1台持っているとアウトドアシーンに重宝するのが「防水カメラ」です。浸水を防ぐ防水構造によって水気の強い場所や水中でも故障を心配することなく撮影が楽しめるので、登山キャンプやマリンレジャーにも人気があります。

そこで今回は、おすすめの防水カメラをご紹介。初心者向けに防水カメラの選び方はもちろん、アクションカメラなどのほかの機材との違いも解説するので、初めての防水カメラを選ぶ際の参考にしてみてください。

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防水カメラの選び方

用途に適した防水性能を選ぶ

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防水カメラを選ぶ際は防水性能の高さが重要になります。最低条件として、最高等級の防水性能である「IPX8」をクリアしているかチェック。そのうえで、用途に合った「潜水深度」に対応するモデルを選んでみてください。

潜水深度とは、水中に潜る際にカメラなどの機器が耐えられる水深のこと。定められた潜水水深よりも深く潜ると、防水カメラでも水圧に耐えられず、浸水や故障のリスクが高くなるので注意が必要です。

プールや海辺だけで使う場合は防水5m以下の安い防水カメラでも十分。シュノーケリングなどマリンレジャーに使う場合は、水深15m程度まで対応できるモデルがおすすめです。本格的なスキューバダイビング撮影に挑戦する場合は、専用の防水プロテクターが用意されている防水カメラが重宝します。

使用場面によって耐久性をチェック

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防水カメラを使うシーンに適したタフネス性能も確認しましょう。防水性能と並んで重要になるのが、内部への砂やホコリの侵入を防ぐ「防塵性能」。最高等級のIP6Xに対応するモデルなら、園芸や工事現場などの撮影にも安心して使えます。

寒冷地では「耐低温性能」が活躍。低温下でも防水カメラの動作が保証されているので、冬山登山やウィンタースポーツの記録にもおすすめです。「耐結露仕様」なら、温度差が激しいシーンでもレンズが曇りにくく、クリアに撮影できます。

過酷な環境で使う場合は「耐衝撃性能」も重要。指定された高さまでなら落としても衝撃に耐えられます。「耐荷重性能」も高ければ、防水カメラをポケットに入れたまま誤って座っても防御可能。ついしてしまいがちな故障トラブルを回避できます。

レンズの性能で選ぶ

水中や夜間の撮影には明るいレンズを

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暗所撮影には明るいレンズを搭載した防水カメラがおすすめです。夜間はもちろん、日中の水中でもある程度の深さまで潜ると、地上と比べて光量が大幅に少なくなるのが難点。撮影に十分な光量を確保できないので、画面全体が暗くなったり、シャッター速度が落ちて手ブレや被写体ブレの影響が顕著になったりします。

その場合は、防水カメラが「開放F値」の小さい大口径レンズを採用しているモノを選んでみてください。開放F値とはレンズの明るさを決める指標のことで、暗所撮影には開放F2.8以下の明るいレンズが重宝します。取り込める光量が多くなるため、暗所でもライトなしで鮮明に描写でき、水中でも泳ぎ回る魚などをしっかり止めた状態で記録可能です。

ズーム機能は光学ズームがおすすめ

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画質を重視するなら光学ズームレンズを採用する防水カメラを選びましょう。なお、レンズのズーム方式には、光学ズームとデジタルズームの2種類が存在します。

光学ズームは内部の構成レンズを実際に動かしてズームを行う方式。電子的な処理でズーム機能を疑似的に再現するデジタルズームと違い、ズーミングしても画質劣化を抑えてきれいな状態で記録できます。望遠側を多用する場合におすすめ。また、細部まで高画質が保てるので、2L判よりも大きいサイズで写真を印刷する場合にも重宝します。

ズーム機能の利便性を重視するなら、4倍以上の倍率を持つ光学ズームを搭載した防水カメラがおすすめ。使用頻度の高い焦点距離を1台でカバーできるため、アウトドア撮影でも快適に撮影が楽しめます。

焦点距離と最短撮影距離をチェック

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レンズが撮影したい被写体に適した焦点距離に対応しているかも防水カメラ選びで重要です。広大な風景をダイナミックに記録したい場合は、焦点距離28mm以下に相当する広角域に対応していると便利。人物や花などをピンポイントで大きく撮りたい場合は、ズームで焦点距離85mm以上に相当する望遠域が使えると重宝します。

搭載レンズの「最短撮影距離」にも注目。最短撮影距離が短いレンズならば、至近距離まで被写体に接近してもピントの合ったシャープな撮影が可能です。接写も楽しみたいなら最短撮影距離が10cm以下の防水カメラがおすすめ。マクロ撮影機能も充実していれば、花や昆虫などを画面一杯に大きく写した表現も手軽に楽しめます。

カメラの握りやすさや操作のしやすさをチェック

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アウトドアで使うなら本体の握りやすさも防水カメラ選びで確認したいポイントです。指掛かりのよい大きなグリップが搭載されていれば、アクティブに動いてもカメラをしっかり保持可能。また、滑り止め付きなら安定性がより向上するので、グリップ表面が水で濡れる沢登りや水辺のレジャーでも快適に取り回せます。

防水カメラの操作性もアウトドア撮影で重要。特に、冬山登山やウィンタースポーツでは、グローブを手に着用したまま操作することが多くなるため注意が必要です。手袋の状態でもストレスなく快適に操作できるように、大きさ・形状・間隔などのボタンデザインが工夫されたモデルを選ぶのがおすすめです。

便利な機能をチェック

手ぶれ補正機能

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撮影の成功率を高めたいなら「手ぶれ補正機能」付きの防水カメラがおすすめです。手ぶれとは、撮影時に手首の揺れがカメラに伝わって画像全体が不明瞭に写る現象のこと。主に暗所や望遠での撮影時に影響が強く現れますが、手ぶれ補正機能で軽減や防止が可能です。

手ぶれ補正機能には電子式と光学式の2種類が存在します。電子式手ぶれ補正は画面のクロップ処理で手ぶれの影響を疑似的に抑える方式。画角(撮影範囲)は狭くなりますが、防水カメラ本体を小型化できるメリットがあります。

光学式手ぶれ補正はイメージセンサー付きの専用ユニットが動くことで手ブレを相殺する方式。画角を狭めることなく、より強力な補正効果が得られるため、構図の正確さや安定性を重視する本格派の方にもおすすめです。

Wi-Fi機能

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多彩なスマホ連携機能が利用できる「Wi-Fi機能」も防水カメラにあると便利です。Wi-Fiでスマホと直接接続することで、撮影画像のワイヤレス転送が可能。SDカードを取り出す必要がなく、蓋を密閉したまま内部への浸水リスクを避けられるため、雨天や水中での使用直後にもおすすめです。

リモート操作もWi-Fi接続により利用可能。スマホのアプリ画面をリモコン代わりに使うことで、防水カメラの設定変更やシャッターレリーズが遠隔で操作可能です。三脚を使ったマクロ撮影や夜景撮影などに重宝します。

より利便性を求めるなら、Bluetooth接続も併用できる防水カメラもおすすめ。Wi-Fiと違って省電力で常時連携できるので、スマホからの操作だけで各種連携機能が利用可能です。

GPS機能

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アウトドアシーンでは「GPS機能」を搭載する防水カメラが活躍します。内蔵のGPSセンサーによって、人工衛星から経度や緯度などの位置情報を取得できるのが特徴。Wi-Fi機能と併用すれば、撮影した画像や動画に位置情報を埋め込んだ状態でスマホに表示できるため、踏破した登山ルートの確認などにおすすめです。

GPS内蔵の防水カメラにはアクティブトラッカーの代わりとして使えるモノも存在します。GPSセンサーに加えて、温度計・気圧センサー・コンパスなどから得たトラッキングデータをモニターにリアルタイムで表示可能。あくまで簡易的なモノにはなりますが、登山やダイビングなどで現在位置の情報を確認する頼りになります。

防水カメラのおすすめ

オリンパス(OLYMPUS) Tough TG-6

オリンパス(OLYMPUS) Tough TG-6 2019

アウトドア愛好家から根強い人気の高性能な防水カメラです。防水15m・防塵IP6X・耐低温-10℃・耐衝撃2.1m・耐荷重100kgf・耐結露といったプロ仕様の耐候性を完備。重さ約253gと小型軽量で機動性にも優れているので、登山やマリンスポーツなどの多彩なアウトドア用途におすすめです。

開放F2からスタートする明るい光学4倍ズームを搭載しているのもポイント。裏面照射型センサーとの連携によって、暗い水中でも高画質な撮影が可能です。また、RAW画像や4K動画の記録にも対応しており、本格的な作品撮りにも活用できます。

最短1cmの至近距離から最大7倍相当の拡大マクロ撮影が可能なのも魅力。4種類のマクロ撮影モードと2種類の別売りアクセサリーを組み合わせることで、多彩なマクロ表現を楽しめます。充実したGPS機能やWi-Fi機能も利用可能です。

▼撮影イメージ

オーエムシステム(OM SYSTEM) Tough TG-7

オーエムシステム(OM SYSTEM) Tough TG-7 2023

操作性や使用感に優れた防水カメラです。OM SYSTEMはオリンパスを継承する新しいブランド。耐候性や撮影機能は先代モデルのTG-6と共通していますが、大型化した滑り止め付きグリップを搭載しているなど、操作性が向上しているのがポイントです。

充電やパソコン接続に使うポートにUSB Type-Cを採用しているのも特徴。スマホ連携ではBluetooth接続にも対応しており、別売りの防水ワイヤレスリモコンも使えます。さらに、スマホでの再生に最適化させた縦位置動画の記録も可能です。

優れた拡張性を持つのも人気のポイント。水深45mまで対応可能な専用の防水プロテクターも別売りで用意されているので、本格的なダイビング撮影にもおすすめです。GPSを始めとした多彩なセンサー類も内蔵。アクティブトラッカーとしても活用できます。

▼撮影イメージ

リコー(RICOH) WG-80

リコー(RICOH) WG-80 2022

アウトドアに重宝するスタンダードモデルの防水カメラです。防水14m・防塵IP6X・耐寒-10℃・耐衝撃1.6m・耐荷重100kgfに対応。リコーが販売する現行の防水コンデジでは価格が最も安いので、コストを抑えたい方にもおすすめです。

広角28〜中望遠140mm相当の光学5倍ズームを搭載しているのもポイント。最短撮影距離も約10cmと短く、風景から接写まで幅広いシーンに対応可能です。「1cmマクロモード」も人気。デジタルズームを併用しますが、最大6.6倍と顕微鏡を使ったような拡大マクロ撮影が手軽に楽しめます。

レンズ周辺に付いた6灯のマクロ撮影用リングライトも便利。マクロ撮影時に防水カメラの影が写り込んで暗くなるのを防げます。水中専用の「マーメードモード」も用意。水中特有の青かぶりを抑えて自然な色味で記録可能です。

▼撮影イメージ

リコー(RICOH) PENTAX WG-90

リコー(RICOH) PENTAX WG-90 2023

ペンタックスの名を冠する新製品の防水カメラです。アウトドアカメラとして定評のあるペンタックスにブランド名を変更。ペンタックス一眼レフのサブ機としてもおすすめです。

暗所耐性を高める有効約1600万画素の裏面照射型センサーや光学5倍ズームを採用。動画にも有効な電子手ぶれ補正も備えています。「マーメードモード」を含む25種類のシーンモードのほか、ペンタックスの一眼レフで人気の画像仕上げモードも利用可能です。

軽さ約194gと持ち運びやすさも良好。リングライトは5段階の明るさ調節が可能です。また、自撮りの際にLEDで写る位置を大まかに把握できる「自分撮りアシスト機能」にも対応。釣りには釣果を手軽に記録できる「魚拓フィルター」が重宝します。

▼撮影イメージ

リコー(RICOH) WG-7

リコー(RICOH) WG-7 2021

リコーが手掛けるハイクラスモデルの防水カメラです。防水20m・防塵IP6X・耐寒-10℃・耐衝撃2.1m・耐荷重100kgfの本格アウトドア仕様を採用。手袋を着用したままでも快適に扱えるように操作性が工夫されているので、冬季登山やウィンタースポーツの記録用としてもおすすめです。

有効約2000万画素の裏面照射型センサーを搭載しているのも特徴。雪を被った山並みも細部までシャープに描写でき、4K動画の記録も可能です。カメラレンズは広角28〜中望遠140mm相当の光学5倍ズームを採用。大光量のリングライトを使った拡大マクロ撮影も楽しめます。

周囲の明るさに応じてモニターを瞬時に見やすく調節できる「アウトドアモニター」も便利。GPSセンサーと電子コンパスによる位置情報の取得にも対応します。また、パソコンと接続すれば、Webカメラとしても活用可能です。

▼撮影イメージ

コダック(Kodak) PIXPRO WPZ2

コダック(Kodak) PIXPRO WPZ2 2020

優れたコスパで初心者にも人気の防水カメラです。防水15m・防塵IP6X・耐衝撃2mなどの耐候性を備えながら、価格がリーズナブル。コストを抑えつつ、本格的な野外アクティビティでも安心して使えるモデルを探している方におすすめです。

約1600万画素の高画質な静止画とフルHD動画の撮影が可能なのもポイント。広角27〜中望遠108mm相当をカバーする4倍光学ズームも備えています。また、まばたきの検出も可能な「顔認識機能」も便利。家族などの人物撮影にも重宝します。

重さ約176gと軽量コンパクトなのも魅力。携帯性とコスパを高めるために電子式手ぶれ補正が採用されています。低価格な防水カメラながら、Wi-Fi機能の使用も可能です。

ソニー(SONY) Cyber-shot RX0 II DSC-RX0M2

ソニー(SONY) Cyber-shot RX0 II DSC-RX0M2 2019

ボックスデザインを採用する高級仕様の防水カメラです。防水10m・防塵IP6X・耐衝撃2m・耐荷重200kgfに対応する優れたタフネス性能を完備。約132gと軽く、別売りの動画撮影用ハンドグリップとの相性も良好なので、アクションカメラ感覚で使いたい方にもおすすめです。

有効約1530万画素を持つ大きな1型積層型センサーの搭載も魅力。暗いシーンでもノイズを抑えた高画質な撮影が可能です。カメラレンズは24mm相当 F4の広角レンズを採用。最短約20cmからの近接撮影にも対応します。

防塵・防水性能を維持したまま、上方向約180°、下方向約90°に角度調整できるチルトモニターの採用もポイント。自撮りを含めた多彩なアングルからの撮影が手軽に楽しめます。また、最高約16コマ/秒の高速連写や、4K 30fps録画も可能です。

ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) KC-WP06

ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) KC-WP06

安い価格で入手できる初心者向けの防水カメラです。重さ約152gの小型軽量ボディに、IP58の防塵・防滴性能を搭載。水深3.5mまでの潜水にも耐えられるため、プールや水辺でのレジャーで手軽に撮影を楽しみたい方におすすめです。

防水カメラの前面にも液晶モニターがあるのも特徴。自撮りの際に構図を細かく確認できるので、水上で友人と記念撮影する場合にも役立ちます。タイムラプス・動き検出・スローモーションなどの撮影機能も使用可能です。

カメラレンズには、広角25.5mm相当の広角レンズを採用。自撮りの際にも背景を広く取り込んだ表現が可能です。低価格な防水カメラながら、最短約10cmからの接写も手軽に楽しめます。

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番外編|防水カメラ以外の製品もチェック

スマートフォン用防水ケース

スマートフォン用防水ケースは樹脂製の素材で作られた封筒型ケースのこと。中にスマホを入れてファスナーを止めるだけで簡単に密閉できます。防水カメラと比べると価格が安いので、水辺の撮影にスマホを手軽に活用したい方におすすめです。

ケース背面などにフロート素材を使ったモノなら水面に浮かせられるのも便利。うっかり手を離してもスマホを紛失するリスクを軽減可能です。また、中に入れた状態でもタッチ操作や音楽再生などがスムーズに行えるモノも発売されています。

ただし、スマートフォン用防水ケースに過信は禁物。IP68の防塵・防水性能はクリアしていても、水中での継続的な使用は想定されていません。あくまでも簡易防水が目的であり、水辺での使用に限定されることを留意しておきましょう。

デジカメ・一眼カメラ用防水ハウジング

一部のコンデジや一眼カメラには専用の防水ハウジングが用意されたモデルも発売されています。カメラ本体に装着するだけで明るいレンズや大型センサーを使った高画質な描写が水中撮影でも楽しめるため、本格的な作品撮りにもおすすめです。

カメラごとに設計が最適化されているのも防水ハウジングの魅力。水中でも陸上に近い感覚で各種ボタンが操作可能です。加えて、別売りの水中ストロボと組み合わせれば、水中でも被写体本来の色合いを再現した上質な仕上がりが楽しめます。

ただし、デジカメ専用の防水ハウジングは高価。基本的には新旧の機種間で使い回すのは難しく、一眼カメラ用の場合は使用レンズごとにも専用の防水レンズポートが必要になります。防水カメラと比べて多大なコストがかかるのが難点です。

アクションカメラ

水辺や水中での撮影にはアクションカメラも人気があります。スポーツやアクティビティの様子を1人称視点で記録するのに長けているのが特徴。防水カメラと同じく優れた防水性能も備えているので、登山やマリンスポーツにもおすすめです。

多彩な対応アクセサリーが用意されていることが多いのもアクションカメラならではのメリット。ヘルメット・車体・サーフボードなどに取り付けられるマウントアクセサリーを用途に応じて活用すれば、より安定した設置状態で撮影を進められます。

ただし、基本的に動画撮影に特化しているのが防水カメラとの違い。静止画よりも動画向けの機能が充実しており、操作性も動画用に最適化されています。写真メインで撮影したい方は防水カメラの方を選びましょう。