子供の知育に役立てられるほか、最近では大人にも人気が高まっている「絵本」。仕掛けがある作品や、さまざまな物事について考えさせられる作品など多様化しており、子供にどんな作品を選んだらよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、おすすめの絵本を人気・有名作品、日本の作品、海外の作品に分けてご紹介。多くの子供を楽しませている名作をピックアップしたので、ぜひ選ぶ際の参考にしてみてください。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

絵本の魅力

最低限の言葉と静止している絵によって、子供の想像力や集中力を養える絵本。音の響きや言葉の表現などを、楽しみながら自然と学べるのが特徴です。

0歳児が絵や仕掛けで楽しめる作品から、小学校低学年ごろの子供が物語を理解してじっくり考えながら読む作品まで、年齢に合わせてさまざまな絵本があり、長期間楽しめます。

また、読み聞かせをすることで、大人と子供のコミュニケーションツールとして使えるのもポイント。物語に合わせてスキンシップを取れる作品や一緒に仕掛けを楽しめる作品もあり、親子間で共有体験をすることも可能です。

主に子供の学習のために作られた絵本ですが、大人にも人気が高まっています。『100万回生きたねこ』や『ぐりとぐら』など、多くの方が触れてきた名作を手に取って懐かしい気持ちに浸ったり、大人になって改めて読み返すことで物語の解釈が違ったりと、さまざまな楽しみ方ができるのも魅力です。

絵本のおすすめ|人気・有名作品

だるまさんが

ブロンズ新社 著者:かがくいひろし

だるまさんが

“0歳から読めるファーストブックの新定番”とされる「だるまさんシリーズ」。本作品と『だるまさんの』『だるまさんと』の計3冊で構成され、シリーズ累計550万部を突破している人気の絵本です。この絵本が好き!2009年版の国内絵本で2位を獲得するなど、さまざまな賞にランクインしています。

“だ・る・ま・さ・ん・が”のリズムに合わせて、左右に動くだるまさん。ストーリーがあるわけではなく、だるまさんの動き・表情・擬音のみで進んでいくシンプルな構成が特徴です。

ページをめくるたび、予想外の動きをするだるまさんの姿に、びっくりしたり大笑いできたりと多くの読者を楽しませています。子供へ最初に買い与える絵本としておすすめです。

いないいないばあ

童心社 ぶん:松谷みよ子 え:瀬川康男

いないいないばあ

日本初といわれる本格的な赤ちゃん絵本で、0歳のファーストブックにぴったりなロングセラー作品です。1967年に出版され、2020年には日本の絵本で初の700万部を突破。”いないいないばあ絵本の金字塔”ともいわれています。

松谷みよ子の、”赤ちゃんだからこそ美しい日本語と最高の絵を”という思いで誕生した本作品。画家の瀬川康男が実際に赤ちゃんと向き合い、試作を重ねた結果、”ばあ”のページの動物たちが、赤ちゃんと目が合うように描かれているのも魅力です。

赤ちゃんも楽しみやすいよう、絵のタッチはやわらかくあたたかみがあり、刺激の強すぎない色合いで描かれているのがポイント。0歳から親子のコミュニケーションツールとしても役立つ、おすすめの絵本です。

ぐりとぐら

福音館書店 作:なかがわりえこ 絵:おおむらゆりこ

ぐりとぐら

ふたごの野ねずみ「ぐり」と「ぐら」を描いた国民的人気を誇る絵本。1963年に誕生してから、10ヵ国語に翻訳されるなど世界中で愛され続けており、累計2500万部を超えるロングセラーシリーズです。

お料理をすることと、食べることが何よりも大好きなぐりとぐら。2匹は森で大きな卵を見つけ、目玉焼きにしようか卵焼きにしようか考えたすえに、カステラを作ることにします。

しかし、卵があまりに大きいため運べず、フライパンを持ってきてその場で料理をすることにしました。カステラを焼くにおいにつられ、森中から動物が集まってくるのです…。

自分が読んでいたため、子供にも読ませたいという声が多い名作です。かわいらしいほっこりする絵柄だけでなく、協力して何かを作り上げることや、おいしい気持ちを共有することなど大切なことを学べるのが魅力。3歳ごろからの読み聞かせにおすすめの絵本です。

100万回生きたねこ

講談社 著者:佐野洋子

100万回生きたねこ

何度も生死を繰り返したねこの運命を描いた名作絵本です。1977年に出版されて以来、子供から大人まで世代を超えて読み継がれているロングセラー作品で、累計発行部数は220万部を突破。ミュージカル化やドキュメンタリー映画化もされています。

100万回亡くなり、100万回生まれ変わり、そのたびさまざまな飼い主にかわいがられた立派なとらねこ。彼らはねこが亡くなったときに泣きましたが、ねこは1回も泣いたことがありません。飼い主の誰をも嫌い、死ぬことも平気でした。そんなねこがある白いめすねこと出会って…。

とらねこの姿を通じて、生きることや愛することについて考えさせられます。読むときによって印象が変わり、いつ何度読み返しても楽しめる名作。5歳ごろの子供から大人まで、哲学が詰まった絵本を求める方におすすめです。

もこ もこもこ

文研出版 作:谷川俊太郎 絵:元永定正

もこ もこもこ

詩人・谷川俊太郎と異色の画家・元永定正による有名な絵本。擬音のみの構成や、不思議な抽象画が特徴です。全国学校図書館協議会選定図書になっています。

しーんと静まり返った世界に、“もこもこ、にょきにょき”とふくれあがったモノ。見る間に大きくなって、パチンとはじけるというシンプルな物語です。

鮮やかな色合いの不思議な絵と、谷川俊太郎のユーモアにあふれた擬音で、子供の心を掴んで離さない傑作。0歳からでも読み聞かせられる、おすすめの作品です。

パンどろぼう

KADOKAWA 著者:柴田ケイコ

パンどろぼう

町のパン屋さんからパンを盗む「パンどろぼう」が巻き起こす騒動を描いた人気の絵本です。リブロ絵本大賞の大賞やTSUTAYAえほん大賞1位など、さまざまな賞を受賞しました。

2021年に最も売れた児童書となり、絵本としては異例の累計150万部を突破。パンどろぼうのキャラクターグッズも多数展開され、子供だけでなく大人にも高い人気があります。

町のパン屋さんからサササッと逃げ出すひとつの影がありました。パンがパンをかついで逃げていきます。”おれはパンどろぼう。おいしいパンをさがしもとめる おおどろぼうさ”。パンに包まれたその正体は何なのでしょうか。

読み聞かせに適したユーモアにあふれた物語が魅力です。また、かわいらしく面白いパンどろぼうの、豊かな表情に笑う子供が多数。親子間でコミュニケーションを取りながら読みやすい、おすすめの話題作です。

しろくまちゃんのほっとけーき

こぐま社 著者:わかやまけん/もりひさし/わだよしおみ

しろくまちゃんのほっとけーき

1970年に誕生した、シリーズ累計1000万部超えのロングセラー絵本「こぐまちゃんえほんシリーズ」のなかでも、特に人気の1冊。コラボ雑貨が発売されたり、展覧会が開催されたりと、老若男女問わず愛され続けています。

タイトル通り、しろくまちゃんがホットケーキを作る物語。卵を割って牛乳を入れて、粉を混ぜて、フライパンに生地を落とします。ホットケーキが焼きあがり、友達と仲よく食べて、お皿を洗うというシンプルなストーリーです。

ホットケーキ作りから後片付けまで、料理をする一連の流れを追体験できるため、子供の“自分でやりたい”という気持ちを満たせるのが魅力。2~3歳ごろから、食に興味を持ち始めた子供におすすめの絵本です。

しましまぐるぐる

Gakken 著者:柏原晃夫

しましまぐるぐる

対象年齢が0歳からで、初めての絵本にぴったりなベストセラー絵本。実際にイラストを赤ちゃんに見せ、反応を見ながら制作されました。世界各国でも翻訳出版され、親が子供に与えるべき良質な商品に与えられる北米の賞、ナショナル・ペアレンティング・プロダクト・アワーズを受賞しています。

生後6ヵ月未満の赤ちゃんでも注目しやすい、黒・白・赤など鮮やかでコントラストが強めの配色で、しましま柄やぐるぐる柄などのさまざまな絵が描かれているのがポイント。また、模様のなかには目と口のある顔が描かれています。

ほかにも、しっかりとした厚紙に耐水コーティングが施されており、よだれで濡れたり、手で引っ張ったりしても破れにくいのが魅力。仕掛け穴は手作業で紙の断面をつぶすなど、安全性にもこだわったおすすめの絵本です。

どうぞのいす

ひさかたチャイルド 作:香山美子 絵:柿本幸造

どうぞのいす

うさぎさんが作ったいすをめぐり、次々と繰り広げられる取りかえっこが描かれた絵本。2~4歳児向けのロングセラー作品で、1981年に初版され、累計160万部を突破しています。

うさぎさんは小さないすを作りました。そのいすには小さなしっぽも付いています。そして、うさぎさんは野原の木の下にいすを置き、「どうぞのいす」と書いた立て札も置きました。

そこへ、ロバさん・くまさん・キツネさん・りすさんと、さまざまな動物がやってきて、いすを介して食べ物が取りかえっこされていきます。

“どうぞ”に込められた思いやりや優しさを学べる1冊です。柿本幸造による、あたたかみのある絵柄も魅力。子供に思いやりを教えたい方におすすめの絵本です。

やさいさん

学研教育出版 著者:tupera tupera

やさいさん

対象年齢が0~2歳ごろで、ファーストブックにぴったりの仕掛け絵本です。「tupera tupera」は亀山達矢と中川敦子のユニットで『しろくまのパンツ』や『パンダ銭湯』など、国内外で人気を誇る絵本を多数発表。本作品も人気が高い代表作のひとつです。

にんじんやじゃがいもなど、子供たちが好む野菜が、ユーモアたっぷりに描かれている1冊。ダイナミックで楽しい仕掛けが施されており、子供が飽きずに読み進められます。

遊びながら子供が野菜について学べるのがポイント。グラフィカルで印象的なイラストが子供の目を引きます。テンポ感もよく、読み聞かせも楽しいおすすめの人気作品です。

11ぴきのねこ

こぐま社 著者:馬場のぼる

11ぴきのねこ

「とらねこ大将」が率いる、11匹のねこたちによる愉快な冒険が描かれた名作絵本。1967年に初版されて以来、親子3世代にわたって愛され続けているロングセラー作品です。産経児童出版文化賞を受賞しています。シリーズは全6冊で、劇場アニメ化やミュージカル化もされました。

11匹のねこたちはいつもおなかを空かせています。魚を捕まえても、11等分すると満腹にはなりません。ある日、じいさんねこから”湖に大きな魚がいる”と教えてもらったね11匹は出かけていきます。そして、力を合わせて怪魚を捕まえますが……。

多くの読者を驚かせたどんでん返しが見どころです。好奇心旺盛かつ欲張りで、ときにずる賢く、ときに優しいねこたちのキャラクターも人気の理由のひとつ。対象年齢は4~6歳ごろで、ユーモアがあり笑える絵本を探している方におすすめです。

ノラネコぐんだん パンこうじょう

白泉社 著者:工藤ノリコ

ノラネコぐんだん パンこうじょう

破天荒であるものの憎めない、ちょい悪な8匹のノラネコたちの姿を描いた絵本。人気が高まっている「ノラネコぐんだんシリーズ」の第1作品目です。シリーズは10作品を超え、累計250万部を突破。キャラクターグッズも多数展開され、2022年には展覧会も開かれるなど、ブームを巻き起こしています。

ワンワンちゃんのパン工場で売っている、おいしそうなパンが気になるノラネコぐんだん。自分たちもパンを作りたいと、夜中にこっそり、パン工場に忍びこみます。見よう見まねでパン作りに挑戦しますが…。

ノラネコぐんだんがいつもいたずらに失敗し、ワンワンちゃんに叱られるという一連の流れが面白い作品。自由奔放でふてぶてしい表情のノラネコぐんだんがかわいいと話題で、子供のみならず多くの大人も魅了しています。にぎやかでかわいい、話題の絵本に触れたい方におすすめです。

おまえうまそうだな

ポプラ社 著者:宮西達也

おまえうまそうだな

ティラノサウルスが繰り広げる愛情物語を描いた、3~5歳児向けの絵本。本作品から始まる「ティラノサウルスシリーズ」は15冊を超え、累計200万部を超えるベストセラーとなりました。アニメ映画化もされています。

大昔に火山が噴火して、そのときに生まれたのがアンキロサウルスの赤ちゃんでした。しかし、広いところに1人ぼっち。とぼとぼ泣きながら歩いていたアンキロサウルスと出会ったのは、彼の何十倍も大きいティラノサウルスでした。

ティラノサウルスは”ガオー!おまえうまそうだな”とアンキロサウルスに近づいていきます。しかし、ティラノサウルスが飛びかかろうとしたその瞬間……。

草食恐竜と肉食恐竜の種を超えた愛情は、多くの読者の心を打ちました。ユニークではっきりとした絵柄、しっかりとしたストーリーで、子供にも理解しやすいのが魅力。「愛」や「優しさ」がテーマの絵本を探している方におすすめです。

パンダ銭湯

絵本館 著者:tupera tupera

パンダ銭湯

銭湯でパンダの秘密が明かされていく、3~5歳児向けの絵本。実際の銭湯とコラボしたり、関連グッズが発売されたりと高い人気を得ています。

「パンダ銭湯」では、パンダ以外の入店は固くお断りしています。それは、パンダしか知らない秘密があるためです。番台で支払いを済ませたら、脱衣所で服を脱ぎ銭湯に入りますが、パンダは一体何を脱ぐのでしょうか。

パンダの秘密を目にした読者が驚き、思わず笑ってしまうのがポイント。会話内容も面白く、ユーモアにあふれたおすすめの絵本です。

わたしのワンピース

こぐま社 著者:西巻茅子

わたしのワンピース

1969年に初版され、今や日本を代表するファンタジー絵本となっている1冊。シリーズは累計190万部を超えるロングセラー作品で、世代を超えて多くのファンを獲得しています。。

全国学校図書館協議会選定図書や厚生省中央児童福祉審議会推薦文化財などに選ばれている名作。2023年には特別企画展の「『わたしのワンピース』西巻茅子展」が開催されました。

空から落ちてきた真っ白の布きれで、うさぎさんがワンピースを作ります。それを着てお花畑を通ると、真っ白なワンピースが花柄に早変わり。そして、雨が降ってくるとワンピースが水玉模様になるなど、次々と模様が変わっていきます。

ワンピースが次のページでどんな模様に変わるのか、子供と想像しながら一緒に読み進められるのが魅力。3~5歳ごろの子供におすすめの絵本です。

大ピンチずかん

小学館 著者:鈴木のりたけ

大ピンチずかん

子供が出会うさまざまな「大ピンチ」を取り上げた絵本です。親子で”あるある”と共感しながら読めるため、多くの読者の支持を受けている注目作。キノベス!キッズ2023やMOE絵本屋さん大賞2022で1位など、さまざまな賞で6冠を達成しています。

本作品では、子供が日常生活で出会いがちな大ピンチを、「大ピンチレベル」の大きさと、5段階の「なりやすさ」で分類しているのが特徴です。

ピンチの対処法や似ている大ピンチ、大ピンチからさらにおそいかかる大ピンチなどを描いています。牛乳がこぼれたり、テープの端が見つからなかったりと、子供だけでなく大人も共感しながら読める作品です。

著者が”子供たちに思考のベクトルを変える力を持ってほしい”という思いで制作しており、本来は失敗ごとである「大ピンチ」を笑いに転換しているのが魅力。3歳ごろから小学生まで、長年楽しめる絵本を探している方におすすめです。

こんとあき

福音館書店 著者:林明子

こんとあき

女の子・あきがきつねのぬいぐるみ・こんと、電車で旅をする絵本です。4歳ごろから小学校低学年ごろの子供に向いています。1989年に出版されて以来、長年愛され続けている名作です。

こんは「さきゅうまち」に住むおばあちゃんの頼みで、生まれてくる赤ちゃんのお守りにやってきます。そして、こんは生まれてきた赤ちゃん・あきと一緒に仲良く暮らしていました。

しかし、あきが成長していくにつれて、こんはだんだんと古くなっていき、ある日腕がほころんでしまいます。あきはこんの腕を治してもらうために、電車に乗っておばあちゃんの家に向かいますが……。

子供だけで電車に乗って旅するドキドキやワクワクを追体験できる1冊。喜び・感動・緊張・不安・安心など、さまざまな心情を味わえます。思いやりを学べる絵本を探している方におすすめです。

絵本のおすすめ|国内作品

くっついた

こぐま社 著者:三浦太郎

くっついた

0~3歳ごろの子供におすすめの絵本。三浦太郎自身の子供とのふれあいのなかで生まれたとされています。2005年に出版され、ミリオンセラーを突破。厚生労働省社会保障審議会が推薦する、児童福祉文化財に選ばれています。

「くっついた」が繰り返される本作品。ページをめくるたび、金魚・アヒル・ゾウ・おさるさんが、口でつっついたり、鼻を合わせたり、手をつないだりとさまざまな「くっついた」をします。最後はあかちゃんのほっぺをはさみ、お父さんお母さんで一緒に「くっついた」をするのがポイントです。

ページごとに描かれた動物たちの真似をすると、親子で自然とスキンシップを取れるような内容になっているのが魅力。ファーストブックにもぴったりの1冊です。

きんぎょが にげた

福音館書店 著者:五味太郎

きんぎょが にげた

逃げた金魚を見つける絵探しの絵本です。1982年に初版が発行され、世代や国を超えて愛され続けている名作。2歳ごろからの子供に適しています。

金魚が1匹、金魚鉢から逃げ出してしまいました。どこに逃げたのでしょうか。カーテンの赤い水玉模様のなか、鉢植えで赤い花のふり、キャンディの瓶…。ページをめくるたび、金魚がさまざまな場所に隠れています。

親子で金魚がどこに隠れているかを見つける内容で、子供の指を差す練習になるのがポイントです。五味太郎によるシンプルな形の絵と鮮やかな色彩も魅力。親子でコミュニケーションが取れる、参加型の絵本を探している方におすすめです。

じゃあじゃあびりびり

偕成社 著者:まついのりこ

じゃあじゃあびりびり

1983年に初版され、ファーストブックとして定番の赤ちゃん絵本です。赤ちゃんが好むとされる「オノマトペ」を用いて描かれているのが特徴。累計300万部を突破し、『いないいないばあ』に追随するロングセラー作品となっています。

原型は、まついのりこ自身が子育てのなかで手作りした貼り絵の絵本。”じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー””みず じゃあじゃあじゃあ”などのリズミカルな言葉が、楽しく明解な絵とともに描かれています。

字の配置や、赤ちゃんが認識しやすい色や形など、小さい赤ちゃんでも楽しめる工夫が詰まっているのが魅力です。また、なめても安全な素材を使っていたり、角丸のボードブックだったりと、安全性にも配慮されています。3ヵ月~2歳ごろの子供への読み聞かせにおすすめの絵本です。

おつきさまこんばんは

福音館書店 著者:林明子

おつきさまこんばんは

お月さまの優しく、豊かな表情が目を引く絵本です。『はじめてのおつかい』『こんとあき』など、数々のヒット作を生み出す絵本作家・林明子のミリオンセラー作品。0歳からの読み聞かせに向いているシンプルな内容です。

静かな夜の空。2匹のねこが寝そべる屋根の上が明るくなり、次第に金色に輝くまん丸いお月さまが出てきました。そこへ黒い雲がやってきて、お月さまを隠してしまいます。

しかし、黒い雲は少しお月さまと話をして、去っていきました。再び現れたお月さまは、”こんばんは”とにっこり笑顔になります。

ころころ変わるお月さまの表情にも注目。全体的に夜の静かな雰囲気がただよい、子供が寝る前の読みきかせにおすすめの1冊です。

いろいろバス

大日本図書 著者:tupera tupera

いろいろバス

色とりどりのバスが出てくる、ユーモアたっぷりの色遊び絵本。対象年齢は2.3歳ごろで、tupera tuperaによる人気作品のひとつです。

赤いバス、黄色いバス、緑のバスなどページごとに違う色のバスが登場。色とりどりのバスに、あんなモノやこんなモノが乗り降りする、ユーモアのある内容です。

子供が色を覚える練習になるほか、バスから何が降りてくるのか、何が乗りこむのかなど想像力をかきたてられるのが魅力。乗り降り時にさまざまなモノから発せられる、オノマトペも楽しめます。乗り物が好きな子供におすすめの絵本です。

もいもい

ディスカヴァー・トゥエンティワン 著者:市原淳

もいもい

東京大学赤ちゃんラボの教授・開一夫監修のもと作られた絵本。実際に8~13ヵ月の赤ちゃんにイラストを見せ、決めています。SNSやテレビなどで話題になり、発売から2年で20万部と、絵本としては異例の大ヒットを記録しました。

科学的な研究を通じて、赤ちゃんのための絵本を作る「あかちゃん学絵本プロジェクト」。プロジェクト内でさまざまな実験を行っており、”モイモイ”という言葉に対して赤ちゃんがどんな形を思い描くのかを調べていると、あるイラストが赤ちゃんの視線をくぎ付けにしたといいます。

プロジェクトメンバーが、そのイラストに赤ちゃんの視線を引き付ける特別な何かがあると考え、“もいもい”というキャラクターが誕生しました。

赤ちゃんが泣き止む、笑う、じっと見つめて集中するという声が続出する人気ぶりとなった作品。生後間もないころの子供にもおすすめの絵本です。

スライムぴぴぴ

スクウェア・エニックス 著者:原ペコリ

スライムぴぴぴ

人気ゲーム『ドラゴンクエスト』のキャラクター・スライムが、さまざまな形になって登場する絵本。乳幼児行動研究者のアドバイスを受けて制作されており、赤ちゃんの興味を惹く工夫が施されています。

ゲームプレイヤー視点を計算してデザインされたスライムの目や口、丸みを帯びたボディーがかわいらしい作品。『ドラゴンクエスト』を知らない方でも楽しめます。

変幻自在に姿を変える色とりどりのスライムや、大きいキングスライムが登場するダイナミックな仕掛けが魅力。対象年齢は0~2歳ごろで、ファーストブックにもおすすめです。

あんぱんまん やなせたかしのあんぱんまん1973

フレーベル館 著者:やなせたかし

あんぱんまん やなせたかしのあんぱんまん1973

子供たちから絶大な人気を誇るアンパンマンの絵本。本作品はアンパンマンの原点を描いた絵本の新装版です。関連書籍はさまざまなタイトルで出版され、アニメは1988年の放送開始以来、現在まで放送されているなど世代を超えて愛され続けています。

広い砂漠の真ん中で、旅人はお腹が空いて動けなくなっていました。そのとき、西の空から大きな鳥のようなものが飛んでくるのが見えます。飛んできた不思議な人は「あんぱんまん」といい、旅人にいきなり”さあ、ぼくのかおをたべなさい”と言いました。

旅人は彼の言うままおそるおそる顔にかじりついてみると、そのおいしいこと。あっという間に半分食べてしまい、顔が半分になったあんぱんまんですが……。

今も昔も、正義感が強く困った人を助けるあんぱんまんのキャラクターが魅力。「自己犠牲」や「正義」ということを考えさせられる、ヒーローものの原点に触れたい方におすすめの1冊です。

はみがきあそび

偕成社 著者:きむらゆういち

はみがきあそび

読者からリクエストが多かった「歯みがき」を仕掛け絵本にした1冊です。赤ちゃんの生活に身近なテーマを取り上げた「あかちゃんのあそびえほんシリーズ」のなかでも人気の作品。全国学校図書館協議会の選定図書です。

ねこのミケ、こいぬのコロ、かいじゅうさんなどが楽しく歯みがきをする、分かりやすい仕掛けがポイント。遊びながら歯みがきの習慣を身に着けられます。最初の乳歯が生え始める6~9ヵ月ごろから、歯みがきを習慣づけさせたいときにおすすめの絵本です。

ねないこだれだ

福音館書店 著者:せなけいこ

ねないこだれだ

おばけが夜になっても寝ない子を、おばけの世界に連れて行ってしまう物語を描いた絵本。1969年初版で半世紀以上にわたって愛され続け、”おばけ絵本の最高傑作”ともいわれるロングセラー作品です。累計発行部数は300万部を超えています。

夜の9時になり、”とけいがなりますボンボンボン”。夜中はおばけの時間ですが、まだ寝ていない女の子がいます。一体、女の子はどうなってしまうのでしょうか。

少し怖いものの、インパクトのあるおばけから目から離せない魅力があります。怖いけど好きという子供も多く、ドキドキしながら読めるおすすめの名作です。

100かいだてのいえ

偕成社 著者:岩井俊雄

100かいだてのいえ

縦開きで読み、10階ずつ物語が進むのが特徴的な絵本。対象年齢は3~5歳以上で、累計400万部を超える人気シリーズです。2008年に日本図書館協会や全国学校図書館協議会の選定図書になっています。

100階建ての家のてっぺんに住む誰かから”あそびにきてください”と手紙をもらったトチくん。地図を見ながら森の中を歩いていくと、急にその家が現れました。

おそるおそる中に入って登っていくと、10階ごとに違う生き物が住んでいるようです。トチくんはさまざまな生き物と交流しながら100階を目指して登っていきます。

さまざまな生き物が、どのように生活をしているかを眺めるのが楽しい作品。1階1階がすべて丁寧に描かれており、岩井俊雄の遊びごころが詰まったユーモアのある家を見られます。大迫力で、子供が飽きずに読み進められるおすすめの絵本です。

バムとケロのおかいもの

文渓堂 著者:島田ゆか

バムとケロのおかいもの

おおらかでしっかり者の犬・バムと、遊びやいたずらが好きなカエル・ケロの日常を描いた絵本。「バムとケロシリーズ」のなかでも人気の高い1冊で、4~5歳の子供に向いています。

1週間の真ん中水曜日。今日は月に一度のお買い物の日のため、いつも朝寝坊のケロちゃんが早起きして張り切っています。バムとケロと、友達のアヒル・かいちゃんが、車に乗って市場へお出かけです。市場でみんなはどんなモノを買うのでしょうか。

かわいらしいバムとケロのやり取りに、子供だけでなく大人まで心を掴まれる読者が大勢います。部屋の家具やおやつなどの小物が細かく描かれた絵や、絵の端に隠れている小さいキャラクターといった、飽きない工夫が凝らされているのも魅力。何度読み返しても楽しめる、おすすめの絵本です。

たぷの里

ナナロク社 著者:藤岡拓太郎

たぷの里

ギャグ漫画家・藤岡拓太郎が初めて描いた絵本。赤ちゃんにも子供にも親にも、ただ笑ってもらうことを目指して作られた1冊です。

とぼとぼと道を歩いている男の子。すると、次のページで唐突に力士の「たぷの里」が現われ、たぷたぷのお腹を男の子の頭に”たぷ”と乗せました。ほかにも、一輪車にまたがって”たぷ”、みんなでお風呂に入っているところに”たぷ”と、たぷの里が急に現れます。

真剣なまなざしで、さまざまなものにお腹を乗せるたぷの里が面白い作品。子供と一緒に、次はどんな”たぷ”が待っているかを予想しながら読み進められます。”対象年齢は赤ちゃんから君まで”とされており、大人も楽しめるおすすめの絵本です。

はじめての「からだ」と「性」のえほん だいじ だいじ どーこだ?

大泉書店 作:遠見才希子 絵:川原瑞丸

はじめての「からだ」と「性」のえほん だいじ だいじ どーこだ?

子供の初めての性教育に適した絵本。著者で産婦人科医でもある遠見才希子医師が、自身の2歳の子供とのエピソードを交えて描いています。親や教育現場の間で評判を呼び、累計20万部を突破しました。

幼いうちに自分の体を知り、口・胸・性器などの「プライベートパーツ」を理解し、自他ともに1人1人が大切な存在だということを認識できる1冊です。

口では教えることが難しいテーマを、かわいい絵柄で自然と伝えられるのが魅力。対象年齢は3~4歳ごろで、楽しく気軽に学べる性教育本を探している方におすすめです。

おおきくなるっていうことは

童心社 文:中川ひろたか 絵:村上康成

おおきくなるっていうことは

「大きくなること」をさまざまな視点から描いた絵本です。1年間の保育園での生活が描かれた全12巻の「ピーマン村の絵本シリーズ」の第1作品目。日本初の男性保育士として知られ、絵本作家・詩人として幅広く活躍する中川ひろたかの代表作です。

大きくなるということは、服が小さくなったり歯が生えたりすること。目に見えることもありますが、我慢できたり自分で判断ができたり、人に優しくなれたりと、目に見えない成長の喜びをたくさん描いています。

子供に、ひとことで表すのは難しい「大きくなること」の意味を教えてくれる作品。保育園や幼稚園に上がるときなど、節目節目に親子で読みたい、おすすめの絵本です。

教室はまちがうところだ

子どもの未来社 作:蒔田晋治 絵:長谷川知子

教室はまちがうところだ

小学校教師だった蒔田晋治が作った詩に、画家の長谷川知子が絵を添えた作品。2004年に発売されて以来、愛され続けているベストセラー絵本です。

授業中、みんなの前で手を挙げて発表するときのドキドキする気持ち。これからそんな気持ちを経験する子供たちに対して、間違えることを恐れてはいけないと励まし、”ほんとのものを見つけていくのだ””そうしてみんなで伸びていくのだ”と語りかけます。

園や小学校でこんな教室だったらいいなという読者からの声も多く上がり、子供の背中を押してくれるような魅力がある1冊。園や小学校に上がる子供への道徳教育にもおすすめの絵本です。

それしか ないわけ ないでしょう

白泉社 著者:ヨシタケシンスケ

それしか ないわけ ないでしょう

“子供だけでなく、大人も考えさせられる”と注目を集めた絵本です。著書が7回にわたりMOE絵本屋さん大賞を受賞したり、大規模個展が開催されたりと人気が高い絵本作家・ヨシタケシンスケの人気作品のひとつ。2023年にアニメ化もされました。

お父さんが今日は晴れると言っていたものの、外は雨で、女の子は雨をにらんでいます。そこへ女の子のお兄ちゃんが帰ってきました。そして、突然彼は”大人になったときに未来に待っているのは、大変なことばかり。”ということを女の子に話し始めます。

お兄ちゃんの話にショックを受け、将来が不安になった女の子はおばあちゃんに相談しました。すると、おばあちゃんからは、明るくあっけらかんとした答えが返ってきたのです…。

女の子と家族を通じてさまざまな未来の可能性を提示しており、想像がふくらむ傑作。ユーモアにあふれていながらも奥深く哲学的で、4歳ごろの子供から大人にもおすすめの絵本です。

絵本のおすすめ|海外作品

はらぺこあおむし

偕成社 著者:エリック・カール

はらぺこあおむし

穴あきの仕掛けが特徴的で、世界累計5500万部を超える世界的に有名な絵本です。日本では1976年にもりひさしにより翻訳され、日本で一番売れている翻訳絵本となったロングセラー作品。関連グッズも多数展開されています。

月曜日の朝に生まれた小さなあおむしは、おなかがぺっこぺこ。月曜日にはりんごを1つ、火曜日には梨を2つ…といった具合にたくさん食べてふとっちょになっていきます。そして、さなぎになり、最後は美しいちょうちょに変身するという、希望に満ちあふれたストーリーです。

物語が理解できない赤ちゃんでも、指に穴を入れて遊べる点や、色とりどりのおいしそうな食べ物の絵柄が魅力。大きくなってきたら、曜日や数の勉強もできます。1冊持っておきたい、おすすめの絵本です。

ぜったいにおしちゃダメ?

サンクチュアリ出版 著者:ビル・コッター

ぜったいにおしちゃダメ?

“このボタンを押しちゃダメ”というルールが設けられている参加型絵本です。子供がとにかく笑うと話題を呼び、累計95万部を突破しているベストセラー作品。対象年齢は2~6歳とされています。

このボタンを押してはダメというルールがあるものの、不思議なモンスターたちが”おしたらどうなるんだろう?””おしちゃおうか?”としつこく誘惑してきます。

誘惑に負けてボタンを押してしまうと、モンスターが黄色くなる、水玉になる、何匹にも増えるなど大さわぎです。絵本をふったりおなかをこすったりしてモンスターを元に戻してあげましょう。

モンスターのラリーがボタンを押すたびに巻き起こる、ハチャメチャな出来事が面白いと評判。ボタンを押すとどうなるか、ドキドキ感を味わえる魅力もあります。親子間でコミュニケーションを取りやすい絵本を求める方におすすめです。

ひとまねこざる

岩波書店 文・絵:H.A.レイ

ひとまねこざる

おさるのジョージが巻き起こす冒険や騒動を描いたロングセラー絵本。アメリカで1941年に誕生して以来、世界中で世代を超えて愛され続けている「ひとまねこざるシリーズ」の第1作品目です。日本では新しい絵本シリーズ「おさるのジョージシリーズ」も制作され、アニメ化もされています。

さまざまなことに好奇心を持つ、知りたがりやのこざる・ジョージ。動物園から逃げ出したジョージは、レストランの台所に飛びこんでお皿を洗ったり、高いビルの窓ふき掃除をしたりします。そして、のちに映画俳優になるのです…。

やることなすことがすべてハチャメチャでありながら、愛おしいジョージのキャラクターが魅力。4~6歳ごろの子供に向いています。ドキドキハラハラの展開で、楽しみながら読める絵本を探している方におすすめです。

てぶくろ

福音館書店 著者:エウゲーニー・M・ラチョフ

てぶくろ

ウクライナ民話をもとにしたロングセラー絵本です。著者はロシアの代表的な絵本作家である、エウゲーニー・M・ラチョフ。日本では1965年に発売されて以来、長年読み継がれています。

雪深い森で、おじいさんが片方の手袋を落としました。雪の上に落ちた手袋の中に、ネズミが住みこみます。そこへ、カエル・ウサギ・キツネなど、次々と動物がやってきて手袋の中に入っていきました。

手袋は少しずつ大きくなっていき、今にもはじけそうです。最後には大きなクマまでやってきて、手袋の中は満員。そこにおじいさんが手袋を探しに戻ってきます。一体どうなるのでしょうか。

繊細に描かれた絵柄や、個性豊かな動物たちの表情が魅力。手袋に動物が入っていくたび、大丈夫かと大勢の子供がドキドキします。読み聞かせなら3歳ごろから、自分で読むなら小学生ごろの子供におすすめです。

スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし

好学者 著者:レオ=レオニ

スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし

赤い魚の兄弟のなかで、唯一真っ黒な魚・スイミーの成長を描いた名作絵本。世界中で翻訳され、日本では谷川俊太郎の翻訳で1969年に出版されました。小学校の国語教科書にも長年掲載されており、サンケイ児童出版文化賞や国際絵本ピエンナーレ金のリンゴ賞を受賞しています。

スイミーは兄弟みんなが大きな魚にのまれてしまい、ひとりぼっちになってしまいました。海を旅するうち、さまざまな素晴らしいモノを見つけたスイミー。そして、再び大きな魚に出会いますが…。

色とりどりの魚や美しい海など、レオ=レオニ独特の絵柄が魅力です。スイミーが海を旅するうちに賢くなっていき、最後に見られる成長した姿が印象的。幼稚園や保育園、小学校など新しい環境へ飛び込んでいく子供におすすめの絵本です。

ちいさな うさこちゃん

福音館書店 著者:ディック・ブルーナ

ちいさな うさこちゃん

うさぎの女の子「うさこちゃん」が、家族や友達に囲まれ、さまざまな経験をしていく絵本。世界でシリーズ累計8500万部を突破している、「うさこちゃんの絵本シリーズ」の第1作品目です。

1955年にオランダで誕生し、日本では1964年に翻訳出版。オランダ語から英語へ翻訳される際に「ミッフィー」と名付けられ、世界中で愛されるキャラクターとなっています。

うさぎの「ふわふわさん」と「ふわおくさん」はとても仲よしです。ある日、ふわおくさんのもとへ、天使がやってきて生まれたかわいい赤ちゃん。2匹は赤ちゃんに「うさこちゃん」と名付けました。太った牛やにわとりなど、たくさんの動物がうさこちゃんを見にやってきて、2匹にお祝いの言葉を贈ります。

はっきりと分かりやすい絵柄や、鮮やかな色どりで描かれているのがポイントです。日本語翻訳時に、親が子供に読み聞かせたい丁寧な言葉が選ばれているのも魅力。かわいいキャラクターが好きな方におすすめの名作絵本です。

ずーっとずっとだいすきだよ

評論社 著者:ハンス・ヴィルヘルム

ずーっとずっとだいすきだよ

気持ちを言葉に出して伝える大切さを学べる絵本。日本では1988年に出版されて以来長年愛され続けている名作で、小学1年生の教科書にも採用されました。

一緒に大きくなっていったぼくと犬のエルフィー。しかし、エルフィーの方がぼくよりずっと早く大きくなっていきました。

毎日一緒に遊び、一緒に夢を見ていた2人。月日が経ち、ぼくの背がぐんぐん伸びる一方、エルフィーは太って動作もにぶくなっていきます。ある朝、目が覚めるとエルフィーは死んでいました。深い悲しみに暮れるぼくでしたが、ひとつだけなぐさめがあったのです……。

常日頃から、人やペットに愛情を注ぐことの大切さを実感できる魅力があります。5歳ごろの子供から、大人にもおすすめの泣ける絵本です。

どろんこハリー

福音館書店 文:ジーン・ジオン 絵:マーガレット・ブロイ・グレアム

どろんこハリー

いたずら犬・ハリーの冒険を描いた絵本です。1964年に初版された「どろんこハリーシリーズ」の第1作品目。半世紀以上愛され続け、累計180万部を超えるロングセラー作品です。

ハリーは黒いぶちのある白い犬。何でも好きですが、お風呂に入ることだけが大嫌いでした。ある日、お風呂にお湯をためる音が聞こえてくると、ハリーは体を洗うブラシを口にくわえて逃げ出し、ブラシを裏庭に埋めます。

それから、家の外へ出て行ってしまったハリー。泥やすすだらけになって家に戻りますが、誰も彼だと分かってくれません。がっかりしたハリーが裏庭でブラシを見つけ出してきて、わんわん吠えると…。

軽快なタッチで描かれた絵がおしゃれで、古さを感じさせないのが魅力です。泥だらけで楽しそうに遊ぶハリーの姿は躍動感があり、ワクワクしながら読み進められる1冊。読み聞かせ用としては3~4歳ごろの子供に向いており、親子で楽しく読める絵本を探している方におすすめです。

ねこのピート だいすきなしろいくつ

ひさかたチャイルド 作:エリック・リトウィン 絵:ジェームス・ディーン

ねこのピート だいすきなしろいくつ

歌を歌いながら楽しめると話題になった、アメリカ発の参加型絵本。2~4歳児向けで、楽譜と歌詞が掲載されているのが特徴です。ニューヨークタイムズのベストセラーリストでは、46週ランクインを達成しました。

ねこのピートは新品の白い靴でお出かけします。嬉しくて”白い靴、最高!”と歌いながら歩いていきましたが、イチゴの山に登ってしまい、靴が真っ赤になってしまいました。しかし、ピートは悲しむどころか”赤い靴、最高!”と言い、再び歩き出します。

さまざまなハプニングに見舞われながらも、そのたびに歌って歩き出す前向きなピートの姿が魅力。元気が出るような絵本を求める方や、歌が好きな子供におすすめです。

おやすみ、はたらくくるまたち

ひさかたチャイルド 文:シェリー・ダスキー・リンカー 絵:トム・リヒテンヘルド

おやすみ、はたらくくるまたち

子どもたちがゆっくりと眠れるようにと描かれた、2~4歳児向けの絵本。ニューヨークタイムベストセラーリストで1位を獲得した注目作です。全国学校図書館協議会選定図書や日本図書館協会選定図書となっています。

道を作ったりビルを建てたりするため、たくさんの車が働く広い工事現場。やがて日が沈むころ、車たちは1日の仕事を終え”おやすみなさい”の支度を始めます。そして、夜が訪れると、車たちはそっと目を閉じ夢の時間へ入っていくのです…。

母である著者が、なかなか寝ないトラック好きな子供を、どうやって眠りに導くか考えて描いたのがポイント。クレーン車・ミキサー車・ダンプカー・ブルドーザー・ショベルカーなど多数の車が、ユニークなキャラクターとして登場します。乗り物が好きな子供への読み聞かせにおすすめです。

だいすきだよ おつきさまにとどくほど

パイインターナショナル 絵:ティム・ワーンズ 文:アメリア・ヘプワース

だいすきだよ おつきさまにとどくほど

子供に愛情をたくさん伝えられる、2~4歳児の寝かしつけにおすすめの絵本。アメリカでは累計200万部を超え、日本でも発売1年で10万部を突破したベストセラー作品です。

白くまの母親が子供と一緒に起きて、一緒に遊びます。背中に子供を乗せてお山のてっぺんに行ったり、魔法みたいな空を見たりと、親子で1日を過ごす物語です。

夜空に美しい月が浮かんだ背景と、愛情にあふれた白くまの親子の絵柄が優しく、心あたたまります。1単語が短めで読み聞かせしやすい作品。また、英語が併記されているため、子供の英語学習になるほか、大人が楽しめるのも魅力です。

ふたりはともだち

文化出版局 著者:アーノルド・ローベル

ふたりはともだち

仲のよいがまくんとかえるくん、2匹のカエルによる5編の友情物語が収録された絵本。1970年に発表され、計4冊のシリーズとして人気を博しました。本作品は優れた絵本などに贈られる、コールデコット賞やニューベリー賞を受賞。日本では小学校の教科書にも掲載されています。

収録作品のひとつ『おてがみ』は、ほのぼのとしていながらも、少しほろ苦い物語。ある日、がまくんがさみしい顔をしていました。”ぼく おてがみ もらったこと ないんだもの”。そこで、親友のかえるくんがしたこととは何なのでしょうか。

真反対な性格のがまくんとかえるくんの、個性的で愛くるしいキャラクターが魅力。また、2匹の姿から友達を思いやることの大切さも学べます。小学生ごろの子供や、哲学的な絵本を求める方におすすめです。

葉っぱのフレディ いのちの旅

童話屋 著者:レオ・バスカーリア 絵:島田光雄

葉っぱのフレディ いのちの旅

葉っぱのフレディの一生を通して、人生について説いた絵本。アメリカの有名な哲学者、レオ・バスカーリア博士が遺した唯一の絵本といわれています。日本でも多くの読者から親しまれ、ミリオンセラーを突破している名作です。

春に生まれたフレディ。親友のダニエルにたくさんのことを教えてもらいながら、みんなとともに成長していきます。にぎやかで楽しい夏が過ぎ、寒さが強まってきた秋。死を怖がるフレディにダニエルが命について説き、フレディは自分が生きてきた意味を考えます。

地球上で繰り返されてきた命の循環について優しく語っており、人生について考えさせられる1冊。6~7歳ごろから自分で考えることを始めた子供や、大人にもおすすめの1冊です。

おおきなかぼちゃ

主婦の友社 作:エリカ・シルバーマン 絵:S.D.シンドラー


おおきなかぼちゃ

ハロウィンをテーマにした絵本。有名なロシア民話『おおきなかぶ』のハロウィン版のような物語といわれています。

今夜はハロウィン。魔女が育てたかぼちゃはとてつもなく大きく育ちました。こっそりかぼちゃを取って、パンプキンパイを食べたい魔女ですが、かぼちゃはびくとも動きません。

そこに幽霊や吸血鬼、ミイラなどがやってきて力いっぱいかぼちゃを引っ張りますが、やはりびくともしませんでした。そして、最後に現れたのは体が小さく、力も弱いコウモリ。よいアイデアがあるというコウモリをみんなは笑いますが、果たしてかぼちゃを引き抜けるのでしょうか。

おどろおどろしい魔女や幽霊などを、リズミカルな文章やあたたかみのある絵でユーモアたっぷりに描いた傑作。読後感も幸せで、幽霊などの怖いものが苦手な子供にもおすすめです。

さむがりやのサンタ

福音館書店 著者:レイモンド・ブリッグズ

さむがりやのサンタ

子供たちが大好きなサンタをテーマにした絵本です。漫画のようなコマ割りで描かれているのが特徴。世界中の読者から国境を越えて愛され続けているロングセラー作品です。『ファーザー・クリスマス』として短編アニメ化もされています。

人間味のあふれるサンタが過ごすクリスマスを描いた物語。クリスマスの日にサンタが”やれやれまたクリスマスか!”と言って面倒くさそうに目を覚まします。

寒さを嫌がり、煙突に文句を言いながらも、子供たちにプレゼントを配りに出かけました。1日の仕事が終わると、ビールを1杯飲んで、ごちそうを楽しみます。頑張ったトナカイたちにおいしいエサを与えるのも忘れません。

皮肉屋であるものの、実は優しさにあふれたサンタのキャラクターが魅力。クリスマスをより楽しめるような絵本を探している方におすすめです。

えがないえほん

早川書房 著者:B・J・ノヴァク

えがないえほん

カラフルな文字のみで構成された絵本です。アメリカでは133週連続ニューヨークタイムズ・ベストセラー入りを果たした、70万部を超えるベストセラーです。

日本では2017年に出版されると”子供が大笑いする絵本”としてテレビで次々と紹介され、発売5ヵ月で18万部超えの大ヒットを記録。MOE絵本屋さん大賞2018では4位に入賞しました。

本作品には1つのシンプルなルールがあります。それは”書かれている言葉を、声に出して読むこと”。ページいっぱいに描かれたオノマトペを声に出すことで、多くの子供たちを爆笑させてきました。読み聞かせのバイブルとしても人気を博している、おすすめの1冊です。

絵本の売れ筋ランキングをチェック

絵本のランキングをチェックしたい方はこちら。