自然に触れる趣味として人気がある釣りを、ストーリーを通して楽しめる「釣り漫画」。本格的な釣りを描いた作品から初心者でも楽しめる作品までさまざまです。なかには、料理を楽しむ漫画もあります。

そこで本記事では、おすすめの釣り漫画をご紹介します。長年愛される人気作から最新作まで解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

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釣り漫画のおすすめ|昔

釣りキチ三平

講談社 著者:矢口高雄 全65巻完結

釣りキチ三平

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釣り漫画の先駆けであり、日本の釣りブームを牽引したとされる傑作。1973〜1983年にわたって「週刊少年マガジン」にて連載され、連載開始から半世紀を過ぎても多くの読者に愛され続けています。実写映画化やアニメ化もされました。

主人公・三平三平は、釣りをこよなく愛する天才少年。同じく釣り好きの祖父から譲り受けた才能を武器に、初出場した鮎釣り大会で見事優勝を果たします。しかし、その優勝に難癖をつけられ、鮎釣り対決に挑むことになるのです。

日本と世界を舞台に、「釣りキチ」の三平が個性豊かな魚を釣り上げていく様を追いかけます。釣りの描写だけでなく、各地の文化風土がリアリティあふれる筆致で表現されているのもポイント。釣りと自然界の勉強になる釣り漫画としておすすめの、昭和の名作です。

釣りバカ日誌

小学館 原作:やまさき十三 作画:北見けんいち 既刊114巻

釣りバカ日誌

1979年から「ビッグコミックオリジナル」で長期連載されている、サラリーマンを軸にした国民的釣り漫画。第28回小学館漫画賞にも輝いた名作です。西田敏行・三國連太郎による実写映画も人気を集め、ドラマ化やアニメ化もされました。

主人公は、鈴木建設に勤める万年平社員のサラリーマン・浜崎伝助。特に趣味もなく、のんびりと日々を過ごしていたある日、上司の佐々木に釣りへと連れて行かれます。最初は乗り気ではなかったものの、すっかり釣りの魅力に取り憑かれてしまい……。

釣りに情熱を傾ける「釣りバカ」になった伝助と、自社の社長と知らずに釣りを通して仲良くなったスーさんとの友情が大きな魅力。昭和の会社員の喜怒哀楽もコミカルに描かれています。人情味あふれるドタバタコメディーが好きな方にもおすすめの釣り漫画です。

グランダー武蔵

小学館 著者:てしろぎたかし 全10巻完結

グランダー武蔵

90年代に「月刊コロコロコミック」で連載され、バス釣りブームを巻き起こしたとされる釣り漫画のヒット作です。1997年にはアニメ化もされています。

小学生の風間武蔵は父の仕事の都合で都会から田舎に引っ越してきたものの、何もない田舎から逃げ出したいと願うばかり。そんなある日、釣りの名人「ミラクル・ジム」と出会います。すっかり釣りに魅了された武蔵は、みるみる腕前を上げていくのです。

秘めた釣りの才能を開花させていく武蔵が、ライバルや釣り界の覇権を狙う組織との熱い勝負を繰り広げます。釣りを題材にしながらも、少年漫画らしいバトル展開も楽しめるのが魅力。釣りに興味を持ちはじめた小学生にもおすすめの釣り漫画です。

Mr.釣りどれん

講談社 著者:とだ勝之 全17巻完結

Mr.釣りどれん

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「ミス釣り」の愛称で親しまれる、バス釣りを主軸にした1作。バス釣りブームが起こった90年代に、多くの少年少女にバイブルとして愛された釣り漫画です。1996年に「月刊少年マガジン」にて連載開始され、2002年に完結しました。

千葉県立あみこ高校に転校してきた日和湖一は、バスケットボール部と間違えて「バスゲット部」へと入部してしまいます。ブラックバスを狙うことを主な活動とするバスゲット釣好会での活動を通して、湖一は少しずつ釣りの魅力に目覚めていくのでした。

個性豊かな登場人物たちがさまざまな釣り場でバス釣りに挑戦していく様を、パロディネタを交えながらユーモラスに描いているのが特徴。青春部活モノとしても読みやすく、子供から大人まで楽しめるおすすめの名作です。

釣り屋ナガレ

秋田書店 著者:竹下けんじろう 全11巻完結

釣り屋ナガレ

2008〜2011年まで「週刊少年チャンピオン」で連載されていた釣り漫画。「釣り屋」として、釣りで日銭を稼ぐ少年の旅路を追いかける物語です。

主人公・流氷馬は、釣りで旅費を稼ぎながら日本全国を放浪している少年。超一流の技術と知識を武器に、各地の多種多様な魚を釣り上げています。財閥令嬢・豪徳寺槙江は、ひょんなことからそんな氷馬の腕前を目の当たりにし……。

魚介類の生態や海流などの知識にも精通している氷馬の巧みな手腕が、躍動感あふれる筆致で描かれます。釣りをするなかで出会う人々との人間ドラマも見どころ。氷馬とともに日本各地の釣り場を巡るような感覚で楽しめる、おすすめの釣り漫画です。

釣り漫画のおすすめ|最近

放課後ていぼう日誌

秋田書店 著者:小坂泰之 既刊13巻

放課後ていぼう日誌

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ドラマ化やアニメ化もされた、最近の釣り漫画のヒット作です。九州地方の港町を舞台に、「ていぼう部」として活動する女子高生たちの日常を描いた1作。2017年に「ヤングチャンピオン烈」にて連載開始され、累計部数は100万部を突破しました。

田舎に引っ越してきた鶴木陽渚は生き物全般が苦手で、高校入学後は手芸部への入部を考えているインドア派。しかし、堤防で釣りをしていた先輩・黒岩と出会ったことをきっかけに、陽渚は謎の「ていぼう部」へと入部することになってしまうのです。

“釣ったら食べる”をモットーに釣りに勤しむ「ていぼう部」で、陽渚が釣りの奥深さに触れていく様が描かれます。初心者あるあるが満載で、釣りの経験がない方も楽しみやすいのが魅力。初心者向けの技術もわかりやすく紹介されている、おすすめの人気作です。

おひ釣りさま

秋田書店 著者:とうじたつや 既刊12巻

おひ釣りさま

一人釣りを楽しむ寡黙なOLと、彼女を取り巻く人間模様を描いた釣り漫画です。2016年からWebで配信連載されています。

24歳の上条星羅は、優秀な働きぶりに同僚からも上司からも一目置かれているクールな女性会社員。そんな彼女の趣味は、釣りに出掛けて思う存分1人の時間を楽しむことでした。やがて星羅の周りの人々も、少しずつ釣りに興味を持ちはじめ……。

好奇な視線もさらりと受け流し、さまざまな場所で凄腕のテクニックを披露する星羅。使用する道具やターゲットが次々と変わるとともに、状況に応じた釣り方のわかりやすい解説も盛り込まれています。これから釣りを始めたい方の入門書としてもおすすめの釣り漫画です。

スローループ

芳文社 著者:うちのまいこ 既刊9巻

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親同士の再婚によって姉妹になった少女たちが、西洋式の毛ばり釣り「フライフィッシング」を通して仲を深めていく様を描いた釣り漫画です。2018年に「まんがタイムきららフォワード」にて連載開始され、2022年にはアニメ化もされました。

まだ肌寒い3月。海辺で1人、亡き父に教わったフライフィッシングを嗜んでいた少女・ひよりは、水着で海に飛び込もうとしている少女・小春と出会います。のちに2人は互いの再婚相手の連れ子であることが判明し、思いがけず姉妹になったのでした。

正反対な性格の2人と、ひよりの幼なじみ・恋が織りなす、穏やかな釣りライフを描いた癒し系釣り漫画。釣りとともに新しい家族関係を構築していく過程にも焦点が当てられています。ヒューマンドラマとしても読み応えがある、おすすめの1作です。

つれづれダイアリー

KADOKAWA 著者:草野ほうき 全3巻完結

つれづれダイアリー

「月刊コミックアライブ」で連載されていた、女子高生を主人公にしたコメディーテイストな釣り漫画。静岡県浜松市を舞台にしており、実在する釣りスポットが本編に数多く登場するのが見どころです。

高校1年生の森野アリスは、一風変わったクラスメイト・橘音々子がどこかへ向かっていく様を目撃します。彼女を追って辿り着いたのは、なんと本格的な釣り場。釣りにしか興味を示さない音々子に付き合ううちに、アリスも釣りに魅了されていき……。

女子高生たちのまったりとした釣りライフを描いた釣り漫画。リアリティあふれる作画で表現される釣り具の解説や、釣った魚を活用したレシピなども盛り込まれています。全3巻と簡潔で読みやすい物語ながら、実践的な知識も得られるおすすめの1作です。

カワセミさんの釣りごはん

双葉社 著者:匡乃下キヨマサ 既刊10巻

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釣りと料理が好きな女子高生たちが織りなすアウトドアグルメコメディー。2019年から「月刊アクション」で連載されていましたが、同誌の休刊に伴い、現在は「漫画アクション」にて継続連載されています。

田舎の高校に転校してきたカワセミは、人見知りな性格が災いして孤独な学校生活を送っていました。そんなある日、ヤンキーのような見た目をしたクラスメイト・ミサゴに山奥へ連れられる事態に。怖がるカワセミを前に、ミサゴは釣り道具を出し始めるのです。

料理が大好きなカワセミと釣りに情熱を注ぐミサゴが、それぞれの得意分野を通して意気投合していく青春友情ストーリー。釣りだけでなく料理についての豆知識も豊富に紹介されており、双方のノウハウ本としても読み応えがあるおすすめの釣り漫画です。

つりこまち

スクウェア・エニックス 著者:山﨑夏軌 全7巻完結

つりこまち

釣りの世界大会で王者を目指す少女たちの青春模様を追いかける釣り漫画です。「ヤングガンガン」にて連載され、2024年に全7巻で完結しました。

9歳で歴史ある釣り大会のチャンピオンに輝いた少女・館山マリモ。当時は、オリンピックの釣り競技で金メダルを獲るという壮大な夢を掲げていました。しかし、ある出来事をきっかけに夢を持つことを恐れ、今は生活のために釣りを利用しています。

昔のマリモに憧れて、アメリカから訪ねてきた同い年の少女・テトラ。16歳の2人が、オリンピック種目に釣りが選ばれた世界を舞台に、未来を賭けて競い合う様が描かれます。釣りを競技として捉えた、スポ根テイストな釣り漫画が気になる方におすすめの作品です。

釣りとごはんと、恋は凪

ぶんか社 著者:小池田マヤ 既刊4巻

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“新感覚・釣りグルメコミック”と謳われる、釣りと魚料理をテーマにした釣り漫画です。恋人と喧嘩しがちな釣り初心者の女性・蒲山ユキを主人公に、釣りの楽しさや料理のおいしさがほのぼのとした筆致で描かれます。

彼氏はいるものの、関係性が冷え込みつつあることに悩みを抱えるユキは、気分転換として1人で釣り船に乗り込むことに。自分で釣ったり出会った釣り仲間にお裾分けしてもらったりしながら、ユキは次第に新鮮な魚のおいしさと釣りの楽しさに目覚めていきます。

キスの天ぷら・カワハギの肝寿司・ワカサギのかき揚げ丼など、季節の旬の魚を使った料理が次々と登場。釣りと料理を通して、恋人との絆を深めていく姿も魅力的に描かれます。釣りグルメに焦点を当てた釣り漫画を読んでみたい方におすすめの1作です。

海も川もないので女子高で釣りしてみた

スクウェア・エニックス 著者:下神木るこ 既刊1巻

海も川もないので女子高で釣りしてみた

女子高を舞台に繰り広げられる「女子高生釣り」を描いた、ギャグ系釣り漫画。Web漫画配信サイト「ガンガンONLINE」に掲載されていました。第3回次にくるマンガ大賞のWebマンガ部門にもノミネートされた話題作です。

近くに海も川もない女子高で、釣り部の顧問を務める女性教師・安倉。どうしても釣りをしたいがあまりに、安倉は部員・荒井ちまとともに生徒を相手にした「女子高生釣り」を始めることにするのです。

それぞれの登場人物が食いつきそうなアイテムを餌にして、次々と女子高生を釣っていく日常が4コマ形式で描かれます。釣りの技術や用語がネタとしてギャグのなかに巧みにちりばめられているのがポイント。シュールで笑える異色の釣り漫画を読んでみたい方におすすめです。

バーサス魚紳さん!

講談社 原作:矢口高雄 作画:立沢克美 全7巻完結

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釣り漫画の名作『釣りキチ三平』に登場する人気キャラクター・鮎川魚紳を主役に据えた1作です。2018から「イブニング」で連載され、2020年に完結。スピンオフ作品ですが、本作品単独でも楽しめます。

『釣りキチ三平』の主人公・三平が兄のように慕い、師匠として、ときにライバルとして活躍した伝説の釣り師・鮎川魚紳。現在は企業の顧問弁護士を務め、釣りからは足が遠のいていました。そんな鮎川に、第一線のプロ釣り師とバトルをするという企画が持ちかけられます。

弁護士として活躍する鮎川の日常を描いた本作品。実在するプロの釣り師と一対一の勝負をしていくという白熱した展開が見どころになっています。登場する竿やリールも実在のモノが紹介されるなど、現実とリンクした世界観にも注目したいおすすめの釣り漫画です。

釣り人生活

日本文芸社 著者:さとう輝 全2巻完結

釣り人生活

寿司職人を主人公にしたグルメ漫画『江戸前の旬』を週刊連載している著者・さとう輝の、釣り人としての生活に迫ったコミックエッセイです。”原稿が上がると無性に釣りに行きたくなる”という著者の、釣りとともにある日常がコミカルに描かれています。

連載に追われながらも、休息日のほとんどを釣りにあてている著者。三度の飯よりも釣り好きな生粋の釣り師は、原稿作業を終えるとともに担当編集や娘、仲間たちとともに釣りへと向かいます。多忙な漫画家の釣りライフとはどのような様子なのでしょうか。

Webで配信連載され、全2巻で完結。単行本には『キャプテン翼』の著者・高橋陽一といった、交流のある漫画家が登場するエピソードも収録されています。釣り人としての等身大の姿や思考に共感しながら読みたい、おすすめの釣り漫画です。