日常の出来事をユニークな視点で切り取った、さくらももこのエッセイ。独特の感性でつづられるクスッと笑える話は、多くの読者を魅了しています。しかし、種類が多いため、どれを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、さくらももこのエッセイのおすすめをご紹介します。購入を検討中の方はぜひご覧ください。
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数々の名作を生み出した「さくらももこ」とは?

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さくらももこは、1965年静岡県清水市生まれの漫画家です。代表作の『ちびまる子ちゃん』は自身の少女時代をモデルにした作品で、1989年には講談社漫画賞を受賞。1990年にアニメ化されると、作詞を手掛けた主題歌と共に国民的な人気を博します。
漫画だけでなく、エッセイストや作詞家としても幅広く活躍。代表作には『ちびまる子ちゃん』のほかに、人気作品の『コジコジ』があります。また、エッセイ集の『もものかんづめ』三部作はミリオンセラーを記録。
2018年に逝去した後も、彼女の作品は多くの人に愛され続けています。全国各地で開催される「さくらももこ展」では、『ちびまる子ちゃん』や『コジコジ』などの原画や直筆原稿が展示されているのでチェックしてみてください。
さくらももこのエッセイの魅力

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さくらももこのエッセイは、独特のユーモアとあたたかみのある筆致が特徴です。家族とのやりとりや学生時代のエピソードなど、日常の些細な出来事をユニークな視点で描いています。
どの作品から読むか迷う方は、初期3部作と呼ばれる『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』から読み始めるのがおすすめです。1991年から発表されたこれらのエッセイは、彼女の代表作として知られています。
人間味あふれる内容で、読む人に癒しや元気を与えてくれるのがさくらももこならではの魅力です。
さくらももこのエッセイおすすめ
あのころ
集英社 著者:さくらももこ
小学生時代のドタバタ劇をユーモラスに描いた爆笑と郷愁のエッセイ集。てきやの「まほうカード」や「踊るマッチ箱」といった怪しげなモノに騙された思い出など、子供ならではのエピソードが描かれています。
夏休みの宿題で家族総出のドタバタ劇、遠足が嫌いな理由、大洪水の体験談、マラソン大会への憂鬱な気持ちなど多彩な体験を収録。当時は深刻だった悩みや出来事を、さくらももこ独特の表現で描いています。
何気ない日常のなかにある小さなドラマと、子供ならではの純粋な視点が魅力です。懐かしい気持ちに浸りながら笑いたい方におすすめです。
さくら日和
集英社 著者:さくらももこ
息子から「ママは本当はさくらももこなんじゃないの?」と疑われるママの混乱を描いた爆笑エッセイ集。日常のユーモラスなエピソードを通して、さくらももこの人柄と周囲の人々の魅力が伝わる1冊です。
父ヒロシとの社員旅行、前代未聞のパーティー「おめでとう新福さん」、健康と寝相の研究などのエピソードが満載。息子との何気ないやりとりや、実家での混乱した生活も軽やかに描かれています。
離婚後の生活のなかでも、周囲の人々に支えられながら前向きに過ごす著者の姿があたたかく綴られています。さくらももこ独特の視点と筆致で、笑いながらほっこりできるおすすめのエッセイです。
おんぶにだっこ
集英社 著者:さくらももこ
純粋で繊細な感性を書き綴った、さくらももこの原点となる自伝エッセイ。幼少期の鮮明すぎる記憶を基に、2歳半から6歳頃までの体験と心情を描いています。2019年に集英社文庫として刊行された代表作の一つです。
なかなか乳離れできない2歳頃から、星が欲しくてたまらなかった4歳、小学1年生で「たまちゃん」と運命的に出会います。もし太陽が燃え尽きたらどうなるのか悩んだり、盗んだビーズに罪悪感を抱いたり、心の声を初めて意識したりと、子どもながらの悩みも綴られています。
人一倍ナイーブで感受性豊かだった幼年期の日常を、飾らない言葉で丁寧に描いた一冊。子ども時代の純粋な感情や体験を振り返りたい方におすすめです。
たいのおかしら
集英社 著者:さくらももこ
虫歯治療の笑気ガスがもたらした奇妙な幻想から始まる、さくらももこのエッセイ初期三部作の第三作。日常のトホホな出来事や家族との思い出を描いた爆笑必至のエッセイ集です。
中学生時代に台所の床に朝から晩まで寝そべり続けて親を泣かせた体験から、頼りなく取り柄もないが憎めない父ヒロシの半生まで。習字のおけいこ、消えたドーナツをめぐるミステリー、恐いと評判の小杉のばばあとの心あたたまる交流など、身近なエピソードが満載です。
文庫版では脚本家・三谷幸喜との巻末対談も収録されており、ある生理現象について真摯な議論が交わされています。さくらももこならではの鋭い観察力とユーモアで日常を切り取った一冊で、笑いながら読める軽快なエッセイが好きな方におすすめです。
さるのこしかけ
集英社 著者:さくらももこ
ベートーベン「運命」とともに襲った強烈な痔を民間療法で完治させた驚きの体験談が話題のエッセイです。1992年に集英社から初版発行された初期三部作の第二作。第27回新風賞を受賞し、日本中を爆笑の渦に巻き込んだ代表作です。
痔の痛みを独特の表現で描き、ドクダミ療法による完治までの顛末を赤裸々に綴っています。台風直撃と食中毒のダブルパンチに見舞われた台湾旅行や、「ノー・プロブレム」な国民性に振り回されたインド初体験も収録しているのが見どころです。
日常の身体的な苦痛や海外でのトラブルを、さくらももこ独特の視点でユーモラスに変換しているのがおすすめポイントです。
もものかんづめ
集英社 著者:さくらももこ
1991年3月に刊行された初のエッセイ集。著者の日常の出来事が、独特のユーモアあふれる筆致で綴られています。
短大時代の意味不明な食品売り場でのアルバイト体験、わずか2ヵ月のOL時代で遭遇した恐怖の歓迎会など、独特の視点と語り口で日常の出来事を描いています。
小学生からお年寄りまで幅広い世代が楽しみやすく、著者のエッセイストとしての原点となった記念すべき作品。日常の小さな出来事に笑いを見つけたい方におすすめです。
ひとりずもう
集英社 著者:さくらももこ
星に祈った初恋の思い出や漫画家誕生秘話まで、青春のすべてを綴ったさくらももこの自伝的エッセイ。高校時代から短大生時代にかけての等身大の成長記録が描かれています。
女子高に入り髪を伸ばしておしゃれに目覚めたり、一目惚れした初恋で妄想を炸裂させたり。なんにもしないまま青春を送っていることに初めて気づいた17歳の心境変化から、将来への不安や夢を抱く日々が率直に綴られています。やがて「さくらももこ」として生きる決意を固め、漫画家デビューまでの道のりが感動的に描写されています。
思春期の心の動きや友情、初恋の甘酸っぱさをユーモアたっぷりに表現したおすすめの作品です。
憧れのまほうつかい
新潮社 著者:さくらももこ
敬愛する絵本作家エロール・ル・カインに会いたい一心でイギリスを巡る、さくらももこの作品。少女時代から憧れ続けた絵本作家ゆかりの地を訪ねながら、数々のハプニングと出会いを重ねる感動のエッセイです。新潮社から1998年に刊行され、2001年には文庫版も発売されました。
憧れの作家に会いたい気持ちで向かったイギリスで、ももこは火事騒動や思わぬトラブルに巻き込まれます。それでも彼女らしいユーモアで乗り越えながら、ル・カインの関係者や友人たちとの心あたたまる交流を描いているのが魅力です。
憧れを原動力に創作活動を続ける著者の原点が垣間見える、感動の紀行文。創作に励む方や、夢に向かって努力している方におすすめです。
ももこのいきもの図鑑
集英社 著者:さくらももこ
さまざまな生き物との思い出をやさしく愉快に綴ったオールカラーエッセイ集。アオムシやヒヨコ、カメ、カブトムシなど身近な生き物から、ちょっと変わった動物まで46編のエピソードを収録しています。
子供の頃から動物好きだった著者ならではの鋭い観察眼と愛情あふれる視点で、生き物たちとの触れ合いを描写。家族とのやりとりも織り交ぜながら、生き物にまつわる抱腹絶倒のエピソードが次々と登場します。カラーイラストも豊富で視覚的にも楽しめる構成です。
生き物への愛情と独特のユーモアセンスが光る一冊。動物好きの方や、心あたたまるエッセイを求めている方におすすめです。
ももこの世界あっちこっちめぐり
集英社 著者:さくらももこ
スペインからパリまで世界6カ国を半年で駆け巡る、さくらももこの作品。1996年5月から約半年間の旅の記録を綴っています。父ヒロシとのグランドキャニオン探訪や、各地でのハプニング続きが魅力です。
憧れのスペインでガウディ建築に心を奪われ、バリ島では毎日ナシゴレンを堪能。アメリカ西海岸やラスベガス、ベネチア、パリなど17ヵ所での出来事が生き生きと描かれています。旅先でのトラブルや感動、驚きの体験を、さくらももこ節全開で綴る内容です。
最初から最後まで期待を裏切らないおもしろさで、読者を笑いに誘う一冊。海外旅行の醍醐味やハプニングの楽しさを味わいたい方におすすめです。
そういうふうにできている
新潮社 著者:さくらももこ
妊娠から出産までの体験をユーモアとリアリティで描いた、さくらももこの代表的エッセイ。1999年に新潮文庫から発売され、妊娠・出産を控える女性のバイブル的作品として愛読されています。妊娠中の身体と精神の変化を飾らず率直に綴った内容です。
妊娠発覚の衝撃から始まり、ホルモンバランスの乱れによる精神面の変化、悪阻や便秘との格闘、そして生まれた赤ちゃんへの深い愛情まで描いています。痛いこと、恐いこと、苦しいことも包み隠さず記されており、妊娠・出産の現実をありのままに知ることができるのが特徴です。
20年以上前の作品ながら、妊娠・出産の普遍的な体験は多くの読者に共感されています。妊娠というテーマに興味がある方はチェックしてみてください。
さくらももこのエッセイは、何気ない日常も彼女のフィルターを通すことで面白おかしい出来事に変わるのが魅力です。クスッと笑える初期の作品から、人生観が垣間見える後期の作品まで、それぞれに異なる味わいがあります。ぜひ本記事を参考に、お気に入りのアイテムを見つけてみてください。