老若男女に親しまれるスポーツ・ゴルフを題材にした「ゴルフ漫画」。プロやアマチュアだけでなく、選手の周囲を支える人々にも焦点を当てた多彩なゴルフ漫画が刊行されています。ゴルフを始めるきっかけとしても、ゴルフ漫画はおすすめです。

今回は、そんなゴルフ漫画のおすすめ作品をご紹介。ゴルフを知らなくても楽しめる人気作や、経験者もノウハウを学べる名作までピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。

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• 目次
• ゴルフ漫画のおすすめ｜ゴルフを知らなくても楽しめる作品
• ゴルフ漫画のおすすめ｜青少年が活躍する作品
• ゴルフ漫画のおすすめ｜ゴルフを学べる作品

ゴルフ漫画のおすすめ｜ゴルフを知らなくても楽しめる作品

風の大地

小学館 原作：坂田信弘 作画：かざま鋭二 既刊84巻

1990年から「ビッグコミックオリジナル」で30年以上にわたり連載されていた、ゴルフ漫画の傑作です。1994年には第39回小学館漫画賞青年一般部門を受賞。2022年に作画担当・かざま鋭二が逝去し、連載が中断されています。

24歳にしてプロゴルファーを目指しはじめた栃木県鹿沼カントリークラブの研修生・沖田圭介。日々練習に明け暮れるものの、まったくの素人であるためになかなか上手く球を打てません。それでも沖田は真摯にゴルフに向きあい、ひたすらプロへの道をひた走ります。

プロゴルファーである坂田信弘の経験に基づく、リアリティあふれるゴルフ描写と重厚な人間ドラマが見どころ。人格者・沖田のサクセスストーリーとともにゴルフの奥深さを垣間見られる、おすすめのゴルフ漫画です。

あした天気になあれ

コルク 著者：ちばてつや 全58巻完結

“ゴルフ漫画の金字塔”を打ち立てたとされる大人気ゴルフ漫画です。著者は『あしたのジョー』など、数々の名作を手掛けたちばてつや。1981〜1991年まで「週刊少年マガジン」で連載され、主人公の「チャー・シュー・メーン」という掛け声が社会現象にもなりました。

下町の定食屋に生まれた向太陽の夢はプロゴルファーになり、全英オープンで優勝すること。ゴルフ場のアルバイト兼練習生として猛特訓を重ね、プロテストへの出場権獲得に燃える太陽。はたして、彼の夢への道はどのように続いていくのでしょうか。

パワフルかつ繊細なプレーで数々の修羅場を乗り越えていく、太陽の挑戦を描いた正統派の少年漫画です。現実味のあるプレー描写に加えて、ゴルフ用語の解説も織り込まれているのが魅力。多くの読者に影響を与えたゴルフ漫画が気になる方におすすめの名作です。

千里の道も

ゴルフダイジェスト社 原作：大原一歩 作画：渡辺敏 全45巻完結

プロゴルファーの世界の厳しさを、人情味あふれる人間ドラマとともに描いた青春大河ゴルフ漫画。「週刊ゴルフダイジェスト」で25年にわたって連載され、第4シリーズまで刊行された長編大作です。

東京の下町でクリーニング屋の息子として生まれた坂本遼は、高校卒業後に母の反対を押し切り、研修生としてプロゴルファーへの道へ足を踏み入れます。厳しいプロテストに合格しますが、プロの道にはさまざまな困難が立ちはだかっていたのです。

国内の下部ツアーから地道にステップアップしていく遼の、夢・葛藤・苦悩に満ちたゴルファー人生を、じっくりと追いかけられるのが魅力。厳しいプロゴルフの世界のリアルを垣間見られる、おすすめのゴルフ漫画です。

キャディ愛

秋田書店 著者：沼よしのぶ 全19巻完結

「勝利を呼ぶキャディ」と呼ばれる女性キャディを主人公にした、感動のゴルフ漫画。「GOLFコミック」で連載され、著名人からも支持される名作です。

夢を叶える前に亡くなってしまった夫・裕一郎の夢を引き継ぐため、愛は幼い息子・俊を育てながらキャディの道へと進みました。やがて、キャディとしての実力を認められるようになった愛。ゴルフに魅せられた人々と、愛が織りなす感動の物語を描きます。

的確なアドバイスなどで選手を支えるキャディの仕事に焦点を当てたゴルフ漫画。ゴルフに詳しくない方も読みやすく、キャディの目線から描かれるさまざまな人間ドラマが胸を打つ、おすすめの感動作です。

青空しょって

小学館 著者：森秀樹 全24巻完結

無名のプロゴルファーの父親と貧乏暮らしを続けていた少年が、数々の試練に立ち向かいながら成長していく姿を描いた名作。80〜90年代にかけて「週刊少年サンデー」で連載されていたゴルフ漫画です。

父親のキャディとして貧乏な旅を続けていた中学2年生・飛田一八の夢は、”腹いっぱいで眠ること”。そんなある日、挫折した父親が失踪し、残された一八はプロゴルファーを目指しはじめます。

しかし、絶海の孤島にある「音無島ゴルファー養成所」に入所した一八を待ち受けていたのは、地獄の特訓の数々でした。

戦う舞台が目まぐるしく変わるなかで、ライバルとの対戦とともに大人になっていく一八の活躍が見どころ。ゴルフを通して描かれる親子愛にも注目しながら読みたい、おすすめのゴルフ漫画です。

黄金のラフ 〜草太のスタンス〜

小学館 著者：なかいま強 全33巻完結

「ビッグコミック」で約11年間にわたり長期連載されていた、熱血ゴルフ漫画です。抜群の身体能力を持ちながらも、頭脳が乏しいプロゴルファーが主人公。体育会系バカゴルフ道を貫いた痛快な作風が人気を集め、続編も刊行されました。

パワーはあるものの、素質を活かす頭脳が足りない藤本草太は、全ホールでバーディを取ることを夢見るプロゴルファー。それぞれに強みと欠点を抱えた2人の仲間とともに、草太はチームを組んで世界に挑むことを決意します。

思うように結果が出せない3人のプロゴルファーが、チームで高みへと上り詰めていく挑戦が見どころ。個性豊かなキャラクターたちの軽妙な掛け合いやコメディー要素も多く、気持ちが明るくなるようなゴルフ漫画が読みたい方におすすめです。

インパクト

パーゴルフ 原作：坂田信弘 作画：竜崎遼児 全85巻完結

「週刊パーゴルフ」で連載されていた、ゴルフ漫画の長編大作。元刀鍛冶師がゴルフと巡りあい、新たな達人伝説を築いていく物語です。『風の大地』を手掛けた坂田信弘が原作を担当している点にも注目してみてください。

暗い過去を背負って東京・浅草にやってきた研師の主人公・鳴海一丸。ひょんなことからゴルフクラブを握った一丸は、初めてにもかかわらずボールを真っ二つにする衝撃的なショットを披露します。その才能を運命の女性・仙道桂に見出されますが……。

ゴルフ未経験の刀鍛冶を主人公にした、斬新な設定がポイント。ゴルフを拒んでいた鳴海が、数々のライバルとの対決のなかで変化していく様子が丁寧に描かれます。じっくり読めるゴルフ漫画を探している方におすすめの大河ロマンです。

ゴルフ漫画のおすすめ｜青少年が活躍する作品

オーイ！とんぼ

ゴルフダイジェスト社 原作：かわさき健 作画：古沢優 既刊45巻

離島に住む天才少女の成長と活躍を描いた、ゴルフ漫画の人気作。「週刊ゴルフダイジェスト」での連載開始とともに大きな反響を呼び、ゴルフダイジェストアワード2016の読者大賞を受賞しました。2024年にアニメ放送も決定しています。

ある事件から過去を捨てた元プロゴルファー・五十嵐一賀が移転先に選んだのは、鹿児島県・トカラ列島。そこで彼は、とんでもないゴルフの才能を持った少女・大井とんぼに出会います。この出会いをきっかけに、2人の運命は大きく動き始めるのです。

難しい理論や解説などは最低限にとどめ、ゴルフに馴染みのない方も楽しみやすいのがおすすめポイント。1人の少女の爽やかな成長譚としても読み進められるゴルフ漫画です。とんぼのゴルフがどのように進化していくのか、ぜひ追いかけてみてください。

プロゴルファー猿

小学館 著者：藤子不二雄(A) 全22巻完結

1974〜1980年に「週刊少年サンデー」で連載されていた、藤子不二雄(A)の古典的名作。少年漫画初のゴルフ漫画として知られています。続編の連載やアニメ化などもされた、ゴルフ漫画史に残る昭和の傑作です。

田舎で家族とともに暮らす野生児・猿谷猿丸は、木の根で自作した木製クラブで、素人相手に賭けゴルフをしている自称「プロゴルファー」。そんなある日、ゴルフ界の影の首領・ミスターXに、その実力を見初められてしまいます。

ミスターXの組織から送り込まれてくる影のプロゴルファーたちと猿丸の、壮絶な戦いの日々を描いたユニークなゴルフ漫画。漫画ならではの超次元的なプレースタイルや驚くようなコースに、ゴルフに詳しくない読者もワクワクとさせられるおすすめの少年漫画です。

ライジング インパクト

集英社 著者：鈴木央 全10巻完結

ゴルフに魅了された少年が、プロゴルファーを目指して才能を開花させていく様を描いた青春ゴルフ漫画です。著者は『七つの大罪』などのヒット作を手掛けた鈴木央。1990〜2000年代にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載され、大きな反響を呼びました。

主人公のガウェイン・七海は、祖父と2人で暮らす元気な小学生。世界一の飛ばし屋になることを夢見ていたある日、女子プロゴルファー・西野霧亜にゴルフの魅力を教わります。世界一のプロゴルファーになるために上京したガウェインは、霧亜の家に居候することになり……。

豪快なプレーでプロゴルファーへの道をひた走るガウェインの成長や、個性豊かなライバルたちとのダイナミックなバトルなど、見どころが多数。漫画ならではの表現を楽しめる、正統派の少年漫画が好きな方におすすめのゴルフ漫画です。

DAN DOH!! 新装版

小学館 原作：坂田信弘 作画：万乗大智 全29巻完結

ゴルフの魅力にとりつかれた小学生の少年が、賞金を目的にゴルファーの道を突き進むゴルフ漫画です。1995年に「週刊少年サンデー」で連載開始され「ダンドーシリーズ」として複数の続編が展開されました。アニメ化もされています。

類まれな運動能力を持つ野球少年・青葉弾道は、熊本でチームメイトとともに野球漬けの日々を過ごしていました。そんなある日、”プロゴルファーの優勝賞金は1試合3000万円”という話を偶然聞きつけます。

プロゴルファーになれば、金銭トラブルが原因で離れて暮らす母親を連れ戻せると考えた弾道。野球から一転、ゴルフへと足を踏み出すのです。

野心家の弾道が、数々の困難や強敵へと立ち向かっていくゴルフ漫画の感動作。努力と成長、そして仲間との友情がドラマチックに描かれます。ゴルフの魅力とスポーツマン精神があふれる、おすすめの1作です。

空の昴

講談社 著者：本島幸久 全21巻完結

ゴルフとの出会いによって挫折から這い上がった少年が、ゴルファーとして花開いていく姿を描いた少年漫画。2000〜2005年まで「週刊少年マガジン」「マガジンSPECIAL」で連載されていたゴルフ漫画です。

バスケットボール部で活躍していたものの、病気のために激しい運動ができなくなってしまった男子小学生・星野昴。悲しみに暮れていた昴は、ゴルフをプレーしていた1人の老人に、ゴルフは力がなくても子供でもできるスポーツだと教わります。

こうして、ゴルフに魅了されていくスポーツ少年・昴。彼の成長を軸に、ライバルや親子の絡みあう因縁が物語を引き立てます。躍動感あふれる美麗な作画で読みやすい、おすすめのゴルフ漫画です。

ROBOT×LASERBEAM

集英社 著者：藤巻忠俊 全7巻完結

『黒子のバスケ』を手掛けた著者・藤巻忠俊が描く、次世代の本格ゴルフ漫画です。「週刊少年ジャンプ」で連載され、2018年に完結。ゴルフ初心者も読みやすいゴルフ漫画として人気を集めました。

主人公は、融通がきかず無表情・無感動な性格から「ロボ」とあだ名をつけられた高校生・鳩原呂羽人。ゴルフ部に入部したい友人につきあって練習場を訪れたロボは、他校の生徒に絡まれて勝負を引き受けることになり……。

全くゴルフに興味がなかったロボが、機械のように正確な「レーザービーム」を武器にライバルと渡りあっていく本作品。魅力的なキャラクターたちが次々と登場し、多くの読者を魅了しました。エンターテインメント性あふれるゴルフ漫画が読みたい方におすすめです。

ゴルフ漫画のおすすめ｜ゴルフを学べる作品

（有）斉木ゴルフ製作所物語 プライド

秋田書店 作画：千葉俊彦 作画：那須輝一郎 全10巻完結

「GOLFコミック」で連載されていた、理論派ゴルフ漫画の人気作。女子プロゴルファーとゴルフクラブ製作所が手を組み、ともにゴルフ界の高みを目指していく物語です。

契約をすべて打ち切られてしまった女子プロゴルファー・荒木ジュン。崖っぷちの状況のなか、無名の地クラブメーカー「斉木ゴルフ製作所」が専属契約の女子プロを募集していると聞きつけます。なんとか契約に至るものの、厳しい契約条件が待ち受けており……。

世界一のゴルフクラブ作りを目指す工場とともに、荒木は再起をかけた戦いに挑みます。ゴルフクラブの本格的な知識が豊富に盛り込まれており、クラブ選びの重要性や選ぶポイントなどを学べるのが魅力。一歩踏み込んだ内容で読み応えがある、おすすめのゴルフ漫画です。

KING GOLF

小学館 著者：佐々木健 既刊40巻

ドレッドヘアーがトレードマークの最強の不良が、ゴルフ界の王を目指す新感覚のゴルフ漫画です。2008年に「週刊少年サンデー」で連載開始され、現在は「週刊少年サンデーS」にて連載中。第56回小学館漫画賞少年向け部門を受賞しています。

主人公は「プレデター」の異名を持つケンカ屋・優木蒼甫。ひょんなことから同じ高校の有名ゴルフプレイヤー・霞見ひかるに目をつけ、学校のゴルフ部へと乗り込みます。しかし、コーチの”一打打ってみろ”という言葉をきっかけに、蒼甫の運命が動き始めるのです。

ゴルフの虜になった超初心者の不良が、名門ゴルフ部からゴルフ界の高みを目指すユニークで痛快なゴルフ漫画です。ツアープロコーチ・谷将貴の技術指導と監修が入っているのもおすすめポイント。最先端のゴルフストーリーを読んでみたい方はぜひチェックしてみてください。

ゴルフは気持ち

日本文芸社 著者：いけうち誠一 全14巻完結

アマチュアゴルファーに必要な心の有り様が丁寧に解説されている、人気のゴルフ漫画です。技術の上達だけでなく、気持ちにも重きが置かれるゴルフの奥深さを、さまざまな場面の例を挙げながら紹介していきます。

ゴルファーが経験しがちな、ゴルフにおける喜怒哀楽を臨場感あふれる筆致で表現しているのが魅力。アマチュアゴルファーが良スコアを目指すために必要なメンタル術が豊富に描かれています。隙間時間に読みながら学べる、初心者にもおすすめのゴルフ指南書です。

銀のゴルフ

ゴルフダイジェスト社 原作：中原まこと 作画：政岡としや 全3話完結

実在した伝説のアマチュアゴルファー・中部銀次郎のゴルフスピリットに迫った自己啓発系漫画。「週刊ゴルフダイジェスト」に掲載されていた作品をまとめたゴルフ漫画の人気作です。

1960年に18歳で日本アマに初出場し、62年に初優勝を果たした中部銀次郎。通算6勝を成し遂げ「アマチュアの至宝」とたたえられました。そんな伝説の男が辿ってきたゴルフの足跡を追いかけます。

ゴルフの上達にかかせない心の鍛錬について、中部流の哲学が漫画でわかりやすく表現されているのがポイント。アマチュアゴルフのあるべき姿だけでなく、さまざまな物事に通じる考え方を、達人の姿勢から学べるおすすめのゴルフ漫画です。