全国各地で語り継がれてきたお話を、絵と文章でわかりやすく描いた日本昔話の絵本。『一寸法師』『桃太郎』『おむすびころりん』など有名な作品が数多くあります。恐ろしい山姥が登場する怖いお話、たぬきやきつねなどの動物が出てくるお話など、バリエーションも豊かです。

そこで今回は、日本昔話のおすすめ絵本をご紹介します。英語の初期学習に適した作品もピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてください。

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日本昔話の絵本おすすめ

いっすんぼうし

福音館書店 文:いしいももこ 絵:あきのふく

いっすんぼうし

努力や勇気の大切さを教えられる日本昔話の絵本です。長く親しまれている「一寸法師」の物語を美しいイラストと再話で楽しめます。文章はひらがなで表記されており、単語や文節ごとに空白で区切られているのが特徴。朗読や読み聞かせにおすすめの日本昔話絵本です。

子宝に恵まれず悲しんでいた老夫婦がようやく授かったのは、手の親指ほどの大きさしかない小さな赤ん坊「一寸法師」でした。老夫婦は大喜びして大切に育てますが、成長しても体は小さいまま。そこで一寸法師は一念発起し、都を目指して旅に出ます。

都にやってきた一寸法師が、小さい体をいかして活躍する姿が見どころ。勇気を出して一歩を踏み出す大切さを実感できる作品です。読み聞かせするなら4歳から、1人で読むなら小学校低学年が目安。傑作といわれる日本昔話絵本を探している方はチェックしてみてください。

やまんばのにしき

ポプラ社 文:松谷みよ子 絵:瀬川康男

やまんばのにしき

秋田に古くから伝わる「山姥」をテーマにした日本昔話の絵本です。「ちいさいモモちゃん」シリーズなどで知られる松谷みよ子と、『いないいないばあ』『いいおかお』のイラストを担当している瀬川康男の作品。人間味あふれる山姥のお話を楽しみたい方におすすめです。

ある夜、”ちょうふくやまのやまんばが、こどもうんだで、もちもってこう”という声が響きわたりました。村じゅうで集まって大急ぎで餅をつくことに。力に自信のある若者2人とおばあさんで餅を届けに行きますが、怖くなった若者たちは途中で逃げてしまいます……。

おばあさんはたった1人で無事に餅を届けられたのでしょうか。豪快でユーモラスな山姥の物語を、豊かな色彩とダイナミックな絵で描いているのが特徴。民話をベースにした楽しい昔話を読んでみたい方にぴったりです。

ももたろう

小学館 文・市川宣子 絵・長谷川義史

ももたろう

有名な日本昔話の絵本です。小学館児童出版文化賞受賞の市川宣子による読みやすい文章と、長谷川義史の元気あふれるイラストが魅力。物語の内容を歌った童謡「桃太郎」とともに長く親しまれているおすすめの日本昔話絵本です。

昔、あるところに子供のいない老夫婦が暮らしていました。おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきて……。桃を割ってみると中から元気な男の子が生まれてきました。「桃太郎」と名付けられた男の子はぐんぐん成長し、鬼退治に出かけます。

痛快なストーリーをかわいい絵柄とリズミカルな文章で楽しめるのが特徴。遠目にも見やすいイラストなので、大人数に向けた教室での読み聞かせにも向いています。

The Rolling Rice Ball おむすびころりん

岩崎書店 文・絵:いもとようこ 英訳:Soshi Uchida

The Rolling Rice Ball おむすびころりん

英語で楽しめる日本昔話の絵本です。いもとようこの『はじめてのめいさくえほん おむすびころりん』を、簡単な英単語と文法で英訳した作品。英語での朗読をサポートするCDが付属しているため、英語学習の導入としてもおすすめです。

おじいさんが食べようとしたおむすびが、ころころ転がって穴の中へ……。おむすびの後を追いかけたおじいさんも穴の中に落ちてしまいました。

子供たちがよく知っている物語を、易しい英語で楽しめるのが魅力。あらすじを知っていれば、わからない単語が出てきても想像しながら読み進められます。小学校低学年から高学年の子供におすすめの日本昔話絵本です。

かちかちやま

福音館書店 再話・小澤俊夫 画・赤羽末吉

かちかちやま

うさぎとたぬきの対決をいきいきと描いた日本昔話絵本です。日本各地に伝わる「かちかち山」のストーリーから、昔話研究者として知られる小澤俊夫が選んで書き直した作品。『スーホの白い馬』『おおきなおおきな おいも』などで有名な赤羽末吉が描いた味わい深い絵も魅力です。

大切なおばさんをたぬきに殺されて悲しみに暮れるおじいさん。勇敢で賢いうさぎは、おばさんの仇を討つため、たぬきにさまざまな仕返しをします。うさぎとたぬきの対決はどう決着するのでしょうか。

昔話の残酷な一面を垣間見れる作品です。悪いことをすると最後には痛い目にあうという教訓を得られるのがポイント。読み聞かせるなら4歳頃、自分で読むなら小学校低学年頃からがおすすめです。

うらしまたろう

永岡書店 著:柿沼美浩 脚色・構成:水端せり 絵:中島ゆう子

うらしまたろう

『御伽草子』の『浦島説話』を題材にした日本昔話絵本です。ストーリーを歌った童謡でもおなじみの作品。14.8×14.8×0.6cmとコンパクトサイズなので、お出かけなどに持ち歩きやすいのが魅力です。日本昔話を手軽に楽しみたい方はチェックしてみてください。

昔、あるところに「うらしまたろう」という漁師が母親と一緒に暮らしていました。ある日、子供たちにいじめられていた亀を助けたところ、お礼に竜宮城へ招待され……。

「日本昔ばなしアニメ絵本」シリーズの1冊。全ての漢字やカタカナにふりがなが付いており、ひらがなを覚えた子供が1人でも読み進められます。シリーズで揃えたい方におすすめの日本昔話絵本です。

かぐやひめ

ポプラ社 文:中脇初枝 絵:柳田義明/門野真理子 解説:西本鶏介

かぐやひめ

平安時代の物語『竹取物語』をわかりやすく紹介した日本昔話絵本です。古くから語り継がれてきた有名な作品を、読みやすい文章と本格的なアニメーションイラストで楽しめるのが魅力。初めての読み聞かせにはもちろん、6歳頃からの1人読みにも適した日本昔話の絵本です。

昔、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日、おじいさんが竹を取るために山へ行くと、1本の竹が光り輝いていて……。竹の中から出てきたのは、小さな女の子でした。

美しい姫へと成長した「かぐやひめ」は、結婚を申し込んできた5人の男性に難題を突きつけます。巻末には児童文学者による解説が掲載されており、昔話への理解を深められるのもポイント。長く楽しめる日本昔話絵本を探している方におすすめです。

かさじぞう

童心社 文:松谷みよ子 絵:黒井健

かさじぞう

思わずほろりと涙するような日本昔話絵本です。民話研究室を主宰し、精力的に民話採集を行っている松谷みよ子によって再話された作品。子育てが困難な時代を生きる老夫婦の姿を描いた、切なくも心あたたまるストーリーが魅力です。

昔、笠作りを生業とする老夫婦がひっそりと暮らしていました。年の暮れ、おじいさんは笠を売りに町へ出かけますが、思うように売れません。がっかりと肩を落としながら帰路につくおじいさんでしたが……。

地蔵さまに笠をかぶせるおじいさんの思いと優しさに胸を打たれます。3歳頃からの読み聞かせにぴったり。美しい絵と味わい深い文章で描かれた、おすすめの日本昔話絵本です。

さんまいのおふだ

小学館 文:千葉幹夫 絵:早川純子

さんまいのおふだ

日本全国で語り継がれている有名な日本昔話の絵本です。日本の妖怪研究にも力を注いでいる千葉幹夫と、インパクトのある絵で読者を圧倒する早川純子が手がけた作品。遠目がきくので、家庭での読み聞かせにはもちろん大人数向けの読み聞かせ会にもおすすめです。

山姥が出ると噂されている山へ栗を拾いに出かけた小僧さん。和尚さんが心配していたとおり、山姥に捕まってしまいます。小僧さんは和尚さんからもらった3枚のお札を使って逃げるのですが……。

小僧さんは山姥から逃げ切ることができるのでしょうか。ドキドキしながら読み進められる面白い日本昔話絵本です。漢字には全てふりがながふってあるため、ひらがなを読める子供なら1人読みも楽しめます。

へっこきあねさ

岩波書店 文:長谷川摂子 絵:荒井良二

へっこきあねさ

味わい深い文章とユーモラスなイラストで楽しめる日本昔話の絵本です。「てのひらむかしばなし」シリーズの1作。コンパクトサイズで膝の上で広げるのにちょうどよく、バッグに入れて持ち運ぶのにも適しています。お出かけのお供におすすめの日本昔話絵本です。

昔、あるところで大工のあんにゃがおばあさんと一緒に暮らしていました。隣村からいいあねさがお嫁に来て、大工のあんにゃは大喜びしますが……。あねさが屁をこくと、強い風が吹いて何もかも吹っ飛ばしてしまうのでした。

屁の威力に困り果て、里へ戻されるあねさ。道中でさまざまな出来事に巻き込まれ、大活躍する姿が見どころです。ユーモアたっぷりの面白いストーリーが魅力。セットで揃えられるシリーズ物の日本昔話絵本を探している方はチェックしてみてください。

龍の子太郎 新装版

講談社 著:松谷みよ子 絵:田代三善

龍の子太郎 新装版

国際アンデルセン賞優良賞を獲得した日本昔話絵本です。日本に古くから伝わる民話を再創造した松谷みよ子の傑作。田代三善によるイラストで生まれ変わった新装版です。名作と称される日本昔話絵本を読んでみたい方はチェックしてみてください。

龍になった母を訪ねて旅をする龍の子太郎。母が住むという北の湖を目指して、山を越え谷を越え、数々の冒険を繰り広げながら歩みを進めます。果たして、母との再会は叶うのでしょうか。

旅をしながらたくましく成長していく龍の子太郎の姿に胸を打たれる作品。鮮やかな色使いの絵柄なので、親子でじっくり楽しむ読み聞かせにはもちろん、大人数向けの読み聞かせ会にもおすすめです。

ききみみずきん

金の星社 文・絵:いもとようこ

ききみみずきん

あたたかいイラストと優しい言葉で綴られた日本昔話の絵本です。おじいさんときつねの心温まる交流を描いた、「いもとようこの日本むかしばなし」シリーズの1作。かわいい絵柄の日本昔話絵本が好きな方におすすめです。

罠にかかったこぎつねを助けてあげた心優しいおじいさんは、お礼に不思議な頭巾をもらいます。頭巾をかぶると木や動物の声が聞こえてきて……。

カラスやねずみの話に耳を傾け、お姫様やご隠居様の病気の原因を探るおじいさん。苦労をいとわず助けようとするおじいさんの優しさが心にしみわたります。読み聞かせや朗読に適した日本昔話を探している方にぴったりです。

くわずにょうぼう

福音館書店 再話:稲田和子 画:赤羽末吉

くわずにょうぼう

東北地方の昔話をベースに稲田和子が再話を行った絵本です。力強い語り口と、世界観を忠実に表した赤羽末吉の絵が魅力。スリリングな展開を楽しめる日本昔話の絵本としておすすめです。

欲張りな男のもとへお嫁に来たのは、よく働く美しい女。しかし、女房は一切ご飯を食べません。ある日、蔵の中の米が減っているのに気づいた男が隠れて様子を見ていると、女房は米を炊いて握り飯を作り……。

女房の正体を知った男はどのような結末を迎えるのでしょうか。日本画のような雰囲気を感じさせる味わい深い絵柄で、物語に引き込まれる作品。やや怖い日本昔話を探している方はチェックしてみてください。4歳頃からの読み聞かせに向いています。

よみきかせ日本昔話 つるのおんがえし

講談社 文:石崎洋司 絵:水口理恵子

よみきかせ日本昔話 つるのおんがえし

冬の読み聞かせにぴったりの日本昔話絵本です。読みやすく聞きやすい文章と、美しいイラストが魅力。5〜6歳頃から楽しめるおすすめの作品です。

昔、山奥で1人の若い男が暮らしていました。ある寒い朝、罠にかかって苦しんでいる1羽の鶴を見つけた男は、かわいそうにと思って逃がしてやります。その夜、男の家に美しい娘がやってきて”ひとばん、とめて くださいませんか”と言いました。

“けっして のぞかないで ください”と言ってはたを織る娘でしたが……。のぞいてはならない理由についての解説も付いており、より深く物語を理解できるのが魅力です。また、短いお話として「ふるやのもり」も収録。読み聞かせやすい日本昔話を求める方に適しています。

まんが日本昔ばなし第1巻

二見書房 編:川内彩友美

まんが日本昔ばなし第1巻

テレビで人気を博した「まんが日本昔ばなし」シリーズの新装改訂版です。1冊に1つの昔話を収めた4冊セット。世代を超えて長く楽しめる日本昔話の絵本を探している方におすすめです。

第1巻には、一度に100羽のカモを捕まえようとたくらむ男の冒険を描いた『かもとり権兵衛』をはじめ、『かぐや姫』『きき耳ずきん』『ちょうふく山の山んば』の4冊が収録されています。

懐かしい絵柄と読みやすい語り口で綴られた日本昔話絵本です。コンパクトサイズなので、お出かけ先に持ち歩きやすいのが魅力。誕生日やクリスマスなどのプレゼントにも喜ばれる、おすすめの作品です。