既存のPCサウンドを高音質化したい際に有効なのが「サウンドカード」の増設。パソコンでクオリティの高い音楽を聴きたい方や臨場感のある映画を観たい方、満足度の高いゲーミングを堪能したい方にとっては便利なアイテムです。

そこで今回はサウンドカードのおすすめモデルをピックアップ。外付けモデルと内蔵モデルとに分けてご紹介するので、興味がある方はぜひ購入を検討してみてください。

サウンドカードとは?

「サウンドカード」とは、PCのUSBポートやPCIスロットに別途取り付けることで、PCから聞こえる音を向上させることができる増設パーツ。既存のPCのマザーボードにもサウンドカードは搭載されてはいますが、必要最低限のスペックの場合が多く、広い音域や細かい音の出力までは対応しきれないという問題があります。

しかし、その問題は独立型のサウンドカードをPCに搭載することで解決が可能。音質を劇的に向上させることができるので、音楽や映画サウンドのクオリティをアップさせたい場合や、ゲームの臨場感を上げたい場合に有効です。

また、音声の入力および出力の方法が充実するのもポイント。光デジタル端子を搭載する機種では外部スピーカーなどのオーディオ機器やPS4などのゲーム機に接続できます。さらに、マイク端子を搭載する機種ではゲームのプレイ中に音声をミックスもできるので、ゲーム実況を行う際にも便利です。

サウンドカードの必要性

音質面

By: amazon.co.jp

PCにも内蔵されているのに、なぜわざわざ別にサウンドカードを用意するのでしょうか。それには大きく2つの理由があります。

まず1つは音質向上のためです。PCにもともと内蔵されているオンボードのサウンドカードは実用的に問題のないレベルですが、音質にこだわる方だと物足りなさを感じてしまうことも。その理由としてコスト面・スペース面の制約から音質のよい部品や設計を採れないことが挙げられます。

特に音質に重要な回路は、PC内を飛び交う信号や電源回路の不安定さに大変弱い部分なので、内蔵サウンドカードはこの影響を受けてノイズが多くなり音の情報量も限られてしまうのが一般的です。サウンドカードはこの点を考慮した設計が採用されているため、ノイズの少ないクリアなサウンドになります。

性能面・機能面

By: amazon.co.jp

もう1つは性能面・機能面。たとえばハイレゾなどの高音質をPCで再生するためには、24bit/96kHz以上のDA変換能力が必要です。ノイズの少なさを示す指標であるSN比も100dB以上は欲しいところ。これらのスペックはオンボードのサウンドカードでは困難ですが、増設したサウンドカードなら実現可能です。

さらに、近年流行している一人称視点のシューティングゲーム「FPS」もサウンドカードの必要性を高めています。FPSゲームでは、乗り物の音・足音・会話などの幅広い音情報がプレイの質に直結するため、単にクリアに聴こえるというだけでなく前後や上下の立体感があるほど有利になるのがポイントです。

音の立体感を高めるバーチャルサラウンド機能が搭載されたサウンドカードもあるので、FPSを存分に楽しみたい方に適しています。また、チャットやゲーム実況に必要なマイク性能も高いことが多いのも特徴です。

サウンドカードの選び方

用途で選ぶ

ゲーミング

サウンドカードを別途搭載するとゲーム中のBGMや銃声、敵の足音などの効果音がはっきりと聞こえるようになるので、ゲームコンテンツのクオリティをより引き出すことができます。

なお、イコライザ設定に対応していれば、設定によって聴きたい音だけを強調して聴くことも可能。例えば、低音を強調する設定にすればBGMの重厚感や爆発の効果音が増すので、臨場感や迫力の向上が期待できます。一方、低音を控えると敵の足音や弾のリロード音がはっきりと聞き取れるようになるので、FPSなど音の判断がゲーム展開に左右される場合は有効です。

また、サラウンド設定に対応しているのも重要。手持ちのスピーカーやヘッドセットが5.1chや7.1chなどのサラウンド機能に対応していても、サウンドカード側でそれらの設定をサポートしていないと使用できないので注意が必要です。

さらに、ゲーム実況を行いたい場合はステレオミキサーやマイク入力にも対応しているが確認。PC画面のゲーム音声を録音したり、プレイ中の実況音声をミックスしたりできるので、ゲーム実況を楽しみたい方はぜひチェックしておきましょう。

音楽鑑賞

By: amazon.co.jp

PC内蔵のスピーカーは本体サイズの都合上、オーディオスピーカーと比べるとスペックが限られるので、例えばハイレゾ音源を楽しみたい方は、対応する独立型のサウンドカードを用意する必要があります。

ちなみに「ハイレゾ」とは従来からあるCDよりも高品位の音源のこと。PCM信号で24bit/96kHz以上、DSD規格で2.8MHz以上の音源を指します。

CDを上回る広帯域とダイナミックレンジ(音の強弱幅)を持つため、より自然に近いリアルな音を体感できるのが特徴。なお、この音源を再生には、デジタル入力部がハイレゾ信号に対応するか、スピーカーの再生周波数範囲が40kHz以上をクリアしているのが条件となります。ぜひ覚えておきましょう。

外付けタイプか内蔵タイプかをチェック

By: amazon.co.jp

サウンドカードの種類は主に内蔵タイプと外付けタイプに分かれます。内蔵タイプは「PCI Express」と呼ばれる規格。同規格は従来からあるサウンドカードの主流でしたが、デスクトップPC自体の減少などからモデル数が減っています。どちらかというとFPSゲーム向けの設計の製品を多く揃えているのが特徴です。

一方、USBで接続する外付けのサウンドカードは接続を簡単に行えるのが魅力。コンパクトな製品が多いほか、バッテリー駆動に対応しているモデルもあり、使い勝手は良好です。

入出力をチェック

By: amazon.co.jp

PCへのデジタル入力、PCへのマイク入力、ヘッドホン出力の3つはPC用サウンドカードなら搭載されています。マイク入力については、PC内のサウンドとミックスできる「再生リダイレクト(ステレオミキサー)」に対応しているとゲームを実況したいときに便利。マイク入力が複数あれば切り替えて使用できます。

光デジタルやアナログ入力があればPC以外の機器でも使えるのが特徴。特にPS4での使用を考えている場合におすすめです。最近のPCには搭載されていない光デジタル音声出力や、さらにはアナログサラウンド出力の有無もポイントとなります。

マイクの使用とサラウンド機能にこだわらず、主に音楽の高音質再生用に探しているのであれば、USB接続型の各種「USB-DAC」もサウンドカードとして使えるので、ぜひチェックしてみてください。

サウンドカードのおすすめメーカー

クリエイティブ・メディア(Creative)

By: amazon.co.jp

「クリエイティブ・メディア」はシンガポールに本社を置く、1981年創業のマルチメディア機器メーカー。スピーカーやゲーミングヘッドセットなど音響機器を豊富に取り揃えており、特にサウンドカードにおいては高い市場シェアを有しています。

同社のサウンドカードブランドである「Sound Blaster」は世界で多くのユーザーから支持されており、ラインナップも豊富。ゲーミング用から音楽鑑賞用まで多岐に渡るので、パソコン初心者からサウンドにこだわりたい上級者まで、幅広いユーザーニーズに応えているが魅力です。

また、機能面が優秀なのもポイント。より高い次元で臨場感のある3Dオーディオが可能となる「SVX Pro Studioテクノロジー」や通話やボイスチャットの音声がクリアになる「Crystal Voiceテクノロジー」などの機能も搭載されています。

エイスース(ASUS)

By: amazon.co.jp

エイスースは台湾の台北に本社を置く、1989年創業の総合エレクトロニクスメーカー。Androidスマホの「Zenfone」やノートPCの「ZenBook」が人気ですが、PC本体だけではなくマザーボードなどのPCパーツも取り扱っており、サウンドカードもリリースしています。

ゲーミングPCの「ROG」を発売していることもあり、サウンドカードでも主にゲーミング用途向けとなる内蔵型の機種を「STRIX」というブランドで販売。一般的なサウンドカードのSN比が110dB前後なのに対し、上位機種である「STRIX RAID PRO」はSN比が124dBあるので、ノイズのないよりクリアな音声環境でゲームを楽しめます。

オンキヨー(Onkyo)

By: amazon.co.jp

オンキヨーは大阪に本社を置く、1946年創業の国産音響機器メーカー。スピーカーやオーディオコンポーネント、ポータブルプレイヤーなどのオーディオ機器を幅広く手がけており、最近はスマートスピーカーを発売したことでも知られています。

サウンドカードの分野では、ポータブルオーディオの技術を応用した、外付けタイプのDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプに注力。アンプ本体をサウンドカードとして、ヘッドホンとスマホやPCの間に繋げるだけでハイレゾ音質での音楽鑑賞が気軽に楽しめることから、音楽鑑賞にこだわりたいユーザーから支持されています。

ゼンハイザー(SENNHEISER)

By: amazon.co.jp

ゼンハイザーはドイツのハノーファーに本社を置く、1945年創業の音響機器メーカー。ヘッドホンやイヤホンのラインナップが豊富で、総じて精密でありながら滑らかなサウンドに定評があるのが特徴です。

サウンドカードとしてはUSB外付けタイプの機種を発売。イコライザ設定や7.1chのサラウンド設定に対応しているので、ゲーミングでも映画や音楽鑑賞でも幅広い用途でワンランク上の音質を楽しめます。また、デザイン面も秀逸で、熱対策を考慮して底面に隙間が設けられているのもポイントです。

サウンドカードのおすすめ人気モデル|外付けモデル

クリエイティブ・メディア(Creative) Sound Blaster Play! 3

2000円以下で購入できるリーズナブルなUSB外付けサウンドカード。オンボードのサウンドカードではノイズが気になる方や、独立サウンドカードの効果を気軽に試したい方におすすめです。

S/N比は93dB、サンプリングレートは出入力ともに24bit/96kHzと、サウンドカードとしては標準的。しかし、PCと繋げて専用ソフト「Sound Blaster Play! 3 コントロールパネル」をインストールすれば、簡単にハイレゾ音質での音声再生を楽しめるのが特徴です。

また、クリアな音声でのマイク入力も可能。ゲーム中のボイスコミュニケーションやボイスチャットで便利なほか、ゲーム実況音声の録音も可能です。

クリエイティブ・メディア(Creative) Sound BlasterX G5

1万円代前半で購入できるコスパ良好のUSB外付けタイプのゲーミングサウンドカード。Windows専用ですが、S/N比は120dB、サンプリングレートは出入力ともに24bit/192kHzと、コンパクトなボディにも関わらず高品質なオーディオ環境を整えることができます。

専用ソフト「BlasterX Acoustic Engine Pro」を使用することで3種類までの音響効果をプリセットが可能。さらに、「Scout Mode」によってゲーム内で注意深く聴きたい音声を強調できるので、「足音」などFPSでの迅速な反応や行動を要求されるゲームで重宝します。

7.1chのバーチャルサラウンドにも対応。手持ちのヘッドホンで臨場感のあるゲームサウンドを楽しみたい方はぜひチェックしておきましょう。

エイスース(ASUS) Xonar U7 MKII

約1万円で購入できるUSB外付けのサウンドカード。S/N比は114dB、サンプリングレートは192kHz/24bitなので、ゲームや音楽・映画の鑑賞を気軽にハイレゾ音質で楽しめます。

本製品はヘッドホンアンプを内蔵。また、ヘッドホンやマイクのボリュームコントロールも搭載されているので、プレイ中に中断することなく音量調整ができ、出力先の変更も容易にできます。

操作がわかりやすいのも特徴。イコライザや7.1chスピーカーのレベルバランスなどあらゆる設定を単一のナビゲーションページ「Sonic Studio」で直感的に操作ができます。また、「Sonic Rader Pro」はゲーム内で発生するすべての音をレーダー上に表示が可能です。

オンキヨー(Onkyo) DAC-HA200

1万円代前半で購入できるポータブルヘッドホンアンプ。主にiPhoneなどiOS端末でアプリを介してハイレゾ再生を楽しむ用途に使用されていますが、PCにはUSB端子で接続でき、外付けのサウンドカードとしても使えます。

PCでは最大96kHz/24bitのハイレゾ再生が可能。内部の高精度クロックによる正確なD/A変換が可能なので、音楽や映画サウンドのクリティアップが期待できます。

ゼンハイザー(SENNHEISER) GSX 1000

音がどこから聞こえたのかをわかりやすくする「バイノーラルレンダリングエンジン」を搭載した、ゲーミング向けの高品質なUSB外付けサウンドカード。2.0ch時は最大で96kHz/24bitのハイレゾ再生に対応するほか、7.1chのサラウンドサウンドにも対応し、圧倒的な没入感と正確な空間認識が可能です。

アルミ仕様のボリューム調整とタッチ操作が可能なLEDタッチパネルを搭載。各種設定はスムーズに操作できるほか、ヘッドセットとスピーカーの切り替えもワンタッチと容易です。

4種類のイコライザ設定が可能なのもポイント。ゲーミングや音楽鑑賞に最適なサウンドを選択できるほか、使用シーンを分けて設定をプリセット保存もできます。

サウンドカードのおすすめ人気モデル|内蔵モデル

クリエイティブ・メディア(Creative) Sound Blaster Audigy Fx

価格が約3000円とお得な内蔵型サウンドカード。S/N比は106dB、サンプリングレートは最大192kHz/24bitのハイレゾ音質に対応するので、導入コストを抑えつつ、高品質なサウンド環境を整えたい方におすすめです。

イコライザでオーディオ設定をカスタマイズできるほか、独自のオーディオ技術である「SBX Pro Studioテクノロジー」にも対応。5.1chのバーチャルサラウンドや重低音、クリアな再生、セリフ・足音の強化など、FPSなどゲームをプレイする際の臨場感をさらに高められます。

ロープロファイル用ブラケットを付属しているのも特徴。スペースの限られたスリム型のPCケースにも搭載できます。

クリエイティブ・メディア(Creative) Sound Blaster Z

価格が約9000円ながら上位モデル並みの性能を要する内蔵型サウンドカード。人気ソフト「Final Fantasy XIV 新生エオルゼア」の推奨サウンドカードに指定されているほか、FPSのプレイにも最適です。

S/N比は116dB、サンプリングレートは出入力ともに192kHz/24bitに対応。バーチャルサウンドではない本物の5.1chサラウンドにも対応しており、5.1chスピーカーなどでサウンド環境を組み立てたい場合におすすめです。

さらに、「Scout Mode」の搭載も特徴。足音や銃のリロード音など、ゲーム内の環境音で強調させたい方はぜひチェックしておきましょう。

クリエイティブ・メディア(Creative) Sound BlasterX AE-5

ハイエンドクラスの内蔵型サウンドカード。S/N比は122dB、サンプリングレートは最大384kHz/32bitと高性能なスペックを要しているのが特徴です。

左右チャンネルを独立したアンプで駆動する高音質ヘッドホンアンプ「Xamp」を搭載。ダイレクトヘッドホン出力にも対応しており、ハイレゾをより豊かな再生環境で楽しめるのもポイント。「BlasterX Acoustic Engine」によりオーディオ設定を自在にカスタマイズが可能なほか、イコライザによって詳細なサウンド調整にも対応できます。

製品としては「ゲーミング」と銘打たれていますが、音楽や映画サウンドのクオリティを上げたい方にもおすすめのアイテムです。

エイスース(ASUS) STRIX RAID DLX

ハイエンドクラスのゲーミング向け内蔵サウンドカード。S/N比は124dBでノイズが徹底的に抑えられており、サンプリングレートもハイレゾ音質となる192kHz/24bitに対応。さらに、7.1chのバーチャルサラウンドも楽しめます。

本製品は統合設定ソフト「Sonic Studio」を付属しており、単一の画面でさまざまなサウンド設定を直感的に調整が可能。さらに、ゲーム内で発生したすべての音声の方向を画面上のレーダーで視覚化できる「Sonic Rader Pro」機能が搭載されているのも魅力です。

コントロールボックスが付属するのもポイント。ヘッドホンやスピーカーの音量調整を始め、低音の強調度合いやバーチャルサラウンドの調整もゲーム中に手元で簡単に操作できます。価格は2万円前後とやや高めですが、満足度の高いゲーミングを堪能したい方はぜひ検討してみてください。