最近では家電量販店でも見かけることが多くなったカメラ付きドローン。ヘリコプター型のラジコンにカメラが搭載されているため、人間の視覚を遥かに超えた上空からの景色を撮影できるのが魅力です。

しかし、ドローンには価格帯が1万円未満から10万円以上するものまでさまざまな機種が発売されているため、初心者はどれを買えばいいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。そこで今回はドローンの選び方を踏まえた上で、おすすめの機種をご紹介します。

カメラ付きドローンの用途

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カメラ付きドローンを活用することで、肉眼の高さを遥かに超えた上空からの「空撮」が可能です。観光地や、鉄道、野生動物の生息地、海上など、通常は人間が足を踏み込むのが困難な場所を、上空から安全に撮影できます。

また、カメラ付きドローンはプロのクリエイターが撮影するような本格的な映像制作も可能。最近ではウェディングムービーなどの制作にも活用されています。

カメラ付きドローンの選び方

搭載カメラのスペックで選ぶ

解像度

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デジタル画像は画素という微細な粒が集まって構成されています。この画素の数が多いほど細かい部分まで鮮明に描写された高解像の写真や動画を撮影が可能です。

カメラ付きドローンの主な用途である動画の撮影では、HD(1280×720)、フルHD(1920×1080)、4K(3840×2160)の順に解像度が向上。4Kは徐々に浸透しつつありますが、趣味の用途であればフルHDでも十分です。

しかし、画素数が増えて解像度が高くなるほど動画1ファイル当たりのデータ量も増えるため、長時間の撮影をする際は大容量のメモリーカードを複数枚用意しましょう。用途や画質に応じて求める解像感を備えたカメラ付きドローンを選ぶのがおすすめです。

フレームレート

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動画撮影が目的でカメラ付きドローンを使用する場合はフレームレートにも注目しましょう。動画は1秒間に何十枚もの画像が次々に切り替わることで表示されますが、その枚数のことをフレームレートと言い、fpsという単位で表記されます。

フレームレートが高くなるほどコマ切れが改善されるので、スポーツや野生動物など高速に動く被写体でも動きを滑らかに表現した撮影が可能です。一般的な撮影では30fpsがよく使用されますが、動きの多い被写体の撮影では60fps以上のフレームレートを使用することをおすすめします。

ジンバルの有無で選ぶ

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上空での空撮ではブレ対策が重要です。一見無風に感じられても微風が吹いていたり、急な突風が吹いてドローンの姿勢バランスが崩れたり、ドローン自体の動きでブレが生じてしまったりすることもあります。わずかでもブレが生じるとそれがカメラに伝わってしまい、動画が不鮮明で見にくくなってしまうので注意が必要です。

カメラ付きドローンには、ブレを効果的に防げる「ジンバル」が搭載されている機種や、前後・上下・左右など複数の方向からの傾きを検知してブレを補正できる機種があります。ジンバル非搭載の機種と比べてやや高価ですが、ブレのない高精細な動画を撮影したい場合はジンバルが搭載された機種を選ぶのがおすすめです。

大きさで選ぶ

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カメラ付きドローンはさまざまな用途に活用できますが、高価な機種や高機能な機種になるほど、大きく重たいものになる傾向があります。大きい機種ほど持ち運びに大きなバッグや体力が必要となるため、荷物を軽くしたいときや気軽にカメラ付きドローンを楽しみたいときはできるだけ軽量コンパクトな機種がおすすめです。

ちなみに、カメラ付きドローンを気軽に楽しみたい場合は機体重量が200g未満の機種を選ぶのがポイント。日本の航空法では飛行物に関して厳しい規制が設けられており、200g以上のドローンはその規制の対象となるため、飛行の度に国土交通省から事前許可を得る必要があります。

200g未満のドローンであれば事前申請が必要ではないため、初心者にもおすすめ。ただし、イベント会場や空港周辺など飛行が禁止されている空域もあるので注意は必要です。

操作性・飛行性能で選ぶ

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カメラ付きドローンの操縦はラジコンと同じように専用のプロポ(送信機)を使用します。高価で多機能な機種ほど操作の自由度は高くなりますが、その分繊細な操作が要求されるので熟練した操縦スキルが必須なのが難点。入門機にはスマホをコントローラーとして使える機種もあり、ゲーム感覚で簡単に操作できるので初心者にもおすすめです。

また、飛行性能も重要な要素です。ドローンは数kmで遠くまで飛ばせますが、プロポの電波範囲外になると墜落してしまいます。アラート機能を搭載しているモデルだと、距離を自ら気にしなくてよくなるため安心です。

加えて、GPS、ジャイロ、加速度、気圧、障害物検知、磁気などの各種センサーが搭載されていればリスクの少ない安定的な飛行が可能。さらに、自動操縦機能やホバリング機能があれば、初心者でも高度な飛行が簡単に楽しめます。

バッテリー・飛行時間で選ぶ

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長時間継続して撮影を行いたい場合は大容量バッテリーを搭載したカメラ付きドローンがおすすめ。バッテリー容量が多いほど長時間の撮影ができ、目安として一回のフル充電で20分以上の飛行ができるドローンであれば、長持ちするモデルです。

また、交換バッテリーの手に入れやすさはメーカーや機種によって異なります。カメラ付きドローンを長期間楽しみたい場合は事前に確認しておきましょう。

なお、バッテリーや飛行時間については往路の分だけではなく、ホームポイント(操縦者のいる地点)への帰還に必要な分も考慮して余裕を持っておくのがポイント。空撮に夢中になるあまり離れた場所に飛ばしてしまうと、バッテリー残量がなくなって帰還が困難になってしまうので注意が必要です。

防水機能の有無で選ぶ

カメラ付きドローンも精密機器である以上、通常は雨や滝などの水分は故障の原因となるので注意が必要です。しかし、なかには防水機能を備え、放水を浴びても不具合なく飛行や撮影を続けられる機種もあります。

アウトドアなど厳しい条件のもとで、水場に接近して撮影したい場合はこのような機種を選ぶといいでしょう。ちなみに、機器の防水性能は「IPX-」という表記で確認できますが、IPX7以上の機種がおすすめ。多方向からの放水はもちろん、浅い水深であれば着水にも耐えられるので、撮影アングルの自由度が飛躍的に増します。

カメラ付きドローンのおすすめメーカー

ディー・ジェイ・アイ(DJI)

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中国の広東省深圳に本拠地を置き、8割以上の世界シェアを誇るドローン業界のリーディングカンパニーです。DJIのドローンは業界の標準規格に位置付けられており、一般のユーザーだけではなく、空撮を生業とするプロカメラマンの中にも同社の機体を愛用している方が数多くいます。

価格は全体的に高めですが、軽量コンパクトなものからプロユースの空撮が可能なものまで幅広くラインナップ。自身の撮影目的や操縦技術に合う最適なドローンを選択できるのが強みです。

また、DJIはドローン本体の性能だけではなく、カメラの画質が高品質なのもポイント。スウェーデンの老舗高級カメラメーカーのハッセルブラッドを傘下に持つことから、同社の高性能レンズを搭載したカメラ付きドローンも発売しています。

パロット(Parrot)

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フランスのパリに本拠地を置く、ヨーロッパ発のドローンメーカー。元々は自動車内でスマホをハンズフリーで使用するアクセサリーキットを販売していましたが、そこで培った無線通信の技術を応用することでドローン業界に参入しました。

品質管理の厳しいEU産ということもあり、パロットのドローンは単におしゃれなだけではなく安全性も重視されているのが特徴。子供が玩具として遊べる安価な機種のほか、本格的な映像制作や産業用途にも活用可能な機種まで幅広くリリースされています。

ホーリー・ストーン(Holy Stone)

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中国の福建省に本拠地を置く、2014年創業の新興玩具メーカーです。ドローン分野ではトイドローンの開発に特化しており、中国国内をはじめ、日本・北米・ヨーロッパでドローンの販売を行っています。

ホーリー・ストーン製のドローンは価格の安さが魅力。あくまでもトイドローンとして機能を絞ることで低価格を実現しており、安い機種なら4000円代で入手できるものもあります。

一方で、日本では販売されている商品はすべて技適通過済なので、電波法に抵触することなく安心して使うことが可能。日本では主にAmazonで販売しており、日本語でのサポートが手厚いことも人気の理由です。

カメラ付きドローンのおすすめ

ディー・ジェイ・アイ(DJI) SPARK CP.PT.00000104.01

起動と操作が直感的にできる初心者におすすめの小型ドローンです。顔認識機能を備えており、電源を入れた後25秒以内にユーザーの顔を認識して離陸できるため、即座に空撮を開始できます。操作も簡単で、手のジェスチャーだけで機体のコントロールやセルフィー撮影などが可能です。

最大飛行時間は16分、最大伝送距離は2kmと標準的ですが、本機には自動帰還モードが搭載。バッテリー残量が少なくなったり接続が切断されたりすると、障害物を避けつつ事前に設定したホームポイントに自動で戻るので、機体紛失のリスクが少なくなっています。

動画性能は最大でフルHD、30fpsを有しており、2軸のジンバルを搭載しているのでブレの少ない鮮明な動画が撮影できます。

ディー・ジェイ・アイ(DJI) MAVIC 2 PRO CP.MA.00000025.01

プロユースの高品質な動画が撮影できる本格仕様の小型ドローンです。本機のカメラにはスウェーデンの名門であるハッセルブラッド社製のレンズと、高級コンパクトカメラにも採用されている1型の大型センサーを搭載。色彩の細部まで忠実に再現できることに加えて、光量の少ない状況でもノイズの少ない高画質な動画を撮影できます。

動画の解像度は最大で4K 30fpsに対応するほか、よりリアルな明暗再現が可能な4K HDR動画の撮影にも対応。さらに、10-bit Dlog-Mカラープロファイルにも対応するので、編集時にカラーグレーディングで動画の色合いを自在に調整できます。

飛行時間は最大で31分、伝送距離は最大で8km。機体重量は約900gと本格仕様のドローンとしては軽いので、空撮映像の制作を手軽に楽しみたい方におすすめです。

ディー・ジェイ・アイ(DJI) MAVIC 2 ZOOM CP.MA.00000026.01

MAVIC 2 PROの兄弟機で、2倍の光学ズームを搭載した本格仕様の小型ドローン。ドローンとしての基本性能はMAVIC 2 PROと共通していますが、こちらはフレキシブルなズーム撮影を可能としているのが特徴です。

24-48mmの光学ズームに加えて、デジタルズームとの併用で最大4倍までのズーミングに対応。また、機体を後退しながらズームインすることで背景だけが迫ってくる効果を適用できる「ドリーズーム」機能も楽しめます。

さらに、2種類のオートフォーカス方式を併用したハイブリッドAFで被写体を高速かつ正確に捕捉。オートフォーカストラッキングでズーム操作時にもピントを合わせ続けられます。ズーム機能を活用した多彩な表現の空撮を楽しみたい方におすすめです。

パロット(Parrot) MAMBO FLY PF727078

小型軽量なボディと多彩な拡張機能が魅力のトイドローン。機体重量は63gと軽く航空法の規制対象には含まれず、気軽に飛ばして飛行や空撮の練習ができるので、初心者におすすめです。

また、別売のアクセサリーを装着できるのも特徴。ピンポン球を発射するCannonや、物を掴めるGrabberなど多彩な機能を拡張して遊べます。専用アプリを利用すれば、タップ操作で一人称視点からのアクロバット飛行を体験できるゲームもプレイできるので、子供のプレゼントにもおすすめです。

伝送距離はスマホで20m、専用プロポで100mまで対応。操縦者がコマンドを放しても9分間は自動飛行が可能で、衝突時はモーターが自動停止して事故を防ぐので、初心者や子供でも安全に楽しめます。

パロット(Parrot) ANAFI PF728005

4K 30fpsでの高解像動画の撮影に対応した高機能な小型ドローン。重量320gの本体には多彩な撮影機能を備えたカメラが搭載されているのが特徴です。

カメラは垂直方向に180°可動できるので、通常は困難なローアングルからの空撮も楽しめます。また、3軸方向のブレ補正に対応したジンバルや、画質劣化が抑えられた最大2.8倍のデジタルズームも搭載。クローズアップ動画をはじめ、スローモーション動画やハイパーラプス動画も高精細に記録が可能です。

飛行時間は最大25分、専用プロポの伝送距離は最大4kmと余裕のスペックで、本格的な飛行を存分に楽しめます。プロポにはスマホを搭載して直感的に操作できるほか、専用アプリでSNSへのシェアも簡単に可能です。

ホーリー・ストーン(Holy Stone) HS200

1万円台前半で入手できる安い価格が魅力の、小型軽量なトイドローン。機体重量は116gで航空法の規制対象となる200g未満に収まっており、飛行のたびに許可を得る必要がありません。技適も通過済みなので、気軽に空撮を楽しめる入門機として初心者におすすめです。

動画の解像度はHDに対応。プロポにはスマホをモニターとして接続でき、機体との通信はWi-Fiを使用します。専用アプリを使用すればFPV(一人称視点)でのライブビューを見ながらゲーム感覚で直感的に操作が可能です。

気圧センサーによる高度維持機能も搭載されており、ホバリング制御も簡単。ボタン1つで帰還できる機能もあるので、安心して空撮を楽しめます。

ホーリー・ストーン(Holy Stone) HS100

ホーリー・ストーン初となるGPSユニットを搭載したトイドローン。気圧センサーと連携することで高度と座標を統合的に制御できるので、初心者でも狙った位置に自動で高度なホバリング機能が使用できます。

また、「フォローミーモード」を使用すれば、一定の距離を保ちながら自動で操作者に追従も可能。空中からさまざまなアングルでのセルフィーが楽しめます。機体の離着陸もアイコンのタッチ操作で簡単に可能です。

動画の解像度はフルHDで、ドローンに搭載された広角カメラは角度調整もできます。Wi-Fiの伝送距離は150m、飛行時間は約15分。オートリターン機能も搭載されているので、初心者でも機体紛失の心配がなく活用できます。

スウェルプロ(SwellPRO) Splash Drone 3

防水機能を搭載した全天候型の4Kドローンです。大半のドローンには防水機能は搭載されていないため、アウトドアなど条件の厳しい環境下での撮影は向かないのが難点。

しかし、本機はIPX7の防水性能を持つ耐久性の防水フレームとモーターを搭載しているので、雨の中や滝のそばを飛行できます。水上に着陸させることもできるので、他機種のように回収時に誤って海へ落下させて故障させてしまう心配がありません。

着脱可能なカメラは動画の解像度が4Kに対応しているのも特徴。2軸ジンバルも搭載しているので、4Kならではの高解像で色鮮やかな映像をブレの少ない状態で楽しめます。飛行時間は最大23分で、伝送距離は最大1.6kmまで対応可能なハイスペックモデルです。