真空管アンプをご存じですか? かつては電気製品の部品として広く使われていた真空管を使ったアンプです。ほんのり明るく光るガラスの美しさから、根強い人気があります。見た目だけでなく、暖かく柔らかな、「真空管にしかない音」も人気の秘密です。でも何だかよくわからない、使い方が難しそう、と思っている方も多いはず。

今回は、おすすめモデル情報を含めた真空管アンプの魅力と選び方をご紹介します。

おすすめ真空管アンプ10選

イーケイジャパン TU-8100AS

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商品価格 ¥ 33,200

国内メーカー品によるリーズナブルな真空管アンプの定番機です。コンパクトなボディも置き場所を選ばず便利。安価で小型ながら、音質に重要な出力トランスを、本機専用に入念に調整するなど内容は高度です。真空管はPCL86(14GW8)を2本使用し、2W+2Wの出力。

内部基板上のジャンパーを切り換えるだけで、ECL86(6GW8)真空管を使用することも可能な設計で、趣味性も十分にあります。初心者から愛好家まで幅広くおすすめできる名機。もともとは組み立て式キット品を完成品として販売したものでした。電子工作に興味のある方はキット版もおすすめします。

Wien 真空管アンプ AV-2030

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商品価格 ¥ 13,000

パワーアンプに半導体を使用することにより、大出力とリーズナブルさを両立したハイブリッド真空管アンプです。真空管は6P15、6F1を2本づつ使用しています。半導体式パワーアンプ部で15W+15Wの出力。この価格にして4本の真空管を使うことと、側面に木を配した粋な演出により、デザイン面のコスパも高いです。

ほんのりと明るく光る真空管アンプの雰囲気を存分に楽しめます。価格を大きく超えた音質もおすすめポイントです。真空管アンプ初心者におすすめします。

キャロットワン(Carot One) プリメインアンプ ERNESTOLO EX

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商品価格 ¥ 49,800

コンパクトでスタイリッシュなデザインで世界的に人気となった、ハイブリッド真空管プリメインアンプの日本限定機種。やわらかなオレンジ色のコンパクトな筐体の上に、ちょこんと真空管が一本乗った、かわいらしいデザインが大きな特徴です。真空管はプリアンプ部のみに使用。パワーアンプ部は小型高効率のD級増幅を使用するハイブリッド方式で実現しました。

真空管はECC802Sを1本使用。25W+25Wの出力です。日本限定機種として高品位なオペアンプなど厳選された部品の採用も魅力。真空管アンプのやわらかさと現代的な鮮烈さを併せ持つ「小さな巨人」は、デスクトップからリビングルームまで幅広い用途におすすめします。

サウンドウォーリア(SOUNDWARRIOR) 真空管プリメインアンプ SW-T20/USB

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商品価格 ¥ 59,800

USB入力を装備することが大きな特徴の真空管プリメインアンプ。最近の一般的なプリメインアンプは、パソコンと直接接続可能なUSB入力を備える機種が増えています。一方、真空管式アンプではまだUSB入力搭載機は少数。本機は各種アナログ入力に加えUSB入力を装備;しています。パソコンと直結できるので、USB-DACなどを用意する必要がありません。

12AX7、1本と6BQ5、2本の真空管を採用し、五極管接続のA級シングルアンプで最大出力は3.5W×2です。プリアウト端子も装備し、プリアンプとしても使用できる発展性も魅力。国内でハンドメイドされたという高い品位感の外観も魅力です。パソコン音源を、簡単接続で真空管アンプで楽しみたい方におすすめします。

トライオード(Triode) 真空管プリメインアンプ Ruby

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商品価格 ¥ 65,610

女性にもおすすめの、おしゃれな小型真空管プリメインアンプ。スタイリッシュなデザイン性と、プライベート空間での音楽の楽しみを意識して設計されました。鮮烈な赤を基調にしたカラーリングと、前面の真空管の明かりの対比が見事な雰囲気です。真空管アンプに大変定評のあるトライオード製だけに、内容、音質は万全。

使用真空管は 6BQ5を2本、12AX7を2本とした純A級シングルアンプです。出力は3W+3Wですが、品位感を重視した回路を採用しているため、なめらかで艶やかな音質を十分に堪能できます。

デスクトップやニアフィールドで箱庭的な再生を高音質で楽しむのがおすすめの使い方。ヘッドホン端子も装備。一人で静かに真空管を楽しむのも粋ですね。

CAV 真空管ステレオプリメインアンプ T-5

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商品価格 ¥ 106,456

高音質と、リーズナブルさを両立した真空管プリメインアンプ。CAVは、高品位な真空管アンプをリーズナブルに実現することから、世界的に注目される中国の新進オーディオブランドです。

T-5は、真空管に12AX7を1本、12AU7を4本、5881(6L6)を8本使用。UL接続のプッシュプルアンプとして、大きめの20W+20Wの出力を実現しました。

鏡面ピアノ塗装仕上げの高品位な外装と、最大10mm厚のアルミパネルのヘアライン仕上げの筐体も高品位。総じて、価格からは信じられないほどの内容です。物量に裏付けられた、力強い量感のある低音が魅力。そのうえで、真空管アンプらしい、柔らかさと温かさも兼ね備えた高音質です。ブランドよりも内容にこだわる方にもおすすめします。

トライオード(TRIODE) 真空管式ステレオ・プリメインアンプ TRV-35SER

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商品価格 ¥ 157,000

トライオードの代表機TRV-34SEの最新バージョン。TRV-34SEは、求めやすい価格と妥協のない品質、そしてなにより、真空管ならではの音質を追求した真空管プリメインアンプでした。市場で大変人気となり、国内メーカー製の真空管アンプの代表機と言われます。

本機は、真空管は初段に12AX7、ドライバーに12AU7を2本、そして出力段にEL43を4本使用。出力段はEL34のAB級動作によるプッシュプル構成により、35W+35Wという大出力を実現しています。真空管アンプは小出力という制約からも解放されています。

MMフォノイコライザーも装備し、レコードプレーヤーも直接接続可能。新たにリモコンも装備され、現代的な便利さも備えます。どのような用途にも安心しておすすめできる、現代の名真空管アンプ!

ラックスマン(LUXMAN) 真空管プリメインアンプ LX-32U

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商品価格 ¥ 227,448

レトロな外観と多機能性を両立したハイパフォーマンスな真空管プリメインアンプです。日本を代表する老舗オーディオメーカーのラックスマン。真空管アンプにも多数の名機を送り出してきました。本機はかつての名機で得られたノウハウをもとに、現代的な使い勝手を加えた魅力的な多機能真空管アンプです。1970年代を彷彿とさせる木箱入りのレトロなデザインも魅力。

5極管接続のファイナル段回路を使用し、出力部に真空管EL84を8本使用。プッシュプルアンプで16W+16Wの出力を得ています。真空管を多数使用しながら、むやみに大出力化せず、音質との兼ね合いを絶妙に調整。伝統から生まれる設計により、艶やかさと力強さを両立した素晴らしい音を体験できます。

フォノ、トーンコントロール、リモコン対応と、真空管アンプとして異例の多機能モデル。機能満足度の高さを求める方におすすめします。

ユニゾンリサーチ(UNISON RESEARCH) 真空管プリメインアンプ SIMPLY ITALY

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商品価格 ¥ 273,300

イタリアのメーカーによるおしゃれな外観の真空管プリメインアンプ。ユニゾンリサーチは、本体に木を配したスタイリッシュなデザインと、真空管ならではの音を生かしたアンプづくりで人気のブランドです。本機も、ボリューム、セレクター、スイッチの周りを無垢木材の削り出しのベゼルで飾る粋なデザイン。

見た目だけでなく、設計も本格派です。真空管をECC88を2本、EL34を2本使用し、純A級シングル駆動で12W+12Wの最大出力を実現。品位の高さと、必要十分な出力を両立する手腕は並みのものではありません。回路の動作切り替えスイッチにより、2種類の音質が楽しめる機能は特筆ものです。

木製土台を採用した美しいリモコンも魅力。モノとしての質感の高さに溢れています。

マッキントッシュ(McIntosh) 真空管モノラルパワーアンプ(2台1組)MC75

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商品価格 ¥ 950,400

かの有名なマッキントッシュの真空管パワーアンプです。オーディオ黎明期から存在し、現在も世界的な人気オーディオブランドのマッキントッシュの自信作。艶やかで厚みのある独特の音質で、圧倒的な存在です。真空管しか増幅素子のない時代にトップブランドになったことから、真空管アンプの申し子と言えます。現在も真空管アンプをラインナップ。

MC75は、50年以上前に発売され、真空管アンプの代名詞となった歴史的名機を復刻したモデルです。往年の外観をそのままに、現代的なメンテナンス性を加えて新発売。ビンテージ機器での故障やアフターサービスの不安なく、存分に真空管アンプを楽しめます。

使用真空管は12AX7×1、12AT7×2、KT88×2で、出力はなんと75W。2台ひと組で使います。独特の魅惑的な音の世界を心ゆくまで堪能できます。

真空管アンプとは

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真空管アンプとは、スピーカーを鳴らす(駆動)するのに必要な、アンプの方式のひとつです。アンプはCDプレーヤーなどから受け取った小さな電気信号をスピーカーを大きな音で鳴らせるまでに増幅する仕事を受け持ちます。この信号増幅に真空管を使用するものを真空管アンプと呼ぶのです。一方、現在一般的なアンプの方式は、信号増幅の全てに半導体を使用。

アンプの増幅段階にはボリューム調整などにも関わるプリアンプ段と、スピーカーを鳴らすための大きな電力を扱うパワーアンプ段に分かれています。プリメインアンプではこれらが一体化し、セパレートアンプではプリアンプとパワーアンプが別々の製品として存在。これらのいずれにも真空管を使用しているものが真空管アンプです。製品数は少なく、趣味的なアンプと言えます。

真空管アンプの特徴

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真空管アンプの特徴は、なによりもその音質にあるんです。真空管アンプは一般的に、温かみのある柔らかく滑らかな音だと言われます。それは、現在一般的な半導体式アンプには得がたい音であるとも言われます。

実は、真空管は工業用の電気部品としては過去のもの。というのも、物理特性や耐久性など、実用的な面では半導体にことごとく劣るからです。ですから、かつては幅広く使われていた真空管は全てと言っていいほど半導体に置き換わりました。唯一の例外が真空管アンプです。

真空管アンプは信号増幅時に偶数次の歪みが多く付加されます。歪みが多いことは物理特性上はマイナスですが、音の場合は、偶数次の歪みは、まろやかな響きが付加されたことになり(高音の倍音が発生)、好ましい変化になるのです。

真空管アンプの魅力は音だけではありません。真空管はガラス管の中を真空にして、その中でヒーターで電極を暖めます。この外見そのものと動作する時のほんのりと明るく光る様子が、ノスタルジックなレトロ感を醸し出すのです。もはや美しくさえあります。この見た目を生かすため、多くの真空管アンプは真空管が前面に露出するようになっているんです。このデザイン性も真空管アンプの大きな特徴になります。

真空管アンプは現在の半導体アンプにはない、独自の音の魅力と、見た目を併せ持ったおしゃれなオーディオ機器なのです。

真空管アンプの注意点

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真空管アンプは現代の便利な半導体製品とは異なる特徴があり、導入には注意が不可欠。真空管は電気変換効率が悪いため、熱を発します。触るとやけどするほど。きれいだからといって、動作中の真空管に近づきすぎて触らないようにしましょう。

また、効率の悪さは、出力値にも表れます。半導体アンプでは容易な、数十W以上の出力を持つ真空管アンプはまれで、高価です。普通は10W程度が多いです。それでも、一般的な大きさの部屋で普通の音量なら問題はありません。ですが、大きな部屋で大音量を出したい場合は、高価な大出力タイプを買うか、そうでなければ、能率の高い(少ない出力で大きな音が出る)スピーカーが必要。全般に85dB以上のスピーカーがおすすめ。

また、真空管は寿命が半導体に比べて短いため、いずれ使用できなくなります。真空管アンプでは常識のため、普通は交換可能になっているんですね。ですから、いつかは交換の必要があることと、交換用の真空管の確保も考慮して購入しましょう。あまり高価でなく、入手も難しくない真空管を使用したアンプを選ぶことをおすすめします。

真空管アンプの選び方のポイント

プリメインアンプタイプがおすすめ

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真空管アンプはオーディオ愛好家の趣味的な製品の色合いも強いため、製品ラインナップも、一般的なプリメインアンプだけでなく、セパレートアンプタイプも多いです。これから真空管アンプを楽しもうという初心者や一般ユーザーの方には、使いやすいプリメインアンプタイプをおすすめします。

セパレートアンプを楽しみたいのであれば、真空管の特徴が音に出やすいパワーアンプをおすすめ。パワーアンプを単体で購入する場合は、ボリューム調節できるアナログ出力を用意してください。

真空管の種類と回路

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一口に真空管アンプと言っても、使用する真空管の種類、回路の方式によってさまざまな製品があります。真空管の種類には初期のST管、1940年代に開発されたGT管、その後に開発されたMT管が存在。それぞれにまた種類があります。なかではST管の「300B」、GT管の「6CA7(EL34)」「KT88」が人気。

回路方式としては、シングルアンプとプッシュプルアンプがあります。シングルアンプは出力管を左右1本ずつ使用した回路で、出力は低いですが、艶のある真空管アンプならではの音を最も楽しめると言われるんです。プッシュプルは左右2本ずつ使う回路で、シングルの2倍以上の出力が取り出せるので、大きな出力が獲得可能。

出力をさらに増やすためには、3本ずつ、4本づつと、増やしていきます。増やすほど出力は大きくなりますが、回路が大規模になり高価になっちゃうんですね。音もシングルよりも真空管らしさが後退すると言われます。

真空管アンプの音はほかにも、接続方法(三極管接続、UL接続)、帰還方法(帰還、無帰還)方法によっても変わるんです。総じて、シンプルな回路は小出力ですが、より真空管らしい音、複雑になると大出力、の傾向です。

こだわりだすとキリがありません。真空管アンプをおしゃれに楽しむのであれば、管の種類にはこだわらず、シンプルな回路構成の機種をおすすめします。

出力の大きさ

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真空管アンプの出力は前述のように、価格の割に低いです。ですが、少しでも同じ価格で出力値の高い真空管アンプを選ぼうとすると、出力を優先した回路設計の機種になってしまいます。真空管アンプは一般に、出力を稼ごうとすると、持ち味である、音の温かみのある滑らかさや艶やかさが後退すると言われています。真空管アンプならではの音の「味」を楽しもうとするのなら、あまり出力値にはこだわらないほうがいいです。

真空管ならではの音質を確保しつつ、出力も得る方法もあります。プリアンプだけ真空管式にし、パワーアンプは半導体式にするハイブリッド(複合)アンプです。設計が難しいなどの問題はありますが、この方法で人気のある製品もあり、十分検討に値します。