講談社が発行する、週刊の青年漫画誌「モーニング」。ひとつの職業に着目した作品や日常を切り取ったリアルな作品が豊富な本誌は、ドラマ化やアニメ化もされた人気漫画を数多く輩出しています。
そこで、本記事では、歴代モーニングのおすすめ漫画をご紹介。連載中と完結済みに分けて解説するので、ぜひチェックしてみてください。
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歴代モーニングのおすすめ漫画|連載中
宇宙兄弟
講談社 著者:小山宙哉 既刊43巻
宇宙を目指し奮闘する兄弟の姿を描いた、ヒューマンドラマ作品です。2007年から「モーニング」にて連載中で、アニメ化もされています。また、小栗旬主演で映画も公開されました。小学館漫画賞の一般向け部門や、講談社漫画賞の一般部門を受賞している人気漫画です。
勤めていた自動車会社をクビになった男・南波六太。彼の弟は、NASAが発表した、第一次月面長期滞在クルーのメンバーに名を連ねていました。満足できない日々を過ごす兄と、宇宙飛行士になった弟。まったく違う人生を歩む2人の道が、子供の頃のある約束を軸に再び交差し始めます。
劣等感を感じる兄が、弟に追いつき、追い越そうとする姿が印象的です。忘れていた夢をがむしゃらに追いかける姿は応援したくなり、逆境のなかの努力に感動する方も多い作品。夢を追いかけている方におすすめの1作です。
GIANT KILLING
講談社 著者: ツジトモ 既刊61巻
日本のフットボールリーグを舞台に、「ジャイアントキリング」を起こすべく奮闘する1人の男を追う作品です。第34回講談社漫画賞の一般部門を受賞し、2010年にはアニメも放送されています。
サッカー監督を職業とする達海猛。現役時代も監督を始めてからも、彼が好むのは大物を喰らう大番狂せ「ジャイアントキリング」です。そんな達海が弱小プロチーム「ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)」の監督に就任し、旋風を巻き起こします。
監督が主人公である、一風変わったサッカー漫画です。指揮官がメインなだけあり、戦術などリアルなサッカーの話が盛り沢山。タイトルの通り弱小チームの成り上がりを描いた作品なので、読んでいてワクワクする漫画を探している方におすすめです。
ハコヅメ ~交番女子の逆襲~
講談社 著者:泰三子 既刊23巻
交番に勤務する女性警察官の日常を描いた、コメディ漫画です。2021年には永野芽郁、戸田恵梨香を主演にドラマ化され、2022年にはアニメ化もされました。2017年に「モーニング」で連載を開始し、2022年に第一部が完結しています。
大義もなく、成り行きで交番勤務の警察官になった川合のもとに、1人の上司がやってきます。パワハラで刑事課から飛ばされた、美人エースの名は藤。女性警察官として奮闘する2人の日常を、笑いと小ネタ満載で描きます。
交番が舞台ですが、優しい雰囲気が流れるギャグ漫画です。著者は10年間実際に警察官として勤務しており、リアルな職業漫画としても楽しめます。警察官の裏側に興味がある方におすすめの作品です。
きのう何食べた?
講談社 著者:よしながふみ 既刊21巻
食を通じて、同性カップルの絆が深まる様子を描く作品です。2007年から、「モーニング」にて連載しています。2019年に実写ドラマ化され、人気を集めた作品。2021年に映画が公開され、2023年にはドラマのシーズン2が放送されます。
職場でも若々しさと美貌で一目置かれる弁護士・筧史朗は、生真面目で倹約家。家ではバランスのよい食事を作り、パートナーである矢吹賢二の帰宅を待ちます。さまざまな悩みを持つ2人は、壁を乗り越えながら日々を楽しく美味しく過ごします。
BL作品ですが、メインキャラが40代を超えた大人であるため、仕事なども絡む落ち着いた日常が楽しめるのが特徴です。リアルな世界観で、ほっこりした雰囲気で進みます。また、料理シーンでは詳細なレシピを記しているのも魅力で、料理漫画が好きな方におすすめです。
クッキングパパ
講談社 著者:うえやまとち 既刊166巻
料理上手な父を中心に、家庭や職場の日常を描いた人気長寿漫画です。1985年から「モーニング」にて連載を開始し、単行本の巻数は166巻に到達しています。ドラマ化やアニメ化もされており、2015年には講談社漫画賞の特別賞を受賞しました。
博多にある会社に勤め、キビキビとした働きぶりから社内でも人気が高いサラリーマン・荒岩一味。いつも美味しい弁当を持ってくる彼の妻は、上司からも評判です。しかし実際の妻は、美しく働き者ではあるものの、家事は大の苦手。今日も一味は愛する家族のため、包丁を握るのでした。
会社では真面目に働き、家に帰ればご飯を作り子供と遊ぶなど、何事にも頑張る一味の姿に読んでいて心あたたまる作品です。物語が進むごとに徐々に変化する人間関係にも注目。1作を長く楽しみたい方におすすめです。
平和の国の島崎へ
講談社 原作:濱田轟天 作画:瀬下猛 既刊3巻
脱走した工作員が日本に帰国し、平和を取り戻す姿を描いたコメディアクション漫画です。2022年に「モーニング」にて連載開始。物語は30年前に巻き起こった、あるハイジャック事件で幕を開けます。
ハイジャック事件に居合わせたため、テロ組織に捕縛され戦闘工作員として育て上げられた男・島崎真悟。30年をテロ組織で過ごしついに脱走した彼は、故郷である日本に帰還し、平和を掴むために奮闘します。
日本の日常に馴染もうとする島崎の姿が微笑ましく、居場所を見つけようと頑張る彼を応援したくなる本作品。平和を生きるなかでのアクションシーンも見どころで、悪を圧倒的な強さで打ち負かすスカッとする描写も楽しめます。
バトルスタディーズ
講談社 著者:なきぼくろ 既刊:38巻
強豪野球部の感動だけではない怒涛のドラマを描いた、リアル野球漫画です。2014年から「モーニング」で連載を開始した本作品。著者であるなきぼくろが、強豪野球部・PL学園野球部の出身なのもポイントです。
15歳にして中学日本代表のキャプテンを務め、名門・DL学園野球部に特待生として入部した狩野笑太郎。小さい頃からDL野球部に憧れていた彼は、ついに夢への一歩を踏みだしました。しかし、そこは想像以上に厳しい場所で……。
厳しい上下関係に、同級生同士のわだかまり。才能ある未熟な高校生が本気で取り組むからこその、人間ドラマが満載の作品です。汗と涙と友情だけではない、本気の野球漫画を読みたい方におすすめです。
イクサガミ
講談社 原作:今村翔吾 作画:立沢克美 既刊2巻
明治時代×デスゲームのアクション時代漫画です。直木賞の受賞経験もある今村翔吾の小説をコミカライズした作品で、2022年より「モーニング」にて連載しています。
舞台は明治時代。日本中に「武技に優れた者は京都天龍寺境内に集まれ。警察官二千年分の俸給がもらえる可能性がある」という旨の、新聞が張りだされます。
金が欲しい嵯峨愁二郎が集合場所に向かうと、そこには屈強な大勢の人間が……。そこに槐と名乗る人間が現れ、東海道を中心としたあるゲームの説明を始めました。こうして、札を奪いあう殺しあいゲームが幕を開けたのです。
小説の文面から漂っていた殺伐とした空気感を、見事に再現していると評価が高い本作品。やや小説版から変わっている箇所もあり、原作が好きな方も漫画から入る方も楽しめます。「モーニング」のアクション漫画を探している方におすすめの作品です。
紛争でしたら八田まで
講談社 著者:田素弘 既刊13巻
チセイで世界の事件を解決する美女を主人公にした作品です。2019年に「モーニング」で連載を開始、2021年からは「Dモーニング」に移籍し連載を続けています。
イギリスに本社を構える企業に所属する、地政学リスクコンサルタントの八田百合。民族や言語、思想が違えばやはり事件は起きるもの。世界中の紛争を、八田がチセイと荒技で解決していきます。
地理的観点を重視し、国際政治を考える地政学。本作品では地政学について深掘りしており、取り上げられる紛争も現実の情勢に基づいています。痛快な漫画が好きな方に、おすすめの1作です。
ボールパークでつかまえて!
講談社 著者:須賀達郎 既刊11巻
球場を舞台に繰り広げられる人間模様を描いたコメディ漫画です。2020年から、「モーニング」にて連載中。物語は、1人のサラリーマンが球場にやってくるシーンから始まります。
社畜を自覚するサラリーマン・村田の楽しみは、球場でゆっくり野球を観戦すること。いつものように野球を楽しんでいた彼は、1人の売り子に声をかけられました。実はピュアなギャルだった彼女を中心に、球場の日常をユーモアたっぷりに描きます。
野球観戦に行った経験がある方なら、思わず共感してしまう小ネタが満載の作品です。全体的にほんわかした雰囲気で、軽く楽しめるのが魅力。群像劇のコメディ漫画が好きな方に、おすすめです。
歴代モーニングのおすすめ漫画|完結
ドラゴン桜
講談社 著者:三田紀房 全21巻完結
型破りな方法で底辺から東大合格を目指す、受験漫画です。2003年から2007年に、「モーニング」にて連載されていました。2005年に阿部寛主演でドラマ化され、2021年には第2シリーズも放送されています。第29回講談社漫画賞の一般部門受賞作です。
弁護士・桜木は、偏差値の低い龍山高校の債務整理にやってきます。しかし、突如気が変わり、学園を進学校化しようとするのです。個性的な教師陣を迎え、桜木は1年以内に東大合格者を出すと宣言するのでした……。
公式が”受験生必読の東大合格請負漫画”と謳っており、東大受験の知識や勉強法が詰め込まれています。受験勉強に挑んでいる学生におすすめのモーニング漫画です。
コウノドリ
講談社 著者:鈴ノ木ユウ 全32巻
切迫した出産の現場を描く医療漫画です。「モーニング」で、2012年から2020年まで連載されていました。第40回講談社漫画賞の一般部門を受賞し、2015年、2017年にはドラマ化もされています。
病気ではないため、保険はきかない通常の出産。病気や怪我を治す訳ではないため、通常の出産には必要ない産科医。それでも、彼らが必要な理由がわかる、神秘的なストーリーです。
世界で毎日おこなわれている出産。また、出産を中心にした、人間ドラマも見どころ。出産は奇跡であり、子供も母親も無事なのは当たり前ではないと実感できるおすすめの作品です。
鬼灯の冷徹
講談社 著者:江口夏実 全31巻
地獄を舞台に多忙な鬼の日常を描く、ファンタジーコメディ漫画です。2011年から2020年まで「モーニング」にて連載され、2021年には星雲賞のコミック部門を受賞しました。また、2期にわたってアニメも放送されています。
あの世は天国と地獄に分かれます。地獄はさらに2つに分かれ、そのうえさらに272の細かい部署に分かれています。広大な地獄を駆け回る、閻魔大王第一補佐官・鬼灯。問題だらけの地獄をドSにさばく、彼の日常を描きます。
舞台は地獄、主人公は鬼という設定ながら、シュールなギャグを中心とした作品。終始笑える個性的なギャグ漫画を読みたい方に、おすすめです。
蒼天航路
講談社 原作:李學仁 作画:王欣太 全36巻完結
三国志を新たな視点から描く歴史漫画です。1994年から2005年に「モーニング」で連載。1998年には、講談社漫画賞の一般部門を受賞しました。また、2009年にはテレビアニメも放送されています。
舞台は三国時代であり、戦乱の中国。魏に生まれた阿瞞こと曹操は、中華の安定、三国の統一を目指して上へと駆け上がります。数々の強敵と戦いながら権力の座へ上る男の生涯を描きます。
三国志では、悪役として登場する場合が多い曹操。本作ではそんな彼を、多才な主人公として描いているのが特徴です。曹操の見方が変わると評判の作品なので、三国志が好きな方におすすめです。
ピアノの森
講談社 著者:一色まこと 全26巻
類稀な才能を持つ少年が、ピアニストとして成長する姿を描いたモーニング漫画です。第12回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で大賞を受賞しており、アニメ化もされています。
森に捨てられたピアノを、おもちゃ代わりにして育った少年・一ノ瀬海。才能溢れる彼は、元天才ピアニスト・阿字野壮介や、プロを目指す少年・雨宮修平との出会いにより、ピアニストの道を歩み始めます。
不遇な天才が成り上がっていくワクワク感が魅力の本作品。表情や演出からは、ピアノの音色が聞こえてきそうなほど、表現が秀逸だと話題です。ピアノが登場する作品が読みたい方におすすめです。
神の雫
講談社 原作:亜樹直 作画:オキモト・シュウ 全44巻
世界中でブームを巻き起こした、ワイン漫画です。2004年から2014年に「モーニング」にて連載され、現在も続編が連載されています。ドラマ化もされており、2023年には米仏日の共同制作ドラマが配信開始しました。
市場価値を左右するワイン評論家・神咲豊多香が亡くなり、時価20億円を超えるコレクションが遺されました。コレクションのなかでも最高の1本「神の雫」を含む12本の銘柄や生産年を当てる争奪戦に、実の息子と養子が挑みます。
ワインソムリエの物語なので、ワイン知識が豊富に詰め込まれています。ワイン知識を身につけたい方におすすめのモーニング漫画です。
グラゼニ
講談社 原作:森高夕次 作画:アダチケイジ 全17巻
球界のリアルな金銭事情に踏み込む、一風変わった野球漫画です。2010年から2014年に「モーニング」で連載され、現在も続編『グラゼニ ~大リーグ編~』が連載されています。第37回講談社漫画賞を受賞した作品です。
下は240万円から、上は数億まで。同じユニフォームを着ていても確実にランクの違いがある、超格差社会「プロ野球」。なんとか1軍に留まるプロ8年目の中継ぎ投手・凡田夏之介は、金勘定を忘れず球界を生き抜きます。
野球漫画ではあるものの、お金を中心とした物語で、野球にあまり興味のない方でも楽しめるのが魅力。プロ野球界のシビアな現実が垣間見える、おすすめのモーニング漫画です。
テセウスの船
講談社 著者:東元俊哉 全10巻完結
父の冤罪主張に立ち向かう男の、奇妙な捜査を描いたファンタジーサスペンス漫画です。2017年から2019年まで「モーニング」で連載。2020年には、竹内涼真主演でドラマ化され大きな話題となりました。
1989年6月に発生した、警察官が犯人の大量毒殺事件。28年が経過しても無実を主張し続ける犯人の息子・田村心は、父の冤罪を信じ捜査を始めます。事件現場で深い霧に包まれた彼は、気がつくと28年前にタイムスリップしていて……。
主人公の誠実さと犯人の狡猾さの対比が見どころ。読む手が止まらなくなると話題です。重いサスペンスが好きな方はチェックしてみてください。
へうげもの
講談社 著者:山田芳裕 全25巻
戦国武将の主人公が、茶道や茶器にのめり込む姿を描いたコメディ漫画です。第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞し、2011年にはアニメ化もされています。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕えた、1人の武士・古田織部。彼は千利休に師事する茶人であり、物に目がない物欲の権化でした。興味が尽きない彼の人生を、ユーモアたっぷりに描きます。
あまり知名度が高くない武人を主人公にした本作品ですが、キャラが強く戦国時代の世界観に没頭できるとの声も多い漫画です。庶民的で物好きな主人公の性格が時代背景と上手くマッチしているので、変わった歴史漫画を探している方におすすめです。
大使閣下の料理人
講談社 原作:西村ミツル 作画:かわすみひろし 全25巻完結
外交と料理の関わりを描いた、新感覚料理漫画です。原作は著者自身の経験をもとにしたエッセイで、1998年から2006年まで「モーニング」にて連載されていました。第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞しており、2015年にはドラマ化も果たしています。
一流ホテルで料理人をしていた大沢公は、気分を新たにベトナムの日本大使館公邸で包丁を握ります。世界の要人がやってくる大使館で、彼は「味の外交官」として大使をサポートするのでした。
人と人とのコミュニケーションに、料理は大切だと感じさせられる本作品。料理の描写はもちろん、ベトナム文化や外交面などのストーリー面もおすすめの作品です。
物好きの武人を主人公にした作品や、球場を舞台に日常を描く作品など、コアな魅力が売りの「モーニング」。専門的な未知の分野に触れるワクワク感は、漫画でも存分に味わえます。おすすめ作品のなかに気になる漫画があった方は、ぜひ未知の扉を叩いてみてください。