子供の想像力や感受性を育むアイテムとして人気がある「絵本」。飛び出す仕掛けを楽しめるモノや思わず笑ってしまう面白いストーリー、背筋がぞくっとするような怖い話などさまざまな作品があります。
そこで今回は、おすすめの絵本を有名作品・国内作品・海外作品の3つに分けてご紹介。『ぐりとぐら』や『はらぺこあおむし』など長く読みつがれている名作もピックアップしているので、ぜひチェックしてみてください。
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絵本の魅力
絵本の魅力は、絵または絵と文章によってさまざまな世界を体験できること。作品によって取り扱うテーマや内容が異なるため、年齢や成長に合わせて適したモノを選ぶのが大切です。
0歳から1歳ごろの赤ちゃんには、果物・動物・乗り物など身近なモノをテーマにした絵本がおすすめ。2歳から3歳ごろの子供には日常生活に寄り添った題材や、繰り返しのリズムで語られる昔話がぴったりです。4歳ごろからは少し長めの物語も楽しめるようになります。
また、絵本の読み聞かせを通して、大人と子供のコミュニケーションを深められるのもメリット。子供のころに読んだ懐かしい絵本や今話題の作品に触れることで、大人にとっても意外な気づきがあったり、発見があったりします。
絵本のおすすめ|有名
ボードブックはらぺこあおむし
偕成社 著者:エリック・カール
世界中で愛されているベストセラー絵本です。対象年齢は2歳から。頑丈な作りのボードブック版なので、小さい子供が自分でめくって読むのに適しています。お誕生日やクリスマスなどのプレゼントにもぴったりです。
主人公は、日曜日の朝に生まれた小さなあおむし。おなかをすかせたあおむしは、りんごやなしなどをたくさん食べて、どんどん大きくなっていきます。やがてさなぎになったあおむしは、最後に美しい姿へと変身するのでした。
ページには小さな穴の仕掛けが施されており、ストーリーが理解できない幼児でも指で触って楽しめるのが魅力。数や曜日の概念やさまざまな食べ物の名前を知るきっかけにもなるので知育にも役立ちます。毎日の読み聞かせにも重宝するおすすめの絵本です。
じゃあじゃあびりびり
偕成社 著者:まついのりこ
1983年の発売以来、多くの親子に親しまれてきた定番絵本です。丈夫な作りのボードブック版。赤ちゃんがはじめて手にする「ファーストブック」として人気があります。出産祝いなどのプレゼントにぴったりの絵本です。
“みず じゃあじゃあじゃあ”や”いぬ わんわんわんわん”などのリズミカルな言葉で、身近なモノの様子を表しているのが特徴。赤ちゃんが喜ぶ擬音語を多く盛り込んでいるため、ページをめくりながら声に出して読み聞かせるのがおすすめです。
また、鮮やかではっきりとした色使いもポイント。ストーリーがないので、好きなページを開いて自由に楽しめます。さらに、本のサイズが14×14cmと小さめで、赤ちゃんが自分で手に持って読んだり、バッグに入れて持ち運んだりしやすいのも魅力です。
だるまさんが
ブロンズ新社 著者:かがくいひろし
あたたかみのあるかわいい絵柄が目を引く絵本です。累計900万部を突破した人気シリーズの第1作目。「第1回MOE絵本屋さん大賞・新人賞」や「メリーゴーランド2008年度ベスト10絵本部門」で第1位を獲得するなど、数々の高評価を得ているロングセラー絵本です。
“だ・る・ま・さ・ん・が”のリズムに合わせてゆらゆらと動くだるまさん。だるまさんの表情や動きを、いきいきとしたイラストや擬音で表しているのが魅力です。
頑丈なハードカバータイプなので、赤ちゃんがはじめて出会う絵本としても人気があります。ページをめくるのが楽しくなるような、ユーモアたっぷりの面白い絵本を探している方におすすめです。
がたん ごとん がたん ごとん
福音館書店 著者:安西水丸
イラストレーターでもあり作家でもある安西水丸が手がけた絵本です。1987年の発売以来、多くの子供たちに愛されてきたロングセラー作品。白・黒・赤・緑・黄色などを用いたはっきりとした色使いと、シンプルな絵柄が特徴です。
黒い汽車が”がたんごとんがたんごとん”と走っていくと、駅には哺乳瓶が待っていました。哺乳瓶を乗せて再び走り出すと……。次の駅では、コップとスプーンが待っていました。
繰り返しのリズムを楽しめるのが魅力。次の展開が予想しやすいので、小さい子供も安心して絵本に集中できます。0歳から読み聞かせられるおすすめの作品です。
ねないこだれだ
福音館書店 著者:せなけいこ
世代を超えて愛され続けている有名な絵本です。1969年に刊行された「いやだいやだの絵本シリーズ」の1冊。靴を履くのを嫌がったり、夜になってもなかなか寝なかったりする子供の様子をあたたかいまなざしで描いているのが魅力です。
時計が夜の9時を知らせても、主人公の女の子・ルルちゃんはまだ起きています。こんな夜中に起きているのはふくろうやどろぼう、そしておばけたち。寝るのを嫌がるルルちゃんは一体どうなってしまうのでしょうか。
貼り絵の技法を駆使した独特のタッチと、小さい子供の心をひきつけるストーリー展開が特徴。大人と一緒に楽しめる少し怖い絵本としておすすめです。
しろくまちゃんのほっとけーき
こぐま社 著者:わかやまけん/もりひさし/わだよしおみ
子供から大人まで幅広く人気のあるロングセラー絵本です。子供にとって身近なことをテーマにした「こぐまちゃんシリーズ」のひとつ。1972年の刊行以来、長く愛されているおすすめの絵本です。
しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを作ります。卵を割り、牛乳を入れてよくかき混ぜ……。ホットケーキが完成するまでの工程を、シンプルなイラストと擬音で表現しています。
見開きいっぱいに描かれた完成シーンが見どころです。0〜3歳ごろの子供に贈るプレゼントを探している方はチェックしてみてください。
きんぎょが にげた
福音館書店 著者:五味太郎
はじめての「物語絵本」としておすすめの1冊です。モノの名前や擬音がメインの赤ちゃん絵本からステップアップしたいときにぴったり。簡単な問いかけに答えながら楽しめる絵探し絵本です。2歳ごろの子供に適した作品を求めている方はチェックしてみてください。
ある日、1ぴきの金魚が鉢から逃げ出しました。金魚はどこへ逃げたのでしょうか。どうやらカーテンの中、赤い花、キャンディのびんがあやしそうです。
五味太郎ならではの美しい色使いとかわいい絵柄が特徴。読み聞かせをしながら、子供と一緒に金魚探しを楽しめるのが魅力です。出産祝いや誕生日などのプレゼントにも喜ばれます。
わたしのワンピース
こぐま社 著者:にしまきかやこ
美しいイラストと優しい言葉で綴られたファンタジー絵本です。1969年に刊行されて以来、多くの読者に親しまれてきたロングセラー作品。時代を超えて読みつがれる定番絵本を探している方におすすめです。
ある日、うさぎさんは野原で真っ白な布を拾いました。黒い足踏みミシンでワンピースを作ったうさぎさん。出来上がったワンピースを着て野原へ散歩に行くと……。
花模様や水玉模様など、次々に柄が変わる不思議なワンピース。最後はどんな柄になるのでしょうか。衣服に興味を持ち始めた子供にぴったりの1冊。対象年齢は3〜5歳ごろが目安です。
ぐりとぐら
福音館書店 作:なかがわりえこ 絵:おおむらゆりこ
英語・中国語・韓国語・タイ語など10ヵ国語以上で翻訳されている世界的に有名な絵本です。中川李枝子と山脇百合子の姉妹による人気シリーズの第1作目で、1963年の誕生から愛され続けている作品。関連グッズも多数販売されており、子供から大人まで幅広く人気があります。
主人公は双子の野ねずみ「ぐり」と「ぐら」。森で大きな卵を見つけたぐりとぐらは、悩んだ末にカステラを作ることにしました。卵を家に持ち帰ろうとする2ひきでしたが……。
卵があまりに大きくてその場でカステラを作ることにしたぐりとぐら。いい匂いを嗅ぎつけて森の動物たちが集まってきます。焼き上がったカステラをみんなで分け合うシーンが見どころ。誕生日やクリスマスなどのプレゼントにもおすすめの1冊です。
かいじゅうたちのいるところ
冨山房 著者:モーリス・センダック
コルデコット賞や国際アンデルセン賞など数々の受賞歴を持つ世界的に有名な絵本です。独特のタッチで描かれた個性的なイラストが特徴。”20世紀最高の絵本の一つ”と言われており、子供はもちろん大人にもファンの多い作品です。2009年には映画化もされています。
主人公はいたずらが大好きな男の子・マックス。オオカミのぬいぐるみを着て暴れていた罰として、夕飯抜きで寝室に閉じ込められます。そうこうしているうちに部屋の中に木が生えだし、やがて森になって……。
ワクワクするような、少し怖いような不思議な読後感を楽しめるのが魅力。物語の世界を楽しめるようになった幼児への読み聞かせにおすすめの絵本です。
こんとあき
福音館書店 著者:林明子
女の子ときつねのぬいぐるみの冒険を描いた絵本です。『はじめてのおつかい』や『きょうはなんのひ?』など数々の名作を手がけた林明子の作品。子供に対する作者の優しいまなざしを感じられるおすすめの絵本です。
おばあちゃんがあきのために作ったきつねのぬいぐるみ・こん。古くなってほころんだこんの腕を直してもらうため、あきとこんは電車に乗っておばあちゃんの家に向かいます。はたして2人は無事におばあちゃんの家にたどり着けるのでしょうか。
さまざまなハプニングが起こるなかで、必死にあきを守ろうとするこん。そして、こんに助けられてばかりだったあきが、最後に大きな成長を見せます。読み終えたあとにあたたかい気持ちが広がる感動作。4歳ごろからの読み聞かせに適しています。
からすのパンやさん
偕成社 著者:かこさとし
全部で84種類のパンが登場する楽しい絵本。作家・かこさとしの代表作のひとつで、1973年の発売以来多くの子供たちに親しまれているロングセラー作品です。子供のころに読んだ懐かしい絵本として大人にも人気があります。4歳ごろからの読み聞かせにおすすめです。
いずみがもりでパン屋を営むからすの夫婦に4羽の赤ちゃんが生まれました。夫婦は4羽の子育てとお店の両立に奔走しますが、なかなかうまくいかず……。客足は遠のいていくばかりでした。
ページのすみずみまでこだわって描かれているイラストが魅力。特に、しまうまパン・だるまパン・とんかちパンなどのユニークなパンを見開きいっぱいに描いたページは圧巻です。長く愛読できる絵本を探している方はチェックしてみてください。
三びきのやぎのがらがらどん
福音館書店 著者:マーシャ・ブラウン
ノルウェーの有名な民話をベースにした絵本です。北欧の雄大な自然を感じさせる力強い絵と、瀬田貞二による巧みな訳が魅力。1965年の刊行から長きにわたって愛され続けている名作のひとつです。
あるところに体の大きさが違う3びきのヤギがいました。名前はどれも「がらがらどん」。橋の向こう側にある草を食べようと山へ向かいますが、橋をわたっている途中に気味の悪いトロルに出会ってしまいます。小さいヤギと中くらいのヤギは無事に橋をわたることができましたが……。
シンプルな言葉で展開される痛快なストーリーがポイント。特に、大きくて強いヤギとトロルの対決シーンが見どころです。読み聞かせるなら4歳ごろから。誕生日やクリスマスなどのプレゼントにもおすすめの1冊です。
新装版 Sassyのあかちゃんぬのえほん あーそーぼ
KADOKAWA 著者:La Zoo
人気おもちゃブランドの「Sassy」が手がけた布絵本です。発達心理学をベースにしてデザインされたカラフルなグラフィックと、個性的なキャラクターが特徴。専用の化粧箱に入っているため、自宅用にはもちろん出産祝いなどのベビーギフトにもおすすめです。
左右対称のにこにこ顔や白・黒・赤などを用いたコントラストの強い模様がポイント。触ると音が鳴ったり、紐やリボンを引っ張って遊んだり、さまざまな楽しみ方ができます。
また、軽量で持ち運びやすいのも魅力。ベビーカーなどに取り付けやすいループが付属しており、お出かけ時のおもちゃとしても活躍します。使用後は洗濯できるので衛生面が気になる方も安心。0歳から楽しめる布絵本を探している方はチェックしてみてください。
絵本のおすすめ|国内
アンパンマンのとびだすえほん だあれ?
フレーベル館 著者:やなせたかし
国民的人気キャラクター「アンパンマン」の仕掛け絵本です。本のサイズは縦10×横10×背幅2cmと小さめで、小さい子供が自分で持って読んだり、バッグに入れて持ち歩いたりしやすいのが特徴。アンパンマンが好きな子供へのプレゼントにおすすめです。
公園にやってきたアンパンマン。ベンチにはかばおくんが座っています。おいしそうなソフトクリームを食べようとしてるかばおくんでしたが……。
すべり台をすべったり、砂場で穴をほったり、公園でのひとこまを楽しい仕掛けで表した飛び出す絵本。スライドを動かすとアンパンマンたちが飛び出してきます。0歳・1歳・2歳・3歳ごろの子供にぴったり。同シリーズには『どこかな?』や『のりもの』などがあります。
ぴょーん
ポプラ社 著者:まつおかたつひで
自然にまつわる絵本を数多く手がける作家・松岡達英の作品です。「はじめてのぼうけんシリーズ」の第1作目で、ほかに『あな』『あしあと』『しりとり』などがあります。自然科学をテーマにした小さい子供向けの絵本としておすすめです。
画面の中央に1ぴきのかえるが座っています。ページをめくると”ぴょーん”。1ぴきの子猫が座っています。ページをめくると……。
さまざまな生き物が飛び上がる様子をかわいいイラストで表現しているのが特徴。生き物の正確なフォルムを描きつつ、ユーモラスで面白い絵柄に仕上げているのが魅力です。また、縦に開いたときに、ジャンプの躍動感を感じられるのもポイント。0〜3歳ごろの子供にぴったりの絵本です。
しましまぐるぐる
Gakken 著者:柏原晃夫
シリーズ累計200万部を超えるロングセラー絵本です。0歳・1歳・2歳ごろの赤ちゃん向けに刊行されている「いっしょにあそぼシリーズ」の1冊。ほかにも『まるまる ぽぽぽん』『あかあかくろくろ』『ぶんぶんきいろ』などがあります。
赤ちゃんが大好きな「顔」「しましま」「ぐるぐる」を用いて、魚・猫・すいか・へびなどを描いているのが特徴。かわいいイラストとともに”しましま すいすい”や”ぐるぐるぐる にょろにょろ ぐるぐる”などのリズミカルな擬音を楽しめます。
また、黒・白・赤などコントラストの強い配色を採用しているのもポイント。0歳の赤ちゃんも注目しやすいデザインなので、早い時期から読み聞かせを行いたい方に適しています。出産祝いやベビーギフトにおすすめの絵本です。
きょうの おやつは
福音館書店 著者:わたなべちなつ
特殊な紙を用いて作られた仕掛け絵本です。鏡のように反射する紙を使用しているため、直角に開くと両側のページが映り込み、絵が立体的に見えてくるのが特徴。不思議な視覚体験を楽しめるおすすめの絵本です。
ボウルに卵を割り入れたら、小麦粉・砂糖・牛乳を入れて……。さて、今日のおやつは一体なんでしょうか。
おやつ作りに使用する道具や材料を持つ手が描かれていないので、自分の手を添えることで実際におやつ作りをしているように見えるのがポイント。料理に興味を持ち始めた子供へのプレゼントとしても人気があります。5〜6歳ごろの子供に読み聞かせる絵本を探している方はチェックしてみてください。
もこ もこもこ
文研出版 作:谷川俊太郎 絵:元永定正
詩人の谷川俊太郎と画家の元永定正によるロングセラー絵本です。1977年の刊行以来、長きにわたって愛されてきた名作。ストーリーはなく、色・形・リズムなどを楽しむアートな絵本として人気があります。出産祝いや誕生日プレゼントなどにおすすめの絵本です。
“しーん”とした地面の一部が”もこもこ”と膨らんだかと思うと、みるみるうちに大きくなって……。最後は”ぱちん!”とはじけてしまいました。
美しい色使いの絵と心地よい響きの擬音が組み合わさり、不思議な世界を生み出しているのが特徴。小さい子供から大人まで幅広く楽しめる作品です。
くだもの
福音館書店 著者:平山和子
果物の美しさやみずみずしさを感じられる絵本です。優しい色使いで丁寧に描かれているのが特徴。食べ物に興味が出てきた子供への読み聞かせにおすすめです。平山和子が手がけた食べ物絵本には本作品のほかに『やさい』『いちご』などがあります。
ページの真ん中に描かれているのは丸くて大きな緑のすいか。次のページには”さあ どうぞ。”の言葉とともに、切り分けられた真っ赤なすいかが登場します。もも・ぶどう・なし・りんごなどの果物が次々と出てきて……。
果物の名前と短い言葉が繰り返されるシンプルな構成で、小さい子供でもすぐに覚えて楽しめるのが魅力。コミュニケーションをとりながら読み聞かせるのにぴったりです。
どんな いろが すき
フレーベル館 著者:100%Orange
童謡『どんないろがすき』をかわいいイラストで描いた絵本です。100%Orangeは、及川賢治と竹内繭子による2人組のイラストレーター。『ぶぅさんのブー』『思いつき大百科事典』『よしおくんが ぎゅうにゅうを こぼしてしまった おはなし』など数々の絵本を手がけています。
主人公はさまざまな色のクレヨンたち。赤いクレヨンは、赤を連想させる郵便ポスト・りんご・消防車・ハートなどのイラストを描きます。青いクレヨンが描いたのは、海・イルカ・魚・ヨットなどの青いモノ。ほかのクレヨンは一体何の絵を描くのでしょうか。
巻末には童謡の楽譜が掲載されており、口ずさんだり演奏したりしながら絵本の世界を楽しめるのが魅力。色への興味が出てきた子供への読み聞かせにおすすめです。
めっきらもっきら どおん どん
福音館書店 作:長谷川摂子 絵:ふりやなな
物語を楽しめるようになってきた子供におすすめのファンタジー絵本です。3歳ごろからの読み聞かせにぴったり。物語の随所で古くから日本に伝わる信仰や文化を感じられるのが魅力です。
ある日、主人公のかんたはお宮にある大きな木の穴に落ちて、不思議な世界へと迷い込みます。落ちた先で待っていたのは一風変わった3人組。すっかり仲良くなったかんたたちは夢中で遊びまわり、気づけばあたりは夜になっていました。
タイトルの『めっきらもっきら どおん どん』は、かんたがでたらめに唱えた呪文の一部。この言葉をきっかけに不思議な冒険が始まります。シンプルでテンポのよいストーリー展開なので、小さい子供も飽きずに楽しめるのがポイント。プレゼントにもおすすめの1冊です。
ねずみくんのチョッキ
ポプラ社 作:なかえよしを 絵:上野紀子
累計490万部を突破した「ねずみくんの絵本シリーズ」の第1作目となる作品です。1974年の刊行以来、世代を超えて親しまれてきた絵本。第6回講談社出版文化賞絵本賞を獲得するなど、高い評価を得ています。長く読みつがれてきた定番絵本としておすすめです。
お母さんがねずみくんのために赤いチョッキを編んでくれました。それを見た仲間たちが次々とやってきて、”ちょっときせてよ”と言います。ねずみくんは”うん”と言って貸してあげるのですが……。ねずみくんのチョッキは一体どうなってしまうのでしょうか。
余白をいかした独特の構図や鉛筆を使用したモノクロのイラストが特徴。少ない言葉で語られるシンプルなストーリーが心に響きます。3歳・4歳・5歳ごろの子供に読み聞かせる絵本を探している方はチェックしてみてください。
バムとケロのにちようび
文溪堂 著者:島田ゆか
心優しい犬・バムと天真爛漫なかえる・ケロちゃんの日常を描いた愉快な絵本です。島田ゆかが手がける人気シリーズの第1作目。同シリーズには本作品のほかに『バムとケロのそらのたび』や『バムとケロのさむいあさ』などがあります。子供から大人まで幅広く親しまれているおすすめの絵本です。
今日は日曜日。外は雨が降っています。こんな日は家の中で本を読もうと考えたバムは、ケロちゃんが散らかした部屋を掃除するところから始めることにしました。掃除を終え、おやつを作ろうとしていたバムでしたが……。
ケロちゃんに振りまわされながらも、おおらかな優しさで受け止めるバム。ストーリーの楽しさはもちろん、細部まで描きこまれたかわいいイラストも魅力です。お部屋のインテリアや雑貨などにも注目して読んでみてください。
パンどろぼうとほっかほっカー
KADOKAWA 著者:柴田ケイコ
柴田ケイコによる人気絵本「パンどろぼうシリーズ」の最新作です。主人公は世界一のパンを手に入れるため、あちこちで盗みを繰り返していた「パンどろぼう」。子供から大人まで多くのファンを持つ人気作品で、第16回MOE絵本屋さん大賞2023では第1位を獲得しています。
立派なパン職人になったパンどろぼうは、ヤギのおばあさんに頼まれ山の向こうまでパンを届けることになりました。意気揚々と出かけたパンどろぼうでしたが、思っていたよりも道のりは遠く……。そんなとき、パンどろぼうの横を1台の車が通りすぎていきます。
パンの形をしたかわいい「ほっかほっカー」が見どころ。関連グッズも多数販売されており、絵本の世界観をたっぷり楽しめます。クリスマスや誕生日のプレゼントにおすすめの絵本です。
おまえ うまそうだな
ポプラ社 著者:宮西達也
ティラノサウルスと赤ちゃん恐竜の深い愛情に胸を打たれる絵本です。恐竜たちのさまざまな絆を描いた「ティラノサウルスシリーズ」の第1作目。同シリーズには『おれはティラノサウルスだ』『きみはほんとうにステキだね』など多くの作品があります。
おなかをすかせたティラノサウルスの前に現れたのは、生まれたばかりの赤ちゃん恐竜。”ガオー!おまえうまそうだな”と近づいてきたティラノサウルスを見て、赤ちゃん恐竜はパパだと思いこんでしまいます。
赤ちゃん恐竜に「パパ」と呼ばれて戸惑うティラノサウルスの姿が見どころ。3歳・4歳・5歳ごろの子供への読み聞かせにおすすめです。あたたかい読後感を楽しめる絵本を探している方はチェックしてみてください。
ぶたのたね
絵本館 著者:佐々木マキ
シュールなイラストとユーモアたっぷりのストーリーが魅力の絵本です。1989年の発売以来、多くの子供と大人たちに愛されてきた「ぶたのたねシリーズ」の第1作目。続編となる『また ぶたのたね』『またまた ぶたのたね』『あやしい ぶたのたね』も人気です。
主人公はぶたよりも足が遅いオオカミ。どうしてもぶたをつかまえたいオオカミは、きつね博士からぶたの実がなる「ぶたのたね」を分けてもらいます。半信半疑でたねを植えると、やがて木が生えてきて……。
木にぶらさがったぶたの姿に笑ってしまう読者が多く、その後の展開も奇想天外です。ユニークでナンセンスな物語を楽しみたい方にぴったり。自宅での読み聞かせにはもちろん、学校や幼稚園などの読み聞かせ会にもおすすめの作品です。
いるの いないの
岩崎書店 作:京極夏彦 絵:町田尚子
「怖さ」を楽しめる怪談絵本です。”「怪談」を通じて豊かな想像力を養い強い心を育んでほしい”という願いから生まれた「怪談えほんシリーズ」の1作。直木賞作家の京極夏彦と、独特のイラストで人気の町田尚子が手がけた美しくも怖い絵本です。
しばらくの間おばあさんが住んでいる古い家で暮らすことになったぼく。古い家の天井は高く、上の方は真っ暗で何も見えません。ぼくはその暗がりのなかに誰かがいるような気がして……。
不気味なタッチの絵と、不穏さを感じさせる構図がポイント。背筋がぞくっとするような怖さを感じられる作品です。対象年齢は小学校高学年以上。本格的な怪談絵本を求める方におすすめです。
絵本のおすすめ|海外
ぎゅっ
徳間書店 著者:ジェズ・オールバラ
1歳ごろからの読み聞かせにぴったりの絵本です。”ぎゅっ”という短い言葉で展開される、心あたたまるストーリーがポイント。ジェズ・オールバラが手がけた「ぎゅっシリーズ」には、本作品のほかに『たかいたかい』『やだ!』『あそぶ!』があります。
主人公は子ざるのジョジョくん。森を散歩していたジョジョくんは、友達の動物たちが”ぎゅっ”としているのを見ているうちに、ママが恋しくなってしまいました。泣き出してしまったジョジョくんを心配そうに見つめる動物たちでしたが……。
詳細なストーリーがなくても、優しいタッチで描かれた動物たちの豊かな表情からさまざまな感情を読み取れるのが魅力。出産祝いや誕生日のプレゼントにおすすめです。
いたずら きかんしゃ ちゅう ちゅう
福音館書店 著者:バージニア・リー・バートン
累計発行部数139万部を超えるミリオンセラーの絵本です。『ちいさいおうち』『せいめいのれきし』など数々の名作を手がけたバージニア・リー・バートンの作品。1961年に初版が刊行されて以来、日本でも多くの子供たちに愛されてきたおすすめの絵本です。
小さな機関車ちゅうちゅうの仕事は、客車や貨車を引いて走ること。ところがある日、ちゅうちゅうは1人で勝手に走り出してしまいます。早く走れる姿を見せて、みんなの注目を集めたかったちゅうちゅうでしたが……。
黒1色で描かれた躍動感のある絵が魅力。文章の配置も独特で、絵の中に組み込むような形でデザインされているのがポイントです。細部まで丁寧に描かれたイラストに注目しながら読んでみてください。
とらっく
金の星社 著者:バイロン・バートン
小さい子供向けの乗り物絵本です。さまざまな乗り物を題材にした「バートンののりものえほんシリーズ」の1作で、ほかに『でんしゃ』『ひこうき』『ふね』があります。乗り物が好きな子供への読み聞かせにおすすめです。
パンを運んだり、ゴミを集めたり、石油を運んだり、町のあちこちでさまざまな役目を果たしているトラック。交差点では高所作業車を使って、おじさんたちが信号を直しています。
美しい色使いで描かれたかわいいイラストと短く簡潔な文章が特徴。小さい子供でも飽きずに楽しめます。乗り物だけでなく働く人たちの姿も描かれているため、日常生活のひとコマとして親しみやすいのが魅力です。
おやすみなさい おつきさま
評論社 作:マーガレット・ワイズ・ブラウン 絵:クレメント・G・ハード
アメリカ・イギリス・フランス・スウェーデンなど世界各国で親しまれている絵本。アメリカでは1000万部を超えるベストセラーとして知られています。多くの子供たちに読みつがれてきた有名な絵本を読んでみたい方におすすめです。
窓の外にはお月さま。大きな緑のお部屋では、子うさぎが眠りにつこうとしています。子うさぎは、お部屋の中にあるすべてのモノに”おやすみなさい”と語りかけていって……。
淡々とした短い文章と少しずつ変化していくイラストが魅力です。繰り返しのリズムが心地よいので、寝る前の読み聞かせにぴったり。誕生日やクリスマスなどのプレゼントにも喜ばれる1冊です。
おおきなかぶ
福音館書店 再話:A・トルストイ 画:佐藤忠良
ロシアの有名な民話をベースにした絵本です。小学校の国語の教科書にも長年にわたって掲載されており、大人にとっても懐かしい作品のひとつ。ロシアの生活文化を力強く表現した佐藤忠良の絵と、内田莉莎子によるリズミカルな訳文が魅力です。
大きく甘く育ったかぶを引き抜こうとするおじいさん。”うんとこしょどっこいしょ”のかけ声で引っ張りますが、なかなかかぶは抜けません。困ったおじいさんはおばあさんを呼んできて、今度は2人で”うんとこしょどっこいしょ”。かぶは無事に抜けるのでしょうか。
シンプルな繰り返しのリズムとユーモラスな絵がポイント。小さい子供でも覚えやすいかけ声なので、かぶを引き抜く場面では一緒に声にしながら楽しめます。言葉が発達し始める3歳ごろの子供におすすめの絵本です。
てぶくろ
福音館書店 著者:エウゲーニー・M・ラチョフ
ウクライナの民話を美しい挿絵と分かりやすい文章で表した名作絵本です。旧ソビエト連邦で1951年に出版されたあと、日本では1965年に初版が刊行されました。世代を超えて読みつがれているロングセラー絵本を探している方はチェックしてみてください。
雪が降りしきる森に手袋が1つ落ちていました。通りかかったネズミは、あたたかそうな手袋を見つけて住むことにします。ところが、カエル・うさぎ・きつね・オオカミが次々とやってきて……。手袋の中はぎゅうぎゅうになってしまいました。
仲間が増えるたびに形を変えていく手袋。細かい部分までリアルに描写されているので、絵を見るだけでも十分に楽しめます。クリスマスプレゼントなど、寒い時期の贈り物におすすめです。
ぜったいに おしちゃダメ?
サンクチュアリ出版 著者:ビル・コッター
ビル・コッターが手がけた「ぜったいに おしちゃダメ?シリーズ」の第1作目となる絵本です。シリーズ累計100万部を超える人気作で、子供だけでなく大人からも厚い支持を受けています。子供と一緒に楽しみながら読める絵本を探している方にぴったりです。
不思議なモンスター・ラリーが教えてくれたルールは1つだけ。”このボタンを押しちゃダメ”ということでした。ダメと言いつつ、あの手この手で”おしちゃおう!”と誘惑してくるラリー。はたして、ボタンを押さずに我慢することができるのでしょうか。
ダメと言われれば言われるほど押したくなる心理をついた面白い作品。好奇心にかられてボタンを押すと、思わぬ展開が待っています。小さい子供が夢中になる参加型の絵本としておすすめです。
カラーモンスター きもちは なにいろ?
永岡書店 著者:アナ・レナス
全世界で600万部を超えるベストセラー絵本です。スペイン生まれのアナ・レナスが絵と文を手がけた「カラーモンスターシリーズ」の第1作目。あたたかみのある独特の絵柄と、シンプルでおしゃれなデザインが魅力です。子供たちの心の成長をサポートする絵本として人気があります。
さまざまな感情が入り交ざって自分の気持ちがよく分からなくなってしまったモンスター。そこへ女の子がやってきて、色ごとに気持ちを分けてみてはどうかと言ってくれました。女の子に手伝ってもらいながら、モンスターは自分の気持ちを整理していきます。
感情を把握したり、コントロールしたりするのが難しい子供たちに優しく寄り添い、手助けしてくれる1冊。繰り返し読むことで、自分の中にあるさまざまな感情に気づき、表現できるようになります。誕生日や入園・入学祝いなどのプレゼントにおすすめです。
かっても まけても いいんだよ
主婦の友社 著者:オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ
フランスの乳幼児セラピストが手がけた絵本です。「ガストンのソーシャルスキルえほんシリーズ」の第1作目。続編の『しっぱいしたって いいんだよ』も人気です。小さい子供と一緒にソーシャルスキルを学べるおすすめの絵本です。
主人公はユニコーンの子供・ガストン。ある日、友達とサッカーをしていたガストンは、なかなかゴールが決まらずイライラしてしまいます。家でゲームをしているときも、思い通りにいかなくてグズグズ言い始めるガストン。そんなガストンに、ママは優しく語りかけます。
子供がやっかいな気持ちを持て余しているとき、親としてどう接すればいいかのヒントを得られる絵本です。自分の気持ちや他人との付き合い方を子供と一緒に学べるのが魅力。4歳ごろからの読み聞かせにぴったりです。
しずくのぼうけん
福音館書店 作:マリア・テルリコフスカ 絵:ボフダン・ブテンコ
温度によって形を変える水の様子をユーモラスに描いた絵本です。子供たちにとっても身近な「水」の性質を、物語を通して分かりやすく解説しているのが特徴。楽しみながら知識を得られるおすすめの絵本です。
ある日、水のしずくはバケツから飛び出し冒険の旅に出かけました。太陽の光に照らされたしずくは水蒸気になり……。しずくは、雨になったり氷になったりしながら旅を続けます。
詳しい内容が理解できなくても、しずくの冒険譚として楽しめるのが魅力。4歳ごろの子供に読み聞かせる易しい科学絵本を求めている方はチェックしてみてください。
としょかんライオン
岩崎書店 作:ミシェル・ヌードセン 絵:ケビン・ホークス
「図書館」という場所の魅力を感じられる絵本です。ニューヨーク在住のミシェル・ヌードセンによる心あたたまるストーリーと、物語の細部まで丁寧に表現されているケビン・ホークスのイラストがポイント。3〜4歳ごろから小学校高学年まで、幅広い世代の子供におすすめの絵本です。
静かな図書館に1頭のライオンがやってきました。最初は驚いて怖がっていた人たちでしたが、言いつけを守って行儀よく過ごすライオンを見て次第に仲良くなっていきます。
公共の図書館はルールさえ守れば誰もが利用できる場所。物語の面白さを楽しみつつ、ルールを守ることについて考えるきっかけにもなる作品です。
チャレンジ ミッケ! / 1 おもちゃ箱
小学館 著者:ウォルター・ウィック
国内累計985万部を突破した人気シリーズの第1作目です。ジオラマ写真の中に隠れているモノを探したり、迷路や間違い探しのクイズに挑戦したりして楽しめるのが魅力。小さい子供から大人まで年齢を問わず人気のある絵本です。
トランプ・積み木・ロボットをはじめとするたくさんのおもちゃたち。写真の中には銀の車やテントウムシが隠れています。
遊ぶたびに新たな発見がある体験型絵本です。1人でゆっくり挑戦するもよし、家族や友達と一緒に盛り上がるもよし。さまざまな楽しみ方ができるおすすめの絵本です。
赤ちゃんから大人まで幅広く楽しめる絵本。仕掛け絵本や布絵本、背筋がぞくっとするような怖い話などさまざまな作品があります。読み聞かせをするときは、子供の年齢や成長に合わせて適した作品を選ぶのがポイント。迷ったときは『ぐりとぐら』や『はらぺこあおむし』などのロングセラー作品をチェックしてみてください。