コーヒー発祥の地として知られるエチオピア。モカコーヒーとして親しまれ、高品質のコーヒー豆が多く生産されています。華やかでフルーティーな香りが特徴です。エチオピア高原では数多くの品種のコーヒー豆が栽培されているため、選ぶ際に迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、おすすめの「エチオピア産コーヒー」をご紹介します。特徴や品種、選び方も解説しているので、参考にしてみてください。
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エチオピア産コーヒーとは?
エチオピアは「コーヒー発祥の地」として知られています。草の中にあった赤い実を食べた山羊が興奮。飛び回る姿に気付いた山羊飼いも食べてみると、元気が出たところから広まったという言い伝えがあります。エチオピアの奥地で起きた話です。
世界で初めて、コーヒーのアラビカ種が発見されたのは、エチオピア南西部のカファ地方。「コーヒー」の語源になったといわれています。歴史的にコーヒーと深い関わりのある地域です。
エチオピア産コーヒーの特徴
エチオピア産のコーヒーは、イエメンのモカ港から出荷されていたことから「モカ」と呼ばれます。年間のコーヒー豆の生産量は、世界でトップクラスです。
平均1700mの標高のエチオピア高原で栽培されています。「ガーデンコーヒー」と呼ばれ、農園ではなく庭先にコーヒーの木を植えている生産者が多く、豆の形やサイズにばらつきがあるのが特徴です。
「ナチュラル」と呼ばれる、コーヒーチェリーの果肉を付けたまま天日干しをする伝統的な精製方法を採用しているのが一般的。ベリー・スパイス・赤ワインのような風味になります。
対して、「ウォッシュド」と呼ばれる製法の採用も。果肉をむいたあとに、水洗いをしてから乾燥させます。ジャスミンやブラックティーのような香りを生み出すのがポイントです。
エチオピア産コーヒーの選び方
産地・銘柄をチェック
シダモ
シダモは、エチオピア産コーヒーのなかで代表的な銘柄として知られています。シダモ地方で生産されており、甘みとまろやかな酸味が特徴です。
ハーブやナッツのような風味とフルーティーなかんきつ系の味わいが人気。シダモという名前は、「シダマ」という民族名からとったモノです。精製方法は、ナチュラル・ウォッシュドのどちらも生産されています。生産地域の標高は1400〜2200m。品種は在来種で、収穫時期は10〜1月です。
イルガチェフェ
エチオピア産のコーヒー豆のなかでも品質がよいとされているのが、シダモ地方イルガチェフェ村で生産されるコーヒー豆。複雑な風味と花のような特有の香りと、さわやかなレモンのような風味が特徴です。紅茶のアールグレイのようだと評されることもあります。
生産地域の標高は1750〜2200mです。品種は在来種。精製方法は、ナチュラルとウォッシュドのどちらもあります。
リム
エチオピア西部の質の高いコーヒー豆を生産している地域。精製方法はウォッシュドを採用しています。チョコレートやカカオのようなフレーバーが特徴です。
生産地域の標高は1400〜2200m。品種は在来種で、収穫時期は11〜1月です。生産者のほとんどは小規模農家。エチオピア政府が運営する大規模なプランテーションも存在します。
ジマ
ジマは、エチオピア南西部の地区です。さまざまな味わいを楽しめるマイルドな品質の高いコーヒーが収穫されます。生産地域の標高は1400〜2000mです。
ほかの生産地域に比べると、注目度は低め。しかし、エチオピア産のコーヒーのほとんどがジマ産のモノです。一般的に、ナチュラルコーヒーとして「ジマ」の銘柄で輸出されています。収穫期は11〜1月です。
レケンプティ
エチオピア西部のウォレガ地方のレケンプティとギンビの周辺で採れたコーヒー豆。古くから親しまれてきた品種で、野生に近い状態で生産されています。生産地域の標高は1500〜2100mです。収穫期は2〜4月。品種は在来種です。
ほかの地域よりも、甘さ・コク・個性が強いのが特徴。日本では主に「レケンプティ」の銘柄で販売されており、精製方法はナチュラル・ウォッシュドのどちらもあります。
ハラール
エチオピア東部のハラール地方は、コーヒー豆を最も古くから生産している地域の1つです。生産地域の標高は1500〜2100m。土壌は火山灰、気候は暑くて乾燥しています。
栽培されているコーヒー豆は、素朴でやさしい酸味があり、ブルーベリーのような香りで、少し甘さを感じるのが特徴です。精製方法は、ほとんどがナチュラルを採用しています。
品種をチェック
エチオピアで生産されているコーヒー豆は、在来品種が中心です。品種の数は、3500種ともいわれています。複数の品種が混ざっているため、「在来種」と表記されている場合がほとんどです。
エチオピア西部ベンチマジ地区の「ゴリゲシャ」という品種は、パナマのゲイシャ種の起源とされています。国際的なオークションで、史上最高価格で落札されたことで注目を浴びました。
焙煎のレベルをチェック
エチオピア産コーヒーは、さまざまな焙煎度合いを楽しめます。華やかな香りとフルーティーな味わいを生かすため、焙煎度合いは浅煎りから中煎りで飲まれることが多い傾向です。
伝統的に飲まれてきた深煎りにしてもおいしく味わえます。標高の高いエリアで栽培されているよく締まった実は、深煎りにしても風味を損なわないのが特徴です。浅煎りにすると酸味が強くなり、深煎りにしていくほど、苦みやコクが増していきます。
コーヒー豆のグレードをチェック
エチオピア産コーヒー豆のグレードは、欠点豆の混入率で分けられています。欠点豆とは、未成熟豆・カビ豆・虫食い豆などのこと。コーヒーの味わいを落とすといわれています。
グレードは1〜8まであり、300g中の欠点豆の数で格付け。G1は0〜3粒、G2は4〜12粒、G3は13〜25粒、G4は26〜46粒、G5は47〜75粒という基準です。日本に輸入されているエチオピア産コーヒー豆は、G5以上のモノとされています。
エチオピア産コーヒーのおすすめ
銀河コーヒー ゲイシャ モカ G1
ジャスミンの花のような香りの華やかなエチオピア産コーヒーです。やさしい苦みと酸味、フルーティーな甘みを堪能できます。「ゲイシャ」とは、コーヒー豆の品種の名前です。エチオピアのゲシャ村で発見されたことから付けられました。国際品評会のオークションで、史上最高額で落札されたことから、人気が高まっています。
標高の高い場所でしか成育せず、栽培が難しいアラビカ豆の一種。半分ほどしか実を付けないため、あまり出回らず希少性が高い品種です。そのなかから高品質で大粒のモノのみを選別した一番等級の高い「G1」を厳選。内容量は150g・350gで、豆のままと中挽きを展開しています。
3段階焙煎法により風味を引き出した、焙煎したてのコーヒー豆が届くのもうれしいポイント。希少で上質なエチオピア産のモカコーヒーを飲んでみたい方は、チェックしてみてください。
・豆のまま
・中挽き
ゴールド キャッスル コーヒー エチオピア産ゲイシャ
幻ともいわれるほど希少性の高いエチオピア産コーヒーです。トロピカルフルーツのような甘みと、ジャスミンのような華やかな香りが特徴。標高1350〜1600mの高地で栽培されています。加工方法はナチュラルです。
ラインナップは200g・600gで、豆か粉で販売しています。独自の焙煎技術で素材のよさを引き出すことにこだわっているメーカーが販売。2004年のコーヒー国際品評会で、最高価格で落札された「ゲイシャ種」を味わってみたい方にぴったりのエチオピア産コーヒーです。
・豆のまま
・粉タイプ
東京コーヒー デカフェ コーヒー モカ エチオピア
カフェインの入っていないエチオピア産のモカコーヒーです。有機栽培で育てた豆を使用しているのもポイント。赤ワインのような風味にフルーティーな甘酸っぱさと、ダークチョコレートのような苦みを味わえる中深煎りです。
内容量は200〜800gまで展開。挽き方は豆のまま・中細挽き・中挽きから選択できます。オーガニック栽培にこだわって、フレッシュなコーヒー豆を取り扱うメーカーの商品です。
カフェインを98.31%カットしているため、妊娠中・授乳中の方やカフェインが苦手な方にも向いています。カフェインレスの質の高いエチオピア産コーヒーを飲みたい方におすすめです。
・豆のまま
・中挽き
銀河コーヒー モカ イルガチェフ ナチュラル
フルーティーなエチオピア産コーヒーです。モカ・イルガチェフェは「香りの女王」とも呼ばれ、かんきつ系やベリー系のさわやかな香りと程よい甘みを楽しめます。苦みは控えめです。
品質規格は、9段階中で一番上の「G1」規格。完熟したコーヒーチェリーを手摘みで収穫します。実を付けたまま天日干しし、コーヒーチェリーの風味を浸透させる「ナチュラル精製」を採用しているのが特徴です。実の甘み・香り・発酵した風味により、独特の香りが生まれます。
発送の直前に焙煎されるのもうれしいポイントです。内容量は150g・350gで、豆のままと中挽きを展開。保存しやすいチャック付きの袋に入っています。豊かな黒土・水源・直射日光に恵まれた、2000mを超えるイルガチェフェ地方で育ったエチオピア産の品質のよいモカコーヒーを味わってみたい方におすすめです。
・豆のまま
しげとし珈琲 エチオピア・モカ・イルガチェフェ
個性的な味わいのエチオピア産コーヒーです。花のような香りと紅茶のような甘み、フルーティーな酸味とチョコレートのようなコクをバランスよく感じる味わい。殺虫剤・除草剤・化学肥料を使用しないオーガニックコーヒーです。
エチオピアの標高1900〜2000mの地域、南部諸民族州ゲデオゾーン・アリーチャの生産農家が栽培した「G1」規格の豆を使用しています。焙煎度は中煎りです。
豆のまま・中挽き・荒挽き・中荒挽き・中細挽き・細挽きと6タイプから選択可能。内容量は200gです。シングルオリジンのエチオピア産コーヒーを楽しみたい方に適しています。
カカシコーヒー エチオピア イルガチェフェG1 ナチュラル
アメリカやポーランドでも人気の高いエチオピア産コーヒーです。ベリーやかんきつ系の香り、さわやかな酸味、程よいコク、しつこくない甘さが味わえ、スパイシーさも感じるのが特徴。規格は一番上の「G1」で、Qグレーダー評価85.75点の評価を得ています。
エチオピアの標高1780〜1870m付近にある南部諸民族州ゲデオゾーン・コチョレ村で栽培。天日乾燥して、精選方法はナチュラルです。生豆をひと粒ずつチェックして欠点豆を取り除いているため、雑味のない味と香りを楽しめます。
専用のロースターを使用。豆本来の味と香りを中煎りで引き出しています。内容量は100〜600gまで展開。豆のままか中挽きを選択できます。ていねいに焙煎したコーヒーを探している方におすすめのエチオピア産コーヒー豆です。
自家焙煎コーヒーMOUNTAIN エチオピア・コチャレG-1ナチュラル
酸味が少なくフルーティーなエチオピア産コーヒーです。花のような香りとラズベリーのような風味が特徴。高い技術を駆使してミディアムローストに焙煎し、コーヒー本来の味を引き出しています。
質のよいコーヒー豆を、高い技術を誇る焙煎人がこだわりをもって焙煎。シダモ地区イルガチェフェ村で採れたアラビカ種のコーヒー豆を使用しています。規格は「G1」です。
内容量は100g入り。豆のまま・ペーパードリップ用・サイフォン用など、淹れ方に合わせて挽き具合を希望できるのもポイントです。フルーツ系のケーキや和食にもよく合います。軽い味わいのコーヒーが好きな方におすすめです。
澤井珈琲 クラシックモカ
伝統的な製法で焙煎したエチオピア産のモカコーヒーです。さわやかな酸味と甘い香りが特徴。酸味と苦みは控えめで、程よいコクが感じられます。エチオピアの標高の高い火山灰地で、昼夜の激しい温度差のなかで育てられたコーヒー豆です。
内容量は、200gと500gのラインナップ。注文後に焙煎されるため、香りも存分に楽しめます。コーヒー発祥の地・エチオピアで昔から飲まれてきた野生味のあるコーヒーを飲んでみたい方におすすめです。
・200g
・500g×3パック
藤田珈琲 エチオピアモカブレンド
エチオピア産モカを使用したブレンドコーヒーです。フルーティーな香りとコクが特徴で、甘酸っぱい酸味が広がります。上品で程よい苦みの飲み応えのあるコーヒー。焙煎度合いは中煎りです。
コーヒー豆の個性を生かすため、豆を煎ってからブレンドする「アフターミックス製法」を採用。煎りたての新鮮なコーヒー豆から出るガスを逃がすために、袋に「アロマフィンバルブ」を付けており、酸化を防止しています。
内容量は500g。豆または中挽きを購入可能です。賞味期限は製造日から1年間。1963年に喫茶店として創業したメーカーの商品を味わってみたい方は、チェックしてみてください。
honu加藤珈琲店 エチオピアモカ・ラデュース
上品な香りのエチオピア産コーヒーです。やさしい口あたりのすっきりしたフルーティーなフレーバーで、後味に甘みを感じます。酸味と苦みは控えめ。焙煎度合いは、シティローストです。
モカの産地として有名なエチオピアのレケンプティと、シダモ地区産の厳選されたコーヒー豆を使用しています。自然栽培で、赤く熟した実を手摘みで収穫。精選方法は、ナチュラル製法を採用しています。
内容量は500g。挽き具合は、豆のまま・粗挽き・中挽き・細挽き・極細挽きから選べます。スペシャルティコーヒー専門店が提供する、おすすめのエチオピア産コーヒーです。
珈琲豆焙煎屋 THE BEANS エチオピア チェレレクトG1
華やかな香りを楽しめるエチオピア産コーヒーです。花のような、フルーツのような豊かな香り。完熟させたコーヒーチェリーの甘みを感じるのがポイントです。エチオピアのイルガチェフェ地区で採れるコーヒー豆を、果肉を付けたまま乾燥させる、非水洗式のナチュラル製法で独特の風味を作り出しています。
苦み・酸味・コク・風味などのバランスは、焙煎度合いによって変化。浅煎りは、イチゴのような甘い香りと青りんごのようなすっきりとした酸味です。中煎りはコクが増し、余韻の残る香りや甘みを堪能できます。
注文後に焙煎され、焙煎度合いは浅煎りのシナモンから深煎りのイタリアンまでの7段階から選択可能。挽き方も、エスプレッソマシン・ペーパー用・アイスコーヒー用・フレンチプレスなど、用具に合わせて選べます。
内容量は100~600gを展開。焙煎度合いや挽き具合を自分好みに選びたい方におすすめのエチオピア産コーヒーです。
パロットコーヒー モカ エチオピア ベレカ
紅茶のような香りを楽しめるエチオピア産コーヒーです。しっかりとした甘みがあるすっきりした味わいで、酸味は抑え気味。焙煎度合いは中煎りです。エチオピアの標高1900mのイルガチェフェ地方で栽培された「G1」規格の豆を使用。スペシャルティクラスで、精製方法はウォッシュドです。
鮮度を保ちやすいので、豆のまま購入するのがおすすめ。ペーパードリップ・サイフォン・コーヒーメーカーで淹れる方には中挽き、コーヒープレス・ネルドリップで淹れる場合には粗挽き、アイスコーヒー・水出しコーヒーには中細挽きを選択してみてください。
ハンドピックで欠点豆を取り除いた、スペシャルティコーヒーと呼ばれる、高品質な豆を使用しています。遠火で直火焙煎をして、甘みと香りをしっかり引き出しているのがポイント。便利なチャック付きの袋に入って届きます。焙煎したてのエチオピア産コーヒーを楽しみたい方は、チェックしてみてください。
エチオピア産コーヒーは、品質がよく種類も豊富です。華やかでフルーティーな香りが好きな方におすすめ。古くからコーヒーが飲まれてきた地域で、多数の在来品種があります。地域や品種、精選方法や焙煎度合いによって味の変化を楽しめるのがポイント。ぜひお気に入りの商品を見つけてみてください。