。
本編では敵キャラクターとして登場した赤木しげるの天才的な思考と、壮絶な心理戦を楽しめるのが魅力。長い連載期間をかけて描かれた、麻雀漫画史に刻まれる大勝負「鷲巣麻雀」が大きな見どころになっています。ハラハラドキドキできる麻雀漫画を読みたい方におすすめです。
凍牌 -裏レート麻雀闘牌録-
秋田書店 著者:志名坂高次 全12巻完結
裏レート雀荘を戦場に、高校生雀士がシビアな闘牌を繰り広げる麻雀漫画です。2006年に「ヤングチャンピオン」で連載開始され、2011年に完結。複数の続編が刊行され、実写映画化もされました。2024年にはアニメの放送も予定されています。
欲望渦巻くヤクザの裏レート雀荘を荒らし回る1人の高校生・ケイ。冷徹な思考力と冷静な打牌を武器とし、裏社会で「氷のK」と呼ばれていました。ケイの自宅には、少女が飼われているという噂まで囁かれており……。
普段は学生でありながら、ヤクザの代打ちとして危険を犯すケイの闘いぶりが見どころ。金や人命を賭ける闇麻雀を通して、人間の欲望と闇が描かれます。シリアスな人間ドラマを楽しめる麻雀漫画を探している方におすすめです。
ムダヅモ無き改革
竹書房 著者:大和田秀樹 全16巻完結
各国の首脳や政治家たちが、麻雀で外交を行う斬新なバトル麻雀漫画です。読み切り作品で支持を集め、本格連載されました。
アメリカ合衆国大統領との日米首脳会談で、多くの協定を結ぶことに成功した日本の内閣総理大臣・小泉ジュンイチロー。実際の会談の裏では、国同士の威信をかけた異色の麻雀勝負が繰り広げられていました。果たして、小泉はどのような手で勝負に挑んだのでしょうか。
各登場人物は、実在する政治家がモデルになっているのがポイント。政治家の特徴を反映したダイナミックな必殺技や、命を賭ける独自のゲームルールなど、エンターテインメント性あふれる世界観を楽しめます。麻雀に詳しくなくても読みやすい、おすすめの麻雀漫画です。
雀荘のサエコさん
竹書房 著者:重野なおき 全5巻完結
ある雀荘に勤める最強の女雀士・神崎サエコの日常を追いかける、ギャグ系麻雀漫画。「近代麻雀」で連載されていた4コマ漫画の人気作です。
プロからヤクザまで、どんな相手・状況でも負けない100年に1人の天才雀士・サエコさん。その噂を聞きつけて、サエコさんの元にはさまざまな強者が腕試しにやってきます。そんな彼女には、ある1つの目的がありました。
弱者にも容赦しないストイックな打ち方が魅力的なサエコさんですが、日常生活では驚くような天然ぶりを発揮する一面も。次々と難敵を撃破していく痛快さと素顔のギャップにくすりと笑える、ユーモラスな麻雀漫画です。
ごきげんよう、一局いかが?
芳文社 著者:卯花つかさ 既刊2巻
名門お嬢様学校を舞台に、麻雀をたしなむ女子高生たちの日常を描いた麻雀漫画。2022年から「まんがタイムきららキャラット」で連載されている、4コマ形式の麻雀コメディーです。
由緒正しいお嬢様学校・鳳女学院に入学した北王子冴は、内気な性格のためにクラスで孤立ぎみ。ひっそりと1人、アプリゲームで麻雀を打つ日々を過ごしていました。そんなある日、学園一の生粋のお嬢様・神南千星にその様子を見られてしまうのです。
麻雀初心者のキュートなお嬢様たちが、麻雀を通して仲を深めていく様子がコミカルに描かれます。オンライン麻雀を題材にしており、麻雀の初歩的な知識から触れられているのもポイント。初心者向けの癒される麻雀漫画を読んでみたい方におすすめの1作です。
鳴かせてくれない上家さん
KADOKAWA 原作:更伊俊介 著者:古日向いろは 全3巻完結
高校の麻雀部で繰り広げられる、麻雀と恋模様を描いた青春ラブコメ麻雀漫画。闘牌の監修を日本プロ麻雀連盟所属のプロ・内川幸太郎が担当するなど、麻雀シーンにも力が入れられています。
高校の片隅で1人、オンライン麻雀に没頭していた麻野イサムは、コミュ力の高い後輩・上家サクラに突然声をかけられます。彼女が麻野を誘ったのは、高校の麻雀部。麻雀の腕にはそれなりの自信があったものの、初挑戦のリアル麻雀は思い通りにいかず……。
リアル麻雀ならではの駆け引きや戦略に悩むうちに、次第にサクラを気にかけるようになる麻野の瑞々しい青春模様が魅力。ほのぼのとした雰囲気で、麻雀未経験の方も楽しみやすいおすすめの麻雀漫画です。
打姫オバカミーコ
竹書房 著者:片山まさゆき 全15巻完結
少し変わった女流プロの成長と活躍をコミカルに描いたおすすめの1作。2010年の完結後も”麻雀の指南書”として愛され、実写化もされた麻雀漫画です。
かつてJMPリーグ風王位戦を制しながら、プロの世界を離れることを決めたトッププロ・波溜晴(なみだめはる)。そんな彼の前に、プロとして驚くような腕前の女流麻雀プロ・丘葉未唯子(ミーコ)が現れます。強くなりたいミーコは波溜に弟子入りし、ひたむきに教えを乞うようになるのです。
波溜がミーコに指南しながら、麻雀の実力を伸ばしていく様が本作品の魅力。実践的な知識が豊富に盛り込まれており、初心者から中級者へレベルアップしたい方の勉強用としても参考になる麻雀漫画です。
麻雀漫画のおすすめ|経験者向け
哲也 〜雀聖と呼ばれた男〜
講談社 原案:さいふうめい 著者:星野泰視 全41巻完結
戦後の復興期を舞台に、勝負師たちの過酷な闘いぶりを描いた麻雀漫画です。「週刊少年マガジン」にて連載され、第24回講談社漫画賞を受賞。アニメ化やゲーム化もされ、累計部数は1600万部を記録しています。
主人公は、かつて「雀聖(じゃんせい)」と呼ばれた伝説の勝負師・阿佐田哲也。彼は16歳のとき、ある真剣勝負をきっかけに非情なギャンブルの世界へと飛び込みます。やがて、玄人雀士・房州と出会い、その実力を開花させていくまでを追いかける物語です。
戦後、日本の麻雀の発展に貢献した雀士・阿佐田哲也をモデルに、物語として脚色を加えた伝記のような麻雀漫画。勝敗はもちろん、勝負師たちの生き様や哲学にも注目しながら読みたいおすすめの名作です。
天 天和通りの快男児
竹書房 著者:福本伸行 全18巻完結
麻雀請負業を営む2人の男が、裏社会の代打ち麻雀で決死の勝負を繰り広げる麻雀漫画の傑作です。著者は「カイジシリーズ」を送り出した福本伸行。数多くのスピンオフ作品が展開されています。2018年にはドラマ化もされました。
ある日、素人相手に雀荘で小遣い稼ぎしていた井川ひろゆきは、麻雀の請負業を営む男・天貴史と運命の出会いを果たします。無類の勝負強さを持つ天に憧れ、ひろゆきは彼と同じ請負業へと足を踏み入れることに。待ち受けていたのは、裏社会の恐ろしい勝負の世界でした。
麻雀に人生を賭ける人々の人情物語と、巧みな心理戦を交えた本格的な勝負が見どころ。細かい技術的な知識にも触れられており、経験者も読み応えがあります。麻雀漫画の名作として読んでおきたい、おすすめの作品です。
・竹書房 新装版 全13巻完結
哭きの竜 文庫版
小学館 著者:能條純一 全5巻完結
鳴き麻雀を得意とする豪運の男を取り巻く、裏社会の争いを描いた本格麻雀漫画。1985年に連載開始され、”あンた、背中が煤けてるぜ”などの名セリフが多くの読者に愛されました。実写化のほか、外伝作品も刊行されるなど、完結後も高い支持を集める名作です。
天性の強運を武器に、鳴けば必ず和了ることから「哭きの竜」と呼ばれた主人公・竜。運を引き寄せる竜の力を得ようと、多くのヤクザたちがしのぎを削っていました。関東に拠点を置く広域暴力団・桜道会に属する甲斐正三もまた、竜の才能を見出し……。
鳴きで勝負に勝ち続ける雀士・竜とヤクザたちの壮絶な人間模様を描いた1作。緊迫感あふれる人間ドラマが高い画力で表現されており、劇画としても高い評価を得ています。鳴きを軸にしたドラマチックな麻雀漫画を読んでみたい方におすすめです。
兎 -野性の闘牌-
竹書房 著者:伊藤誠 全17巻完結
それぞれに異能を持つ高校生たちが、代打ちとして麻雀勝負に挑むバトル系麻雀漫画です。1996年から「近代麻雀オリジナル」にて連載され、2013年に実写映画化。複数のスピンオフ作品やゲームも展開された人気作です。
いじめに遭っていた高校生・武田俊は、無理やり参加させられたイカサマ麻雀で危険牌を見抜いたことをきっかけに、同級生・山口愛に特殊能力を見出されます。愛が俊を誘ったのは、代打ち集団「ZOO」。俊はZOOに入団し、次第に能力を開花させていくのです。
それぞれ異なる力を得た高校生たちが、裏社会の強敵を相手にどのような闘牌を見せるのかがポイント。いじめられっ子だった俊の成長物語としても楽しめます。個性豊かなキャラクターや能力を活かした展開が魅力的な、おすすめの麻雀漫画です。
・竹書房 愛蔵版 全12巻完結
天牌 麻雀飛龍伝説
日本文芸社 原作:来賀友志 作画:嶺岸信明 既刊116巻
裏社会の厳しい麻雀の世界に飛び込み、成長していく青年の姿を追ったスリリングな麻雀漫画。「週刊漫画ゴラク」にて、約23年間にわたって連載されていた長編大作です。2022年に原作者・来賀友志が死去したため、連載が一時中断されています。
学生時代から麻雀に打ち込み、大学留年を続けていた沖本瞬。すでに就職したかつての仲間と麻雀を打つなかで、瞬は自分の胸にある揺るがない麻雀愛に気がつきます。やがて、師匠になる黒沢義明との出会いもあり、瞬は麻雀で生きていくことを決意するのです。
天才的な感性と強運を武器に、奥深い麻雀の世界にのめり込んでいく瞬のアウトローな生き様と闘いが丁寧に描かれます。闘牌表現や雀士の心理描写に力を入れた、本格的な麻雀漫画を読みたい方におすすめの1作です。
むこうぶち 高レート裏麻雀列伝
竹書房 著者:天獅子悦也 既刊61巻
“御無礼”などの決め台詞が多くの読者に影響を与えた麻雀漫画のヒット作です。1999年「近代麻雀オリジナル」での連載開始以降、「近代麻雀」へと掲載誌を移りながら長期連載されています。ドラマはシリーズ化もされる人気作になりました。
物語は1980年代からスタート。未曾有の好景気を受けて、裏麻雀の世界でも高レートの雀荘が数多くありました。そんな東京に、麻雀の腕だけを頼りに生きる最強の麻雀打ち・傀が現れます。
あらゆる賭場で勝ち続け、「無敗の強者」と恐れられる謎の男・傀。彼を中心に、その強さに翻弄される敗者の人生が麻雀を通して描かれます。プロ雀士が監修を担当した本格的な闘牌にも注目しながら読みたい、おすすめの麻雀漫画です。
ノーマーク爆牌党
竹書房 著者:片山まさゆき 全9巻完結
競技麻雀を題材に、プロ雀士たちが己のプライドを賭けた攻防を繰り広げる麻雀漫画。1980〜90年代にかけて連載され、2018年に実写映画化されるなど、完結後も高い人気を有します。”麻雀漫画の金字塔”とも評された名作です。
アアマチュア麻雀において全国2連覇を果たした大学生・鉄壁保の前に、ある日、謎の男・爆岡弾十郎が現れます。彼は卓上を読み、相手の余り牌を狙う打ち方「爆牌」を武器とする天才でした。そんな爆岡を打ち破るため、鉄壁はプロ雀士として徹底した守備を磨き上げていき……。
競技麻雀の頂点を極めた絶対王者に、守備力を武器にした平凡な雀士がどのように挑んでいくのかが見どころ。高度な麻雀理論をもとに考え抜かれた闘牌と、対局者のリアリティのある心理表現を堪能できる、おすすめの麻雀漫画です。
麻雀漫画は、麻雀初心者にもわかりやすいモノから、経験者も読みごたえがある闘牌を描いたモノまで、作品によって求められる知識のレベルもさまざま。異能力や独自のゲームルールが登場する麻雀漫画なら、麻雀を勉強中という方も楽しみやすくておすすめです。ぜひ麻雀への理解と興味を深めるきっかけにしてみてください。