台湾の実話をモチーフにしたものから人間の悪意を描いたものまでさまざまな作品がある台湾映画。数多くの名作があるため、どれを選べばよいか分からない方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、台湾映画のおすすめ映画をご紹介します。全三部作からなる大作からストーリーで見せるサスペンスホラーまでさまざまな作品をご紹介しているので、最後までチェックしてみてください。
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台湾ホラー映画の魅力と選び方

日本と共通点がありながら細部に違う点があるため、馴染みやすさのなかに独特の雰囲気を感じられるのが台湾ホラー映画の魅力です。
例えば、日本の怪談話で見られる山に関する妖怪は台湾でもポピュラーなもののひとつです。また、台湾ホラー映画の代表的な作品のひとつである「呪詛」はリングや呪怨といった日本の映画でも見られた演出を取り入れています。
日本との共通点はありつつも、台湾の文化や歴史に関連した作品が多いのが台湾ホラー映画の魅力です。
台湾ホラー映画のおすすめ
呪詛 – ケビン・コー
2022年公開・上映時間:111分

台湾で起きた実話の事件をモチーフにして制作された台湾のホラー映画です。行方不明になった撮影者が残した映像を公開するファウンド・フッテージの手法を用いたのが特徴です。
山奥の村で宗教的な禁忌を破ったことで呪いを受けたルオナンは、精神に異常をきたしてしまい、禁忌に関わった者たちも全員不幸に見舞われてしまいました。6年が経ってようやくルオナンは回復し、施設に引き取られていた幼い娘・ドゥオドゥオを引き取って新生活をスタートさせますが、新居で奇妙な出来事が続発し……。
娘との壊れていく生活を撮影した映像と突撃レポートによる事件の映像が交互に映され、背筋が凍るような感覚に陥る作品です。リングや呪怨といったジャパニーズホラーを踏襲したような手法が用いられているため、日本のホラーが好きな方におすすめです。
・配信サイト
返校 言葉が消えた日 – ジョン・スー
2019年公開・上映時間:103分

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2017年に発売された台湾のホラーゲームを実写化したホラー映画です。金馬奨において最優秀新人監督賞を含む5部門で受賞しました。
1962年、中国国民党の独裁政権下にあった台湾では、市民たちの相互監視と密告が強制されていました。ある日、翠華高校に通うファンは教室で眠ってしまい、放課後に目を覚まします。周囲からは人の気配がなくなっていたため、校内をうろついているとファンを密かに慕うウェイと遭遇、2人は学校からの脱出を図りますが……。
非現実的な空間に迷い込む不安を上手く演出している作品です。また、言論統制が敷かれ、自由思想が憚られる時代を感じられるため、歴史を知ることが好きな方におすすめです。
・配信サイト
・DVD
紅い服の少女 第一章 神隠し – チェン・ウェイハオ
2015年公開・上映時間:93分

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1990年代で起きた事件をベースにした台湾のホラー映画です。「目撃者 闇の中の瞳」や「The Soul 繋がれる魂」を手掛けたチェン・ウェイハオが監督を務めました。
祖母と2人暮らしをしているジーウェイ。ある日、祖母の友人がハイキング中に失踪したことを知り、祖母は心配しますが、祖母自身も失踪してしまいました。ジーウェイが祖母を心配していると突然カメラが送られてきます。そのカメラの映像を見てみるとハイキングを楽しむ老人たちの後を付ける紅い服の少女の姿が映し出されていました。
不気味さと気持ち悪さが同居したような演出が見どころです。虫の胴体に現れる人面模様は不気味であり、幽霊に憑依されたジーウェイの食事シーンは凄まじい恐怖が感じられます。グロテスク表現が好きな方におすすめです。
・配信サイト
・DVD
人面魚 THE DEVIL FISH – デビッド・ジュアン
2018年公開・上映時間:114分

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台湾の都市伝説をモチーフにした映画「紅い服の少女」の3作目に当たる台湾のホラー映画です。日本のバラエティ番組にも多数出演したビビアン・スーが主演を務めています。
数年前に家族全員が父親に惨殺されるという事件が起き、悪霊が憑りついたとされるマンションがありました。霊媒師のリンはお祓いの依頼を受け、悪霊を体内に閉じ込め、お祓いは完了しました。一方、ジャハオは離婚問題で悩む母を元気づけようと旅行プレゼント目当てにビデオコンテストに参加を決意します。悪魔祓いの儀式を撮るためにリンの家に忍び込みますが……。
魚に悪霊が宿り、襲ってくる恐怖が見どころです。呪いによって精神が不安定になっていくビビアン・スーの演技が上手く、視聴者に恐怖を与える様子は見ごたえがあります。ビビアン・スーが好きな方におすすめです。
・配信サイト
・Blu-ray / DVD
怪怪怪怪物! – ギデンズ・コー
2017年公開・上映時間:112分

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「あの頃、君を追いかけた」を手掛け、台湾でも人気があるといわれる作家・ギデンズ・コーが監督を務める作品です。ギデンズ・コーのオリジナル脚本であり、第30回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門の上映作品です。
いじめられっ子のリン・シューウェイはある日、問題を起こしていじめっ子と共に独居老人の手伝いを命じられました。訪れた老人宅で夜中に2匹のモンスターと遭遇します。モンスターの捕獲に成功し、自分たちなりに調査と実験を始めるシューウェイたちは徐々に友情を深めていきます。しかし、モンスターたちは成長し、次第にシューウェイたちの手に負えなくなるのでした。
人間の醜悪さを上手く描いた点が見どころです。エンターテインメント性を描きながらも人間の悪の部分を描き、問題提起を促すストーリー構成は見ごたえがあります。また、テンポもよいため、気軽に見られるおすすめの作品です。
・配信サイト
・Blu-ray / DVD
哭悲 THE SADNESS – ロブ・ジャバズ
2021年公開・上映時間:100分

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人間が凶暴になるウイルスによってから地獄絵図になった街で再会しようと奮闘する男女を描いたホラー映画です。ロブ・ジャバズが監督、脚本、編集を手掛け、当作品が長編デビュー作品となりました。
台湾でパンデミックを起こしていた謎のウイルスが突然変異を起こしました。変異内容は人間の脳に作用して凶暴性が増すというものです。感染者は罪悪感に苦しみながらも衝動に耐えられず街のあちこちで惨殺、拷問が行われる地獄絵図と化します。辛くも生き延びたカイティンは他の生存者と共に病院に立てこもります。生きていると連絡を受けたジュンジョーは生きて再開するために地獄の街へ赴くのでした。
一見するとゾンビが襲ってくるパニック映画のように思えますが、あくまでも自我を持った人間であるのがポイントです。ゾンビとは違い、知性は失われていないため、武器の使用を始めとしたゾンビではしないような行動を取る点が恐怖を増長させています。パニックホラーが好きな方におすすめです。
・配信サイト
・Blu-ray / DVD
呪われの橋 – レスター・シー
2020年公開・上映時間:87分

リン・ジェーシーが主演を務める台湾のホラー映画です。2023年には続編が公開され、共にNetflixで観られます。
大学内にある噂がありました。それはキャンパス内の橋で女学生の霊が出るというものです。大学内では誰もが知る有名な怪談話ですが、真偽を確かめようと大学に通う男女の学生たちは肝試しを始めるのでした。
ホラー映画の王道とも言える作りで、ホラー映画を普段から見ている方が安定して楽しめる作品です。終始展開される気味の悪い映像と真相にたどり着くストーリー展開は見ごたえがあります。王道のホラーが見たい方におすすめです。
・配信サイト
屍憶 SHIOKU – リンゴ・シエ
2015年公開・上映時間:89分

台湾や東アジアの一部にある風習をモチーフに描いたホラー映画です。日本と台湾の合作となっており、田中千絵や池端レイナといった台湾で活躍する女優が出演しました。
テレビプロデューサーのハウは公園でジョギング中に赤い封筒を拾います。その出来事がきっかけにハウはある家を訪れることになりますが、その家を訪れて以降、悪夢や怪奇現象に悩まされることになりました。堪りかねて霊媒師に相談し、山奥の古い家にたどり着きますが……。
無関係な2つの事件が謎を追っていくにつれて徐々に関連性が明らかになり、解決していくといったストーリー展開が見どころです。また、急に霊が現れるといった恐怖演出があちこちで見られるため、お化け屋敷のような恐怖演出が好きな方におすすめです。
紅い服の少女 第二章 真実 – チェン・ウェイハオ
2017年公開・上映時間:108分

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「紅い服の少女」シリーズの第二弾となる台湾のホラー映画です。「オーロラの愛」で主演を務めたレイニー・ヤンが主演を務めました。
社会局家庭内暴力センターで働くリーは、ある日、娘のヤーティンが妊娠していることを知ります。リーは娘に対してまだ学生であるため、娘の意思を無視して中絶を強要。しかし、ヤーティンは母に反発し、姿を消してしまうのでした。行方を追うリーは学校の監視カメラで紅い服の少女に連れ去られる娘の姿を目撃し……。
ホラーをしっかりと描きながらも根底に母娘の確執を丁寧に描いたストーリー展開が見どころです。前作で描かれた紅い服の少女がなぜ何者なのかを描写しており、真相があきらかになっていく様子は見ごたえがあります。前作を見た方におすすめです。
・配信サイト
・DVD
目撃者 闇の中の瞳 – チェン・ウェイハオ
2017年公開・上映時間:117分
中古で買った車が交通事故に関わっていたことから災難に巻き込まれる男性を描いた台湾のサスペンスホラー映画です。第54回金馬奨で5部門にノミネートされました。
新聞社の実習生をしているシャオチーは、嵐の夜に郊外の山道で事故を目撃します。被害者の2人の内、男性は死亡し、女性も瀕死の重体であり、シャオチーは逃走する車の撮影に成功しました。しかし、この事件が公になることなく、犯人も捕まりませんでした。
それから9年後、敏腕記者に成長したシャオチーは中古車を購入します。しかし、その車は9年前に起きた事故の被害者の車でした。事故の真相を突き止めようと捜査を開始しますが、その最中に不可思議な事件が起き……。
伏線を丁寧に張り巡らし、関係者の証言に真実と嘘を混ぜることで視聴者をミスリードに誘います。事件の真相が二転三転としていく中で明らかになる真実は見ごたえがあります。サスペンスが好きな方におすすめです。
・DVD
台湾のホラー映画は日本のホラー映画と雰囲気が似ており、馴染みやすいといった特徴があります。一方で台湾の文化的背景から織りなすホラー映画が多く、違った角度から楽しめるおすすめのジャンルです。ぜひ、お気に入りの作品を見つけてください。