不条理で残酷な展開が繰り広げられる「ダークファンタジー漫画」。ファンタジーならではの現実離れした世界観と、容赦のない展開のハラハラドキドキ感を味わえるのが醍醐味です。苦難を前にした登場人物の人間ドラマの数々も、多くの読者を魅了しています。

今回は、そんなダークファンタジー漫画のおすすめ作品をご紹介。近年の話題作から、長年読み継がれている名作まで、おもしろい作品を厳選してお届けします。

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ダークファンタジー漫画のおすすめ

鋼の錬金術師

スクウェア・エニックス 著者:荒川弘 全27巻完結


鋼の錬金術師

“ダークファンタジー漫画の金字塔”として愛され続けている歴史的名作。錬金術が存在する世界を旅する、錬金術師の兄弟の道のりを追った物語です。第49回小学館漫画賞・第15回手塚治虫文化賞新生賞など、さまざまな漫画賞に輝きました。

幼い頃に亡くした母に会うため、エルリック兄弟は錬金術の禁忌・人体錬成に手を染めます。結果、錬成は失敗。さらに、兄・エドワードは左足、弟・アルフォンスは身体の全てを失ってしまうのです。元の身体に戻る方法を探すため、兄弟は壮大な旅へと繰り出すのでした。

錬金術が発達した世界を舞台に、人の尊厳や命のあり方といったテーマが丁寧に描かれます。ヘビーな展開もありつつ、魅力的なキャラクターたちによるコミカルなシーンも織り交ぜられているのがポイント。子供から大人まで楽しみやすいダークファンタジー漫画として、おすすめの傑作です。

・スクウェア・エニックス 完全版 全18巻完結

進撃の巨人

講談社 著者:諫山創 全34巻完結


進撃の巨人

累計部数1億部を誇る、ダークファンタジー漫画の大ヒット作品です。「別冊少年マガジン」にて2009〜2021年まで連載され、世界規模で社会現象を巻き起こしました。2023年にはアニメの完結編が放送されるなど、完結後も話題が尽きません。

人類を捕食する巨人が支配する世界が舞台。人々は自由と引き換えに安全を得るために三重の壁を築き、その内側で平和な日々を過ごしていました。しかし、壁を超える大型巨人の出現によって日常は一変。人類は再び、巨人との絶望の戦いへと身を投じることになります。

巨人に蹂躙(じゅうりん)される不条理を前に、懸命に立ち向かう人間たちの生き様が光る傑作。巧妙にちりばめられた伏線や、思いがけない方向へと進んでいく物語構成も、高い評価を集めています。絶望と謎に満ちたダークファンタジー漫画が読みたい方に、まずおすすめの1作です。

チェンソーマン

集英社 著者:藤本タツキ 既刊16巻


チェンソーマン

アメリカの漫画賞・ハーヴェイ賞Best Manga部門に2年連続で輝いた、ダークファンタジー漫画の秀作です。2022年のアニメ化でも話題を集め、劇場版アニメの制作も決定。「週刊少年ジャンプ」での連載から、現在は「少年ジャンプ+」に移行して第2部として継続連載されています。

親の遺した借金の返済に追われる少年・デンジは、デビルハンターとして日銭を稼ぐ、超貧乏暮らしを送っていました。そんな彼の唯一の相棒は、チェンソーが頭から飛び出た悪魔・ポチタ。しかし、残忍な裏切りによって、ポチタとのささやかな生活も奪われ……。

悪魔を身に宿したデビルハンター・デンジの、血みどろでダイナミックなバトルが見どころ。欲望に忠実なダークヒーローのユーモラスなセリフ回しや、衝撃的な展開の数々が唯一無二の存在感を放っています。ダークファンタジー漫画の注目作としてチェックしておきたいおすすめ作品です。

メイドインアビス

竹書房 著者:つくしあきひと 既刊12巻


メイドインアビス

底が知れない秘境の大穴「アビス」をめぐる、少年少女の冒険と謎が描かれるダークファンタジー漫画です。2012年からWeb漫画配信サイト「WEBコミックガンマ」にて連載中。アニメ化でも話題を集め、ハリウッドでの実写映画化も予定されています。

巨大な縦穴の中に、奇怪な生物や貴重な遺物が存在する不可思議な大穴・アビス。孤児のリコは、アビスを冒険する「探窟家」だったという母に憧れ、自分もアビスの謎を明らかにすることを夢見ていました。そんなある日、リコはアビスの中で機械の身体を持つ少年を拾い……。

かわいいキャラクタービジュアルを裏切る、ダークファンタジー漫画ならではの壮絶な展開の数々が魅力。謎に満ちた大穴内部で待ち受ける極限状態の人間ドラマが描かれます。未知の世界を明らかにしていく冒険譚が好きな方におすすめの1作です。

ベルセルク

白泉社 著者:三浦建太郎 既刊42巻


ベルセルク

ダークファンタジー漫画の不朽の名作として、世界中に熱狂的なファンを持つ伝説的作品。剣と魔法の世界を舞台に、孤高の剣士・ガッツの旅路を追いかける物語です。第6回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞にも輝きました。

1989年から長期連載されている本作品。2021年に著者・三浦建太郎が亡くなった後は、漫画家・森恒二が監修する形で連載が継続されています。

身の丈を超える大剣を背負い、黒ずくめの甲冑を身に纏った謎の男・ガッツ。「黒い剣士」と呼ばれた彼は、魔物を狩りながらある目的のために果てしない旅を続けていました。実はガッツには、壮絶な過去と巨大な復讐心が隠されており……。

復讐心を胸に、過酷な運命に抗い続けるガッツの戦いぶりと、愛憎渦巻く人間ドラマが本作品の魅力。グロテスクで容赦のない重厚なストーリーが、長年、多くの読者に愛され続けているおすすめのダークファンタジー漫画です。

東京喰種 トーキョーグール

集英社 著者:石田スイ 全14巻完結


東京喰種 トーキョーグール

人間を食糧とする怪人「喰種(グール)」を取り巻く人間模様と戦いを描いた1作。2011〜2014年にかけて「週刊ヤングジャンプ」で連載され、さまざまなメディアミックス作品も人気を集めました。続編もアニメ化されているダークファンタジー漫画のヒット作です。

舞台は現代の東京。社会に潜んでいるという人喰いの怪人・喰種の存在に、人々は恐れを抱いていました。そんなある日、平凡な大学生・金木研は、通っていた喫茶店で好きな作家の小説を読んでいる少女・リゼと出会います。2人は意気投合しますが……。

人間の命を喰らわなければ生きていけない、マイノリティーな存在である喰種。彼らに対して登場人物それぞれが抱く正義と葛藤が、丁寧に描かれています。メッセージ性の強い世界観と、種の存続を争う残酷なバトルシーンが魅力的な、おすすめのダークファンタジー漫画です。

約束のネバーランド

集英社 原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか 全20巻完結


約束のネバーランド

少年少女が残酷な世界の真実に立ち向かうダークファンタジー漫画のヒット作。2020年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、第63回小学館漫画賞など数々の漫画賞に輝いた秀作です。アニメ化・実写映画化もされ、海外での実写ドラマ化も控えています。

小さな孤児院で家族のように育った3人の主人公、エマ・ノーマン・レイ。時に、引き取り先が決まった子供たちとの別れを惜しみながら、平穏な毎日を送っていました。そんなある日、彼らはこの施設にまつわる衝撃的な真実を知ってしまうのです。

次第に明らかになっていく謎めいた世界観のなかで、少年少女が知恵と強い絆を武器に困難を乗り越えていく様が見どころ。ハラハラドキドキする本格的な心理戦や頭脳戦も楽しめる、おすすめのダークファンタジー漫画です。

呪術廻戦

集英社 著者:芥見下々 既刊25巻


呪術廻戦

現代の東京を舞台に、「呪い」を祓う「呪術師」たちの戦いと生き様を描いたダークファンタジー漫画の話題作です。2018年の連載開始以降、アニメ化とともに世界的な人気を集めました。劇場版も公開されたほか、2023年にはアニメ2期も放送。累計部数は9000万部を突破しています。

人間の負の感情を元に発生する呪いが、日本各地で人々を死に至らしめている現代。驚異的な身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁の母校でも、ある強力な「呪物」の封印が解かれてしまいます。それをきっかけに、虎杖は呪いをめぐる因果に巻き込まれていくのです。

常に不条理が待ち受ける、死と隣り合わせの呪術バトルが繰り広げられます。善悪や死生観について考えさせられるような名言の数々も見どころ。スタイリッシュな世界観も多くの読者の支持を集めている、おすすめのダークファンタジー漫画です。

黒執事

スクウェア・エニックス 著者:枢やな 既刊33巻


黒執事

英国の裏社会で暗躍する「悪の貴族」の活躍を描いたダークファンタジー漫画です。2006年に「月刊Gファンタジー」で連載開始され、さまざまなメディアミックス作品が展開されました。2024年4月からは新作アニメの放送も予定されており、改めて注目を集めています。

舞台は19世紀末の英国。名門貴族・ファントムハイヴ家には、女王からの密命で国家の汚れ仕事をこなす「悪の貴族」としての裏の顔がありました。12歳でありながら当主を務める少年・シエルのそばには、謎めいたスーパー執事・セバスチャンが常に控えており……。

貴族社会の裏で巻き起こるさまざまな怪事件を、ある秘密を抱えた貴族と執事のコンビが解決していきます。美麗な作画かつ、クスリと笑えるシーンが多いのもポイント。残虐すぎるダークファンタジー漫画が苦手な方にもおすすめの1作です。

ドロヘドロ

小学館 著者:林田球 全23巻完結


ドロヘドロ

魔法が存在する世界でトカゲ頭の男が戦いを繰り広げる、カオスなダークファンタジー漫画です。18年間にわたって長期連載され、国内外で熱狂的なファンを獲得しました。2020年にアニメ化されたほか、原画展なども開催。配信シリーズとしてアニメの続編制作も決定しています。

人間が暮らす「ホール」と呼ばれる世界には、魔法のドアで隔てられた反対側から、マスクをつけた「魔法使い」がやってきます。魔法使いによって、頭を爬虫類に変えられてしまった主人公・カイマン。失った記憶と元の姿を取り戻すため、カイマンは魔法使い狩りに立ち上がるのです。

ユニークで個性豊かな魔法が入り乱れ、生首が飛び交う、混沌とした戦いぶりが見どころ。バイオレンスな世界観でありながら、どこかコミカルなムードで楽しめるおすすめのダークファンタジー漫画です。

宝石の国

講談社 著者:市川春子 既刊12巻


宝石の国

人間が絶滅した未来を舞台に、宝石の身体を持つ者たちの戦いが描かれるSFダークファンタジー漫画です。2012年に「アフタヌーン」で連載開始され、このマンガがすごい!2014のオトコ編などにもランクインしました。2017年にアニメ化もされています。

かつて星に存在した生物が無機物になり、進化を経て不死の宝石生命体になった世界。総勢28人の宝石たちは、彼らを装飾品にしようと狙ってくる「月人」と戦いながら、地上で共同生活を営んでいました。

主人公・フォスフォフィライトは、月人と戦うことを望みながらも、身体が割れやすい性質のために何も役割を与えられていません。ある日、そんなフォスに博物誌編纂の仕事が回ってきますが……。

哲学的で謎の多い世界観や、身体が欠けても死なない宝石たちならではの生き様が見どころ。予想もつかない方向へと転がっていく不穏なストーリー展開に魅了される読者も多い、おすすめのダークファンタジー漫画です。

HELLSING

少年画報社 著者:平野耕太 全10巻完結


HELLSING

20世紀末の英国を舞台に、吸血鬼同士の壮絶なバトルが描かれるダークファンタジー漫画です。90〜00年代にかけて「ヤングキングアワーズ」で連載され、全10巻で完結。国内外で高い評価を集め、ハリウッドでの実写映画の制作も予定されている名作です。

吸血鬼による凄惨な事件に頭を悩ませていた英国は、王立国教騎士団「HELLSING機関」を結成。反キリストの化け物退治へと乗り出します。その一員である主人公・アーカードは、不死身の吸血鬼でありながら吸血鬼狩りのエキスパートという特異な存在でした。

ある事件をきっかけに吸血鬼になってしまったセラス・ヴィクトリアを機関に迎え、アーカードたちはさまざまな吸血鬼事件の鎮圧へ向かいます。

伝説級の吸血鬼・アーカードが、吸血鬼ハンターとしてさまざまな化け物に挑んでいくダークファンタジー漫画。禍々しくダークな世界観はもちろん、スタイリッシュなバトル描写や独特のセリフ回しにも注目したい、おすすめの1作です。

CLAYMORE

集英社 著者:八木教広 全27巻完結

CLAYMORE

半人半妖の戦士「クレイモア」の戦いと人間ドラマが描かれる1作。2014年まで「月刊少年ジャンプ」や「ジャンプSQ.」で連載されていました。2007年にアニメ化もされた、ダークファンタジー漫画の名作です。

古くから、人間は「妖魔」によって捕食される存在だった世界。妖魔に対抗する手段を持つため、人々は妖魔の血肉を取り入れた半人半妖の戦士・クレイモアを生み出します。銀色の瞳と大剣を持つクレイモアの1人・クレアもまた、ある過酷な宿命を背負っていたのでした。

人を捕食する妖魔と戦う、美しい女性戦士たちの生き様が魅力的な本作品。極限状態に置かれた人々の勇気と愛が繊細に描かれています。シビアな世界観のダークファンタジー漫画でありながら、正統派な少年漫画としても高い支持を集めているおすすめの1作です。

亜獣譚

小学館 著者:江野スミ 全8巻完結


亜獣譚

人間が異形の獣に変化してしまう病にまつわる人間模様を描いた、ダークファンタジー漫画の異色作。『アフターゴッド』の著者・江野朱美の過去作品です。「裏サンデー」をはじめとするWeb漫画配信サイトで連載され、第3回次にくるマンガ大賞で入選も果たしました。

世界では、人を獣に変えてしまう病「害獣病」が蔓延。そんな害獣の駆除兵を務めるアキミア・ツキヒコは、行方不明の弟を探す美しい衛生兵のホシ・ソウと出会います。そんな彼女にアキミアは”弟を助けてほしければ私と結婚して下さい”と、理不尽な提案を持ちかけるのです。

エロとグロが入り乱れるハードな世界観が特徴。害獣病が蔓延する世界を通して、人々のさまざまな愛と性のあり方が描かれます。マイナーなダークファンタジー漫画を探している方におすすめの作品です。

ゴブリンスレイヤー

スクウェア・エニックス 原作:蝸牛くも 作画:黒瀬浩介 既刊14巻


ゴブリンスレイヤー

下級のモンスターであるゴブリンの討伐に情熱を注ぐ冒険者の活躍を描いたダークファンタジー漫画。Web発の人気小説のコミカライズ作品として、「月刊ビッグガンガン」で連載されています。2023年にはアニメ2期も放送されました。

冒険者として初めて組んだパーティーが、ゴブリンによってピンチに陥ってしまった女神官。それを助けたのは、序列3位の銀等級を持つ甲冑の冒険者でした。彼はなんと、ゴブリン討伐の功績だけで上り詰めた「ゴブリンスレイヤー」と称される存在だったのです。

ゴブリンの討伐のみに焦点を当てたユニークな設定が魅力。群れになることで厄介さを増し、卑怯な手も使うゴブリンとの、凄惨でシビアな戦いぶりに注目してみてください。王道の異世界ファンタジーの世界観が好きな方におすすめのダークファンタジー漫画です。