死体が蘇ることで誕生するゾンビを物語のテーマにした「ゾンビ漫画」。ゾンビが人を襲ってくる恐怖を描いたホラーテイストな作品だけでなく、ゾンビと人間の関係性やゾンビ社会をコミカルに扱った作品まで、ゾンビ漫画の可能性は広がり続けています。

今回は、そんなゾンビ漫画のおすすめ作品をご紹介。アニメ化や映画化もされた話題作から、評価が高い名作までピックアップしました。ぜひ選書の参考にしてみてください。

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ゾンビ漫画のおすすめ|完結済み

アイアムアヒーロー 完全版

プロテカ 著者:花沢健吾 全22巻完結

アイアムアヒーロー 完全版

累計部数830万部を突破したゾンビ漫画の金字塔的作品。小学館の漫画誌「週刊ビックコミックスピリッツ」で2017年まで連載され、第58回小学館漫画賞一般部門を受賞しました。実写映画化もされています。

主人公・鈴木英雄は35歳の漫画家アシスタント。漫画家として再デビューを目指すものの、漫画のヒーローのようには上手くいかない現実を送っています。交際している彼女にすら不安と不満が募る英雄の日常の裏で、少しずつ世界は壊れ始めていたのです。

冴えない男がヒーローになっていく姿を描いた本作品。何の変哲もない日常に異質な恐怖が迫ってくる様を丁寧に表現し、高い評価を得ています。完全版には85ページに及ぶ描き下ろしのエピローグなども収録。まず手に取りたいおすすめのゾンビ漫画です。

がっこうぐらし!

芳文社 作画:千葉サドル 原作:海法紀光(ニトロプラス) 全12巻完結

がっこうぐらし!

アニメ化され、話題を呼んだゾンビ漫画。2020年1月号まで「まんがタイムきららフォワード」で連載されていました。累計部数は250万部を超え、2019年に実写映画化もされた人気作です。

物語の中心は、学校の設備を使いながら学校に寝泊まりするという「学園生活部」。個性豊かな女子高生たちは顧問に見守られながら、朝ごはんに乾パンを食べたり屋上で菜園を作ったりと、学校で幸せな日常を過ごしています。しかし、その日常は…。

キュートな登場人物たちと、学校で平和なサバイバルを楽しむ第1話。そこからの衝撃的な展開が本作品の見どころになっています。かわいらしい絵柄とともに本格的なスリルを味わえるおすすめのゾンビ漫画です。ぜひ前情報は最小限で読み進めてみてください。

アポカリプスの砦

講談社 作画:イナベカズ 原作:蔵石ユウ 全10巻完結

アポカリプスの砦

少年更生施設を中心に巻き起こる、戦慄のパニックホラーを描いたゾンビ漫画。人気作『食糧人類-Starving Anonymous-』を手掛けた作者コンビの作品です。2011年から「月刊少年ライバル」などで連載され、海外でも翻訳出版されました。

無実の罪で、関東中の不良が集まる少年更生施設・松嵐学園に収監された主人公・前田義明。監獄内では抗争が勃発し、同部屋のメンバーも得体が知れず、ごく普通の少年だった義明は自らの現状に絶望していました。

そんななか、学園内で護送車による事故が発生。中には人間を喰らうゾンビが乗っており、義明たちを含む監獄内の様相は一変していきます。

学園を起点に、ゾンビによる危機を仲間たちと乗り越えていく疾走感が魅力の本作品。グロテスクな描写にこだわったゾンビ漫画が好きな方におすすめの1作です。

さんかれあ

講談社 著者:はっとりみつる 全11巻完結

さんかれあ

“ゾンビに萌えちゃう青春ラブストーリー”と銘打たれる、異色のゾンビ漫画。「別冊少年マガジン」で2014年まで連載され、2012年にアニメ化もされた人気作です。

高校1年生の降谷千紘はゾンビをこよなく愛し、生きた女性には興味がないという嗜好の持ち主。ひょんなことから知り合った清楚可憐なお嬢様・散華礼弥とともに、愛猫「ばーぶ」の蘇生に取り組むことになります。そんなある日、礼弥は事故に遭い…。

ゾンビが好きな男子高校生と、ゾンビになってしまったお嬢様の淡く切ない青春の日々を描いたゾンビ漫画。ゾンビならではの悩みや壁が物語を引き立てます。かわいいラブコメが好きな方にもおすすめです。

Deadmeat Paradox 電子限定『義父の息子』収録版

講談社 著者:金田サト 全1巻完結

Deadmeat Paradox 電子限定『義父の息子』収録版

ゾンビ化した人々を救う弁護士の闘いを描いた、ゾンビ漫画の名作。電子限定版には、第75回ちばてつや賞一般部門で大賞を受賞した短編『義父の息子』も併録されています。

オーランド帝国では、死後30日以内に突然生き返る「ゾンビ」という原因不明の病気・患者が存在していました。しかし、国はゾンビに対して“生か死か”の究明さえしておらず、“寝ることも食べることもない、ただの安い労働力”と見なされています。

そんな社会で、ゾンビの弟・シルバーとともに弁護士事務所を営む弁護士・ゴールド。ゾンビたちの依頼をこなす2人は、ある日墓地で不審なものを見つけます。

現実社会にも通じる社会的弱者の問題を、ゾンビという存在を交えて寓話的に描いた1作。1巻完結ながら読み応えがあります。ホラー漫画が苦手な方も読みやすい、おすすめのゾンビ漫画です。

アリス イン デッドリースクール

KADOKAWA 作画:小島アジコ 原作:麻草郁 全1巻完結

アリス イン デッドリースクール

ガールズ演劇カンパニー・アリスインプロジェクトの舞台作品を元に、コミカライズされた1作。映画化やアニメ化も企画されています。漫画では、舞台の脚本を4コマ漫画として表現しました。

学校の屋上で漫才を練習していた少女たちの目の前に、グラウンドで級友たちがゾンビ化していく光景が広がります。屋上に取り残された少女たち。果たして彼女たちはどのような結末を迎えるのでしょうか。

少女たちのコミカルな日常のやり取りから、段々と不穏で不気味な雰囲気が増していくのが本作品の見どころ。4コマ漫画なので隙間時間にも読みやすい、おすすめのゾンビ漫画です。

バイバイ人類

集英社 作画:萩原あさ美 原作:渡辺恒造 全5巻完結

バイバイ人類

集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」で、2017年まで連載されていたゾンビ漫画。クールなぼっち系女子が、ゾンビによって崩壊していく日常に頭脳で抗う闘いの日々を描きました。

珍しく友人に誘われて肝試しに参加した真山真矢は、人間の姿をした得体の知れない化け物にクラスメイトが喰われている現場を目撃します。何とか難を逃れた真矢たちが翌日登校すると、教室には昨日死んだはずの級友の姿があったのです。

周囲の人々がいつの間にか別人に乗っ取られていくという、日常が化け物に侵略される恐怖を描いた本作品。綺麗な絵柄で読みやすく、グロテスクなゾンビ漫画が苦手な方にもおすすめのパニック系ホラー漫画です。

ウォーキング・キャット

双葉社 著者:北岡朋 全3巻完結

ウォーキング・キャット

多数の人間がゾンビ化して徘徊する世界で、生き延びようともがく人間の姿を猫とともに描いたサバイバル・ゾンビ漫画です。

生き別れた妻を探すなかで白猫を助けた八尋ジン。彼はその猫を「ユキ」と呼び、相棒として行動をともにするようになります。1人と1匹は助け合いながら、生存者が暮らすという「島」を目指しますが…。

終末世界の無情さや厳しさも描きながら、変わらない猫の存在に癒されます。ゾンビ漫画としてはもちろん、猫漫画が好きな方も楽しめるおすすめの1作です。

東京アンデッド

徳間書店 作画:佐伊村司 原作:中山茂大 全2巻完結

東京アンデッド

ゾンビに支配されてしまった東京で、希望を求めて生きる人々の生き様を上下巻のオムニバス形式で描いた1作。ゾンビ漫画という形式を通して、生きるとは何かを痛烈に問いかける名作です。

電線を伝って生きる者や、備蓄の尽きかけたマンションの住民たち。子どもだけで取り残されてしまった兄妹など、さまざまな境遇の人間模様をゾンビパニックのなかに描き出しました。

社会が崩壊し、極限状態に置かれた人々の行動や心情が、短編でリアルに表現されているのが本作品の魅力。真の倫理や愛とは何かを考えさせられます。生々しい描写のゾンビ漫画が読みたい方にもおすすめの1作です。

姫路城リビングデッド

新潮社 著者:漆原玖 全2巻完結

姫路城リビングデッド

17世紀初頭の姫路城を舞台にした新感覚の戦国ゾンビ漫画。死んだはずの戦国武将たちや化け物が、姫路城を落城させようと攻めてくるアクションホラーです。

姫路城での籠城戦を描きつつ、敵がゾンビであるという斬新な設定がポイント。織田信長や武田信玄、上杉謙信など、歴史的に著名な武将たちが多数登場します。歴史漫画が好きな方にもおすすめのゾンビ漫画です。

花と嘘とマコト

秋田書店 著者:あさの 全1巻完結

花と嘘とマコト

ゾンビになった少女と過ごす儚い偽りの日々を、数ページずつの短い物語で綴ったセンチメンタルなゾンビ漫画です。

夏休みの少し前に亡くなり代行症と呼ばれるゾンビ状態になったマコトと、その親友・花は、アパートで共同生活を送っています。花火などをして穏やかに夏を過ごす2人。しかし、その裏には悲しい過去と2人の歪な関係が隠されており…。

読み進めるにつれて明らかになっていく2人の背景に、胸を締め付けられる切ない名作。少女たちが織りなす美しい物語が好きな方におすすめのゾンビ漫画です。

ゾンビ漫画のおすすめ|連載中

ゾン100 〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

小学館 作画:高田康太郎 原作:麻生羽呂 既刊11巻

ゾン100 〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

「月刊サンデーGX」で連載中のゾンビ漫画。『今際の国のアリス』などを手掛けた麻生羽呂が原作を担当している注目作です。2023年にNetflix映画として配信も予定されています。

ブラック企業に入社して3年目の天道輝は、激務のなかで心身ともに疲弊し、正常な判断すらままならない日々を送っていました。そんなある日、街では突如としてゾンビが増殖を開始。地獄のような光景とは反対に、輝の心はたちまち晴れ渡っていきます。

ゾンビのように生きていた男が、ゾンビがあふれる世の中で人として蘇っていく様を描いた青春コメディー漫画。危機的状況でとにかく前向きに生きていく主人公の姿に、笑いと元気をもらえます。ゾンビ社会を逆手に取った設定が魅力的なおすすめのゾンビ漫画です。

就職難!!ゾンビ取りガール

講談社 著者:福満しげゆき 既刊2巻

就職難!!ゾンビ取りガール

非力なゾンビが街にあふれる日本で、ゾンビの回収を担う零細企業をテーマにしたゾンビ漫画です。「モーニング」から「週刊Dモーニング」へ移籍後に休載し、続刊が待ち望まれています。

メカマニアの主人公が務めるのは、ゾンビ回収業社「ゾンビバスターズ」。そこに新卒女子がアルバイトとして入社してきます。ゾンビの存在がもはや日常と化した日本社会で、新人を指導しながらゾンビと戦う主人公に恋の春は訪れるのでしょうか。

ゾンビの捕獲・回収業務という斬新な切り口が魅力のゾンビ漫画。コミカルでほのぼのとした日常の雰囲気と、躍動感あふれるアクションシーンのバランスが高い評価を得ています。独特の空気感に魅了される読者も多い、おすすめのゾンビ漫画です。

不死と罰

秋田書店 著者:佐藤健太郎 既刊2巻

不死と罰

アニメ化もされた『魔法少女サイト』の著者・佐藤健太郎の最新作。2021年12月号から「別冊少年チャンピオン」で連載されているゾンビ漫画です。

歌舞伎町のラブホテルの一室に置き去りにされたうえに、閉じ込められてしまった1人の青年。同時刻、外の世界では次々と増殖するゾンビが街を覆い尽くしていました。深い闇を抱えた彼の、生きるための密室サバイバルが幕を開けます。

外はゾンビに溢れた密室空間で、どのように生き残るかを描いたパニックホラー漫画です。青年の抱える問題や、ドロドロとした人間模様の行末も見どころ。恐怖に震えるようなゾンビ漫画が読みたい方におすすめの1作です。

生き残った6人によると

KADOKAWA 著者:山本和音 既刊3巻

生き残った6人によると

2022年にドラマ化もされた話題のゾンビ漫画。ゾンビパンデミックとシェアハウスを融合させた、新感覚のサバイバル・ラブコメディーです。「ハルタ」で連載されています。

ある日、成田空港に到着した飛行機の乗客から、またたく間にウイルスが感染拡大。ゾンビが街にあふれ、日本政府は千葉県境を封鎖します。幕張のショッピングモールに逃げ込んだ6人の男女は安全と食糧を確保し、なぜか恋に夢中になっていくことに…。

ゾンビに囲まれた極限状態で男女が共同生活を送りながら、さまざまな恋愛模様を繰り広げる異色の設定がポイント。恋愛リアリティーショーなどが好きな方にもおすすめのラブコメゾンビ漫画です。