「バイオミメティクス」(生体模倣技術)が今あらためて世の中で注目を集めています。これは生物の持つ優れた機能や構造を模倣し、色んな分野に応用するテクノロジーです。今回ご紹介するのは、これまで色々な生物そのものを模倣し動物ロボットを世に送り出してきた、ドイツのFesto社開発のホンモノそっくりに動く昆虫ロボットです。
互いに協力するアリ型ロボットBionicANTs
BionicANTsはアリに動きや形が似ているだけではありません。小さなグループとなり、自分たちよりも大きな物をみんなで協力して運ぶのです。彼らは自立して動くので、何匹か「飼って」お片付けロボットになってもらう!?
BionicANTsの頭部にはカメラ、お腹にはナビゲーションを可能にする光学センサーが装備。「触覚」は充電するために使います。胴体や足にある模様がクールですが、全部回路の一部です。まさに精密昆虫ロボット!
ホンモノと見紛う蝶型ロボットeMotionButterflies
eMotionButterfliesの飛ぶ姿はホンモノの蝶そのもの。群れになってヒラヒラ飛行する際、センサーにより互いにぶつかりません。翼長50.8cmで1秒間に2.5m飛ぶことができます。
非常に精巧な作りの翼の周辺の造り。モーター駆動で3-4分間飛行可能。ヒラヒラ羽ばたかせた際に、翼がわずかに重なる時にできるエアーギャップがeMotionButterfliesが飛ぶのに必要なエアロダイナミズムとなっています。
Festo社のこれまで開発してきたロボットに勝るとも劣らない、アリ型、蝶型ロボット。でも本当の開発目的は様々な産業に応用させることとのこと。どんな製品となって世に出るのか楽しみです!
アリ型ロボットBionicANTsはもっと大規模で複雑な作業を、協力して行うことが可能。なんだかスゴいことに応用されそうな予感が…。人間と協力して高度な作業をする日も近い!?