モノにはそれぞれの背景や歴史があり、独特の魅力があるもの。古い素材を捨てるのではなく、新しい形として活かすことで、これまでの歴史を語り継ぐことができます。

そこで、今回は高輪築堤の木材を使用して作られた「記憶のえんぴつ」をご紹介します。経年変化し独特な木の色合いを楽しめる本製品。えんぴつをとおして時代を感じたい方は、ぜひチェックしてみてください。

歴史を感じられるえんぴつ

「記憶のえんぴつ」は、明治時代に日本で初めて開通した鉄道を支えていた「高輪築堤」に使用されていた木材からつくられたえんぴつです。日本初の鉄道は、明治5年に横浜と東京を結ぶ路線として開通しました。

路線の一部は海上を走っており、海上の線路を支えるためにつくられたのが高輪築堤。江戸時代からの技法と西欧の技術が組み合わさった、日本の近代化を象徴するような構造物です。埋め立てが進んだことにより、地中に姿を消していましたが2019年に発見されました。

通常、木材は空気に触れて腐っていきますが、高輪築堤は粘土質の土の中に密閉されていたため、腐らずに独特な風合いを醸し出す経年変化を遂げました。荒々しくも優しい手触りや独特な色合いが魅力のえんぴつです。

リアルな感触でしか伝わらないものがあるという制作者の思いから生まれています。明治からの歴史を感じてみたいという方におすすめです。

職人の手で1本1本つくられたえんぴつ

「記憶のえんぴつ」に使われているのは長年、地中に埋まった状態で経年変化を遂げた特殊な木材。独特な状態や強度を考慮すると、従来のえんぴつの製造方法では対応できないため、1本ずつ職人の手作業で製造されています。

乾燥させた木材を、バンドソーやカンナなどを使って約3mの厚さに整え、細く切り出します。その後、小さな溝を彫り、芯と接着剤を挟んでサンドイッチ状に。乾燥後に調節し、カンナで形状を整え、最後に言葉を印刷しています。

細かい手作業と丁寧な工程の連続で作られた製品です。

普段触れられないものに触れる経験

通常、歴史的に重要なモノは写真や教科書で知るものです。実物は研究機関やガラスケースで保管されていることが多く、なかなか触れることができません。

しかし、本製品であれば歴史を感じられる木材に直接手で触れることが可能。あらゆる方が歴史を手にし、後世に継承できればとの思いが込められています。歴史のロマンが詰まった本製品。子供や孫に引き継いでいくアイテムとしてもおすすめです。

本製品は、応援購入サービス「Makuake」にて購入可能です。