視覚障害者用スマートグラスが登場!
日本では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、「障害者スポーツ」に注目が集まっています。また、それと同時に都市のバリアフリー化も進行しています。障害の有無に関わらず、誰しもが暮らしやすい都市環境を整備する必要があります。
そんな中、「Aira」という製品が話題になっています。
ナビゲーターが移動を補助
Airaは視覚障害者に向けたスマートグラス。これにより、使用者の目前にある光景を把握することができます。
こう書くと、かなり荒削りで矛盾した印象になってしまうかもしれません。「目前にある光景」を誰が把握するのか? それはAiraの使用者ではなく、PCの前のナビゲーターです。
たとえば、使用者が歩道を歩いているとそこには「工事中」のバリケードがあります。そのバリケードを白杖で叩いて認識することはできますが、「工事中」の表示を目で見ることはできません。そこでAiraを起動させて、遠方のナビゲーターに通知。ナビゲーターはPCでAira使用者の目前にある光景をチェックすることができます。
不測の事態にも対応
Airaにはカメラのほか、GPS装置も搭載されています。これにより、ナビゲーターは使用者の位置を常時把握することができます。
こんな事態も考えられます。普段利用している歩道で、大規模な事故が発生した場合。Airaを使えば、使用者はナビゲーターを通じてその状況を知ることができます。もちろん、盲導犬を利用している人にとってもAiraの機能は有益です。
スマートグラスとバリアフリー
スマートグラスは、目の見える人だけのものではありません。むしろ視覚に障害のある人が、安全に都市を歩くための道具として活かされています。
Airaは定額利用制で、アメリカとカナダ限定で89ドル(約9800円)からのプランを用意しています。
点字ブロックの上の違法駐輪自転車。そのような事態にも、Airaがあれば対応できます。次世代のバリアフリー社会を構築する製品として、日本での販売も待ち望まれる一品です。