音波の力を使って歯を磨く「音波歯ブラシ」。手磨きでは落としきれない汚れも振動で除去できるほか、水流を起こすことで歯間部の歯垢も除去できるのが特徴です。とはいえ、製品によって機能や付属するブラシの種類はさまざま。価格帯も幅広く、どれを選べばよいかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、おすすめの音波歯ブラシをご紹介。選び方も解説するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
音波歯ブラシとは?

「音波歯ブラシ」とは、音の振動によって歯垢を落とす歯ブラシのこと。ヘッドを高速振動させることで音波を発生させ、毛先が接していない部分に至るまで汚れを落とせるのが特徴です。
また、音波で歯垢を浮かせたり、音波水流によって歯間の汚れを除去できるのもポイント。虫歯対策や歯周病予防の効果も期待できます。
電動歯ブラシと音波歯ブラシの違い

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電動歯ブラシとはモーターを内蔵し、電力による振動や回転で手磨きをサポートする電化製品の総称です。電動歯ブラシは駆動方式やブラシの形状によって、振動式・音波式・超音波式・回転式などに分かれています。
音波歯ブラシはその名の通り、音波の振動によって歯垢や汚れを落とすのが特徴。200~300Hzの振動を発生させて、毛先が接しない口の奥の歯垢にもアプローチできます。一方、超音波歯ブラシは、さらに細かい160~200万Hzの高速振動によって歯磨きをサポート。スペックに違いがあるので確認しておきましょう。
音波歯ブラシの選び方
駆動方式で選ぶ
音波式

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音波による振動で歯垢を落とすのが音波歯ブラシです。一般的な手磨き用歯ブラシと同じ細長い形状のヘッドを搭載しており、通常の歯磨きの感覚で使用できるのがメリット。歯や歯茎への刺激も少なく、負担を抑えながら歯磨きできます。
手を動かす必要がないため、疲れにくく短時間で歯磨きできるのもポイント。比較的お手頃価格のモデルが多く、選択肢が幅広いのも魅力です。なお、電動歯ブラシには円形のヘッドが回転して強めの磨き心地の回転式もあるため、混同しないように注意しましょう。
超音波式

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音波歯ブラシよりさらに細かい音波で歯垢や汚れを落とすのが超音波歯ブラシです。歯垢を落とす仕組みは音波歯ブラシと同じものの、160~200万Hzもの高速振動でヘッドを動かして、虫歯の原因となる「バイオフィルム」を除去する効果が期待できます。振動が優しいため、歯茎の傷つきが気になる方にもおすすめです。
ただし、音波歯ブラシと比べて高価格なモデルが多いのが難点。なお、超音波による細かい振動であっても蓄積した頑固な歯垢を除去することは難しいので、その点は留意しておきましょう。
大きさで選ぶ

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音波歯ブラシを選ぶ際には本体サイズもチェックしましょう。国内メーカーのオムロンやパナソニックのほうが、海外メーカーのフィリップスよりもボディ形状がスリムで、ブラシのヘッドは小さい傾向にあります。使い勝手はユーザーの口の大きさにもよりますが、比較検討する際の参考にしてみてください。
振動数などのスペックで選ぶ

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基本的に音波歯ブラシは、振動数の高い方が歯垢除去率も高いとされています。また、使用可能時間や搭載モード、電池残量表示、急速充電対応など、使い勝手がよい製品ほど価格も高価になる傾向にあるので、予算とのバランスを考慮して選ぶようにしましょう。
付属ブラシの種類で選ぶ

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音波歯ブラシは上位モデルになるほど、歯垢除去用や歯周ポケット用、歯茎ケア用などの付属ブラシが増えていき、より気になる部分を集中的にケアできるようになります。
製品によっては着色汚れに対応するブラシや歯茎に優しいブラシ、ホワイトニングに効果的なブラシなどもラインナップされているので、用途に合わせて選ぶようにしましょう。
電源の種類で選ぶ
充電式

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コンセントに挿して充電すれば、何度でも繰り返し使える「充電式」。充電池の経年劣化でパワーが落ちてしまう点には注意が必要ですが、乾電池を買う手間がかからず、利便性が高いのが魅力です。
乾電池式

乾電池式は電池交換で対応できるのがメリット。一方で乾電池を購入する手間があること、さらに充電式と比べてややパワーが劣ることがデメリットです。電池を入れ替えさえすれば、いつでもどこでも使えるので、外出先に携行するのにも向いています。
音波歯ブラシのおすすめモデル|音波式
オムロン(OMRON) 音波式電動歯ブラシ HT-B216
単4形乾電池を2個使用する音波歯ブラシ。本体重量も60gと軽量で、旅行や出張など持ち運びながら使用したい方におすすめのモデルです。
奥歯に毛先が入り込みやすいように、先端を細いアーチ状にした「歯垢除去ブラシ」を採用。約2万回の高速音波振動の働きと相まって、手磨きと比較して約5倍の歯垢除去効果を期待できます。
手にフィットする磨きやすいフォルムで、はじめての方でも使いやすいのが特徴。本体を水洗いできるため、衛生面が気になる方でも安心して使えます。1日2回の使用で約2.5ヶ月電池が長持ちするのも魅力です。
オムロン(OMRON) 音波式電動歯ブラシ HT-B305
独自の立体微振動「マルチアクション」を採用している音波歯ブラシ。1分間に約2万5500回の高速振動を発生させる「クリーンモード」により、すばやく歯垢を除去する効果が期待できるおすすめモデルです。充電式で、フル充電しておけば7日間使用できます。
プラシにはスパイラル毛・ひし型毛・Wメリット毛の3種類の毛先を組み合わせた「トリプルクリアブラシ」を採用し、効果的に歯垢を除去。長さ195mm、重さ46gの軽量コンパクトタイプで、携帯する際も便利です。
本体は水洗い可能で、常に清潔な状態で使用できるのもポイント。コンパクトな充電台も付属しており、洗面台の狭いスペースに設置したい場合にもおすすめです。
フィリップス(Philips) ソニッケアー イージークリーン HX6554/07

初めて音波歯ブラシを購入する方におすすめのベーシックモデルです。高速振動とフィリップス独自開発の「音波水流」によって、歯と歯ぐきの間など、ブラシが届きにくい場所もきれいに掃除できます。
また、磨き時間をタイマーで知らせてくれる「カドペーサー機能搭載」を搭載。歯の上下と裏表を均等にブラッシングすることができます。価格も安いので、コスパ重視の方もぜひチェックしてみてください。
フィリップス(Philips) 電動音波歯ブラシ ソニッケア― ダイヤモンドクリーン 9000 HX9911/10
ソニッケアーのなかでも高い歯垢除去力を発揮する「プレミアムクリーンブラシヘッド」を搭載した音波歯ブラシです。ゴム製ヘッドが歯と歯ぐきにしっかりとフィット。歯垢をしっかりとかき出して、手磨きと比べて約10倍の歯垢除去力を実現すると謳っています。
音波水流による強力な洗浄力で、コーヒーやタバコによるステインを減少。黄ばみ汚れが気になっている方におすすめのモデルです。過圧防止センサーの搭載により、強く押し当てるのを予防できるのも便利。リチウムイオン電池内蔵の充電式で、1日2回の歯磨きで約2週間使用可能です。
スマホと連携してソニッケアーアプリを活用すれば、毎日の歯磨きを記録できるのもおすすめポイント。磨いた回数や時間、ブラッシングの強さなどをスマホ画面で確認できるため、正しい歯磨き方法を身につけたい方にも適しています。
パナソニック(Panasonic) 音波電動歯ブラシ ドルツ EW-DA43

歯科医が推奨する磨き方として知られる「スクラビング法」を実践できる音波歯ブラシ。「ヨコ磨き」と「リニア音波振動」によって手軽にブラッシングできるのが特徴です。
毛先約0.02mmの極細毛ブラシを搭載しているのもポイント。毛先が入り込みすぎないよう設けた3mmの段差により、歯周ポケットに入り込んだ汚れを効率的に除去できると謳われています。磨き時間を知らせるタイマーや、押し付けすぎを防ぐパワーコントロール機能を備えているなど、はじめて使用する方におすすめのモデルです。
また、1時間の充電で約90分、約22日間使用できるのも魅力。「クイックチャージ機能」により2分間の充電で約1回分使用できるため、充電し忘れたときに便利です。
パナソニック(Panasonic) 音波電動歯ブラシ ドルツ EW-DP33

2つのモーター内蔵でパワフルな歯垢除去力を発揮する「W音波振動」を搭載した音波歯ブラシです。毎分ヨコ3万1000回、タタキ1万2000回のブラシストロークで振動を発生。独自の極細毛ブラシの採用と相まって、強力に歯垢を落とせるのが特徴です。
モードはWクリーンモード・ノーマルモード・ソフトモードの3つ。なお、前回使用したモードからスタートできる「モード記憶機能」も搭載されています。また、IPX7防水設計により、本体の水洗いが可能。汚れを拭き取りやすいフロート形状を採用した、スタンド兼充電器も付属しています。
大きさの異なる2種類の極細毛ブラシに加えて、歯面や噛み合わせ面をしっかりと磨ける「マルチフィットブラシ」も用意。ツルツルした歯に仕上げたいときに役立ちます。汎用性の高いアイテムなので、ぜひチェックしておきましょう。
パナソニック(Panasonic) 音波電動歯ブラシ ドルツ EW-DL55

部位や目的別に使い分けできる4本のブラシが付属した音波歯ブラシです。なかでも、シリコンブラシでガムケアモードを選択すれば、音波振動との組み合わせで歯ぐきを心地よくマッサージできます。
極細毛ブラシとリニア音波振動の効果により、歯周ポケットにひそむ汚れにアプローチ。約3日で歯ぐきの健康を促進すると謳っています。
押し付けすぎや磨きすぎを防ぐ「パワーコントロール」や「磨き時間お知らせタイマー」など、慣れていない方におすすめの機能も搭載。本体は水洗いできるため、常に清潔な状態で使いたい方にもぴったりのモデルです。
パナソニック(Panasonic) 音波電動歯ブラシ ドルツ EW-DM62

スリムでスタイリッシュなフォルムが特徴の音波歯ブラシ。幅18.5×高さ22×奥行1.9cm、重さ約55gの軽量コンパクトモデルで握りやすく、手磨きと同じ感覚で使いやすいモデルを探している方におすすめです。
毎分約3万1000回の高速ブラシストロークによる、微細な音波振動で効果的に歯垢を除去。付属のスリム用密集極細毛ブラシとマルチフィットブラシを使い分ければ、常に適切な口腔ケアを行えます。ニッケル水素電池を内層した充電式で、フル充電して約30分使用可能です。
ライオン(LION) システマ音波アシストブラシ

乾電池タイプの音波アシストプラシです。単4アルカリ乾電池1本で約120回の使用が可能。超極細毛と極細毛による「段差ダブル極細毛」で、歯の表面から歯周ポケットまで、きれいに掃除することができます。
また、ヘッド部分の厚みが3.0mmの「薄型コンパクトヘッド」を採用。スリムネック設計とあわさって、口の奥まで届きやすいのが魅力です。価格が安いモデルを探している方はぜひ検討してみてください。
アイオニック(IONIC) 電動音波歯ブラシ KISS YOU イオンパ ホーム DP-111

イオン効果と音波振動により、理想的な口腔ケアを追求した音波歯ブラシです。目的に合わせて選択できる4つのモードで歯垢を除去すると同時に、イオン効果で歯をツルツルに仕上げる効果が期待できると謳っています。
30秒ごとに1回停止し再び動き出し、2分後に2回停止する動作を繰り返す「ブラッシング時間タイマー機能」を搭載。各部位をどの程度の時間磨いたかなど、ブラッシングの目安時間がわかります。USB充電式を採用しているのもポイント。仕事場などパソコンで充電して使いたい場合にもおすすめのモデルです。
音波歯ブラシのおすすめモデル|超音波式
朝日医理科 超音波歯ブラシ スマイルエックス AU-300D

160万Hzの超音波振動を発生させる音波歯ブラシ。毎分約1万6000ストロークの人間の目や耳では確認できない微細な振動により、歯にこびりついた歯垢をきれいに除去する効果が期待できます。
ブラシカバーや替えブラシ収納ケースも付属しており、持ち運んで携帯しながら歯磨きしたいときに便利。超先細毛ブラシとフラット毛ブラシの替えブラシも付属しています。
今回ご紹介した音波歯ブラシは電動歯ブラシのひとつで、ヘッドが円形で回転するタイプもあります。好みにもよりますが、回転式のモノは強度が高く、振動も激しいため歯茎を痛めてしまうことがあるので注意が必要です。電動歯ブラシの購入を検討している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。