チャイルドシートを携帯するという発想。
自家用車に子供を乗せる場合、チャイルドシートはなくてはならないものですが、タクシーやバスに乗る時は道路交通法における使用義務が免除されます。
しかし、アメリカでは法的な義務感よりも「子供は守られるべきもの」という自発的な意識でチャイルドシートが広く普及しています。子供を車内に置き去りにしたら、それが罪状になってしまうのがアメリカ。テキサス州ダラスの企業が開発した「hifold」は、いつ発生するか分からない事故から子供を守るチャイルドシートです。
10秒でセットアップ
hifoldの特徴は、何と言っても折りたたみができること。一度折りたたんでしまえば、大人の腕に収まるだけのサイズになります。重量はわずか4kg。普段は収納ケースに入れて持ち運びます。
展開する時は、たったの10秒。非常に手軽なセットアップを実現させています。
従来型のチャイルドシートと折り畳んだ状態のhifoldの高さを比較すると、「hifold×3個分=従来型製品」だということが分かります。
成長に合わせた伸縮も
このhifoldは、タクシーなどでの使用も想定しています。アメリカも日本と同様、チャイルドシートを搭載している車両はあまり存在しません。
しかし一方で、事故で子供が被害に遭うとアメリカでは保護者責任が厳しく問われます。子供の安全確保に全力を傾けていたのか、という意味の責任です。ですから、日本人から見れば若干過保護ではないかと思えることでも、アメリカでは「親の義務」と見なされることが多々あります。
hifoldは子供の成長に合わせてサイズを伸縮させる機構も備わっています。また、子供だけでなく高齢者が座るために用いることも可能です。
海外旅行にも
コンパクトに収納できるhifoldは、海外旅行の際も大いに重宝するはず。収納ケースに入れた状態で機内に搭乗することもできます。
hifoldはクラウドファンディング「Indiegogo」で、99ドル(約1万1000円)からの出資を受け付けています。
アメリカではUberなどのライドシェアが普及していますが、同時にどんな車両にも設置できる手軽なチャイルドシートが求められるようになりました。もちろん、hifoldは日本でも大いに活躍できる製品です。